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最終章
532—環:隣にいるために
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「この程度なら、なんとかなりそうね」
彰人たちが次の階に進んで、私一人だけになったことで魔術によって燃やし尽くした部屋の中。今はさっきまでひしめき合っていた魔物もいなくなり、本当に私一人だけになっていた。
「でも……」
本当にこのまま終わるかしらね?
なんて、そんなことを考えてたんだけどやっぱりそれで終わるわけもなく、部屋の四方にある開いてる襖から新たな魔物が流れ込んできた。
「……そもそもこの魔物達はどこから出てきてるの?」
考えられるとしたら召喚か生成。魔族は魔物を作れるんだから、その親玉である魔王なら、作った城にそういう効果をつけることもできるかもしれない。
もしくは、もっとわかりやすくこの魔物たちを作ってる魔族がいるのかも。
けど、きっとそれだってなんの仕掛けもなくできるってわけでもないと思うのよね。魔王の代わりに魔術を使っているのかそれとも魔術を予め仕掛けてあるのかそれ以外か……。
魔族が召喚してるならその魔族を倒しちゃえばそれでおしまい。
どっちにしても、この魔物たちがここにいるには理由があって、その理由である『何か』があるとしたらそれは……。
「奥。開いた襖の向こう側よね。魔物達はあっちからきてるわけだし」
問題は四方向から魔物が来てることだけど……。
「全部に仕掛けがあるって考えるべきでしょうね」
四方に扉があってその先全部からきてるんだったら、どこか一ヶ所でまとめて生み出してるんじゃなくて四方それぞれで生み出してると考えるべきよね。
だから、とりあえずは果たして本当にそんな『何か』があるのかを調べるべき、かしらね。
まあ、罠がないとも限らないわけだし、最初は炎鬼を先行させることにしましょうか。
きっと何かあるだろう。そう思っていたのに、思っていたよりも簡単にそれらしい遺物を見つけてしまった。
「きっとあれよね」
でも、見つけたけどあれはどうしましょうか?
壊していいものなのか、それともまた触らないといけないものなのか。
とりあえずは……
「爆ぜなさい!」
迫り来る敵に対処しつつも炎鬼に命じて装置に抱きつかせ、自爆させる。けど……。
「……無傷?」
その様子を別の炎鬼の目を通してみていたけど、その装置には傷の一つもできていなかった。
その後も何度か炎鬼を使って攻撃をしていたけど、いずれの攻撃も意味がなかった……どころか、炎鬼が触れた瞬間まるで吸収されるかの様にかき消されてしまった。
……近づいて調べるしかないみたいね。
そう判断すると、私は部屋の中央から炎鬼たちを進めた方向へと魔物を蹴散らしながら進んでいった。
「これは……魔力が吸われてる?」
装置に近づいて見ると途中からなんだか違和感を感じる様になった。
でも、その違和感がなんなのかは装置に近づくことですぐに理解できた。
この装置、空気中の魔力を吸い寄せているんだわ。
試しに周囲の魔物を一掃したのだけど、想定してたよりも威力は低くなっていた。
まあそれでも周りにいた魔物は倒したけれど。
で、問題はここから。倒したはずの魔物たちがいたであろう場所から、うっすらと光る粉の様なものがキラキラと装置へと向かって流れていった。
「……この階層の中で循環してたってこと?」
それは敵がいなくならないわけよね。実質空気を殴ってるようなものだもの。
でも壊すにはどうすれば……いくら攻撃しても、それが魔力によるものである限りロクな効果を出すことなく吸収されていく。
そして私の主力は魔術。それじゃあいくらやっても意味がない。
「……収納」
……。
……まあ、予想はしてたけどやっぱり無理よね。
彰人がこの建物をしまうことができなかった時点で想定してたけど、ここは多分魔王と繋がってる。
繋がってるからこそ、この城全体が生き物だと判断されてるんだと思う。だから収納ができない。
もっとも、彰人は簡単になんでも収納してみせるけど、私にはそんなことできないからこの装置を収納で無効化、なんてのはできなかったでしょうけれど。
あとは……。
「魔力を流し込んでみる、とか?」
それに、今の収納を使う時だって触っただけだったのに魔力を持っていかれた。
