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三食昼寝、家族付き
第1075話
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朝食を終え、食後のデザートを楽しんでいたら、イグちゃんからとんでもない情報が投下された。
幸いと言っていいのか、騎士様はお仕事があるからと刀国に戻っていないので、胃にとどめを刺さずに済んだのかな?
「昨日、イツキの謎能力が頑張ったろ? あれの影響が結構広範囲に及んだっぽくってな、教会にいた信者だけでなく、教会周辺で運命の出会いが多発してた」
「祭り以降、謎能力が張り切ってるよな」
『効果範囲が広がってるね』
「俺ら幼児で良かったなぁ」
知らない所で自分の能力が無双してました。
でも帝国民が増えるのはいいことだよね?
「ロンが俺らの兄弟になってまだ一日経ってないんだな」
「はい!」
『一日が濃いの』
「にいちゃ今日は何する? ネヴォラへの土産もあるし」
「アー君、お土産探しに観光だめですか?」
「本当は皆で帝都観光とか行きたいけど、まだ治安が悪いからなー。俺とイグを中心に邪神一家と粛清の嵐を巻き起こしているけど、中々終わらないんだよなぁ」
「根っこまで腐っていると大変です、帝国は刀国より優れているところありますか?」
イネスの一言が結構鋭い。
帝国の方が優れている所?
でもこの問いに答えるには僕は帝国を知らなすぎるなぁ。
「国全体の総数か? 小さな村から大きな都市まで含めれば結構な人数だぞ」
『領土は刀国の方が広いの』
「食べ物に関しても春日が面白がってあれこれしたから美味いもの増えたしなぁ、今度レモン専門店を開店するって言ってた!」
「お土産がないです、各地から集めた珍しいものも、所詮人間の珍しいもの止まりなんです!」
文化の差は仕方ないと思うんだ、帝国は人間の国、刀国は神の国、おまけに刀国にいる一部の神様は地球から持ち込みもしてるから。
この間はアカーシャがメニュー画面でフリーズドライを見つけお試しで一通り購入、これは売れると商売の勘が働いたようでギレンにおねだりしてフリーズドライ製造方法を入手、異世界で再現する方法を研究するのかと思いきや、製造方法をドリちゃんに渡して解決していた。
商品は商業ギルドに登録され、モールで購入した業者によって刀国のあちこちで売られている。
あれ、一番のチートって神様でもうちの子でもなく、ドリちゃん?
「おはようございます」
お土産談義をしていたらキラキラ教皇がやってきた。
背後には樽腹司祭を始めとしたお供を連れている。
「朝の会議で神子様方の話題が上がりまして、神子様の顔を見るついでにご意見を聞きに参りました」
「本題とついでが逆じゃないですか?」
「私にとって神子様との時間以外は全ておまけです」
言い切ったよこの教会最高権力者。
「なんだ?」
「はい、実は我が神殿の拝殿には現在、女神ヴィシュタルの像があるのですが、そこに皆さまの神像も建ててはどうかとの意見が多数寄せられまして、どうか許可を頂けないでしょうか」
静かに頭を下げた教皇様の背後で、一緒に来たお供たちも一斉に頭を下げた。
「俺は構わないぞ」
『いいよ』
「俺も!? 俺の像も建っちゃう!?」
「涼、涼、落ち着け、火が出てる」
「おっと」
「他の兄弟の意見も聞いておくから、また明日来てくれ」
「ありがとうございます」
一斉に礼をすると司祭様たちは帰っていった。
そう、司祭様はね。
「お仕事は?」
「新婚の私がやるべき仕事は一つだけですよ」
この教皇、顔は大天使並みに綺麗なのに欲望に正直です。
さすが女神様の信徒のトップに並ぶ人間、油断ならない。
「僕はこれから花ちゃんと一緒におやつを作るんです!」
「キシャ!」
今日は孤児院の子供達が庭園に花を摘みに来る日らしく、それを知った花ちゃんがお菓子を作ってあげたいとお菓子の本を叩きながら主張したんです。
「では私も僭越ながらお手伝いさせていただきます。ふふ、一緒にお菓子を作るなんて素敵ですね」
僕と花ちゃんはお手伝いを手に入れた。
「じゃあ俺とイグは出掛けてくるな」
『いってらっしゃい』
「にいちゃの分は取っておくからな!」
「僕の手形クッキー作っていいですか?」
子供たちもお手伝いしてくれるようだ、目がキラッキラしていることからも分かるように、当然のように自分達の分も確保するつもりですね。
帝国の食事事情を基準に、市民がたまに食べれるちょっと良いお菓子を作る予定なので、舌が肥えているうちの子が気に入るかというとちょっと怪しいね!
