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母娘丼W031 天使たちの祝合格温泉旅行

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№31 天使たちの祝合格温泉旅行

 年が明けて中学受験の冬、天使たちは見事に第一志望で、近所にある中高大一貫ミッション系女子中に合格した。いわゆるお嬢様学校である。
 この1年、天使たちの受験勉強をサポートして来た俺としても大変嬉しい。

 もともと天使たちは、トップの進学校である中高一貫の女子中にもチャレンジできる学力があったのだが、近所ですぐ帰って来られるミッション系お嬢様学校を選んだ。ここは安全圏だったから、合格はほぼ確実だったけどね。
 天使たちがこの学校を選んだのは、通学に時間が掛からない分、俺と過ごす時間が確保できるからだそうだ。なんとも嬉しいではないか。

 天使たちに合格通知が来た直後の日曜、俺んちで、ママたちと天使たちと俺の5人での昼食を摂っているときだ。
「ジョージさん、合格したときのご褒美の約束、覚えてる?」
「温泉に連れて行ってくれるんだよね。」
「もちろん覚えてるよ。」
「あら、そんな約束してたの?」
「そうなんですよ。秋にですけど、アリちゃんとプリちゃんと、去年のちょうど今頃、箱根に行ったよねって話になってですね、ふたりが、また温泉に行きたいなって言うので、合格したら行こうかってことになりまして…。」
「いいじゃないか。ふたりとも、この1年、ほんとによく受験勉強を頑張ったからねぇ。」

「前回は秋の箱根で紅葉を満喫しましたよね?今回はどうしますか?」
「うーん、ジョージくんに任せるわ。」
「またいい宿をコーディネートしとくれよ。」
「うわ、ハードル高くなっちゃいましたね。プレッシャー掛かるなぁ。」
「ジョージさんと一緒に入れる温泉がいい。」
「ねぇ、今度はママたちもジョージさんと一緒に皆で入ろうよ。」このひと言に、ママたちが苦笑いをしている。
 実は、前回の温泉旅行でも、ふたりが寝ている間に、ママたちと一緒に入ったんだけどね。あのとき、初めてママたちにマイドラゴンがお世話になったんだよな。

「海と山、どっちがいいかな?」
「前回は山だったから、今度は海かな。」
「私も海かな。でも前回のお宿にまた行くのもいいかも。」
「部屋にお風呂が付いてなくてもさ、家族風呂とか貸切風呂って言うのがあってさ、それだと家族単位で入れるよ。」
「貸切風呂っていつでも入れるの?」
「宿によるけど、大抵は予約制だね。」
「じゃあお部屋にお風呂があって、貸切風呂もあるところがいい。」
「5人で家族風呂だねー。」
「私たち5人家族だもんねー。」
「俺も家族でいいの?嬉しいなあ。」
「ジョージくん、それならお部屋も一緒でいいんじゃない?」
「そうだよねぇ。前回も3部屋借りたけど、皆でジョージくんの部屋に入り浸りだったもんねぇ。」
「分かりました。その条件で探してみます。近場だと熱海辺りですかね。」

 で、熱海のお宿を取った。
 その週の後半。俺とママたちは、木金土と有休。天使たちは水木金と学校を休み、水~土曜の3泊4日で温泉旅行、翌日曜は自宅でのんびり。前回と同じ日程だ。

 お宿は、半露天の部屋風呂付き。半露天からは熱海の海が一望できる。それと予約制の貸切風呂もある。部屋はふた間で、寝室には和モダン2つ。3人目からは和室に布団だった。もっとも、天使たちは俺の和モダンに潜り込んで来るだろうけど。笑
 最初はひと部屋でと言う話だったが、部屋の定員が4人と言うことだったので、この部屋をふたつ取った。

 折角、楽しみにしていた旅行だが、火曜の夕方にトラブルが舞い込んだ。
 発注ミスで、納期が迫る大型注文を前に、原材料の確保が滞ったのだ。社運が傾き兼ねない一大事に、幹部で取締役のジェニーさんとニコルさんは、事態が収拾されるまでの緊急出社を命じられた。下っ端の俺は放置だったけど。
「ジョージくん、私たちは今夜から会社に泊まり込みだわ。」
「悪いけど、プリシラとアリスを頼むよ。楽しみにしていた旅行へは連れて行ってやっとくれな。」
「そんな。俺もおふたりと一緒に。」
「ごめんよ、きつい言い方だけどさ、気を悪くしないで聞いとくれ。ジョージくんは、いてもらってもトラブル解決の役には立たないよ。」
「そうよ。それなら私たちの代わりに、アリスとプリシラを楽しませて上げて。これで会社が傾いたら、次はいつ旅行に連れて行って上げられるか分からないもの。」
「分かりました。その代わり、目途が立ったら必ず合流して下さいね。新幹線に乗れば、東京から熱海まで1時間掛かりませんから。」
「分かったわ。」「分かったよ。」
「新幹線が決まったら到着時刻を教えて下さい。熱海駅まで迎えに行きます。」

