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第二章 人として生きる
52 成人 30
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庭に出てすぐ仕掛けてくる人影があったので、殺さない程度の力で回し蹴りを叩き込む。片目でも距離感が掴めるようになってきた。慣れた。力丸としている手合わせが役に立ってて嬉しい。手加減し過ぎたのか起き上がろうとしているので、手に持っていた電気ショックの武器を首筋に当てる。バチ、と音がして気を失った。銃を構える気配が二つあるので、素早く移動して電気ショックを与える。あっという間に三つ。縄を出そうとして気付いた。片手ではぎゅっと縛れないし、時間がかかる。たくさん捕まえた方が勝ちなのに、こんなことで時間を取ってられない。
目を覚まして動かなければいいんだよね? 足の骨を折るか、と思ったけど、それも手間だな。俺は、電気ショックの武器を置いて、ナイフを持った。大怪我させなければいいってルールだから、これくらいなら大したことない。
全員の両足の腱を、きれいにぶっつり切っていく。出血も大したこと無さそうだな。よし。
玄関付近でガシャンと大きな物音がした。あーあ。屋敷を壊さないってルールなのに、力丸が何かふっ飛ばしたな。
赤いシールを貼って、次だ。気配はたくさん感じる。狭い屋敷ではむやみに銃を撃てなくて、息を殺しているんだろう。
たのしーい!
はじめは向かってきていた敵も、仲間? が簡単に捕まるのを見て逃げるような行動を取りはじめる。鬼ごっこらしくなってきた。
どんどん感覚が研ぎ澄まされて、自分が速くなっていくのを感じる。
楽しい!
最後の一人は力丸と取り合いになった。もっと、もっと速く。俺の足が先に敵に当たる。
「くそー!」
力丸が叫んで、手加減が甘かった俺の蹴りは、敵をふっ飛ばしてしまった。大変。大怪我してないよね? 大急ぎで確認にいく。あ、うん。息はしてる。骨が折れたくらいだろう。赤いシール貼っておくね。
パチパチパチパチと拍手が聞こえた。朱実殿下?
「いやー、凄かったね。成人の勝ちだね」
緑っぽい茶色の軍服を着た人を何人か連れて緋色と常陸丸が帰ってきてる。
屋敷のあちこちで呻き声が聞こえ始めた。気絶していた人たちが目を覚ましたのかもしれない。緑っぽい茶色の軍服の人たちが縄を持って散っていく。
「ここは負けたけど、まだ捕まえた人数勝負は分からないからな」
力丸が悔しそう。ふふん。楽しかった。
目を覚まして動かなければいいんだよね? 足の骨を折るか、と思ったけど、それも手間だな。俺は、電気ショックの武器を置いて、ナイフを持った。大怪我させなければいいってルールだから、これくらいなら大したことない。
全員の両足の腱を、きれいにぶっつり切っていく。出血も大したこと無さそうだな。よし。
玄関付近でガシャンと大きな物音がした。あーあ。屋敷を壊さないってルールなのに、力丸が何かふっ飛ばしたな。
赤いシールを貼って、次だ。気配はたくさん感じる。狭い屋敷ではむやみに銃を撃てなくて、息を殺しているんだろう。
たのしーい!
はじめは向かってきていた敵も、仲間? が簡単に捕まるのを見て逃げるような行動を取りはじめる。鬼ごっこらしくなってきた。
どんどん感覚が研ぎ澄まされて、自分が速くなっていくのを感じる。
楽しい!
最後の一人は力丸と取り合いになった。もっと、もっと速く。俺の足が先に敵に当たる。
「くそー!」
力丸が叫んで、手加減が甘かった俺の蹴りは、敵をふっ飛ばしてしまった。大変。大怪我してないよね? 大急ぎで確認にいく。あ、うん。息はしてる。骨が折れたくらいだろう。赤いシール貼っておくね。
パチパチパチパチと拍手が聞こえた。朱実殿下?
「いやー、凄かったね。成人の勝ちだね」
緑っぽい茶色の軍服を着た人を何人か連れて緋色と常陸丸が帰ってきてる。
屋敷のあちこちで呻き声が聞こえ始めた。気絶していた人たちが目を覚ましたのかもしれない。緑っぽい茶色の軍服の人たちが縄を持って散っていく。
「ここは負けたけど、まだ捕まえた人数勝負は分からないからな」
力丸が悔しそう。ふふん。楽しかった。
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