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王都へ向けて?
とりあえずHしとけ?
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ワタシ達は王都へと向かう旅の途中で、山賊と遭遇し、襲われていた別の馬車の生き残りを救出した。
たった1人の生存者、それはなんと魔族の女の子、その他殺されていた同行者と思われる者達は全員が人族
マティとケティが調べた限りでは亡くなっていた人達はどこぞの商会の関係者みたい、所属は隠蔽されていてわからなかったわ
ひょっとして奴隷商なのかも、彼女は奴隷?…
魔族は、私達の住む環境下では生きていけない、周囲に濃厚な魔素が必要で、人とはほぼ接触する事がないとルナリアが言っていた。
どう言った経緯でここに居るのかわからないけど、もし奴隷だとして、連れて行くのも結構大変そうよね?、他に何かあるのかしら?
奴隷にしようとする連中の目的や嗜好はわからないけど……そのなんと言いますか……魔族っ子がメッチャかわいい。
透き通る様な白い肌、グレーの髪、前に向かってクルリと巻いた頭の角、金色の目、そして額の第三の目…
この世のモノとは思えない程の美しさ、側に置いて置きたいとか思うのも無理はないのかもね。
……だけど、そんな彼女をあろうことかゲスな山賊供は辱め、欲望のままに凌辱してた。
とにもかくにも、ワタシとルナリアで助けに入り、うち2人を問答無用で去勢。
ところが、そこで山賊共の親玉がご登場
それがまたこのボスゴリラが偉く強い奴で、かなり苦戦しました。最後はケティが馬車で轢殺してしまったけどね
強敵が事故死?という呆気ない幕切れ
残った山賊供は逃亡、追っかけるのも面倒だし、何より魔族っ子が心配だったので、不本意だけど見逃した。
……ところが、保護したその魔族っ子は、なんとクソエルフに呪いをかけられていた。例の”魔封印”を身体に施されていることが判明
ワタシも受けて、散々苦しめられた、あの股間の奥をヌルンとされるイヤラシくも卑猥な呪い。原理は簡単なのに抗えない厄介な呪い。魔法を使ったり、魔力を注がれたりすると、股間の中に仕込まれた特殊なスライムが、バイブの様に暴れ回り、性感を刺激されて悶絶してしまうクッソエロい呪い
対処方法は股間に入り込んだスライムを物理的に焼き殺すこと…
だけどそれは、内臓を焼かれヘタをすると女性としての機能を失う、それどころかダメージが高すぎて、死に至る可能性が大きい、実際にワタシは死にかけた。
ルナリアは神聖術をつかえるけど、神聖魔法の”真回復”は、ワタシ達の中では誰も使えないので、ここでの施術はリスクが高すぎる。
でも、このままではどちらにしても魔素不足で死んでしまう。
故に仕方がなかった
魔族っ子に施された魔封印を使って、ワタシからの魔力供給を敢行
当然、スライムは水を得た魚のように彼女の中で暴れ回り、彼女を悶絶させるのだけど、それだけじゃなかった。
“マジワレ”、”オカセ”、とワタシの精神に語りかけてくる誘惑。
これこそ呪いの真髄、男性神の誘い
クソエルフめ
ワタシは、途端に魔族っ子と猛烈にHしたくなって、どうにかなってしまいそうだった。
もしかしたらトランもこれにヤられてたのかも?……いえ、それはないわねアイツは根っからのゲス、それは周りの人達が認めてる。
さて、ワタシはその誘惑をどうやって振り切ったかと言うと…
「いやぁ!、ひっ!あああっ!!!」
目の前で悶絶するルナリア、背後からエムシャドウに犯されて…
ごめん、ルナ
ワタシは、エムシャドウとのシンクロ率を落として、魔族っ子の代わりにルナリアをHすると言う暴挙に出ました。
対して魔族っ子は、体を毛布に包んで抱き、彼女に少しずつ優しく魔力を注ぎ続けてる。
ワタシの腕の中、ビクビクと悶えて喘いでる。
その隣では、バックから犯されてヒィヒィと激しく喘ぐルナリア
いや、もう、ほんとごめん
先達て、王都騎士副団長”ルウ”とのタイマン勝負にて、エムシャドウとのシンクロ率を下げる事ができるのに気づきましたよ。
変なところで役に立つものだわ。
「エム!いやぁ!!や、やめてぇ!!嫌なのぉ!コレェ!」
ゆるりゆるりと、時には激しく、パンパンパンとルナリアの腰を突き上げるエムシャドウ
ワタシがコマンド方式の半自動で操ってるんだけどね?
