【R18】転生?した先は、リアルよりもHな世界でした。

N.M.V

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交易都市にて?

隷属支配でHする?

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退室したフィロドロが応接に戻って来た。

部屋に入るなり彼の視界に入ったのは、半シースルーの白いワンピースを返り血に染めたエムと、戦闘態勢に構えて対峙するギルド職員二人。

「もう良い、やめよ」

フィロドロがそう言うと、エムが血に濡れたナイフをその場に投げ捨てた。すると、ギルド職員二人も構えを解き、なんと、フィロドロに対して会釈した。

フィロドロがソファーに近づき、血の海に沈んでいるギルド長の姿を見下ろして、フっと笑う。

「ふん、無様な奴め、相変わらず女に甘い男だ」

ソファーの上でピクリとも動かないギルド長。

フィロドロは何気なくエムの方を見て、思わず引いてしまった

エムは、ジッとギルド長を見据えていた。何かを訴えかけるでもない感情の伴わない目、だがフィロドロは、その目の奥底に言い知れぬものを感じた。

「フィロドロ様…」

呼びかけられ、ドキッとしたフィロドロが振り返る。

その声は、部屋の戸口に立つルナリアだった。

フィロドロは、気取られぬよう平静を取り繕った。

「エムを連れて先に屋敷に戻りたまえ、後はこちらで始末する」

「エム、来なさい」

「……」

エムはフィロドロに無言で会釈し、ルナリアと共に部屋を後にする。

その閉じられた部屋の扉をジッと見つめ考え込むフィロドロ。

「(さっきのエムの気配は何だ?、意識がある?、いや……精神はルナリアを通して完全に支配している筈だ……念は入れておくか……)」

職員二人に向きなおるフィロドロ

「お前たちはご苦労だった。手筈通りこの男を処理をしておけ、後はこの建屋に火をかけろ」

「仰せのままに……」

職員は床に落ちた血濡れのナイフを布で拾い上げ、作業を始めた。

「バカな奴だ、自分の隠密組織が既に我の手に落ちているとも知らずに」

フィロドロは、血濡れたカーペットに包まれていくギルド長を眺め、クククと笑った。

「これでお膳立てはできた、後は火種にゆっくりと薪をくべれば良いだけ……」

フィロドロの目が赤く光り、顔が不気味な笑みに歪んでいく…

……

ギルド庁舎前にいつのまにか一台の荷車が置かれていた。不審に思ったギルドがその荷車を検めると、中から1人の男性の遺体を発見する。

それはギルド長の遺体だった。

当然ギルドは騒然となる。

遺体の状況から、他殺と断定された。


ギルド長執務室

空席となったギルド長の席の前に集まったギルド幹部5名、重苦しい空気の中、いかにも年長者といった感じで、禿げ頭のガタイの良い初老の男性が口を開いた。

「皆よ、まずは現時点をもって、副長を、おさ代理ということで異議はないか?」

皆が無言でうなずく

「よろしいか?、リンファ殿」

「……拝命します」

リンファと呼ばれた眼鏡をかけた理知的な年配の女性は、暗い顔をしていた。

「大丈夫かね?、ギルド長代理」

「大丈夫かと聞かれると、大丈夫ではありませんよ、大老」

リンファが”大老”と呼んだ男性は、先々代のギルド長、隠居していた身だったが、緊急事態を受けて急遽召喚に応じたのだった。

「すまん、君は奴とは古くからの付き合いだったな、愚問だった」

「……ですが落ち込んではいられません。ギルドとして今すべきことは情報統制です」

「そうだな」

「それにしても、ギルド長の遺体を衆目にさらしてしまったのは、痛恨の極みです」

馬車から遺体が発見された時、検分していたギルド職員が、驚きのあまりその場で叫んでしまったのだ

”ギルド長が殺されていると!”、と

すると、やじ馬たちが殺到し、ギルド長の遺体を見られてしまう羽目に。事件は瞬く間に、根も葉もないゴシップと共に街中に広がってしまったのだ。

「職員も混乱していたのだ、アレはやむ負えまい」

「いえ、これは意図的なものを感じます」

事件の仔細が街中に伝わったのが異常に早い。リンファは、情報が人為的に拡散したように考えていた。

後でわかったことだが、ギルド長の遺体を最初に検分したギルド職員が誰なのか不明だったのだ。

「衛士隊が我々ギルドを貶めようとしているのでは?」

