【R18】転生?した先は、リアルよりもHな世界でした。

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交易都市にて?

初めてのHはアラフィフから?

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「これってもう強姦よね、マティ」

「そうね」

マティとケティの目の前では、前ギルド長ロベールと、現ギルド長代理リンファの、激しいH行為が、なぜか廃倉庫の一角にあるベッドの上で繰り広げられていた。

「いやっ!、ロベール!、やめてぇ!!」

「ここまで来てやめられるわけないだろ?」

後ろ手に縛られたリンファ、その彼女をイヤラシく笑いながらベッドにうつ伏せに押さえつけ、背後から腰を突き上げるロベール。

はっきり言ってレイプである。

リンファ自身は、嫌だ嫌だと泣き叫びながら、必死に逃れようとしている。

しかし、容赦ないロベールの突き上げに徐々に喘ぎ始める。

「ロベール殺す、殺してやる……ころしてやるんだからぁ…」

呪いの言葉を吐き嗚咽するリンファ

「わかったわかった、終わったらいくらでも殺してくれ」

笑いながら耳元でそう囁くロベール

その言葉に、リンファは次第に大人しくなり。遂には抵抗する事をやめてしまった。

「あ、ああ、ひぁっ」

「よしよし、タップリと可愛がってやるぞ」

ロベールの鬼畜プレイが始まった。リンファは、か細い悲鳴の声をあげて悶えまくる。

「マティ、どうするのコレ?」

と、呆れ気味のケティ

「うーん、エム姉の命とは言え、こんな人の護衛って必要なのかしら?」

2人は当初、ギルド長ロベールが、エムの言う通りカッコいい素敵な渋いオジ様だと思っていた。エムを救おうと奔走するロベールを見て、マティとケティ、そしてスノウは、彼と相互協力する事にした。

……しかし、蓋を開けてみればただのエロオヤジ。

実はスノウがこうなる事を予見していた。彼の嗜好も見抜いていた。流石エロい魔族、凄いとしか言いようがない。マティとケティは予め聞いていたので、さして驚く事も止める事もしなかった。

ロベールは、ギルド長としてはかなり優秀なのだが、とにかく性癖が酷い。特に熟女好み、”マダムスレイヤー”なんて阿呆な通り名まで持つ。

なんで熟女ではないエムを、ロベールが気に入ったのかは不明だが、フィロドロ邸での彼の行動を見る限り、見返りはエムとHする事なのだろう。

2人してロベールは最低な奴だと思った。

「あの人見てると、西の街領主のを思い出すわ、似てないけど」

と、マティはわざと遠回しに相手の名前も出さずに嫌そうな顔をする。

「ああ、誰かに似てると思ったら、と同類かー」

ケティも、嫌そうな顔をした。

誰のことかと言うと、それはマティ、ケティ、そしてエムを散々酷い目に合わせたトラン・デ・ゴザールの事である。

「所詮は男よね」

マティのため息に、ケティがアハハと笑ったが、2人はすぐさま真顔になる

「……早速来たみたいだよマティ」

「それじゃあ、始めましょうか」

マティとケティは、武器を携えた。

……

マティ達の方でそんなHな事になってるとはつゆ知らず

ワタシは、ドヤ顔で腕を組み、フィロドロの前に仁王立ちし、「やるんかオラ」って感じでバリバリの覇気で威嚇する。

そんな相手はやや狼狽えていらっしゃる

「隷属支配はどうなっている!?」

「んー?、ルナには眠ってもらってるけど?」

「は?」

「支配する相手がガーガー寝てたら、奴隷は自由行動よね?」

「そんなわけあるか!」

Oh!、ツッコミ。

「奴隷の主人が眠っている間は、命令がない限り奴隷は行動が抑制される、お前が用を足そうと思っても動けない、たとえ餓死する事になってもな!」

あれ?、そうなの?

