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一章
シンジツの裏側
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「おかーさん!」
「あら、愛ちゃんどうしたのかしら?」
「このパズルぜんぜんわからんないっ!!」
「うふふ、愛ちゃんにはちょっと早かったかな?」
「むーつまんないっ!!」
「はいはい、そうしたら向こうのお部屋で絵本でも読みましょうね」
「あー!そしたらアイ!ぺんちゃんのぼうけんみたい!!」
「愛はぺんちゃん大好きね~、」
「うん!かわいくてつよくて!わるものにつかまってもぜったいだっしゅつしてすごいんだよ!
「すごいもんね、ぺんちゃん!わかったわじゃあ今日はこのぺんちゃんが……」
お母さん
そっか、私お母さん居たんだった…当たり前か…
また、お母さんのご飯食べたいな…ふわふわのオムライスや肉肉しいハンバーグ食べたいな……
お母さん…
…い
なに?
…あ……い……
だから、何よ、私は今
あぶない!!!愛!!!!
「っ!?」
「キュー…」
「大丈夫か?だいぶうなされてたぞ…悪い夢でも見たか?」
「はぁ…はぁ…る、ルイ…さん?…」
「んだよ、ひとまず錠開けて扉潜った瞬間に倒れやがってよぉ…心配かけさせんな」
「…そう…だったかしら…」
ふと後ろを振り向くと先程居た部屋が見られ、ぽっかりと大穴が空いていた。
「…ふぅ、未だに信じられない、全て悪い夢で寝て覚めれば全部元通りって…思ってたり…」
「まぁ残念ながら現実だな…アイ、立てるか?」
「…ええ、ありがとう、大丈夫よ」
「……」
「な、なに?ルイさん?」
「…お前…いや、なんでもねぇ…」
ルイさんはどこか歯切れが悪そうにそっぽを向いた。
「そういやアイ、お前なんか思い出したか?うなされながら言ってたぜ、「おかーさん」って」
「あ、…うん、小さい頃の記憶…パズルが苦手だったり、お母さんに絵本を読んでもらったり…そんな記憶」
「そか、やっぱ言ってた通り進んで行けばアイの記憶も戻っていくかもしれないな、んじゃ早いとこ病院に戻ってそこから…」
「ちょっと待って!…病院ってどういうこと?何か関係あるのかしら?」
「なんでって超能力の……あ、そっか超能力について何も知らねぇんだもんな…ちと、長くなるぜ」
ルイさんは懐からタバコとジッポを取り出し、火をつけて吸い始める。
「……」
「んだぁ?やらねぇーぞ?」
「要りません!せめて一言吸うかどうか聞いて欲しかったです!」
「喫煙者は肩身狭いね~…一本吸っても?」
「許可します!」
こんな状況だ、命を救われた身だし別に吸っても構わなかったが、未成年の前で堂々とふかすとは…
「…綺麗なお姉さんなのにタバコって…」
「おーい、本題入っていいか?」
「…まぁアタシたちのような超能力を持った奴はそう珍しくもねぇ、アイ、アンタも記憶を取り戻していきゃ友達の1人、2人は持ってるはずだ」
「そうなの?そういえば超能力って私やルイさんみたいに皆違う能力なのかしら?」
「基本はそうだな、ただ…後期発現って言ってな、周りの環境に合わせて能力が開花する場合もある。その時は状況によって皆自然に似ちまう能力になるな」
「なるほど…それで病院とはどんな関係が?」
「あぁ、生まれ持った超能力は大丈夫なんだが、さっき言った後期発現で手に入れた超能力はわりと制御できず暴走しちまうらしい…病院はそんな扱えない能力を制御させる訓練を行う場所さ」
「…それって病院っていうのかしら?」
「正確には隔離棟だろうな…だから閉じ込められてた奴も多い、…手に余る力なんて脅威そのものだからな」
