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指輪デート 編
最高のスパダリ
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「ホワイトデーじゃないけど、お望み通り肉」
「肉!」
店内に入ると大きな窓の向こうには銀座の街並みが見え、壁際には棚の上にニュージーランドのアートが飾られてあった。
他にも国旗が飾られていたり、シートはモスグリーンで自然を意識している感じで、お洒落だけど郷土愛を感じさせる内装になっている。
席につくまで他の人のテーブルをチラッと見ると、みんな鉄板の上でジュージューしてる骨付きのお肉や、ゴロンとしたお肉を食べていた。
他のアラカルトメニューも美味しそうで、ワクワクしてしまう。
窓際の席に案内され、お水を出されたあと、私はワクワクしてメニューを開く。
「アルコールメニューが多いけど、昼間だしソフトドリンクにしておくか」
「はい。ピンクグレープフルーツジュース」
「早ぇな」
ドリンクメニューを見て即決した私に、尊さんは笑い崩れる。
ニュージーランドワインも沢山あって興味があるけど、今日は昼も夜も大切な日だからまた今度にしておく。
「さて……」
飲み物をオーダーしたあと、私は心してメニューを開く。
「どうしよう~。どれも美味しそうでときめいちゃう……! 涎がジュビジュバ」
目を輝かせてメニューを見ている私を見て、尊さんは呆れ半分、感心半分で溜め息をついた。
「……お前、俺といる時もそんな高い声をあげてときめかないよな……。肉、すげぇな」
「肉は最高のスパダリですから」
「食っちまうの?」
「愛する人を食べて血肉にする……」
両手を合わせて片頬に添え、うっとりと目を閉じると、尊さんが「怖ぇって」と突っ込んで笑った。
「この盛り合わせだと、羊も牛も食えて良さそうだな」
「ですね。……あぁ、牡蠣も気になる。ん? フルーツソースの掛かったブラータチーズ! しゅてき……!」
メニューを見ながら味を想像しているので、本当に涎が零れそうになって、思わず手で口元を押さえる。
ちなみにブラータチーズとは、ざっくりとモッツァレラチーズに似たタイプの物だ。
「夜に影響しない程度なら、なんでも食えよ」
「いい? 頼んでいい?」
「いいってば。でも野菜も食えよ」
「はーいシーザーサラダ」
私は流れるように即決する。
「デザートは?」
「んーと、これ! 大将、ホーキーポーキー一丁!」
ホーキーポーキーとは、ニュージーランドのアイスクリームのフレーバーで、バニラアイスにトフィー……、キャラメルやヌガーみたいな物が入ってるやつだ。
「……ホント、食べ物を前にすると、すげぇ元気だな」
楽しそうに笑った尊さんも、同じようにお肉の盛り合わせと牡蠣を頼み、チーズとサラダはシェアして食べる事にした。
パスタも美味しそうだったけど、また今度……。
オーダーし終わったあと、私はルンルンして両手を拳にしてトントンとテーブルを打つ。
「ガキか」
尊さんは呆れたように笑い、そんな私の様子を動画に撮っている。
「おっにく♪ おっにく♪」
しばらくルンルンしていたけれど、尊さんが神妙な面持ちになってスマホをしまったので、「ん?」と彼を見て首を傾げる。
「……いや、今日って女子の憧れのハイブランドの店に入ったから、てっきりそっちでテンションぶち上げてくれると思ってたんだけど、肉の足元にも及ばない事が分かった」
「女ゴコロを理解しようなんて、早い早い」
「みと子はまだ初心者だから、肉の申し子の気持ちは分からないわ……」
うなだれる尊さんがおかしくて、私はケラケラ笑う。
「飯食ったあと、二軒は行きたいと思ってるけど、大丈夫か?」
「はい! お肉の分、誠心誠意をもって選ばせていただきます」
「……午前の部とやる気が違う……」
尊さんはガックリとうなだれ、手で額を押さえた。
その後、牡蠣をちゅるんと食べ、あっさりした赤身の多い肉をモリモリといただき、尊さんの「野菜食え」の圧を受けながらサラダを食べ、半分こしたチーズもペロリと完食する。
「はぁ~、映えうま~」
ニコニコしてアイスを食べている私を、尊さんはコーヒーをのみつつ、少し引いた目で見ている。
「中村さんが『化け物』って言ってたのがよく分かるわ……」