「ひぃ、いぐぅ!!……ああ、イケない、い、イカせてっ!!いかせてよぉ!」
気持ちはわかる、ワタシはキモチいいけど。
「エムぅっ!あ、後で、あとで絶対に、ゆる、許さないんだからぁ!!」
ルナリアがマジ切れしてる
うん、ごめん
イケない責め苦に、悶絶しながら半泣きのルナリア
「お、お願いぃい!!イカせてぇええっ!!」
キモチ良くもさせてあげられるけど、こちらの施術が終わるまでは、お預け、耐えてもらうしかないのよね、でないとワタシが魔族っ子を襲っちゃう。
…
そんなこんなで、魔力もそこそこ注いだ。
でも、その魔力をスライムが吸い上げようとするから、このままではそんなに持ちそうにない、どうすればスライムを抑えられるか…
麻痺、スリープ…
魔力を餌にするこの特殊なスライムには逆効果よね
ワタシは、そこでハタと思いつた。スライムではなく、魔族っ子の体内の魔力循環を停止させてはどうか?、と
体を麻痺させ、更に眠らせれば、一時的に停滞するはず。
早速試してみる、すると作戦は成功、スライムの活動が収まったわ
魔力の流失もほぼない
グッジョブ!ワタシ
……
魔族っ子のほうが落ち着いたので、ワタシ達は山賊に襲われ亡くなった人達、そしてワタシが手にかけた山賊供を埋葬し、供養する。
……思えば、ワタシは命を奪うことに対し全くためらいがない、かといって無差別というわけではないわよ?
真に悪意ある者達に対する場合のみ……真の悪意…線引きは難しいわね
そんな者達でも悲しむ人がいるかもしれない、ワタシを恨むかもしれない
でもワタシはためらわない
”ためらった死ぬぞ、死にたくなければ先に相手を屠れ”
……誰かにそう教わった記憶がある、誰だっけ?
ワタシはなぜか”死”の概念がわからない、その怖さがわからない
これはゲームではない、現実
わかってる、それはわかってる
……ワタシ、感覚がおかしいのかしら?
……
供養が終わり、その場を後にした。
魔族っ子は眠ったままに…
「エム姉、いくらなんでもルナさんに対して酷すぎ」
マティが呆れてた
「だから、最後はキモチ良くイカせてあげたじゃん」
「そう言う事じゃないですよ」
マティは目を細めた。
「わかってるわよ」
ルナリアが馬車の隅っこで膝を抱えて咽び泣いていた。
ん?前にもこんな事が…既視感?
