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三食昼寝、家族付き

第1012話

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 ピクニックから数日、農業経験者が手配できて現地入りしたので見に行こうと誘われた。

「アカーシャよく手配できたね」
「学園に留学している子の兄弟がその道の指導者で、快く引き受けてくれたんだ」
「行こう、川あるかな?」
「どんな魚がいるか楽しみだな」

 学園がお休みのアカーシャはもちろん、刀雲と騎士様もお休みなので皆で行くことになりました。
 でもパパ二人の興味は農地より釣りのようです、川あったかなぁ? なかったらアー君が作ってくれるとは思うけどどうだろ。

 ネヴォラとゴブリン達も一緒に行くらしいので、お昼は多めに用意済み、大丈夫足りなかったら現地調達すればいいだけだから。

「労働力が足りなそうだったらダンジョン行こうなママ」
「……分かった」

 労働力まで現地調達なんだね、魔境にある農地じゃ普通の人間は暮らせないから仕方ないか。

「アテナはどうしよう、前回はお留守番だったけど、今日は連れて行ってもいいかな?」
「気候はどんな感じだ?」
「何もない所だからちょっと風強いぞ、障害物がないんだ」
『走るの楽しいの!』
「アテナは留守番すっか!」
「ぶぅぅ」

 涼玉の言葉にアテナが頬を膨らませて抗議している。

「連れて行かないと拗ねるな、そうだ。シャムスあれやろう、始祖パワー」
『あい! とやーー!!』
「ぷるるるぅぅう!!」

 子守スラが激しく振動しながら鳴き声をあげた。
 ただし外見は相変わらず何の変化も見られない、スーパースラちゃんも能力以外変化ないもんね。

「子守スキルがパワーアップしたはず」
『えきすぱぁとよ』
「これでアテナも一緒に行けるな! よし行こう!」

 そういう訳で再び涼玉の領地へやってまいりました。

「にいちゃ、にいちゃ、草原のど真ん中に台がある!」
「あああれか、あれはお立ち台って言って、演説したり踊ったりする場所だな。周囲は広場として場所とるから涼の銅像建てるのもいいな」
「俺が、輝いちゃう!?」
『一等星よ』

 アー君が涼玉の力が強まっていることを説明、今は落ち着いたけどダンスにはまっていたあの時期に格が一段階上がってしまったらしい。
 有効活用するため、お立ち台の下に魔石を設置、涼玉の魔力を吸収して周囲に拡散する機能を付けたそうです。スプリンクラーかな?

「夢の世界に力を送るって手もあるけど、せっかくの豊穣チート使わないと勿体ないだろ。ここでならどんなダンスしてもいいし、能力制限しないから」
「うおおお!! にいちゃ最高!」
「魔石を勝手に盗もうとした者は呪われるよう呪いかけておいたから安心しろ」
『しっこーゆうよなしで白天狗になっちゃうの』

 そんな話をしている間に銀狼親子とイネス、ネヴォラが走り出し、刀雲と騎士様は川を探しに行ってしまった。
 ところで農業の助っ人はいずこ?
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