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保護者の居ぬ間に
第468話
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本日のランチは薬膳蕎麦を中心とした和膳。
ナス、薬草、キノコの三種の天ぷら、おかかを和えた俵むすびが二つ、厚焼き玉子がついていて中々豪華。
お米が流通するようになり、提供メニューが増えたそうです。
マシュー君の頑張りが反映されている!
『ナスやぁん』
「一口だけ食べてみようねー」
「頑張れシャムス、これ以外と甘いぞ」
「キーちゃんも食べろー」
「きゅるる」
「はいはい、涼ちゃんあーん」
「あー」
シャムスはスライム座椅子で高さ調整できたけれど、涼玉はダメだった、スライムがぺしょと潰れましたよ。
なので涼玉は僕の足の間です。
小さく切った天ぷらを涼玉の口に運べば、無意識に口をパカリと開けるのが可愛い。
「むぅ、母上が食べれないな」
家ではドリアンやメルベリ、スライムなどが食べさせてくれるけどここにはいないので、シャムスと涼玉には僕が食べさせているけどこれがまた忙しい。
アー君は食べる前に中学生ぐらいに変化して自分で食べてくれているのがありがたい、大口でパクパク食べ終えるとシャムスの世話を代わってくれた。
「母上も食べて」
「うん」
食べてはいるんだ。
けど涼玉が瞳をキラキラさせて口を開けて待っているので、つい、口に運んじゃうんだよ。
「ママのおにぎりが世界一好きだけど、これも美味しいな」
「ありがとう」
可愛いことを言ってくれる。
『アー君、このナス美味しいね』
「俺も食べて驚いた」
「ふふ、これは本殿の裏の畑で採れた! 神薙様には許可を取ってあるから安心!」
ドヤァとグラちゃんが自慢げに胸を張る。
本殿の裏に畑なんてあるんだ、知らなかった。
「もしかして母上知らなかった?」
「うん」
「我が家の食卓を支えるためにドリちゃんが父上に申請して少し前に作ったんだ。ポイント使い切る勢いで色々な野菜を揃えて、ドリアンを数体派遣して世話してる。隠れ家で採れない野菜はそっちで収穫してるんだ」
ドリちゃんが……僕はてっきり我が家の野菜は全部、隠れ家の裏手で採っているものだと思ってた。
「俺見に行ってみたい!」
「涼が入ったら野菜踏み潰しそう、ドリちゃんから許可もらえたらいいけどな」
「う、ううん」
容赦なく踏み荒らしそうだよねぇ。
本人も自覚があるのか残念そうだ。
「すごく今更だけどさ」
「うん?」
「涼はグラに食べさせてもらえば良かったんじゃないか? 親子だし」
「!」
一瞬目を合わせたグラちゃんと涼玉だったけど、涼玉はもじもじしたあとスポッと卵の中に隠れてしまった。
「父親として認識してもらうの大変かもなー」
『とーうん帰って来るまでに仲良くならないと、おとーしゃんになれないねー』
「そんなぁ」
グラちゃんが情けない声で泣き言をいっているけど仕方ない、良くある事だよ。
ナス、薬草、キノコの三種の天ぷら、おかかを和えた俵むすびが二つ、厚焼き玉子がついていて中々豪華。
お米が流通するようになり、提供メニューが増えたそうです。
マシュー君の頑張りが反映されている!
『ナスやぁん』
「一口だけ食べてみようねー」
「頑張れシャムス、これ以外と甘いぞ」
「キーちゃんも食べろー」
「きゅるる」
「はいはい、涼ちゃんあーん」
「あー」
シャムスはスライム座椅子で高さ調整できたけれど、涼玉はダメだった、スライムがぺしょと潰れましたよ。
なので涼玉は僕の足の間です。
小さく切った天ぷらを涼玉の口に運べば、無意識に口をパカリと開けるのが可愛い。
「むぅ、母上が食べれないな」
家ではドリアンやメルベリ、スライムなどが食べさせてくれるけどここにはいないので、シャムスと涼玉には僕が食べさせているけどこれがまた忙しい。
アー君は食べる前に中学生ぐらいに変化して自分で食べてくれているのがありがたい、大口でパクパク食べ終えるとシャムスの世話を代わってくれた。
「母上も食べて」
「うん」
食べてはいるんだ。
けど涼玉が瞳をキラキラさせて口を開けて待っているので、つい、口に運んじゃうんだよ。
「ママのおにぎりが世界一好きだけど、これも美味しいな」
「ありがとう」
可愛いことを言ってくれる。
『アー君、このナス美味しいね』
「俺も食べて驚いた」
「ふふ、これは本殿の裏の畑で採れた! 神薙様には許可を取ってあるから安心!」
ドヤァとグラちゃんが自慢げに胸を張る。
本殿の裏に畑なんてあるんだ、知らなかった。
「もしかして母上知らなかった?」
「うん」
「我が家の食卓を支えるためにドリちゃんが父上に申請して少し前に作ったんだ。ポイント使い切る勢いで色々な野菜を揃えて、ドリアンを数体派遣して世話してる。隠れ家で採れない野菜はそっちで収穫してるんだ」
ドリちゃんが……僕はてっきり我が家の野菜は全部、隠れ家の裏手で採っているものだと思ってた。
「俺見に行ってみたい!」
「涼が入ったら野菜踏み潰しそう、ドリちゃんから許可もらえたらいいけどな」
「う、ううん」
容赦なく踏み荒らしそうだよねぇ。
本人も自覚があるのか残念そうだ。
「すごく今更だけどさ」
「うん?」
「涼はグラに食べさせてもらえば良かったんじゃないか? 親子だし」
「!」
一瞬目を合わせたグラちゃんと涼玉だったけど、涼玉はもじもじしたあとスポッと卵の中に隠れてしまった。
「父親として認識してもらうの大変かもなー」
『とーうん帰って来るまでに仲良くならないと、おとーしゃんになれないねー』
「そんなぁ」
グラちゃんが情けない声で泣き言をいっているけど仕方ない、良くある事だよ。
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