その時の感触からして、流し込もうと思えば魔力を流すのはそう難しいことじゃないと思う。
魔力を流したところでなんになる、って思うかもしれないけど、魔術具は限界以上まで魔力を流すと自壊するって聞いてる。
それがこの装置にも当てはまるか分からないけど、思いつく方法としてはそれくらいしかないんだからやってみるしかないわよね。
下手に考えても時間を浪費するだけだし。
「……ぐっ、これ、結構持ってかれるわね。……でも!」
そうして炎鬼たちに周りの敵を近寄らせない様に命じながら装置に魔力を流し込んでいったのだけれど、これがなかなかきつい。
勇者としてこっちの世界の人よりも多くの魔力を持っているはずなのに、その何割かがはっきりと消費したとわかるほどの量が流れ出していった。
「っ、はあ~~。できた」
最終的には私の魔力の総量の半分近くが装置へと流れ込んでいき、突如光ったかと思うとさらさらと崩れてチリの山へと変わった。
自壊って言うからもっと派手に爆散! って感じのを想像してたのだけど、なんだかイメージと違って呆気なかったわね。
久しぶりに大量の魔力を消費して疲れたわね。少し座って休みたいところだけどそうもいかない。だって、まだ一つ壊しただけで、予想ではあと三つは残ってるんだから。
とりあえず消費した分の魔力を回復しておきましょうか。
「とりあえず四方に一つづつだとして、あと三つか……」
ギリギリ魔力は足りそうだけど……半分近く持ってかれるとなると、流石にきついわね。
薬を使っても一瞬で回復するってわけじゃないし、短時間で何度も使ってればその効果は落ちてくる。
「節約しないと、よね。……ふうぅぅぅ…………」
こんな魔物に囲まれた状態で節約して戦えだなんて、無茶も良いところよね。
「でも、やってやろうじゃない」
こんなところ、さっさと終わらせましょう。そして、早く彰人に追いつかないと。
「とりあえず、これを壊せば四つ目ね」
一つ目を壊してからはその周辺に魔物が追加されなくなったから、進む速度は速くなった。
壊す方法がわかったし、ここに至るまで問題らしい問題は何もなくこれた。
このまま終わればいいのだけど、終わるかしらね?
まあ、なんにしてもまずはこの最後の装置を壊さない限りは何も変わらないわね。
「さあ、これで何か起こらないかし──」
そうして最後の装置を壊してチリの山へと変えると、何か起こらないかと期待してそう口にしたのだけど、その言葉は最後まで続くことはなかった。
私が口にした通り、何かが起こったから。
チリの山になって壊れたはずの装置。それが突然光り出して宙へと舞い上がった。
どうも自壊にしてはおかしいと思ってたんだけど、そう。やっぱり何かあったってわけね。
宙に舞い上がった装置だったもののチリはまるで踊る様に空中を動き回ると、何やら形を作り出した。
どう考えてもチリの量と目の前で形作られている物の質量は合っていないけど、まあその辺は魔術でどうにかしてるんでしょうね。
魔物……じゃなくて魔族よね。あんな姿の魔物は見たことがないし、感じる力も圧倒的に違うもの。
けど、そうして出来上がったものはさっきまで作られていた魔物とは違ってかなり強い力を感じた。
……って言うか待ってちょうだい。これが装置から作られたんだったら、これの他に……。
「……何か起きて欲しいとは思ったけれど、さすがに大物を四体も呼んではいないわよ」
背後にあるこことは反対にあった装置へと視線を向けると、そこではここと同じ様にチリが舞い、何かを形作っていた。
ここまで来れば嫌でもわかる。あとはこれと同じ様なのが右と左にもいて、計四体の強力な敵——魔族が追加されたことになる。
以前戦った魔族はイリンと協力してなんとかなった。
それと同格のやつを四体? ……笑いも出てこないわね。
とりあえず目の前の粘土をこねる様に形になっていく魔族らしい存在から距離をとり、全力の炎を叩き込んでみる。
「……あら? 思ったよりも弱い? これなら……」
多分無理かな、と思っていたのに、魔族はそのまま焼き尽くされ、後には不格好な粘土が黒焦げになったものが残っているだけだった。
「けどまあ、そう簡単にはいかないわよね。一対倒したところで残りは三体もいるんだから」
準備途中の一体を倒したところで、それが他の三体も簡単に勝てると言うわけではない。
魔族というよりも、なんだか悪魔って感じの造形のがいるわね。
