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本編

あとがき

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 この度は拙作に最後までお付き合いくださいましてありがとうございました。

 作品情報にもありますように、こちらはかつてアルファポリスに掲載したものを大幅に構成を見直し、改稿した作品です。
 改稿によって三人の心情をより深く掘り下げ、それぞれの心の闇やそれの拠って来るところを描くことができたように思います。
 特にパトリツァの痛々しい傍若無人さの裏にある弱さやコンプレックス、ディディがひた隠しにしていたドロドロとした負の感情をより深く描くことができたのではないかと自負しております。

 実はこちらは同時に連載している「ピンク頭の彼女の言う事には、この世は乙女ゲームの中らしい。」の続編で登場する悪役(?)二人の紹介として書き始めた作品でした。

 そのせいで、あちらの作品に出てくる創世神イシュチェルが現れて、ゾンビこと月蝕神イシュタムに対抗するためにディディとエリィを取り込もうとするという、唐突な終わり方になってしまい、戸惑われた読者様も多かったのではないでしょうか。

 できれば違うラストを何とかこじつけたかったのですが、二人の月神がしろしめす世界をずっと描き続けてきたせいでなかなか違う終わりを見出すことができず、そのままの終わり方になってしまいました。これも私の力量不足によるもので申し訳ありません。

 また、最初に発表した版と違ってこちらにはパトリツァの怨念が晴らされるシーンを付け加える事にしました。こちらは続編として十五万字ほどで書く予定だったお話のクライマックスシーンだけ切り出してパトリツァの最期とし、状況説明を一話に無理やり詰め込んでしまったので、かなり消化不良になってしまいました。

 こちらも私の力量不足で申し訳ありません。
 パトリツァがただ恨みにとらわれたまま、何も悟ることなく消えて行ったわけではないということだけが伝われば幸いかと。

 今後は「ピンク頭の彼女の言うことには、この世は乙女ゲームの中らしい。」の改稿版をこちらで完結させたうえで、いくつかの続編を書いていければと思っています。

 エリィとディディはそちらで創世神イシュチェルの手先として主人公のヴィゴーレの障害となりつつ、彼を導いたり、逆に諭されながら関わり続ける事になるかと思います。
 今のところ、ディディの元気?な姿が「ピンク頭の彼女の言う事には、この世は乙女ゲームの中らしい。」とその続編「青薔薇の露の乾かぬ間に」にちらほら登場しております。
 ご興味を持たれた方は性悪創世神イシュチェルお人好しゾンビ女神イシュタムのしろしめす月虹世界をお楽しみいただけますと幸いです。
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