 その日の夕食で、アリちゃんとプリちゃんに、ママたちが緊急の仕事で、旅行へは後から合流することになったことと、ママたちは、今日は会社に泊まり込みになるので、ふたりは、今夜は俺んちに泊まることになったと伝えた。
「ジョージさんちにお泊り?」
「一緒に寝るのよね?」
 なんかふたりともワクワクしてないか?
「3人だときついよね。俺はソファーで寝るから、ふたりで俺のベッドを使って。」
「いや。ジョージさんと一緒に寝る。去年泊ったときも一緒に寝たよ。」
「ジョージさんが真ん中で川の字だよ。」

 結局3人で川の字になって寝たが、ハイテンションのふたりがなかなか寝かせてくれなかった。俺、明日は運転なんですけど…。
 最終手段だ。必殺技の耳たぶくにゅくにゅで、天使たちを寝落ちさせた。

 翌朝、天使たちにべろちゅーで起こされた。ふたりは昨日からハイテンションのままだ。
 取り敢えずママたちふたりと俺の3人のリャイーングループを確認した。メッセージは来ていない。
『これから出発します。天使たちはハイテンションです。』
『ごめんね。ふたりをよろしく。』
『頼んだよ。事態の収拾に目途が立ったら連絡するよ。』
『承知しました。ふたりは思いっ切り楽しませますんで、ご心配なく。』
『もうすぐJCだからって、えっちはまだだめよ。』
『ぱくりんこぐらいなら教えてもいいよ。』
『何言ってるんですか!えっちもぱくりんこも、JKになるまではしませんよっ!』とは返信したものの、ぱくりんこはいいのね。教えちゃおうかな♪ふっふっふっ。

 途中に昼食を摂ったりしつつ、首都高、東名、小田原厚木道路、真鶴ブルーライン、熱海ビーチラインと乗り継いで、熱海の宿に着いたのは15時だった。
 早速、ママたちにリャイーンで連絡した。
『お宿に着きました。』

 なかなか既読が付かない。事態の収拾にてんやわんやなのだろう。

「この部屋付き風呂、箱根のお宿のよりもちょっと小さいね。」
「これじゃあ、ぎゅうぎゅう詰めだよね。」
「でもさ、俺はふたりと密着出来て嬉しいかな。」
「「えっちー!」」と言いつつ、天使たちは満更でもなさそうに、両方から抱き付いて来たのだった。笑

 そう言う訳で、部屋付半露天風呂より先に、貸切風呂に来ている。貸切風呂は天使たちと俺の3人では十分な広さだが、ママたちも入れて、5人で一緒に入るには狭いかもしれんけど。

 ゆったり浸かって、天使たちと洗いっこもした。天使たちは躊躇なくマイドラゴンを洗う。ぱくりんこを教えてやろうかという誘惑に駆られたが、流石にJSにぱくりんこはないよな、と思い止まった理性的な俺。
 まあドラゴン丸洗いも、JSには十分にヤバい気がするけど…。苦笑

 その後、部屋に帰って部屋付半露天風呂に3人で入った。
 部屋付半露天は小さいので、天使たちと3人で入ると、やはりぎゅうぎゅう詰めだったが、ギリ行ける。でも、ママたちと3人は無理だな。ふたりでなら行けるだろうけど。

 ぎゅうぎゅう詰めの浴槽の中で、天使たちとぴったりくっついてると、天たちの手がやたらとマイドラゴンに触れる。これは偶然か?いや、わざとだな。
 それならこうだ。
「「あ!」」天使たちの縦筋に沿って中指を這わせてやった。
「ごめん、狭くて当たっちゃったね。」
「ジョージさん、わざとでしょ。」
「ジョージさんのえっちー。」
「ふたりともさ、さっきから、さり気なく何度も当てたでしょ。ほんのお返しだよー。」
「「もー。」」真っ赤になってちょっとむくれた天使たちもかわいい♪真っ赤になったってことは、やはり図星だったのな。

 結局そのままイチャイチャモードに突入して、揉み揉みやら、ぺろぺろやらで、天使たちのご機嫌を取ったのだった。
 イチャイチャしながら部屋付半露天風呂から望む熱海の海の眺望は素晴らしかった。

 部屋付半露天風呂から出たタイミングで、ピローンと、リャイーン着信音。
『明日でなんとか収拾できる目途が立ったよ。』
『明日の遅くには行けると思うわ。』
『承知しました。お疲れ様です。』

 余りのタイミングの良さ…悪さ?…に、なんだか監視されてる気がした俺なのだった。ぱくりんこを教えないでよかった。冷汗

 それから湯宿の豪勢な夕食を満喫し、寝る前にも部屋付半露天風呂に入って、夜は、和モダン2つを、俺、天使たちふたりで使うはずだったのだが…、予想通り天使たちが俺の和モダンに潜り込んで来たのだった。やっぱりな。苦笑

 布団の中でイチャイチャしていると、ちょっとはだけた浴衣の胸元から、ちっぱいがチラ見えることがある。ノーブラじゃん。なかなか乙ではないか。笑

 しばらくして、耳たぶくにゅくにゅで天使ふたりを寝落ちさせ、おれは和モダンを抜け出して、もうひとつの和モダンに移ってゆっくり寝たのだった。

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 設定を更新しました。R5/6/21

 毎日22時に投稿します。

 以下の2作品も合わせてよろしくお願いします。
「射手の統領」https://www.alphapolis.co.jp/novel/121143041/541586735
「精霊の加護」https://www.alphapolis.co.jp/novel/121143041/836586739

 カクヨム様、小説家になろう様にも投稿します。
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