スノウの方を見ると、彼女は肩をすくめた

「そう見たいです」

あっそう

「じゃあ、ルナが「やっちゃえ」と命令してくれたってことで」

「ルナリアは私が直接精神支配しているのだ。その支配が解かれた形跡はない!」

やっぱりフィロドロは、ルナの支配状態を遠隔感知してる。

フィロドロが部屋から居なくなった後、スノウのアドバイスで、ルナリアに掛かっている淫行支配を上書きしようとしたのだけど、断念せざるを得なかった。

何故なら彼女の体内、それも秘穴にトラップが仕掛けられていたから。

粘性の物質、エルフが使うスライムに似たそれは、ルナリアの精神と繋がっていた。

それが闇フィロドロの分身体のようで、ルナリアは絶えずチンPを突っ込まれているのと同じ様な状態。

じゃあ、エルフスライムみたいにその分体を焼き殺せばどうか?

それもダメっぽい。無理に剥がせば、繋がっているルナリアの精神が破壊され、最悪廃人になる可能性があった。

だから手が出せなかった。

では、ワタシに対するルナリアからの隷属支配が一体どうなっているのかと言うと。

…まぁ実はすごく簡単な話。

隷属支配されているのは”ファーストサブフレーム”だからです。

今、ファーストは精神崩壊を起こして機能停止中。長い時間かければ、また復活はするけどね。

そんなカラクリに気づくわけもなく。フィロドロは訳が分からず、憤りを見せたけど、ワタシの首を見ると、鼻で笑った。

「……だが、貴様の隷属支配はそのままだな」

「まあそうね」

「それがある限り、お前が自由になる事はない」

それもどうかしらねー

「犯罪奴隷に対しては、安全のために主人とは別に衛士隊に上位の奴隷管理権が与えられているのを知っているかね?」

「だから?」

「衛士隊を率いるのは、王都騎士団と、その地の領主、すなわち私だ」

「なんで?、あんたまだ領主じゃないじゃん」

「フっ、さっきの会話を聞いていたか。ああそうだ、、だがなではあるのだ」

フィロドロがいやらしくニヤリと笑い、ワタシに指差す。

「君の生き死には、私にも裁量権があると心得よ」

「何よそれ」

「私には君を隷属出来ずとも、生殺与奪があると言うことだよ」

そう言ってフィロドロは、自らの首元を指でトントンと叩いた。

「言ってる事がわからないんだけど?」

「ここまで言って理解出来ないとは、君は馬鹿なのかね?」

お前ほどじゃない

「いいかね?、隷属の首輪は、ある種のを兼ねている、その権限は、奴隷の主人、そして衛士隊審問官、そして当該地の領主だ」

ウソつけ

ワタシは知ってる。の権限は奴隷の主人だけにしかないことを。

故にフィロドロの言うことは虚言。そんなホイホイと首を刈られてしまっては、逆に悪用されかなない。

「エムよ、死を免れたくば、我が命に従い、その女冒険者を捕らえ、その場で凌辱してみせよ」

はあ?、その命令、ドン引きなんですけど。

私が再びスノウを見ると、それに気づいた彼女は首を傾げた。

「エムさんに捕らえられて犯されて、その絡み合いを見ながら、貴方はそこで自慰にふけると言うことですか?」

うう、美少女がスゲーこと言ってる。

「ハハハ、君も中々にスケベだな。なら私が直接淫行支配を施してやってもいいぞ?」

ナニ言ってやがりますかエロ眼鏡、イヤラシイ事この上ないわね。

だからワタシはフィロドロに言ってやる。

「なんでアンタを気持ちよくさせなきゃならないのよ、バカじゃね?」

「辱めを受けるなら死を選ぶと?」

「なにを今更、アンタは散々ワタシにズッコンバッコンと、そのキモ悪チンPをツッコんでたじゃん」

フィロドロが目を散眼させた

「記憶があるのか?」

「ルナリア経由でワタシを間接的に支配しようとしたみたいだけど?、考えが浅ましいのよ」

「ルナリアから隷属支配を受けているのにも関わらず、お前はなぜか我の淫行支配が効かない」