その場にいた幹部の1人がそうつぶやいた

リンファがキッと幹部を睨みつける

「何のために?、めったなことを言うんじゃありません!」

「す、すみません、代理」

「しかし、下手にギルド長の死を隠すことは最早できんのぉ、街中に知らせるのも後手になったしな」

大老がそう言って唸る

「全くです、死んでまで迷惑かけるなんて……あのバカ」

リンファはため息をついた

「いっそのこと、人の女に手を出して、相手の男に刺されたことにするか?」

大老が場を和ませようと冗談交じりにそう言うと

「どちらかというと、”捨てた女に恨まれて刺された”、って方が妥当ですね」

そんなリンファの返しに、幹部たちが笑う。

「ほほう、では刺した女は、お前さんか?」

大老がリンファに対してニヤリと笑った

「確かに、何度殺してやろうと思ったことか……」

大老がリンファを見て苦笑する。

彼女は赤面し、咳払いをした。

「んんっ、我々は、長たる者を殺されて黙っているわけにはいきません。これはギルドの威信にかかわります。まずは、ギルド長の足取り、衛士隊への聴取、確認、場合によっては侯爵家にも話を聞きに行きます」

「ギルド長がご執心だった、例の女冒険者の件はどうしますか?」

「エムとか言う冒険者ね。話は聞いているけど、すでに罪状結審したのでしょ?、我々にはどうにもできないわ」

「見捨てるので?」

「……侯爵家預かりのようだから、悪いようにはされないでしょう。それよりも今はこの混乱をどうするのかが先決よ。時間が勝負です、仕事をしましょう」

……

ギルドが動き出した一方で…
フィロドロ侯爵邸

「あ、ああ、あっ」

逞しい男たちにベッドの上で囲まれ、あられもない姿で、恍惚な顔をして喘ぎ悶えるルナリア、背後から男の激しい腰使いにズンズンズンっと突き上げられている。

「ひあっ!!、いっ、ひっ!!」

そんな、ルナリアと一緒に、ベッドの上で、エムはフィロドロの相手をしていた。

エムは、仰向けに寝そべるフィロドロのイチモツをさすり、撫でまわし、しゃぶっている。

「くっ!」

舌使い、吸引、手での責め方、サオもタマも、まるで何か魔法にでもかけられたかのような感触に、眉根を寄せるフィロドロ、エムのフェラテクに翻弄され、悦に浸っていた。

「いい、いいぞ……なんて女だ、おおおっ!!」

エムは口を離すと、手でシゴキ上げた。するとフィロドロは腰を浮かせて、つい果てる。イチモツから命の液が噴き出した。

びゅっ、びゅるっ、びゅるる

「おああ」

勢いよく噴出した命の液が、エムの顔にかかったが、彼女はそのままフィロドロのサオを牛の乳しぼりのように、一滴残らず絞り出そうとする。

隣でルナリアとまぐわっていた、男たちが、「ええ?」って顔をしている。

ぐったりとするフィロドロ。

「……我としたことが」

それでもなお、エムはやめようとしない、命の液で濡れるフィロドロのサオを咥え込み、しゃぶりまわす。

「うっ!」

フィロドロは、慌てて起き上がると、エムを引きはがし、押し倒した。

「やってくれる、我をそれだけで絶頂に導くとは、このアバズレめ」

感情のない目に見つめられ、フィロドロはゾクゾクした。

「なんて、スケベな女だ」

フィロドロは、命の液を吐き出したのに、まだ冷めやらぬギンギンに張ったサオにぎり、エムの股を開き、腰を入れた。

「今度は、我がたっぷりとかわいがってやる」

その先端が、エムの秘穴を割って入っていく

「んあああっ!!」

身を仰け反らすエム

声を上げて悶えた。

「我のモノもよかろう?、ルナリアのように虜にさせてやる」

いきなり最初から狂気じみた勢いで、エムを突き上げるフィロドロ

「くくく、どうだ、どうだ?」

「あ、あ、あ、あ、あ、んあっ!!、あああ!!!」

フィロドロにしがみつき、腰を振るエム

「ふあああっ!!!、んああああっ!!!」

フィロドロは、男性神に授かった、後天的なスキルを持っていた。

それは、”淫行支配”

交わった相手を淫らにさせ、催淫により支配するという。エルフの呪術に近いフザケタ能力だ。

しかし、どういうわけかエムにはそれが効きにくかった。

どうやら彼女の体内をめぐる魔力循環経路が常人と異なっているからのようだった。そこでフィロドロはエムに禁制の”魔薬”を使用し、彼女の魔力循環を一時的に乱し、催淫効果を発生させていた。