「ルナ…ごめん、ほんとごめん」
ルナリアがメッチャ睨んでくる
「…本当にそう思ってるの?」
「思ってるわよ、無理矢理だったとはいえ、ルナが受けてくれなかったら、ワタシが男性神の精神支配攻撃にヤられてたもの」
ルナリアが驚いた顔でワタシを見た。
「聞こえたの?」
「うん、多分、まるで誘うようにね」
「そう…」
「何よ?」
「……そうするとエムは、選別者じゃないのかも」
「は?」
「エムに女神の加護がないのが、不思議だったのよ、”選別者”は、概ね加護を受けている人達、なぜなら男性神信仰と敵対してるから、男性神の誘いが聞こえたってことは、貴方は選別者じゃないって事に……」
「……ちょっと待ちなさい」
「はい?」
「それって、ゲイロード事件で、ワタシが汚物まみれで、アンタのお兄様達にマワされたのは関係ないって事じゃん」
ルナリアの顔からサァっと血の気が引いていく
「ち、違うわよ!、あ、あれはエムが抱えた恐怖心を打ち消す事が目的で……」
ワタシは冷ややかな目でルナリアを見下ろしてやった。
アレはオイオイ対処すれば良かっただけの話で、あそこで強引にしなくても良かったのよね
「エム!」
「はいはい、その件もうお互い手打ちにしたんだから、蒸し返すつもりはないわ」
「うぅ」
ルナリアが泣きそうな顔をしてる。ワタシは苦笑した。
「本当だってば、感謝してるって言ったじゃない」
ルナリアはコクリと小さく頷いた。大人の癖にどっか子供っぽいのよねー、このお姫様は
「”選別者”の話は王都で調べてから、あらためて相談しよ?」
「はい」
……
さて、それよりも今は魔族っ子の処遇だわ
「このまま連れて行くわけにはいかないわね」
「魔族領に帰すべきね」
ルナリアも同じ意見
「魔族領に行く方法は?」
「南方領まで行って、東の国を回るルートよ、東の国は稀だけど魔族と交易があるわ」
答えたのはルナリア
それは全くの逆方向、それもルナリアの南方領を経由して海から大陸を回り込むとか言う話
マジですか
「そんな時間かけられないわよ」
今は一時的に魔力がチャージされて眠っているけど、いいとこ持って3日。
それに、実は麻痺と眠り技はもう使えない。特殊スライムは、彼女の魔力循環経路を遮断したのを感知したのか、ダイレクトに魔封印と繋ぐ経路を構築しやがったのです。
魔力の再チャージしようとして、気づいて慌てて取りやめた。あのまま実行していたら、魔族っ子に蓄えた魔力ごと持っていかれるところだったわ
なんてふざけた奴らなの、クソエルフめ
「他にないの?、ここから直接山脈越えできる路とかないの?」
標高が平均2万メートルを超える阿保みたいに高い山脈が、何千キロと続いてる、ワタシが記憶する世界で一番高い山でも8千弱、それでもちょっとした油断が挑戦者を死に至らしめるような山、2万越えとか、とてもじゃないけど人が登れるような山じゃない。
沈黙が流れる、誰も答えがない
そんな中、御者席で馬車を操りながら、ケティはしばし考え込み、口を開いた
「あー、一箇所だけ可能性ありますね、行けるかわからないけど」
「あるの!?」
「だけど可能性だよ?、マティ、地図で説明して、この先の”龍哭の谷”」
「え?、アソコ?」
マティはそう答えながらも、ケティに言われた通り地図を出すと、皆の前に広げた。
「……ここですね、半日程先に狭い谷があります」
「なによ、その先がないじゃない」
地図には谷の先が描かれていない
「…この先は、未踏破の迷宮なんです」
「は?」
「山脈の向こうに繋がってるって聞いてまーす」
とケティが、なんとも軽い口調で答えた。
「聞いてるって、なに?」
「ここは地図記録のない迷宮で、魔族領に繋がってるって言うウワサなんです」
ウワサかよ
「……ルナリア、どう思う?」
「山脈の下ですよね?どのくらいの距離があるのかしら?」
「見当もつかないわね」