「ふんっ、隷属支配がなんぼのもんじゃい」

「……隷属支配とは魂の拘束だ、いかに抗おうとも拒絶は出来ない、なぜだ!」

「根性の違いじゃない?」

「そんなもので片付けられる話しではない!、いったいなにをした!」

フィロドロの目つき変わる。段々とイラつき始めた。

よしよし

「じゃあ、アンタの性欲より、ワタシの性欲の方が上だったって事ね」

フフンと、ドヤ顔をして見せるとスノウが…

「エムさん、それって自慢する話しですか?」

うっ、エロ魔族にツッコまれた。

まあね、フィロドロの言う通り隷属支配は強烈。ファーストサブフレームはフィロドロの淫行支配に抗おうとして壊された。だからそこは否定しない、口にはしないけど。

それに、制約なしに隷属支配の強制解除は無理だとも悟った。

だから、精神支配だけなんとかできないものかと思って、ファーストサブフレームを捨て駒にしたのよね。

そっちは上手くいった。

…ただし、他に一つだけ一時的に隷属支配が解かれることがある

それは……

奴隷の主人が死んだ場合。

その場合、枷そのものは解けないが、死んだ主人との関係は無効化される。フリーになった奴隷は新たな主人が設定される事になる。

その際は、衛士隊か騎士団の審問会の承認が再度必要になるそうな。

ワタシはソレを危惧した。フィロドロがルナリアを殺し、ワタシの奴隷主に取って代わろうとするのではないかと。

でもコイツはただ欲深いだけ、ルナリアもワタシもただ性奴隷にしたい、それだけのエロい奴に過ぎない。

「……貴様、まさかルナリアを殺してここに来たのか?、仲間じゃないのか?、いや、奴隷主を殺めるなどそれもあり得ない、だが、何故だ…」

ほら、そう疑うわよねー?、ちょっとブラフっときますか。

「裏切るような奴が仲間なわけないでしょ?」

「な……」

「ワタシが怖くなってきた?」

「貴様など恐るに足らん。少々面食らっただけだ。仲間意識が強いと思っていたからな」

人は?、自分で人じゃないと?、まあ、その点は今はいいわ。

「そんなのごく一部の者達ね、人の本質は自分勝手で傲慢なのよ、ワタシみたいにね」

「…お前とは気が合いそうだな」

「そんなわけないじゃん」

そんな問答をしていると、バーン!と、ワタシの背後の扉とは別の扉が突然開け放たれ、そこからドヤドヤと軽鎧を装備した者達が入って来る

ああ、やっと来た来た衛士隊、良いタイミング。

「フィロドロ様!!」

先頭の男が叫ぶ、いやん声デカイ、うるさい。

“チっ”

フィロドロは入ってきた衛士隊に対し舌打ちしたわ。

「おのれ!、我らの警戒を抜けて屋敷内に侵入するとは、この戝め!!」

なにをいっちょるか、ワタシは最初から屋敷にいたわよ。

スノウが肩をすくめた。

ああそっちか…

「ドルガーよ、奴隷の女は気にしなくてもよい。そっちの少女は、衛士隊寄宿舎を襲った手練れだ、生かして捕らえよ」

「少女!?」

ドルガーとやらがスノウを見て目を見開いてる、賊というには余りにも若くて可愛いもんね。

ムッ、って事は、ワタシは脅威では無いとでも?、舐められた?

「そうはイカのチンPよ」

ワタシはフィロドロに右手かざし、手の平を上に向けた。そして火魔法を展開する。火属性魔法トーチ

「何のつもりだ?」

詠唱なんて要らない極々初級の魔法、薪に火をつける程度のモノ

小さな火がチロチロと手の平に生まれ出る。

一瞬驚きを見せた衛士隊とフィロドロ。だけど、フィロドロだけは直ぐにフッと鼻で笑いよった。

生意気な。

「そんなか細いトーチの火で何が出来る?、その程度でこの屋敷を燃やす事などできないぞ?」

今のワタシは全能力値10分の1以下、精神支配はなんとかしたけど、腕と足の物理的な枷はどうにもできなかった、体への枷は、精神支配とは別だったから。
そしてもう一つ、ルナリアからは20歩以上離れられない。