「なにをう、失礼な」
私は尊さんの分もミルクをもらい、コーヒーに入れてかき混ぜる。
「肉!」
店内に入ると大きな窓の向こうには銀座の街並みが見え、壁際には棚の上にニュージーランドのアートが飾られてあった。
他にも国旗が飾られていたり、シートはモスグリーンで自然を意識している感じで、お洒落だけど郷土愛を感じさせる内装になっている。
席につくまで他の人のテーブルをチラッと見ると、みんな鉄板の上でジュージューしてる骨付きのお肉や、ゴロンとしたお肉を食べていた。
他のアラカルトメニューも美味しそうで、ワクワクしてしまう。
窓際の席に案内され、お水を出されたあと、私はワクワクしてメニューを開く。
「アルコールメニューが多いけど、昼間だしソフトドリンクにしておくか」
「はい。ピンクグレープフルーツジュース」
「早ぇな」
ドリンクメニューを見て即決した私に、尊さんは笑い崩れる。
ニュージーランドワインも沢山あって興味があるけど、今日は昼も夜も大切な日だからまた今度にしておく。
「さて……」
飲み物をオーダーしたあと、私は心してメニューを開く。
「どうしよう~。どれも美味しそうでときめいちゃう……! 涎がジュビジュバ」
目を輝かせてメニューを見ている私を見て、尊さんは呆れ半分、感心半分で溜め息をついた。
「……お前、俺といる時もそんな高い声をあげてときめかないよな……。肉、すげぇな」
「肉は最高のスパダリですから」
「食っちまうの?」
「愛する人を食べて血肉にする……」
両手を合わせて片頬に添え、うっとりと目を閉じると、尊さんが「怖ぇって」と突っ込んで笑った。
「この盛り合わせだと、羊も牛も食えて良さそうだな」
「ですね。……あぁ、牡蠣も気になる。ん? フルーツソースの掛かったブラータチーズ! しゅてき……!」
メニューを見ながら味を想像しているので、本当に涎が零れそうになって、思わず手で口元を押さえる。
ちなみにブラータチーズとは、ざっくりとモッツァレラチーズに似たタイプの物だ。
「夜に影響しない程度なら、なんでも食えよ」
「いい? 頼んでいい?」
「いいってば。でも野菜も食えよ」
「はーいシーザーサラダ」
私は流れるように即決する。
「デザートは?」
「んーと、これ! 大将、ホーキーポーキー一丁!」
ホーキーポーキーとは、ニュージーランドのアイスクリームのフレーバーで、バニラアイスにトフィー……、キャラメルやヌガーみたいな物が入ってるやつだ。
「……ホント、食べ物を前にすると、すげぇ元気だな」
楽しそうに笑った尊さんも、同じようにお肉の盛り合わせと牡蠣を頼み、チーズとサラダはシェアして食べる事にした。
パスタも美味しそうだったけど、また今度……。
オーダーし終わったあと、私はルンルンして両手を拳にしてトントンとテーブルを打つ。
「ガキか」
尊さんは呆れたように笑い、そんな私の様子を動画に撮っている。
「おっにく♪ おっにく♪」
しばらくルンルンしていたけれど、尊さんが神妙な面持ちになってスマホをしまったので、「ん?」と彼を見て首を傾げる。
「……いや、今日って女子の憧れのハイブランドの店に入ったから、てっきりそっちでテンションぶち上げてくれると思ってたんだけど、肉の足元にも及ばない事が分かった」
「女ゴコロを理解しようなんて、早い早い」
「みと子はまだ初心者だから、肉の申し子の気持ちは分からないわ……」
うなだれる尊さんがおかしくて、私はケラケラ笑う。
「飯食ったあと、二軒は行きたいと思ってるけど、大丈夫か?」
「はい! お肉の分、誠心誠意をもって選ばせていただきます」
「……午前の部とやる気が違う……」
尊さんはガックリとうなだれ、手で額を押さえた。
その後、牡蠣をちゅるんと食べ、あっさりした赤身の多い肉をモリモリといただき、尊さんの「野菜食え」の圧を受けながらサラダを食べ、半分こしたチーズもペロリと完食する。
「はぁ~、映えうま~」
ニコニコしてアイスを食べている私を、尊さんはコーヒーをのみつつ、少し引いた目で見ている。
「中村さんが『化け物』って言ってたのがよく分かるわ……」
「なにをう、失礼な」
私は尊さんの分もミルクをもらい、コーヒーに入れてかき混ぜる。
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