しかし、その効果は交わっている間しか支配が及ばない。

「なんなのだ、この女は……」

フィロドロの突き上げに激しく喘ぎ悶えるエム、だが、やめると反撃を食らう。

ルナリアは先んじて、淫行の支配下にはある。エムを犯罪奴隷としたときに、状況的に都合がいいと考え、エムをルナリアの奴隷にしたのだが……

「我が直接、この女を支配できなければ意味がない」

「ひっ!、いっ!!、あひっ!!」

「だが、すごくいい、この女の中はとろけそうだ、止められない……」

フィロドロはエムの身体にむしゃぶりついた。

犯して犯して犯しまくった。

エムが絶頂に達すると、フィロドロもまた命の液を、彼女の中に注ぎ込んだ。

その激しい淫行に、ルナリアと交わっていた配下の男たちは動きを止め、唖然としてる。

「き、貴様たちはもういい、下がれ、後は我が一人でやる」

男たちは、ルナリアを残し、ベッド降りると部屋を出ていった。

姿ではこれが限界だな……」

フィロドロの背後に立ち込める黒い霧、目が赤く光りだした。

「さて、本番といくか」


……


一日経って、上がって来た報告書に目を通すリンファ

ギルド長の足取りは、衛士隊庁舎、それから侯爵家でのフィロドロとの謁見だった。

ギルド長が衛士隊に赴いたのは、冒険者エムに関して、彼女の罪行為の真偽が明確にされないまま、予告なく結審された事に対する抗議が目的。

彼は衛士隊庁舎へ赴き、その足で侯爵家へと向かっているが、そのまま足取りが途絶えていた。

その際、同行していた職員がいたらしい。

「同行者の調べはついたの?」

「いいえ、該当する職員がおりません」

「……あの人は、秘密裏に私設の諜報員を囲っていたわ。大老はご存じでしたか?」

「いいや?、そんなのは聞いてはおらんぞ?、なんだそれは?」

「彼は暗殺者や、斥候を個人で雇って、諜報活動をしていたんです」

「なんと」

「ギルドの諜報部署を作ろうとして、幹部に反対されたので、独自に作ったようなんです」

「代理にも言ってなかったのか?」

「ええ、気づいてはいたのですが、証拠もないし、悪事を働いていたわけではないので黙認していました」

「ふむ……その諜報員は見つけられないもんかのお?」

「探させてはいますが……」

「あのー、それと関係あるのか分かりませんが、侯爵家で……火事がありました」

「火事!?」

「幸い、使用していない建屋だったそうで、人的被害はなかったそうです」

「……人気のないところに火の手は上がらないわ、お粗末な話ね」

「どうやら証拠隠滅を図ったようだのぉ」

「まさかギルド長は侯爵家で殺された?」

バンっ!!

