大嫌いなアイツが媚薬を盛られたらしいので、不本意ながらカラダを張って救けてあげます

スケキヨ

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あぁ、やってしまった……。※

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「リ、リアム……?」

 ミアが彼の目を覗きこむと、ブルーグレーの瞳が潤みきっていた。
 リアムがその目を閉じて顔を傾けたかと思うと、間髪入れずにミアの唇にしゃぶりついてきた。強引に唇を割って熱い舌が入り込んでくる。

「んぅ……!?」

 喉の奥に引っ込んでいたミアの舌を引っぱりだすように口内を蹂躙されて、息が止まりそうだ。ミアが逃れようと顔を動かそうとしても、リアムに両手で頭を固定されていて、思うように動けない。

「んんっ……ん、ぁ……っ!」

 どれぐらいの時間、口づけられていただろうか。
 そろそろ呼吸困難で意識が飛びそうになったミアが最後の力を振り絞ってリアムの胸を押し返した。彼がバランスを崩してよろけた隙に、ミアはリアムに背を向けるようにドアに手をついて、大きく息を吸った。

「……はぁ、はぁ、はぁ……。リアム、苦しい……っ!」

 ミアが抗議すると、背中越しにリアムの申し訳なさそうな声が返ってくる。

「ごめん。でも……止められないんだ」

「きゃあ!?」

 ミアの背後から手を回してきたリアムが彼女の両胸を鷲掴んだ。そのまま、もにゅもにゅと問答無用で揉みしだいてくる。

「ちょっ……リアム! どこ触って……」

「はぁぁ~。やわらかい……」

 リアムはミアの耳元に唇を寄せて、熱っぽく囁いた。

「ずっとこうしたかったんだ」

「ずっと……!?」

「だってしょうがないだろ。ミアが……可愛いから」

「は!?」

 なに、いまの発言?
 可愛い? 「可愛い」って言った?
 これもクスリのせい?
 それとも、やっぱりリアムは私のことを……?

「ミアはいつも可愛いけど、なんでだろう……今日はいつも以上に可愛く見えるんだ」

 そう言うと、リアムはミアの耳殻をぴちゃぴちゃと舐りまわした。もちろん、胸を這う手の動きも止まらない。

「やっ……! リアム、やめて……」

 敏感な場所を同時に責められて、ミアの背筋をゾクゾクと得体の知れない感覚が駆け抜けていく。

「ごめん。ごめん、ミア……。可愛い。可愛いなぁ、ミアは……」

 譫言のように、謝罪の言葉と甘い言葉を繰り返しながら、それでもリアムはこの行為を止めようとはしない。むしろ、ますます大胆になっていくその手と舌の動きに、ミアは恐怖を感じながら、一方で、言い知れぬ快感を覚えてもいる。

「やっ、そこはダメ!」

 いつのまにか、リアムの手がミアのスカートの中に入り込んで、身体の中心を捉えていた。下着越しに割れ目をスリスリとなぞられると、そこからじんわりとした快感が広がっていく。

「ミア、その動きはマズいって」

 リアムが困ったような、でも嬉しそうな声を上げた。
 ミアは自分でも無意識のうちに腰を揺らしていたらしい。その動きがちょうどリアムの股間を刺激していたことに気づいて、ミアは慌てて腰を引っ込める。
 自分で自分が信じられなかった。
 もっと強い刺激が欲しくて、でもそんな風に思っている自分が理解できなくてミアは混乱する。

 お尻のあたりにリアムの張りつめた股間の感触を感じた。
 脚の間がムズムズと疼いて、もうどうしたらいいかわからない。
 ミアが困惑している間に、リアムの指が下着の中まで侵入してくる。

「あぁ……んっ!」

 膨れ上がった突起をぐりぐりと指の腹で押されて、ミアは思わず身体を仰け反らせた。脚の力が抜けて、立っているのが辛くなる。ミアは目の前にある厚い扉に手をついて、なんとか体勢を保とうとした。

「見て。ミア、すごく濡れてる」

 リアムが自分の人差し指をミアの眼前に差し出した。透明な粘液がべっとりと纏わりついている。それが自分の内側から分泌されたものだと気づいて、ミアはぎゅっと目を閉じた。

「もう! そんなの見せなくていいから! リアムのバカ!」

 ミアが扉に額を預けるように凭れかかると、リアムがミアの履いているスカートを捲り上げた。そのまま素早く下着も下ろしてしまうと、露わになったミアの尻をたぷたぷと撫でまわす。

「なっ……ちょっ、リアム!?」

 しばらく、そのスベスベと弾力のある肌の感触を楽しんでいたらしいリアムがついにミアの腰を掴んで自分の腰元へと引き寄せた。
 丸出しのお尻を突き出すような格好になってしまったミア。恥ずかしすぎて、涙が滲んでくる。

 ミアの太腿の間を、リアムの反り勃ったモノが行き来する。ミアから溢れ出る愛液を掬い取るように何度か往復したかと思うと――

「あぁぁ……っ!」

 リアムが後ろからミアを貫いた。

「ミア、ごめん」

 ごめん、と言いながらもリアムの動きが止むことはなく……。ズブズブと自身をミアのなかに埋める、ゆらゆらと腰を前後に振り始めた。膣壁をゴリゴリと擦られて、何とも言えない感覚がミアの体内を何度となく駆け抜けていく。