「南方領経由のほうが、安全で確実、スガー家の力添えがあれば東の国からの越境も許可を出してもらえる……でも、恐らくこの子は南方領につくまでに死んでしまうわ」
だよねー
「そうなると、ウワサに頼るしかないか…」
ワタシは深くため息をついた。
ルナリアとマティが、そんなワタシをマジマジと見てる。
「何よ」
「エムの事だから面倒臭くなって見捨てるのかと…」
とルナリア
「”ワタシには関係ないもん”とか言うと思ってた」
とマティ
ケティは何も言わずに笑ってる
おい
…なんの義理もない子だけど、放って置けるわけないじゃない、ワタシはそこまで鬼じゃない。
でも、ワタシの今までの行いを見ての2人の物言い、それに対してあえて反論しないわ。
だから…
「ええ、とっても面倒臭いわね」
と、言っておく
……
馬車を飛ばし、半日もかからず目的の渓谷入り口に達したワタシ達
“龍哭の谷”
両脇をまるで人工的に穿いたかのように垂直に切り立った絶壁がはるか上まで続いてる、谷というより巨大な大地の亀裂、陽も入りにくいので薄暗い
ワタシ達は馬車を進めた。
すると、オオオオオオオとうなり声のような風音がする。
「これは確かに不気味ね」
ケティ曰く、その谷にはいつも上空から風が吹き下ろして渓谷を抜ける風鳴りが、さも龍が哭く声の様に聞こえるから、そう呼ばれているのだと言う。
あの音をずっと聞き続けていると、精神が疲弊していくのだという話
現に、ここの経験者であるケティがそう言っていた。
「私とケティが王都の騎士団を辞めて、西の街へ行く途中で立ち寄った場所なんですよ」
「何しに立ち寄ったの?」
「護衛を引き受けた商隊の商人が、突然気まぐれでここの迷宮を制しようとか言い出したんです。特別報酬も出すって話で、護衛連中が盛り上がっちゃって…私は商人の直衛で居残り、ケティと他8名で奥まで入ったのよね」
「結果はいわずもがな、か」
「みな音にやられちゃって、撤退しましたね」
あははとケティが笑う
耳に聞こえない程の低音は、人体に影響を及ぼすと聞いたことがある。なんとなくそれを肌で感じたワタシは、
ウィンドベールで馬車ごと覆い外の音を遮断した。
マティたちが感心する
隠密にも使える魔法よ?
……しかし、その音が、実は人工的に作り出されていたことを、その時のワタシ達は知る由もなかった。
たった1人の生存者、それはなんと魔族の女の子、その他殺されていた同行者と思われる者達は全員が人族
マティとケティが調べた限りでは亡くなっていた人達はどこぞの商会の関係者みたい、所属は隠蔽されていてわからなかったわ
ひょっとして奴隷商なのかも、彼女は奴隷?…
魔族は、私達の住む環境下では生きていけない、周囲に濃厚な魔素が必要で、人とはほぼ接触する事がないとルナリアが言っていた。
どう言った経緯でここに居るのかわからないけど、もし奴隷だとして、連れて行くのも結構大変そうよね?、他に何かあるのかしら?
奴隷にしようとする連中の目的や嗜好はわからないけど……そのなんと言いますか……魔族っ子がメッチャかわいい。
透き通る様な白い肌、グレーの髪、前に向かってクルリと巻いた頭の角、金色の目、そして額の第三の目…
この世のモノとは思えない程の美しさ、側に置いて置きたいとか思うのも無理はないのかもね。
……だけど、そんな彼女をあろうことかゲスな山賊供は辱め、欲望のままに凌辱してた。
とにもかくにも、ワタシとルナリアで助けに入り、うち2人を問答無用で去勢。
ところが、そこで山賊共の親玉がご登場
それがまたこのボスゴリラが偉く強い奴で、かなり苦戦しました。最後はケティが馬車で轢殺してしまったけどね
強敵が事故死?という呆気ない幕切れ
残った山賊供は逃亡、追っかけるのも面倒だし、何より魔族っ子が心配だったので、不本意だけど見逃した。