「誰が燃やすなんて言ったのよ。スノウ、ルナをお願い」

「御意」

スノウが、目にも止まらぬ速さで跳躍した。
その足がドルガーとか言う隊長格の顔面を捉える。

「ぶべっ!!」

ドルガーは、カエルが轢き潰されたような声を上げ、勢いで後ろに仰反り、背後の衛士達を巻き込んで倒れた。スノウは衛士隊達の頭や肩を踏み台にして、そのまま部屋をあっという間に飛び出して行った。

イナバのシロウサギかよ。

……イナバ??、なんだっけそれ?

ドルガーが鼻をおさて叫んでる

「お、おへぇ(追え)!!」

そうはさせじとワタシはすかさず覇気を放って威嚇した。

ドルガー達はそれを感じ取り、ワタシの方を見た。即座に立ち上がり、腰の長剣を抜剣しましたよ。

さすが衛士隊、エリート集団。

「フィロドロ様!、その女の気配、只者ではありません!、危険であります!!」

「犯罪奴隷の身では何もできやしない。逃げた女はルナリア殿を狙っている、お前はそちらの対応をしろ」

「いやしかし、我らはフィロドロ様を守るべく…」

再びフィロドロが舌打ちした。

「ドルガーよ、命令が聞こえないのかね?、こちらは良いと言っているのだ」

「いやいや、そんな事言っていいのかなー?」

「なに?」

「ドルガー君とやらの勘は正しいわよ?」

ワタシはドルガーを肯定してあげた、だってこれからヤバイことを起こすんですもの。

ボンボンボンっと

更にトーチ魔法を幾重にも重ねていく。積層凝縮された火がワタシの手のひらの上で火球となり、青白く明るく灯りはじめた。

その熱量に、フィロドロは驚きを隠せない、その異常性にやっと気がついたみたいね。

「なぜそんなにトーチをいくつも重ねられる!?」

さあね、ワタシも知りたい。

普通は火に火を足しても火にしかならない。炎にするには量的燃焼物が必要、魔法の火は魔素が変換されて火になる。だから魔素を重ねていけば良い。でも魔法を扱う者にとっては、そんな事さえ普通じゃあり得ないと考える。

それよりもアチいのよ。暑いじゃなくて熱いね、皮膚が焼けそう。

でもコレは火種。

今度は逆の手で、水の魔法+とある魔法を発動させた。今度は詠唱付き。

「”我が意に従い、素は纏いし大気に、素は潤沢なる水を求めよ”」

水が空間に出現し、渦巻き、大きな水球へ変化する。

水は魔素を伴わない、大気中や周囲にあるさまざまな物質から水分を搾り集める、するとそれなりの量になる。ただし飲み水には適さない、飲んだことは無いけどお腹を壊すそうな。それと生物体内からはなぜか吸い出せない、それはどうやら別の魔法があるみたい。

部屋の中がカラカラになる、壁にヒビが入り、静電気で毛が逆立ち、喉が渇く。

「”戒めの腕輪”があるのになぜそんな事が出来る!?、それも2属性発動だと!?、なんだそれは!?」

ブッブー、ハズレ、3属性であります。

その気になれば8っつの魔法を同時展開しますよ?、戒めの腕輪があっても、そこは制限が無いみたい、意味ないけどね。

そこから更に一工夫

渦巻く勢いは”風魔法”、そのまま水に大気圧をかけてギュギュっと少し小さくする。

お察しの通りコレらは、魔力をほとんど使ってない。

戒めの腕輪の効果は、装備者の全能力を10分の1以下にする。魔力消費も10分の1以下、そうなってる。

魔力を大量消費する大魔法系は、当然ながら行使できない。

スノウ曰く、ワタシの場合、10分の1になったところで、常人の魔力を遥かに上回るみたい、数値化出来ないからよくわからんけど。

そもそも、マジックチャージャーもあるので、ワタシに対する魔力量に関しての戒めはほぼ意味なし。

戦術級魔法が使えないだけの話し、マジカルパンツァーファウストとかね。

チャージャーは後付けなので、基本能力とは関係ないのよね。

でもワタシが今から行使する魔法は、魔力をほとんど使用しない。初等級レベルで十分。たとえ消費量100分の1でもモーマンタイ。

何故なら、魔法を利用してだけだから。

「ま、まて貴様!、まさか!?」

フィロドロがワタシの正体不明の魔法のヤバさにやっと気づいたようね、でもー、時すでに遅し

It’s already late.