「なるほど…大体見えてきたわ…そうなるとルイさんも私もそこに…居た…ってこと?」
「おそらくな…」
ルイさんはふぅーっと煙を吹くと手慣れた様子で靴で火を消した。
どこからか取り出した小さい小瓶を灰皿代わりにして吸い殻をしまい、満足した様子で話を続ける。
「アタシは定期検診という名目で通わされてたんだが、来た途端何かとてつもない力に引っ張られて病院の地下に身体ごと沈んじまった、地面をすり抜けるようにな…そのあとはわかるな?」
「…さっきの部屋に居たってことね」
「キュ…」
キューちゃんは私たちの会話に興味が無いのか私の足元でコクリと船を漕いでいる。
「まぁなんだ、とりあえず人と合流できたし、悪い奴だったら脅して利用してやろうと思ってたが……そんな心配は要らなかったようだな!」
そういうとルイさんは私の頭をポンっと撫でた。
「…絶対ここから出ような、アイ」
「ルイさん…」
ルイさんはニッコリと笑い、私もニッコリ笑い返した。
「……タバコ臭いです」
「おい、そりゃないぜ」
私たちは引き続き出口へと目指して歩き出した。最初に目覚めた時の心細さはもうない、ともに苦難を乗り越えた仲間がいると思うと歩く足に迷いはなくなる。
「あー!そういえばルイさん!さっき魔引きで私とキューちゃん直接引き寄せればよかったじゃないですか!ほんと大変だったんですよ!?」
「大変なのはこっちだ!いいか!アタシの魔引きは生き物は対象外なんだよ、衣服を引き寄せようとすると破けちまうからあんときゃ無理だ」
「だからってもっと事前に……え?」
私は脚を止めた。
「ん?どうしたん?」
「ルイさん…ここに来る前に白衣の男の人に会いませんでした?」
「…?いや、今日は待合室で待ってたからお医者さんには会ってないな」
「違う!そうじゃなくて、ここで!」
そう、ルイさんの超能力の制限が本当なら矛盾が生まれる
「…アイ?」
「…私、ルイさんと出会う前に白衣の男の人に襲われたの…、夢中で抵抗したら男の人の手が燃えて、その瞬間その男の人が引っ張られて消えて……アレって…」
「アタシじゃねぇな…生物に直接干渉する能力はアタシが知る限りじゃレアだ…」
「そんな…じゃあ一体誰が」
「さぁな…だが、先に進めばわかるかもな」
ルイさんが親指で背後を指すといつのまにか壁まで来ていたことに気がついた。
「キュ!」
「そうね…はぁ…まだまだ謎は多いけど進むしかないわ」
「………」
ルリさんはタバコに再び火をつけながらニヤリと笑った。
「まぁ気楽にいこーや!アイ!」
「…うん!優しき光手!」
「キュー!」
私の光に反応して以前と同じように壁が裂け扉となって開き始める。
未だ自分のことはよくわからない、でも少しずつ前に進んでる、そんな気がする。
ふと横でタバコを吸っているルイさんと目が合った。
「…不安か?」
「…ううん、ルイさんたちがいるから!」
「キュー!」
私たちは次の部屋へ進む
next stage
「あら、愛ちゃんどうしたのかしら?」
「このパズルぜんぜんわからんないっ!!」
「うふふ、愛ちゃんにはちょっと早かったかな?」
「むーつまんないっ!!」
「はいはい、そうしたら向こうのお部屋で絵本でも読みましょうね」
「あー!そしたらアイ!ぺんちゃんのぼうけんみたい!!」
「愛はぺんちゃん大好きね~、」
「うん!かわいくてつよくて!わるものにつかまってもぜったいだっしゅつしてすごいんだよ!
「すごいもんね、ぺんちゃん!わかったわじゃあ今日はこのぺんちゃんが……」
お母さん
そっか、私お母さん居たんだった…当たり前か…
また、お母さんのご飯食べたいな…ふわふわのオムライスや肉肉しいハンバーグ食べたいな……
お母さん…
…い
なに?
…あ……い……
だから、何よ、私は今
あぶない!!!愛!!!!