……ところが、保護したその魔族っ子は、なんとクソエルフに呪いをかけられていた。例の”魔封印”を身体に施されていることが判明
ワタシも受けて、散々苦しめられた、あの股間の奥をヌルンとされるイヤラシくも卑猥な呪い。原理は簡単なのに抗えない厄介な呪い。魔法を使ったり、魔力を注がれたりすると、股間の中に仕込まれた特殊なスライムが、バイブの様に暴れ回り、性感を刺激されて悶絶してしまうクッソエロい呪い
対処方法は股間に入り込んだスライムを物理的に焼き殺すこと…
だけどそれは、内臓を焼かれヘタをすると女性としての機能を失う、それどころかダメージが高すぎて、死に至る可能性が大きい、実際にワタシは死にかけた。
ルナリアは神聖術をつかえるけど、神聖魔法の”真回復”は、ワタシ達の中では誰も使えないので、ここでの施術はリスクが高すぎる。
でも、このままではどちらにしても魔素不足で死んでしまう。
故に仕方がなかった
魔族っ子に施された魔封印を使って、ワタシからの魔力供給を敢行
当然、スライムは水を得た魚のように彼女の中で暴れ回り、彼女を悶絶させるのだけど、それだけじゃなかった。
“マジワレ”、”オカセ”、とワタシの精神に語りかけてくる誘惑。
これこそ呪いの真髄、男性神の誘い
クソエルフめ
ワタシは、途端に魔族っ子と猛烈にHしたくなって、どうにかなってしまいそうだった。
もしかしたらトランもこれにヤられてたのかも?……いえ、それはないわねアイツは根っからのゲス、それは周りの人達が認めてる。
さて、ワタシはその誘惑をどうやって振り切ったかと言うと…
「いやぁ!、ひっ!あああっ!!!」
目の前で悶絶するルナリア、背後からエムシャドウに犯されて…
ごめん、ルナ
ワタシは、エムシャドウとのシンクロ率を落として、魔族っ子の代わりにルナリアをHすると言う暴挙に出ました。
対して魔族っ子は、体を毛布に包んで抱き、彼女に少しずつ優しく魔力を注ぎ続けてる。
ワタシの腕の中、ビクビクと悶えて喘いでる。
その隣では、バックから犯されてヒィヒィと激しく喘ぐルナリア
いや、もう、ほんとごめん
先達て、王都騎士副団長”ルウ”とのタイマン勝負にて、エムシャドウとのシンクロ率を下げる事ができるのに気づきましたよ。
変なところで役に立つものだわ。
「エム!いやぁ!!や、やめてぇ!!嫌なのぉ!コレェ!」
ゆるりゆるりと、時には激しく、パンパンパンとルナリアの腰を突き上げるエムシャドウ
ワタシがコマンド方式の半自動で操ってるんだけどね?
「ひぃ、いぐぅ!!……ああ、イケない、い、イカせてっ!!いかせてよぉ!」
気持ちはわかる、ワタシはキモチいいけど。
「エムぅっ!あ、後で、あとで絶対に、ゆる、許さないんだからぁ!!」
ルナリアがマジ切れしてる
うん、ごめん
イケない責め苦に、悶絶しながら半泣きのルナリア
「お、お願いぃい!!イカせてぇええっ!!」
キモチ良くもさせてあげられるけど、こちらの施術が終わるまでは、お預け、耐えてもらうしかないのよね、でないとワタシが魔族っ子を襲っちゃう。
…
そんなこんなで、魔力もそこそこ注いだ。
でも、その魔力をスライムが吸い上げようとするから、このままではそんなに持ちそうにない、どうすればスライムを抑えられるか…
麻痺、スリープ…
魔力を餌にするこの特殊なスライムには逆効果よね
ワタシは、そこでハタと思いつた。スライムではなく、魔族っ子の体内の魔力循環を停止させてはどうか?、と
体を麻痺させ、更に眠らせれば、一時的に停滞するはず。
早速試してみる、すると作戦は成功、スライムの活動が収まったわ
魔力の流失もほぼない
グッジョブ!ワタシ
……
魔族っ子のほうが落ち着いたので、ワタシ達は山賊に襲われ亡くなった人達、そしてワタシが手にかけた山賊供を埋葬し、供養する。
……思えば、ワタシは命を奪うことに対し全くためらいがない、かといって無差別というわけではないわよ?
