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第1章:レオポルトの悪夢
1-3.貴方が黙ってさえいれば…… ※
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「身体を温めるには、人肌が一番でございましょう」
その柔肉の正体が女の乳房であることに気づいてしまうと、もはやレオポルトの意識はそこにばかり集中してしまう。
時折、湿り気を帯びた呼気が首元を掠めた。
その度にレオポルトの身体が震える。
やがて女の手が前に回されると、彼の胸や腹をサワサワと這いまわった。
冷たい指先がレオポルトの引き締まった腹筋をなぞると、
「あぁ……」
彼の口から思わず声が漏れる。
臍の周りでクルクルと遊んでいた指が徐々に上へとやってきて、レオポルトの小さな乳首を指の腹でグリグリと圧しつぶしてくる。かと思うと、今度は尖った爪の先でカリっと引っ掻かれて、痛みとともに、得も言われぬ快感が背筋を駆け抜けていく。
「んっ……」
レオポルトの口から漏れる喘ぎ声。
身体の中心に血が集まっていくのを感じずにはいられなかった。
「んぁ……や、やめて……くれ」
女の手のひらが、そそり立ったレオポルトの昂ぶりを包み込んでいる。
「どうして? こんなに熱くなっているのに。はやく鎮めてあげないと…」
火傷しそうなくらい熱く昂ぶっているそれをひんやりとした手で優しく扱かれる。その甘やかな刺激に……彼は耐えられそうになかった。
「やめて……くれ。私には、村に、婚約者がいる……んだ」
レオポルトは愛するサーシャの顔を思い浮かべようとした。
しかし、子供の頃からずっと恋い焦がれていた彼女の顔をどうしても思い描くことができない。サーシャの顔を思い出そうとすると、頭の中に靄がかかったみたいに、雲散霧消してしまうのだ。
「やめて……いいんですか?」
白く長い五指がヘビのように絡みついてくる。女が手の動きを速めた。さらに反対の手では陰嚢をやわやわと揉みこんでくる。
「あぁ……んぅ」
レオポルトの口がだらしなく半開きになった。彼の口からまるで娼婦のような呻きが漏れる。
女は彼の背中に密着させていた胸を擦りつけるようにして身体を揺らしながら、レオポルトの耳元で囁いた。
「これは一夜の夢です。明日になったら忘れてしまえばいいんです。私はこの森から出られないし、貴方が忘れてしまえば、今夜の出来事は全てなかったコトになります。そうでしょう? 貴方が黙ってさえいれば……貴方が黙ってさえいれば……」
女の赤い唇が弧を描く。
耳の穴からするりと忍び込んでくる女の呼気からは、甘い蜜の香りが匂い立っている。
「……夢……」
女の言葉が反響する。
頭がクラクラして何も考えられない。
女の手の中で、レオポルトの肉棒がドクドクと大きく脈打っている。血管がはち切れそうだ。まるでその部分だけが別の何かに支配されてしまったかのように、女に弄ばれることを悦んでいる……。
もはやレオポルトの理性で支配できるものではなかった。
レオポルトは振り返ると、女を寝台の上に組み敷いた。
傷の痛みなんかどこかへ飛んでいってしまっていた。
女は微笑みながら、彼の首に手を回す。
レオポルトは性急に女の白い脚を開くと、もはや己れの意志では制御できないほどに猛りきった分身をずぶずぶと女の孔の中へと沈めた。
女の肌は冷たいのに、その胎内は火傷しそうなほど熱かった。
細い腰をつかんで本能のままに打ち付けると、女は白い背中を弓なりに大きく仰け反らせた。ツン、と尖った胸先が空を向く。白い首が暗闇の中に浮かび上がる。
「あぁ……んっ、ハァ……ぁあ、っふぅ……ハハっ……あぁぁ」
女の喘ぎ声とレオポルトの荒い息づかいが狭い小屋に響きわたる。
誰にも聞かれる心配はない。
ここは森の中だ。
二人の他に誰もいるはずがなかった。
「あ、もぅ……あ、……んん、ぁ……ぁあ……フフっ……んぅ……」
レオポルトの動きに合わせて寝台がギシギシと音を立てて軋む。
女の鼻にかかった声が、蜜の匂いが、女の発する全てがレオポルトの情欲を掻き立てて仕方なかった。
信じられない。
ほんの少し前まで、自分はもう死ぬかもしれないと思っていたのだ。