大きな斧槍を二本持った騎士の様な格好をしたものが一体。これぞ悪魔という感じのヤギ角のものが一体。それから……ガーゴイル、だったかしら? 確か石像の悪魔みたいなの。
どれも一階の彫像よりは小さいけれど、どれも私の三倍くらいは大きい。
そんな大きさのものがこっちに向かってきている。
「だとしても、こんなところで諦めるわけにはいかないのよ」
そうして私と三体の魔族との圧倒的に不利な戦いが始まった。
「ごっ──! …………あー、こほっ」
流石にきっついわね。大技を当てればなんとかなるかもしれないけどそれは難しい。
魔族とは前にも戦ったことがあるけど、あの時はイリンの護衛があって時間をかけることができた。けど、今の状況的に時間をかけることなんて、できるはずがない。
諦めるつもりはないけど、これは……。
「……ちょっと心が折れそうね」
口にするつもりのなかった言葉が口からこぼれ落ちたその瞬間。
『イリン! 環!』
私とイリンの名前を呼ぶ彰人の声が聞こえた。
……思ってたよりダメかもしれないわね。こんな状況で彰人の声が聞こえるだなんて。
「……彰人!?」
『彰人様!?』
ぼやける意識と視界のなか、数秒してからそれが本物の彰人の声だと理解して慌てて目を見開いた。
「!?」
私が彰人の名前を呼ぶのに合わせてイリンの声も聞こえて、とうとうこれが幻聴の類ではないのだとはっきりした。
けど、周りを見回してもイリンの姿はないし、彰人の姿だってない
『待ってろ、すぐに……すぐに、こいつを倒してやる。そうすれば終わりだ。だから、もう少しだけ持ち堪えてくれ』
周りにはいない。私には彰人の姿は見えない。でもそれはまるで私たちの状況が見えているかのようで……。
『あ、あの……もしかして、私たちの姿が、見えているのでしょうか?』
『……ああ。魔王がな。苦しんでる女の姿を見せてやるって』
イリンが若干苦しげな声をしながらも問いかけたけど、どうやらそう言うことらしい。
私たちからは見えないみたいだけど、それでも声が聞こえてるのは、この耳飾りのおかげでしょうね。
どこまで離れていても絶対に想いが届くなんて効果のある耳飾り。
『待ってろ。すぐに終わらせるから』
そう言った彰人の声は苦しげで、きつい戦いをしてるんだってわかる。そんな彼が焦っている様にそんなことを言った。
──どうしてあなたはそんなに焦ってるの?
決まってる。私たちが不甲斐ない姿を見せているから。
私たちから彼の姿は見えていなくても、彼からは私たちが苦しんでいる様子が見えている。だから、そんな不甲斐ない姿を見せてしまっているから彼は自分だって苦しいのに無理をしようとしている。
……ねえ、いいの?
昨日あれだけかっこつけたのに、さっきだって別れる前に大丈夫だっていったのに、こんな情けない姿を見せていても良いの?
心配するなって言ったのに、すぐに追いつくんだって決めたのに、あの人の隣に立っているって誓ったのに……私はここで倒れたままで、本当にいいの?
「……いいわけ、ない」
『……いいわけ、ない』
どうやら、イリンの方も苦戦してるみたいね。
でも、考えることは同じ、か。結論だけじゃなくて、そこに至るまでのタイミングも同じだなんて、笑うしかないわよね。
『こちらはご心配なく。少々油断してお恥ずかしい姿を見せましたが、問題ありません」
「そうね。ええ、全くその通りよ。この程度、あなたに助けてもらうまでもなく自分でどうにかできるわ」
ちょっと体を動かすだけで痛い。動かすどころか、息を吸うだけでも痛みが走る。
それでもここで寝てるわけにはいかないんだと、無理やり体を起こしてゆっくりと立ち上がる。
それだけのことで泣きそうなくらい痛いけど、そんなことはどうでもいい。
ここで立てなかったら、ここで立ち向かえなかったら、私はあの人の隣に立っている資格なんてない!
だから、全身を襲う痛みなんて無視して立ち上がる。
そして、大好きなあの人に無様な姿を見せる原因になった三体の敵を見据えた。
『ですから、あなたは私たちのことなど気にせずに、どうかご自身の敵に注力を」
「こっちを心配したせいで、自分で魔王なんて名乗るような恥ずかしい奴に負ける、なんてことはやめて頂戴ね」
そうはいっても、あの人のことだから心配しちゃうんでしょうね。
それは嬉しくもあるけど、同時に悔しくもある。
大丈夫って、自分で言ったんだもの。
散々かっこいいあなたが好きだなんて言っておいて、その隣にいるはずの私がカッコ悪い姿を見せて良いわけがない!