幸いと言っていいのか、騎士様はお仕事があるからと刀国に戻っていないので、胃にとどめを刺さずに済んだのかな?
「昨日、イツキの謎能力が頑張ったろ? あれの影響が結構広範囲に及んだっぽくってな、教会にいた信者だけでなく、教会周辺で運命の出会いが多発してた」
「祭り以降、謎能力が張り切ってるよな」
『効果範囲が広がってるね』
「俺ら幼児で良かったなぁ」
知らない所で自分の能力が無双してました。
でも帝国民が増えるのはいいことだよね?
「ロンが俺らの兄弟になってまだ一日経ってないんだな」
「はい!」
『一日が濃いの』
「にいちゃ今日は何する? ネヴォラへの土産もあるし」
「アー君、お土産探しに観光だめですか?」
「本当は皆で帝都観光とか行きたいけど、まだ治安が悪いからなー。俺とイグを中心に邪神一家と粛清の嵐を巻き起こしているけど、中々終わらないんだよなぁ」
「根っこまで腐っていると大変です、帝国は刀国より優れているところありますか?」
イネスの一言が結構鋭い。
帝国の方が優れている所?
でもこの問いに答えるには僕は帝国を知らなすぎるなぁ。
「国全体の総数か? 小さな村から大きな都市まで含めれば結構な人数だぞ」
『領土は刀国の方が広いの』
「食べ物に関しても春日が面白がってあれこれしたから美味いもの増えたしなぁ、今度レモン専門店を開店するって言ってた!」
「お土産がないです、各地から集めた珍しいものも、所詮人間の珍しいもの止まりなんです!」
文化の差は仕方ないと思うんだ、帝国は人間の国、刀国は神の国、おまけに刀国にいる一部の神様は地球から持ち込みもしてるから。
この間はアカーシャがメニュー画面でフリーズドライを見つけお試しで一通り購入、これは売れると商売の勘が働いたようでギレンにおねだりしてフリーズドライ製造方法を入手、異世界で再現する方法を研究するのかと思いきや、製造方法をドリちゃんに渡して解決していた。
商品は商業ギルドに登録され、モールで購入した業者によって刀国のあちこちで売られている。
あれ、一番のチートって神様でもうちの子でもなく、ドリちゃん?
「おはようございます」
お土産談義をしていたらキラキラ教皇がやってきた。
背後には樽腹司祭を始めとしたお供を連れている。
「朝の会議で神子様方の話題が上がりまして、神子様の顔を見るついでにご意見を聞きに参りました」
「本題とついでが逆じゃないですか?」
「私にとって神子様との時間以外は全ておまけです」
言い切ったよこの教会最高権力者。
「なんだ?」
「はい、実は我が神殿の拝殿には現在、女神ヴィシュタルの像があるのですが、そこに皆さまの神像も建ててはどうかとの意見が多数寄せられまして、どうか許可を頂けないでしょうか」
静かに頭を下げた教皇様の背後で、一緒に来たお供たちも一斉に頭を下げた。
「俺は構わないぞ」
『いいよ』
「俺も!? 俺の像も建っちゃう!?」
「涼、涼、落ち着け、火が出てる」
「おっと」
「他の兄弟の意見も聞いておくから、また明日来てくれ」
「ありがとうございます」
一斉に礼をすると司祭様たちは帰っていった。
そう、司祭様はね。
「お仕事は?」
「新婚の私がやるべき仕事は一つだけですよ」
この教皇、顔は大天使並みに綺麗なのに欲望に正直です。
さすが女神様の信徒のトップに並ぶ人間、油断ならない。
「僕はこれから花ちゃんと一緒におやつを作るんです!」
「キシャ!」
今日は孤児院の子供達が庭園に花を摘みに来る日らしく、それを知った花ちゃんがお菓子を作ってあげたいとお菓子の本を叩きながら主張したんです。
「では私も僭越ながらお手伝いさせていただきます。ふふ、一緒にお菓子を作るなんて素敵ですね」
僕と花ちゃんはお手伝いを手に入れた。
「じゃあ俺とイグは出掛けてくるな」
『いってらっしゃい』
「にいちゃの分は取っておくからな!」
「僕の手形クッキー作っていいですか?」
子供たちもお手伝いしてくれるようだ、目がキラッキラしていることからも分かるように、当然のように自分達の分も確保するつもりですね。
帝国の食事事情を基準に、市民がたまに食べれるちょっと良いお菓子を作る予定なので、舌が肥えているうちの子が気に入るかというとちょっと怪しいね!
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