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三食昼寝、家族付き
第909話
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うちの王太子をやっている方の双子が短期留学するそうです。
マシュー君とデザート作っていたら遊びに来て、刀雲と騎士様に挨拶した後パフェを要求され、ぺろりと一つ食べてお代わりを渡した所で気軽な感じで教えられた。
「突然だね?」
「うん、突然思いついた」
「見聞を広めるためだよ」
パフェを頬張る様子はまだまだ幼いのだけど立派になりつつあるなぁ。
ちょっとだけ感動しかけたけど、刀羅が一言目でバラしている。二人のセリフ、逆なんじゃない?
「見聞を広める。それが建前として本音は?」
『なんだろ?』
「っは、二人が俺を見る目がいやらしい!」
「なんですと!!」
「違う違う」
「涼玉お願いだからネヴォラみたいなこと言いださないで!」
クワッと表情を変えたマールスに慌てて本音を語りだす双子。
「ほら、城にある涼玉のお家、大臣達が色々植えてるでしょ」
「それを見て思ったんだよね『他国に出向いて希少種集めたらどうかな』って」
「聖なる果実が豊作になるほどの影響力だからな、涼の背中に植えれば品種改良も簡単だし」
『でも涼ちゃんお腹ぐーぐになっちゃう』
「腹が減ったら食べるから大丈夫!」
例え希少な植物が立入禁止地区にあったとしてもこの二人には関係ないしなぁ、結界があって入れないなら騎士様呼んで採ってきてもらうぐらい普通にしそう。
絶滅危惧植物の保護だよと笑顔で言っているけど、きっと9割が食べれる植物になるんだろうな、なんなら食べれない植物は食べれるように進化させるかもしれない。
「刀国の友好国を探してくるからね」
「内政干渉出来る国増やしたい」
「鬼羅、駄々洩れ」
『しー』
「建前大事」
この双子を他国に輸出して大丈夫なのだろうか、ママ心配。
「もしかしたら朱の目が見えるようになる技術があったりするかもしれない」
「でも女神ってそっち方面興味ないから期待薄いよね」
「もうちょっと包もう」
『ふわっとした感じで』
「ストレートすぎー、鬼羅もしかしてはしゃいでる?」
お供はもちろん周防くんと翡翠君。
「そして我!」
なんか何もない空間からにょきっと蛇の頭が生えた。
当然普通の蛇ではないんだろうな、だって頭のサイズがシャムスと同じぐらいあるんだもの。異世界だからこのサイズが普通の可能性もゼロじゃないだろうけど、何もない空間から顔を出している時点で普通枠から外してもいいよね。
「ウヒヒー、夢の世界で生まれ育った初の邪神ダゾ!」
そう言えば少し前に神薙さんが妊娠していたね、神薙さんも僕と同じでお腹大きくならないから今の今まで忘れてた。
もしやこの子は……。
「我はイグ! 蛇頭だけど身体は人間に近いんだ! 不思議ダロ!」
亜空間から頭だけ出している現状がすでに不思議だと思う。
「ここ快適、外界に出たくない!」
なんとなく月餅を一つ渡したら、にゅっと手を出して受け取ってくれた。
「これ美味いなー」
受け取った手は人間の子供の手に鱗が生えている不思議な感じ、指は五本、水かきあり。
一体いつの間に産んだんだろうと思ったら、卵自体はずいぶん前に生み落とし、僕の影響を避けるために夢の世界に卵を避難させたらしいのだけど……。
「いや、夢の世界って謎能力野放しだと思うんだけど」
「……」
『……』
「……ドンマイ!」
むしろあの世界を構築している力の中心が謎能力だと思うんだよね、じゃなきゃ子供達と加護や能力を共有する不思議空間爆誕しないと思う。
影響避けるどころか中心部で生まれたね、魂の隅々まで謎能力の影響が浸透してると断言します。
マシュー君とデザート作っていたら遊びに来て、刀雲と騎士様に挨拶した後パフェを要求され、ぺろりと一つ食べてお代わりを渡した所で気軽な感じで教えられた。
「突然だね?」
「うん、突然思いついた」
「見聞を広めるためだよ」
パフェを頬張る様子はまだまだ幼いのだけど立派になりつつあるなぁ。
ちょっとだけ感動しかけたけど、刀羅が一言目でバラしている。二人のセリフ、逆なんじゃない?
「見聞を広める。それが建前として本音は?」
『なんだろ?』
「っは、二人が俺を見る目がいやらしい!」
「なんですと!!」
「違う違う」
「涼玉お願いだからネヴォラみたいなこと言いださないで!」
クワッと表情を変えたマールスに慌てて本音を語りだす双子。
「ほら、城にある涼玉のお家、大臣達が色々植えてるでしょ」
「それを見て思ったんだよね『他国に出向いて希少種集めたらどうかな』って」
「聖なる果実が豊作になるほどの影響力だからな、涼の背中に植えれば品種改良も簡単だし」
『でも涼ちゃんお腹ぐーぐになっちゃう』
「腹が減ったら食べるから大丈夫!」
例え希少な植物が立入禁止地区にあったとしてもこの二人には関係ないしなぁ、結界があって入れないなら騎士様呼んで採ってきてもらうぐらい普通にしそう。
絶滅危惧植物の保護だよと笑顔で言っているけど、きっと9割が食べれる植物になるんだろうな、なんなら食べれない植物は食べれるように進化させるかもしれない。
「刀国の友好国を探してくるからね」
「内政干渉出来る国増やしたい」
「鬼羅、駄々洩れ」
『しー』
「建前大事」
この双子を他国に輸出して大丈夫なのだろうか、ママ心配。
「もしかしたら朱の目が見えるようになる技術があったりするかもしれない」
「でも女神ってそっち方面興味ないから期待薄いよね」
「もうちょっと包もう」
『ふわっとした感じで』
「ストレートすぎー、鬼羅もしかしてはしゃいでる?」
お供はもちろん周防くんと翡翠君。
「そして我!」
なんか何もない空間からにょきっと蛇の頭が生えた。
当然普通の蛇ではないんだろうな、だって頭のサイズがシャムスと同じぐらいあるんだもの。異世界だからこのサイズが普通の可能性もゼロじゃないだろうけど、何もない空間から顔を出している時点で普通枠から外してもいいよね。
「ウヒヒー、夢の世界で生まれ育った初の邪神ダゾ!」
そう言えば少し前に神薙さんが妊娠していたね、神薙さんも僕と同じでお腹大きくならないから今の今まで忘れてた。
もしやこの子は……。
「我はイグ! 蛇頭だけど身体は人間に近いんだ! 不思議ダロ!」
亜空間から頭だけ出している現状がすでに不思議だと思う。
「ここ快適、外界に出たくない!」
なんとなく月餅を一つ渡したら、にゅっと手を出して受け取ってくれた。
「これ美味いなー」
受け取った手は人間の子供の手に鱗が生えている不思議な感じ、指は五本、水かきあり。
一体いつの間に産んだんだろうと思ったら、卵自体はずいぶん前に生み落とし、僕の影響を避けるために夢の世界に卵を避難させたらしいのだけど……。
「いや、夢の世界って謎能力野放しだと思うんだけど」
「……」
『……』
「……ドンマイ!」
むしろあの世界を構築している力の中心が謎能力だと思うんだよね、じゃなきゃ子供達と加護や能力を共有する不思議空間爆誕しないと思う。
影響避けるどころか中心部で生まれたね、魂の隅々まで謎能力の影響が浸透してると断言します。
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