『ぶっ飛ばします!』
「ぶっ飛ばしてあげる!」
もう後のことなんて考えない。できることなら追いついて助けに入りたかったけど、もうそんなことを言ってる状況じゃない。
元々私たちの中じゃ私が一番実力で劣ってる。そんな私が余力を残して戦おうと考えていたこと自体がおかしなことだったのよ。
だから、これからは本気の本気。全部出し尽くすくらいに全力で倒しにいく。
そのために……。
「炎鬼!」
私が叫ぶと同時に目の前には三体の炎の巨人が現れた。
もうすでに魔物たちは消え、残ってるのは三体の魔族だけ。だから、これでいい。小さいのを出したところで、抱きついて自爆させるくらいしか使い道がないんだから。
洗脳されて彰人と戦った時には何体も出したみたいだけど、正気に戻ってからは一体が限度だった。
でも、できてたんならそれが私の本当の実力で、それは今の私にもできるってこと。
正直今の状態で三体なんてのはきつい。魔力なんてほとんど残ってないし、後五分どころか一分も維持なんてできないと思う。
「それでもっ!」
三体の炎鬼たちが魔族たちを押さえている間に、私は必死になって魔術を構築していく。
大規模な攻撃や精密さなんていらない。必要なのは目の前にいるこいつらを倒し切るための力。
そのために、私は必死になって構築した魔術に魔力を流し込み──失敗させた。
どんな魔術も魔術具も、暴走させると制御は効かない代わりにその威力は桁外れに大きくなる。
なら、この状況に必要な条件にぴったり当てはまる。
そんなことをさせれば当然制御は効かないわけだから私も巻き込まれるけど……。
「大丈夫。信じてるわよ──桜」
残った魔力の全部を桜からもらった守りの魔術具に費やす。
範囲も自分だけを守れる程度大きさ。
そうして準備を終えると魔術が暴走し、同時に魔族たちを抑えている炎の巨人たちも自爆させた。
「──ほら、大丈夫だった」
目に見える世界の全てが炎で包まれた後、炎が消えた後に残っていたのは私と、砕け散った魔術具だけだった。
でも、確かに敵は消えて私は生き残った。
「ありがとう」
手の中にあった砕けた魔術具を握りしめ、それを来れた友人に礼を言う。
そしてその魔術具の残骸をハンカチに包んでから収納の中にしまうと、今度は上で戦ってるであろう彰人を想像して天井を見上げた。
「これで、少しは安心させられたかしら?」
彰人たちが次の階に進んで、私一人だけになったことで魔術によって燃やし尽くした部屋の中。今はさっきまでひしめき合っていた魔物もいなくなり、本当に私一人だけになっていた。
「でも……」
本当にこのまま終わるかしらね?
なんて、そんなことを考えてたんだけどやっぱりそれで終わるわけもなく、部屋の四方にある開いてる襖から新たな魔物が流れ込んできた。
「……そもそもこの魔物達はどこから出てきてるの?」
考えられるとしたら召喚か生成。魔族は魔物を作れるんだから、その親玉である魔王なら、作った城にそういう効果をつけることもできるかもしれない。
もしくは、もっとわかりやすくこの魔物たちを作ってる魔族がいるのかも。
けど、きっとそれだってなんの仕掛けもなくできるってわけでもないと思うのよね。魔王の代わりに魔術を使っているのかそれとも魔術を予め仕掛けてあるのかそれ以外か……。
魔族が召喚してるならその魔族を倒しちゃえばそれでおしまい。
どっちにしても、この魔物たちがここにいるには理由があって、その理由である『何か』があるとしたらそれは……。
「奥。開いた襖の向こう側よね。魔物達はあっちからきてるわけだし」
問題は四方向から魔物が来てることだけど……。
「全部に仕掛けがあるって考えるべきでしょうね」
四方に扉があってその先全部からきてるんだったら、どこか一ヶ所でまとめて生み出してるんじゃなくて四方それぞれで生み出してると考えるべきよね。
だから、とりあえずは果たして本当にそんな『何か』があるのかを調べるべき、かしらね。
まあ、罠がないとも限らないわけだし、最初は炎鬼を先行させることにしましょうか。
きっと何かあるだろう。そう思っていたのに、思っていたよりも簡単にそれらしい遺物を見つけてしまった。
「きっとあれよね」
でも、見つけたけどあれはどうしましょうか?