真に悪意ある者達に対する場合のみ……真の悪意…線引きは難しいわね
そんな者達でも悲しむ人がいるかもしれない、ワタシを恨むかもしれない
でもワタシはためらわない
”ためらった死ぬぞ、死にたくなければ先に相手を屠れ”
……誰かにそう教わった記憶がある、誰だっけ?
ワタシはなぜか”死”の概念がわからない、その怖さがわからない
これはゲームではない、現実
わかってる、それはわかってる
……ワタシ、感覚がおかしいのかしら?
……
供養が終わり、その場を後にした。
魔族っ子は眠ったままに…
「エム姉、いくらなんでもルナさんに対して酷すぎ」
マティが呆れてた
「だから、最後はキモチ良くイカせてあげたじゃん」
「そう言う事じゃないですよ」
マティは目を細めた。
「わかってるわよ」
ルナリアが馬車の隅っこで膝を抱えて咽び泣いていた。
ん?前にもこんな事が…既視感?
「ルナ…ごめん、ほんとごめん」
ルナリアがメッチャ睨んでくる
「…本当にそう思ってるの?」
「思ってるわよ、無理矢理だったとはいえ、ルナが受けてくれなかったら、ワタシが男性神の精神支配攻撃にヤられてたもの」
ルナリアが驚いた顔でワタシを見た。
「聞こえたの?」
「うん、多分、まるで誘うようにね」
「そう…」
「何よ?」
「……そうするとエムは、選別者じゃないのかも」
「は?」
「エムに女神の加護がないのが、不思議だったのよ、”選別者”は、概ね加護を受けている人達、なぜなら男性神信仰と敵対してるから、男性神の誘いが聞こえたってことは、貴方は選別者じゃないって事に……」
「……ちょっと待ちなさい」
「はい?」
「それって、ゲイロード事件で、ワタシが汚物まみれで、アンタのお兄様達にマワされたのは関係ないって事じゃん」
ルナリアの顔からサァっと血の気が引いていく
「ち、違うわよ!、あ、あれはエムが抱えた恐怖心を打ち消す事が目的で……」
ワタシは冷ややかな目でルナリアを見下ろしてやった。
アレはオイオイ対処すれば良かっただけの話で、あそこで強引にしなくても良かったのよね
「エム!」
「はいはい、その件もうお互い手打ちにしたんだから、蒸し返すつもりはないわ」
「うぅ」
ルナリアが泣きそうな顔をしてる。ワタシは苦笑した。
「本当だってば、感謝してるって言ったじゃない」
ルナリアはコクリと小さく頷いた。大人の癖にどっか子供っぽいのよねー、このお姫様は
「”選別者”の話は王都で調べてから、あらためて相談しよ?」
「はい」
……
さて、それよりも今は魔族っ子の処遇だわ
「このまま連れて行くわけにはいかないわね」
「魔族領に帰すべきね」
ルナリアも同じ意見
「魔族領に行く方法は?」
「南方領まで行って、東の国を回るルートよ、東の国は稀だけど魔族と交易があるわ」
答えたのはルナリア
それは全くの逆方向、それもルナリアの南方領を経由して海から大陸を回り込むとか言う話
マジですか
「そんな時間かけられないわよ」
今は一時的に魔力がチャージされて眠っているけど、いいとこ持って3日。
それに、実は麻痺と眠り技はもう使えない。特殊スライムは、彼女の魔力循環経路を遮断したのを感知したのか、ダイレクトに魔封印と繋ぐ経路を構築しやがったのです。
魔力の再チャージしようとして、気づいて慌てて取りやめた。あのまま実行していたら、魔族っ子に蓄えた魔力ごと持っていかれるところだったわ
なんてふざけた奴らなの、クソエルフめ
「他にないの?、ここから直接山脈越えできる路とかないの?」
標高が平均2万メートルを超える阿保みたいに高い山脈が、何千キロと続いてる、ワタシが記憶する世界で一番高い山でも8千弱、それでもちょっとした油断が挑戦者を死に至らしめるような山、2万越えとか、とてもじゃないけど人が登れるような山じゃない。