「んっ……あ、あん……や、ぁ……あ」

 リアムにされるがまま、さんざん鳴かされた挙句――

「うっ……!」

 動きを速めたリアムがミアのナカで果てた。
 腹の内に温かな感覚が広がっていく気がして、ミアの身体がぶるりと震える。
 リアムのモノがずるりと引き抜かれた拍子に、彼の放った精がミアの内腿を伝って流れた。

 あぁ、やってしまった……。

 動物みたいな姿勢で交わってしまったこと、我を忘れてよがりまくったこと……。後悔と罪悪感と羞恥心と、それから今も身体に残るリアムの濃密な余韻のせいで、ミアはもう心身ともにぐちゃぐちゃだ。疲れ切ったミアがくたりと床に膝をつくと、

「きゃっ!」

 息つく暇もなくリアムに抱え上げられて、部屋の奥へと連れていかれる。天蓋付きのベッドに下ろされると、間髪入れずにリアムがのしかかってきた。

「ミア……」

 リアムの瞳がまだ潤んでいる。
 欲情をたっぷりと含んだ視線を真正面から向けられて、ミアは思わず目を逸らした。
 逸らした先にリアムの股間が目に入ってしまう。いま出したばかりだというのに、ソコはすっかり固さを取り戻して力強く天を向いていた。

「え、もう……!? んぁ……っ!」

 首筋をパクりと甘噛みされて、ミアの身体が思わず浮きあがった。
 その隙に乗じたリアムが器用にミアの服を剥ぎ取っていく。裸に剥かれたミアが慌てて胸を隠そうとしたが、それよりも早く、リアムの口がミアの乳首に吸い付いた。

「ゃあ……あ、ぁん……や、だぁ……は、んぅ……」

 ぷっくりと膨らんだ胸の先っぽをちゅうちゅうと吸われて転がされて、ミアの口からあられもない声が漏れる。リアムに舐られたところからムズムズとした疼きが全身へと広がっていく。

「やっ、見ないで。……恥ずかしい!」

 ミアの胸を弄びながら、リアムが上目遣いにミアの顔を見て見つめていた。
 さっきは後ろを向いていたから気づかなかったけれど、いざ直接顔を合わせるとなると、恥ずかしくてたまらない。ミアは両手で顔を覆った。

「恥ずかしがってるミアも最高に可愛いよ」

 リアムが嬉しそうに顔を綻ばせる。

「……リアムのバカ。あ、やぁ……!」

 照れ隠しに身をよじったミアのふくらはぎをリアムがぎゅっと掴んで大きく左右に開いた。じゅくじゅくに濡れた秘孔がリアムの眼前に晒される。甘酸っぱい匂いが豪奢なベッドに漂った。ミアの愛液の匂いだ。その匂いは、ビアンカ王女が放つ香りなんて比べものにならないほど、リアムの本能を刺激した。

「やっ、リアム……そこ、ダメだってば……!」

 リアムがミアの股ぐらに顔を突っ込んで、舌の先でグリグリと充血した淫芽をいじくってくる。

「もぅ、やだ……。リアム、やめて……」

 ミアがお願いしても、リアムはもちろん止めてはくれない。
 舌を動かしながら、あわせて指まで入れてきた。膣内に溢れた愛液を掻きだすように動くリアムのゴツゴツとした長い指……。

「すごいよ、ミア。吸いついてくる」

「やだぁ……! もう、やめてよ。お願い…………」

 なんとか絞り出したミアの声はいかにも弱々しくて、自身の脚の間から聞こえてくるグチュグチュという水音にかき消されてしまう。

「じゃあ、挿れるよ」

「あァ……っ、ん」

 さんざん解されたミアの秘部は、なんの痛みもなく、やすやすとリアムの昂ぶりを飲み込んでしまう。

「あっ、あっ、あ、ぁ……っ!」

 リアムの動きに合わせて、ミアの口から自分でも聞いたことのないような嬌声が漏れる。激しく揺さぶられて、量感のある乳房がぶるぶると震えた。

 こんな欲望まみれの淫らな姿をよりにもよってリアムに見られてしまうなんて……。

 ミアはもう恥ずかしくて消えてしまいたかった。
 シモンに怪しいクスリを盛られたときにも同じような行為をしたのかもしれないが、ろくに覚えていないから、まだよかった。

 でも、いまは違う。

 今日のミアは完全に正気なのだ。
 こんな生々しい記憶……ぜったいに忘れられそうにない!
 ミアの目から理由のわからない涙が零れ落ちた。

「ミア……。大丈夫?」

 リアムが動きを緩めてミアの目を覗き込んだ。気づかうように発せられたその声が優しくて……ミアの中がキュッと締まる。

「リアム、やめて……。ぁ、ダメ、やめないで……」

「どっちだよ……。でも、ごめん。どっちにしろ、止められないや」

 リアムが顔を寄せて、ミアの涙を舐めとった。そのまま舌を這わせて唇へたどり着くと、ゆっくりと食むようなキスを落とす。
 ミアはリアムの頬に手を伸ばした。温かくて滑らかな肌をすりすりと撫でる。
 やがて口内に侵入してきたリアムの舌。ミアは目を閉じて、自分の中に挿し入れられた彼の熱にただただ身を任せた。
 抵抗を止めて、罪悪感も羞恥心も何もかもすべてを受け入れてしまうと、快感の波が押し寄せてきた。身も心も蕩けてしまいそうだった。気持ちいい……。

 二人は口づけたまま、ゆるゆると腰を振り続けた。


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