おじさん、後方黒幕面する

逆転好き

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2話

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「ご主人様。情報の収集を開始しましょうか?」
「あぁ、ん? どうやって収集するんだ?」

 にやにやと、パルメの着衣が終わるまで見ていたのだが、着衣が終わるとともに、パルメに話しかけられて少し反応が遅れた。
 それにしてもエロい。清楚だけどエロい。
 うん。いいな。

「少ないですが、電波が飛んでいるようなので解析しようと思います」
「ふむ。相手にバレたりは?」
「問題ないかと」

 まぁ、電波って誰でも自由に拾えるものだし、パルメも問題ないと言っているから問題ないかな?

「なら、それで頼む」
「はい。少々お待ちください」

 そう言ってパルメが目を閉じる。
 やっぱり最新の軍用だけあって静音性もすごいのか、パルメからは民生用みたいなファン音やモーター音などが聞こえない。
 どうせなので、近づいてその体を実際に触ってみる。
 民生用も展示物以外は触ったこともないが、パルメの体はそれらとは比べ物にならないほどに人間に近い。

「ご主人様」
「あ、すまない」
「気になさらずに、お触りください。電波の解析結果を報告します」
「はい」

 気にせずに触っていいということなので、俺はパルメの体を触り続けることにする。
 こうして触ってると、本当に人間と変わらないような気すらしてくる。

「まず、驚いたことに、電波に乗っている情報を解析しましたが、今までに確認されたことのない言語だと判明しました。言語の解析を開始していますので、そのうちにある程度は分かると思います。ですが、飛んでいる電波はそこまで多くないため、情報量の欠如から完全な解析は難しいと判断します」
「今までに確認されたことのない言語?」

 俺はこの時点で、まだ部屋からも出てないが、もうこれは異世界転移だと決めつけることにした。
 電波の件から、すでに現代はありえないとして、パルメを創造した能力は現実離れしすぎてるし、もうこんなの異世界転移しかありえない!

「はい。おそらく、英語に近い言語となると思います。私からは、さらなる解析のため、電波を辿り、電波元から情報を手に入れることを提案させていただきます」
「あー、それは安全か?」
「全て平文で行われているため、大したセキュリティーは考えられません。安全だと判断します」
「分かった。今はもっと情報が欲しい。それで頼む」
「はい。それではさらなる情報の収集を開始します」

 そして、再びパルメは目を閉じる。
 さて、この世界は、一体どんな世界なんだろうな。

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