それなのに、今は女を抱いている。
それもサーシャではない。
名前も知らない、見ず知らずの女を――。
その柔肉の正体が女の乳房であることに気づいてしまうと、もはやレオポルトの意識はそこにばかり集中してしまう。
時折、湿り気を帯びた呼気が首元を掠めた。
その度にレオポルトの身体が震える。
やがて女の手が前に回されると、彼の胸や腹をサワサワと這いまわった。
冷たい指先がレオポルトの引き締まった腹筋をなぞると、
「あぁ……」
彼の口から思わず声が漏れる。
臍の周りでクルクルと遊んでいた指が徐々に上へとやってきて、レオポルトの小さな乳首を指の腹でグリグリと圧しつぶしてくる。かと思うと、今度は尖った爪の先でカリっと引っ掻かれて、痛みとともに、得も言われぬ快感が背筋を駆け抜けていく。
「んっ……」
レオポルトの口から漏れる喘ぎ声。
身体の中心に血が集まっていくのを感じずにはいられなかった。
「んぁ……や、やめて……くれ」
女の手のひらが、そそり立ったレオポルトの昂ぶりを包み込んでいる。
「どうして? こんなに熱くなっているのに。はやく鎮めてあげないと…」
火傷しそうなくらい熱く昂ぶっているそれをひんやりとした手で優しく扱かれる。その甘やかな刺激に……彼は耐えられそうになかった。
「やめて……くれ。私には、村に、婚約者がいる……んだ」
レオポルトは愛するサーシャの顔を思い浮かべようとした。
しかし、子供の頃からずっと恋い焦がれていた彼女の顔をどうしても思い描くことができない。サーシャの顔を思い出そうとすると、頭の中に靄がかかったみたいに、雲散霧消してしまうのだ。
「やめて……いいんですか?」
白く長い五指がヘビのように絡みついてくる。女が手の動きを速めた。さらに反対の手では陰嚢をやわやわと揉みこんでくる。
「あぁ……んぅ」
レオポルトの口がだらしなく半開きになった。彼の口からまるで娼婦のような呻きが漏れる。
女は彼の背中に密着させていた胸を擦りつけるようにして身体を揺らしながら、レオポルトの耳元で囁いた。
「これは一夜の夢です。明日になったら忘れてしまえばいいんです。私はこの森から出られないし、貴方が忘れてしまえば、今夜の出来事は全てなかったコトになります。そうでしょう? 貴方が黙ってさえいれば……貴方が黙ってさえいれば……」
女の赤い唇が弧を描く。
耳の穴からするりと忍び込んでくる女の呼気からは、甘い蜜の香りが匂い立っている。
「……夢……」
女の言葉が反響する。
頭がクラクラして何も考えられない。
女の手の中で、レオポルトの肉棒がドクドクと大きく脈打っている。血管がはち切れそうだ。まるでその部分だけが別の何かに支配されてしまったかのように、女に弄ばれることを悦んでいる……。
もはやレオポルトの理性で支配できるものではなかった。
レオポルトは振り返ると、女を寝台の上に組み敷いた。
傷の痛みなんかどこかへ飛んでいってしまっていた。
女は微笑みながら、彼の首に手を回す。
レオポルトは性急に女の白い脚を開くと、もはや己れの意志では制御できないほどに猛りきった分身をずぶずぶと女の孔の中へと沈めた。
女の肌は冷たいのに、その胎内は火傷しそうなほど熱かった。
細い腰をつかんで本能のままに打ち付けると、女は白い背中を弓なりに大きく仰け反らせた。ツン、と尖った胸先が空を向く。白い首が暗闇の中に浮かび上がる。
「あぁ……んっ、ハァ……ぁあ、っふぅ……ハハっ……あぁぁ」
女の喘ぎ声とレオポルトの荒い息づかいが狭い小屋に響きわたる。
誰にも聞かれる心配はない。
ここは森の中だ。
二人の他に誰もいるはずがなかった。
「あ、もぅ……あ、……んん、ぁ……ぁあ……フフっ……んぅ……」
レオポルトの動きに合わせて寝台がギシギシと音を立てて軋む。
女の鼻にかかった声が、蜜の匂いが、女の発する全てがレオポルトの情欲を掻き立てて仕方なかった。
信じられない。
ほんの少し前まで、自分はもう死ぬかもしれないと思っていたのだ。
それなのに、今は女を抱いている。
それもサーシャではない。
名前も知らない、見ず知らずの女を――。
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