突然、執務室の扉が勢いよく開かれ、息せき切った職員が飛び込んで来た

「ノックもなしに、何事なの!?」

「た、大変です!!、衛士隊が!!」

すると職員の後を追って、衛士隊数名が執務室に強引に入ってきた。

「失礼する」

前に出たのは衛士隊の上級衛士だった。

「なんですか、いきなり」

リンファは不満を露わにさせ、ギルド幹部たちには動揺が走った。

……

事件が急展開する。

エルフ事件で、エムが危害を加えたとされる衛士隊員4人が、”何者かに襲撃され殺害された”と、告げられた。

それも、容疑者は冒険者だ。

衛士を殺害したとされる人物は、最近外からやって来て、ギルドに登録したばかりの女の冒険者。

エムと同じ宿に逗留していた者

衛士隊の言う容疑者とは、スノウだった。

それも、実はエムの仲間の可能性があると、衛士隊に告げられ、リンファ達幹部は益々混乱する羽目に

「あなた方が乗り込んで来た目的は何なのですか」

「スノウという冒険者をこちらに明け渡してもらいたい」

リンファは後ろを見て、職員に声をかけた。

「誰か、その人物を確認してきて」

リンファの視線で指示された職員は、会釈すると慌てて執務室を出ていった

「それで?、衛士隊はその冒険者が犯人だと?」

「我々は、冒険者エムの身辺をくまなく調査していた」

「その彼女の罪状真偽をうやむやにして、結審したのにですか?」

リンファは、嫌味気味にそう言ったが、上級衛士は、眉ひとつ動かさず、彼女の物言いには、歯牙にも掛けない。

「それは審問会が決定した事だ、我らが調べていた事は別用件だ」

「別用件?」

「エムは、徒党の一味をもう1人隠していた、それがスノウという冒険者だ」

「隠していた?」

「スノウと言う女は、”すずめの涙亭”を根城に、エムが傷害を負わせた4人の衛士隊を探していたこともわかっている」

「すずめの涙亭?、あそこは娼館でしょ」

「宿でもあり、エムと二人の従者をそこに監視付きで抑留していた。ギルド長…いや前ギルド長だったな。彼の進言だったと聞いている」

「え?」

リンファが驚きに眉根を寄せた。

「知らなかった様だな、だから我らは隊員を宿に配し監視していた。これも前ギルド長は了承済だ」

リンファは考え込む。

「(あの人、なんでそこまで……)」

「だが従者と冒険者の3人は、エムの結審と同時に姿を消した、監視の衛士隊を倉庫に閉じ込めてな」

「!?」

「ふん、新しいギルド長殿は何もご存じないのか?、それとも知らぬフリをしているのか?」

上級衛士は嘲笑い、見下してくる。リンファはギリっと奥歯を噛み締めた

「私は代理です、全てを把握しているわけではありません」

「前任のギルド長殿は、よほど部下を信用していなかったようだな」

リンファは、怒りで頭に血が上ったが、隣に座る大老に「落ち着け」と囁かれ深呼吸をした。

「……衛士隊は、そのスノウという冒険者がエムのために報復したとお考えですか?」

「そうだ、現に寄宿舎は襲撃され、重傷者多数、そして件の4人は殺害された」

「他にも被害が!?」

「そうだ、寄宿舎の隊員ほぼ全てが、手足の腱を切られていた。全くもって酷たらしい、ギルドは暗殺者も雇っているのかね?」

「確かに我々ギルドに登録されている冒険者は、正当な者達だけではありません。ですが、暗殺者は雇いません」

「現にいるではないか、冒険者のフリをしたが」

静かに、視線だけでにらみ合うリンファと上級衛士。

「し、失礼します!」

確認しに行った職員が戻って来た

「どうでしたか?」

「該当の冒険者は、この数日、姿を見せていないそうです」

「おい貴様!、隠すと同罪だぞ!!」

「か、隠してなんか……」

「うちの職員を恫喝しないでいただきたい」

「ギルドを強制捜索してもいいんだぞ?」

「どうぞご自由に、何も出なかった場合は協定違反があったと抗議します」

「……ふん、ギルドはどうするおつもりか?」

「その冒険者が容疑者である以上、ギルドも捜査します、情報は共有します、それでご納得いただくしかありません」

「……あいわかった」

……

衛士隊がギルドから立ち去った。ギルド長の執務席に身体を投げ出して座ったリンファ

「いったい何がどうなってるのよ!?」

「リンファよ、本当にあ奴から何も聞いていないのか?」

「ええ、何一つ、この数日一人でコソコソと何かをしていたようですけど、ほんと殺してやりたい」

「もう死んでるがな」

リンファは、職員をカスティアの宿と、衛士隊寄宿舎へと確認に向かわせた。

すると、衛士隊が言う通りの内容だった。

エムは、監視付きで従者2人と共に宿に抑留されていた。その従者は王都の元騎士団出身で”戦乙女”、それだけでも驚きだった。それと先日の山賊討伐、それも実は彼女達だったのだ、その事さえギルド長は職員に箝口令をしき、副長のリンファに秘密にしていたのだ。

職員からの報告を聞いたリンファはブチ切れそうになった。

ただし、スノウに関しては少し違う内容だった。

スノウとエム達の接点が見いだせない。確かに同時に宿から姿を消している。

山岳回廊方面門から来た時には、彼女たちの徒党は確かに5人いたと報告されている。その中でスノウだけは、証言が曖昧なのだ。

その時の門衛と、登録に立ち会ったギルド職員の聴取でも容姿がまるで異なっていた。

変装をしているのか、別人物なのか、とにかく衛士隊よりさきに見つけて話を聞くしかないと、リンファは思った。

「しかし、たった1人で衛士隊の寄宿舎を襲撃して全員を倒した後、4人を殺害したとは驚きだな」

リンファの側に立つ大老がウムムと唸った。

「ギルドが把握していた山岳盗賊団全てを壊滅させた規格外の徒党です。それも不可能ではないのでしょう」

「凄まじい手練れだな」

「ですが、このままでは衛士隊とギルドの関係に亀裂が生じてしまうわ」

元々、衛士隊とギルドは不仲だった。

騎士団に近しい精鋭の衛士隊

片や、ならず者に近しい腕に覚えのある冒険者

相容れない関係だ。

ただ一つの共通点は、街を、民を守ること。

そんな2つの組織の仲に立ったのが、若かりしころのギルド長だった。彼は元衛士隊であり、長い時をかけて双方の組織を良好な関係に導いてきた。

少なくとも街の民の中で、彼を悪く言うものはほぼいない。

それでも、冒険者ギルドの長ともなると、組織や人間関係にも良し悪しが生まれる。

彼の存在を疎ましく、かつ不都合に思う者も、少なからずはいる。

盗賊ギルドや闇商人、そして甘い汁を吸おうとする貴族達…

ギルド長は、そんな者達と取引をし、時には手を汚しながらも街のためにと、半生をかけて奔走してきた。

全ては街のためにと……

「護らないと、あのバカのために」

リンファの目に一筋の涙が流れた。
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