「言ってなかった?、吹き飛ばすって」

「クッ!!」

フィロドロの身体、服の隙間から黒い粘液のような物質が床へと溢れ出した。

そうそう、それよそれ

フィロドロが身を守るために、ついに正体を現わす、黒い物質がフィロドロを覆い、漆黒の魔物へと変化する。

「フィ、フィロドロ様!?、き、貴様!フィロドロ様に何をした!!?」

ワタシじゃねーよ

「見てわからない?、コレがコイツの正体なのよ」

「貴様は何を言っているんだ!?、あり得ない、そんな事は!、フィ、フィロドロ様が魔物!?」

ドルガーとか言う衛士隊のオッサン、あまりの事に声が裏返る。その声がやっぱりデカい、五月蝿い。

「さて、衛士隊の皆様、ちょっとでも動けばコレを炸裂させるわ、コイツが発動すれば、ただじゃ済まないわ。因みに、ハッタリではありません」

衛士隊達は、どう対応すべきなのか困惑してる、こう言う事態は訓練で教わってないものね?

ビジュアル的にヤバそうな魔法が展開されていて、衛士隊達はビビってる。

正しい反応だわ。ウフフ

ワタシは、フィロドロに向き直った。

「さて、大人しくルナリアを解放してくれたら、この魔法は取り消すけど?」

「ココニイルゼンインヲマキコムツモリカ?、オマエモシヌゾ」

「そんな事は聞いてないわよ、解放するの?しないの?」

「ゼヒモナイ、オマエガシヌダケダ」

「あらそう、じゃあ死なばもろともって事で……死んで頂戴な」

ワタシはニヤリと笑い、水球に火球を突入させた。

「オノレ!!」

どういうつもりか、フィロドロがワタシに手をかざしたてきた。
その瞬間ワタシの首元がチリっと熱くなった。

「え?……」

一瞬のうちに水球内部が沸騰、一気に気化する。逃げ場を失った蒸気圧が悲鳴を上げる。

そして……

ドーーーーーーーーーーーンッ!!!

オッペケペイ邸全体に凄まじい衝撃が走った。窓ガラスは砕け飛び、屋敷全体が大きく揺らぐ、その衝撃は、街中にも轟く

それだけの威力を伴っていた。

……

「マティ、なに今の爆発音?」

「わからないわ、でもなんとなく発生源は分かる気がする」

マティとケティは廃倉庫を出て、空を見上げいた。倉庫の中では、元ギルド長とギルド長代理の性行為が今も続いてる。

その声は外にまでモレている。

倉庫の入り口を固めたマティとケティは正面に向き直った。

「さーて、この先は立ち入り禁止ですよ、皆さん」

2人の前には、冒険者然とした一団が集結していた。

マティとケティを見てニヤニヤと、下卑た笑みを見せている

ケティは指を差して人数を確認する

「16人ね、内4人は屋根の上」

「大方、金で雇われた落ちぶれ冒険者という所かしら?、良くもまあ集まったものね」

「数揃えればいいってものじゃないのにね」

マティは背中の大楯を前に構え、抜剣

ケティは、マティの前に出ると、長槍を頭の上で回転させ、前方に振り下ろした。発生した風圧に周囲に砂塵が巻き上がる。ニヤついていた者達の表情が変わった。

其々が得物を構え、彼女達に向けて構えた。

その動きを見てマティが、ケティに囁いた。

「この人達、冒険者じゃないわね」

「訓練された盗賊?」

「盗賊違うでしょ?」

ケティのボケにマティがツッコんだ。
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