沈黙が流れる、誰も答えがない
そんな中、御者席で馬車を操りながら、ケティはしばし考え込み、口を開いた
「あー、一箇所だけ可能性ありますね、行けるかわからないけど」
「あるの!?」
「だけど可能性だよ?、マティ、地図で説明して、この先の”龍哭の谷”」
「え?、アソコ?」
マティはそう答えながらも、ケティに言われた通り地図を出すと、皆の前に広げた。
「……ここですね、半日程先に狭い谷があります」
「なによ、その先がないじゃない」
地図には谷の先が描かれていない
「…この先は、未踏破の迷宮なんです」
「は?」
「山脈の向こうに繋がってるって聞いてまーす」
とケティが、なんとも軽い口調で答えた。
「聞いてるって、なに?」
「ここは地図記録のない迷宮で、魔族領に繋がってるって言うウワサなんです」
ウワサかよ
「……ルナリア、どう思う?」
「山脈の下ですよね?どのくらいの距離があるのかしら?」
「見当もつかないわね」
「南方領経由のほうが、安全で確実、スガー家の力添えがあれば東の国からの越境も許可を出してもらえる……でも、恐らくこの子は南方領につくまでに死んでしまうわ」
だよねー
「そうなると、ウワサに頼るしかないか…」
ワタシは深くため息をついた。
ルナリアとマティが、そんなワタシをマジマジと見てる。
「何よ」
「エムの事だから面倒臭くなって見捨てるのかと…」
とルナリア
「”ワタシには関係ないもん”とか言うと思ってた」
とマティ
ケティは何も言わずに笑ってる
おい
…なんの義理もない子だけど、放って置けるわけないじゃない、ワタシはそこまで鬼じゃない。
でも、ワタシの今までの行いを見ての2人の物言い、それに対してあえて反論しないわ。
だから…
「ええ、とっても面倒臭いわね」
と、言っておく
……
馬車を飛ばし、半日もかからず目的の渓谷入り口に達したワタシ達
“龍哭の谷”
両脇をまるで人工的に穿いたかのように垂直に切り立った絶壁がはるか上まで続いてる、谷というより巨大な大地の亀裂、陽も入りにくいので薄暗い
ワタシ達は馬車を進めた。
すると、オオオオオオオとうなり声のような風音がする。
「これは確かに不気味ね」
ケティ曰く、その谷にはいつも上空から風が吹き下ろして渓谷を抜ける風鳴りが、さも龍が哭く声の様に聞こえるから、そう呼ばれているのだと言う。
あの音をずっと聞き続けていると、精神が疲弊していくのだという話
現に、ここの経験者であるケティがそう言っていた。
「私とケティが王都の騎士団を辞めて、西の街へ行く途中で立ち寄った場所なんですよ」
「何しに立ち寄ったの?」
「護衛を引き受けた商隊の商人が、突然気まぐれでここの迷宮を制しようとか言い出したんです。特別報酬も出すって話で、護衛連中が盛り上がっちゃって…私は商人の直衛で居残り、ケティと他8名で奥まで入ったのよね」
「結果はいわずもがな、か」
「みな音にやられちゃって、撤退しましたね」
あははとケティが笑う
耳に聞こえない程の低音は、人体に影響を及ぼすと聞いたことがある。なんとなくそれを肌で感じたワタシは、
ウィンドベールで馬車ごと覆い外の音を遮断した。
マティたちが感心する
隠密にも使える魔法よ?
……しかし、その音が、実は人工的に作り出されていたことを、その時のワタシ達は知る由もなかった。
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わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
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