壊していいものなのか、それともまた触らないといけないものなのか。
とりあえずは……
「爆ぜなさい!」
迫り来る敵に対処しつつも炎鬼に命じて装置に抱きつかせ、自爆させる。けど……。
「……無傷?」
その様子を別の炎鬼の目を通してみていたけど、その装置には傷の一つもできていなかった。
その後も何度か炎鬼を使って攻撃をしていたけど、いずれの攻撃も意味がなかった……どころか、炎鬼が触れた瞬間まるで吸収されるかの様にかき消されてしまった。
……近づいて調べるしかないみたいね。
そう判断すると、私は部屋の中央から炎鬼たちを進めた方向へと魔物を蹴散らしながら進んでいった。
「これは……魔力が吸われてる?」
装置に近づいて見ると途中からなんだか違和感を感じる様になった。
でも、その違和感がなんなのかは装置に近づくことですぐに理解できた。
この装置、空気中の魔力を吸い寄せているんだわ。
試しに周囲の魔物を一掃したのだけど、想定してたよりも威力は低くなっていた。
まあそれでも周りにいた魔物は倒したけれど。
で、問題はここから。倒したはずの魔物たちがいたであろう場所から、うっすらと光る粉の様なものがキラキラと装置へと向かって流れていった。
「……この階層の中で循環してたってこと?」
それは敵がいなくならないわけよね。実質空気を殴ってるようなものだもの。
でも壊すにはどうすれば……いくら攻撃しても、それが魔力によるものである限りロクな効果を出すことなく吸収されていく。
そして私の主力は魔術。それじゃあいくらやっても意味がない。
「……収納」
……。
……まあ、予想はしてたけどやっぱり無理よね。
彰人がこの建物をしまうことができなかった時点で想定してたけど、ここは多分魔王と繋がってる。
繋がってるからこそ、この城全体が生き物だと判断されてるんだと思う。だから収納ができない。
もっとも、彰人は簡単になんでも収納してみせるけど、私にはそんなことできないからこの装置を収納で無効化、なんてのはできなかったでしょうけれど。
あとは……。
「魔力を流し込んでみる、とか?」
それに、今の収納を使う時だって触っただけだったのに魔力を持っていかれた。
その時の感触からして、流し込もうと思えば魔力を流すのはそう難しいことじゃないと思う。
魔力を流したところでなんになる、って思うかもしれないけど、魔術具は限界以上まで魔力を流すと自壊するって聞いてる。
それがこの装置にも当てはまるか分からないけど、思いつく方法としてはそれくらいしかないんだからやってみるしかないわよね。
下手に考えても時間を浪費するだけだし。
「……ぐっ、これ、結構持ってかれるわね。……でも!」
そうして炎鬼たちに周りの敵を近寄らせない様に命じながら装置に魔力を流し込んでいったのだけれど、これがなかなかきつい。
勇者としてこっちの世界の人よりも多くの魔力を持っているはずなのに、その何割かがはっきりと消費したとわかるほどの量が流れ出していった。
「っ、はあ~~。できた」
最終的には私の魔力の総量の半分近くが装置へと流れ込んでいき、突如光ったかと思うとさらさらと崩れてチリの山へと変わった。
自壊って言うからもっと派手に爆散! って感じのを想像してたのだけど、なんだかイメージと違って呆気なかったわね。
久しぶりに大量の魔力を消費して疲れたわね。少し座って休みたいところだけどそうもいかない。だって、まだ一つ壊しただけで、予想ではあと三つは残ってるんだから。
とりあえず消費した分の魔力を回復しておきましょうか。
「とりあえず四方に一つづつだとして、あと三つか……」
ギリギリ魔力は足りそうだけど……半分近く持ってかれるとなると、流石にきついわね。
薬を使っても一瞬で回復するってわけじゃないし、短時間で何度も使ってればその効果は落ちてくる。
「節約しないと、よね。……ふうぅぅぅ…………」
こんな魔物に囲まれた状態で節約して戦えだなんて、無茶も良いところよね。
「でも、やってやろうじゃない」
こんなところ、さっさと終わらせましょう。そして、早く彰人に追いつかないと。
「とりあえず、これを壊せば四つ目ね」
一つ目を壊してからはその周辺に魔物が追加されなくなったから、進む速度は速くなった。
壊す方法がわかったし、ここに至るまで問題らしい問題は何もなくこれた。
このまま終わればいいのだけど、終わるかしらね?