「っ!?」
「キュー…」
「大丈夫か?だいぶうなされてたぞ…悪い夢でも見たか?」
「はぁ…はぁ…る、ルイ…さん?…」
「んだよ、ひとまず錠開けて扉潜った瞬間に倒れやがってよぉ…心配かけさせんな」
「…そう…だったかしら…」
ふと後ろを振り向くと先程居た部屋が見られ、ぽっかりと大穴が空いていた。
「…ふぅ、未だに信じられない、全て悪い夢で寝て覚めれば全部元通りって…思ってたり…」
「まぁ残念ながら現実だな…アイ、立てるか?」
「…ええ、ありがとう、大丈夫よ」
「……」
「な、なに?ルイさん?」
「…お前…いや、なんでもねぇ…」
ルイさんはどこか歯切れが悪そうにそっぽを向いた。
「そういやアイ、お前なんか思い出したか?うなされながら言ってたぜ、「おかーさん」って」
「あ、…うん、小さい頃の記憶…パズルが苦手だったり、お母さんに絵本を読んでもらったり…そんな記憶」
「そか、やっぱ言ってた通り進んで行けばアイの記憶も戻っていくかもしれないな、んじゃ早いとこ病院に戻ってそこから…」
「ちょっと待って!…病院ってどういうこと?何か関係あるのかしら?」
「なんでって超能力の……あ、そっか超能力について何も知らねぇんだもんな…ちと、長くなるぜ」
ルイさんは懐からタバコとジッポを取り出し、火をつけて吸い始める。
「……」
「んだぁ?やらねぇーぞ?」
「要りません!せめて一言吸うかどうか聞いて欲しかったです!」
「喫煙者は肩身狭いね~…一本吸っても?」
「許可します!」
こんな状況だ、命を救われた身だし別に吸っても構わなかったが、未成年の前で堂々とふかすとは…
「…綺麗なお姉さんなのにタバコって…」
「おーい、本題入っていいか?」
「…まぁアタシたちのような超能力を持った奴はそう珍しくもねぇ、アイ、アンタも記憶を取り戻していきゃ友達の1人、2人は持ってるはずだ」
「そうなの?そういえば超能力って私やルイさんみたいに皆違う能力なのかしら?」
「基本はそうだな、ただ…後期発現って言ってな、周りの環境に合わせて能力が開花する場合もある。その時は状況によって皆自然に似ちまう能力になるな」
「なるほど…それで病院とはどんな関係が?」
「あぁ、生まれ持った超能力は大丈夫なんだが、さっき言った後期発現で手に入れた超能力はわりと制御できず暴走しちまうらしい…病院はそんな扱えない能力を制御させる訓練を行う場所さ」
「…それって病院っていうのかしら?」
「正確には隔離棟だろうな…だから閉じ込められてた奴も多い、…手に余る力なんて脅威そのものだからな」
「なるほど…大体見えてきたわ…そうなるとルイさんも私もそこに…居た…ってこと?」
「おそらくな…」
ルイさんはふぅーっと煙を吹くと手慣れた様子で靴で火を消した。
どこからか取り出した小さい小瓶を灰皿代わりにして吸い殻をしまい、満足した様子で話を続ける。
「アタシは定期検診という名目で通わされてたんだが、来た途端何かとてつもない力に引っ張られて病院の地下に身体ごと沈んじまった、地面をすり抜けるようにな…そのあとはわかるな?」
「…さっきの部屋に居たってことね」
「キュ…」
キューちゃんは私たちの会話に興味が無いのか私の足元でコクリと船を漕いでいる。
「まぁなんだ、とりあえず人と合流できたし、悪い奴だったら脅して利用してやろうと思ってたが……そんな心配は要らなかったようだな!」
そういうとルイさんは私の頭をポンっと撫でた。
「…絶対ここから出ような、アイ」
「ルイさん…」
ルイさんはニッコリと笑い、私もニッコリ笑い返した。
「……タバコ臭いです」
「おい、そりゃないぜ」
私たちは引き続き出口へと目指して歩き出した。最初に目覚めた時の心細さはもうない、ともに苦難を乗り越えた仲間がいると思うと歩く足に迷いはなくなる。
「あー!そういえばルイさん!さっき魔引きで私とキューちゃん直接引き寄せればよかったじゃないですか!ほんと大変だったんですよ!?」
「大変なのはこっちだ!いいか!アタシの魔引きは生き物は対象外なんだよ、衣服を引き寄せようとすると破けちまうからあんときゃ無理だ」
「だからってもっと事前に……え?」
私は脚を止めた。
「ん?どうしたん?」
「ルイさん…ここに来る前に白衣の男の人に会いませんでした?」
「…?いや、今日は待合室で待ってたからお医者さんには会ってないな」
「違う!そうじゃなくて、ここで!」
そう、ルイさんの超能力の制限が本当なら矛盾が生まれる
「…アイ?」
「…私、ルイさんと出会う前に白衣の男の人に襲われたの…、夢中で抵抗したら男の人の手が燃えて、その瞬間その男の人が引っ張られて消えて……アレって…」
「アタシじゃねぇな…生物に直接干渉する能力はアタシが知る限りじゃレアだ…」
「そんな…じゃあ一体誰が」
「さぁな…だが、先に進めばわかるかもな」
ルイさんが親指で背後を指すといつのまにか壁まで来ていたことに気がついた。
「キュ!」
「そうね…はぁ…まだまだ謎は多いけど進むしかないわ」
「………」
ルリさんはタバコに再び火をつけながらニヤリと笑った。
「まぁ気楽にいこーや!アイ!」
「…うん!優しき光手!」
「キュー!」
私の光に反応して以前と同じように壁が裂け扉となって開き始める。
未だ自分のことはよくわからない、でも少しずつ前に進んでる、そんな気がする。
ふと横でタバコを吸っているルイさんと目が合った。
「…不安か?」
「…ううん、ルイさんたちがいるから!」
「キュー!」
私たちは次の部屋へ進む
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