まあ、なんにしてもまずはこの最後の装置を壊さない限りは何も変わらないわね。
「さあ、これで何か起こらないかし──」
そうして最後の装置を壊してチリの山へと変えると、何か起こらないかと期待してそう口にしたのだけど、その言葉は最後まで続くことはなかった。
私が口にした通り、何かが起こったから。
チリの山になって壊れたはずの装置。それが突然光り出して宙へと舞い上がった。
どうも自壊にしてはおかしいと思ってたんだけど、そう。やっぱり何かあったってわけね。
宙に舞い上がった装置だったもののチリはまるで踊る様に空中を動き回ると、何やら形を作り出した。
どう考えてもチリの量と目の前で形作られている物の質量は合っていないけど、まあその辺は魔術でどうにかしてるんでしょうね。
魔物……じゃなくて魔族よね。あんな姿の魔物は見たことがないし、感じる力も圧倒的に違うもの。
けど、そうして出来上がったものはさっきまで作られていた魔物とは違ってかなり強い力を感じた。
……って言うか待ってちょうだい。これが装置から作られたんだったら、これの他に……。
「……何か起きて欲しいとは思ったけれど、さすがに大物を四体も呼んではいないわよ」
背後にあるこことは反対にあった装置へと視線を向けると、そこではここと同じ様にチリが舞い、何かを形作っていた。
ここまで来れば嫌でもわかる。あとはこれと同じ様なのが右と左にもいて、計四体の強力な敵——魔族が追加されたことになる。
以前戦った魔族はイリンと協力してなんとかなった。
それと同格のやつを四体? ……笑いも出てこないわね。
とりあえず目の前の粘土をこねる様に形になっていく魔族らしい存在から距離をとり、全力の炎を叩き込んでみる。
「……あら? 思ったよりも弱い? これなら……」
多分無理かな、と思っていたのに、魔族はそのまま焼き尽くされ、後には不格好な粘土が黒焦げになったものが残っているだけだった。
「けどまあ、そう簡単にはいかないわよね。一対倒したところで残りは三体もいるんだから」
準備途中の一体を倒したところで、それが他の三体も簡単に勝てると言うわけではない。
魔族というよりも、なんだか悪魔って感じの造形のがいるわね。
大きな斧槍を二本持った騎士の様な格好をしたものが一体。これぞ悪魔という感じのヤギ角のものが一体。それから……ガーゴイル、だったかしら? 確か石像の悪魔みたいなの。
どれも一階の彫像よりは小さいけれど、どれも私の三倍くらいは大きい。
そんな大きさのものがこっちに向かってきている。
「だとしても、こんなところで諦めるわけにはいかないのよ」
そうして私と三体の魔族との圧倒的に不利な戦いが始まった。
「ごっ──! …………あー、こほっ」
流石にきっついわね。大技を当てればなんとかなるかもしれないけどそれは難しい。
魔族とは前にも戦ったことがあるけど、あの時はイリンの護衛があって時間をかけることができた。けど、今の状況的に時間をかけることなんて、できるはずがない。
諦めるつもりはないけど、これは……。
「……ちょっと心が折れそうね」
口にするつもりのなかった言葉が口からこぼれ落ちたその瞬間。
『イリン! 環!』
私とイリンの名前を呼ぶ彰人の声が聞こえた。
……思ってたよりダメかもしれないわね。こんな状況で彰人の声が聞こえるだなんて。
「……彰人!?」
『彰人様!?』
ぼやける意識と視界のなか、数秒してからそれが本物の彰人の声だと理解して慌てて目を見開いた。
「!?」
私が彰人の名前を呼ぶのに合わせてイリンの声も聞こえて、とうとうこれが幻聴の類ではないのだとはっきりした。
けど、周りを見回してもイリンの姿はないし、彰人の姿だってない
『待ってろ、すぐに……すぐに、こいつを倒してやる。そうすれば終わりだ。だから、もう少しだけ持ち堪えてくれ』
周りにはいない。私には彰人の姿は見えない。でもそれはまるで私たちの状況が見えているかのようで……。
『あ、あの……もしかして、私たちの姿が、見えているのでしょうか?』
『……ああ。魔王がな。苦しんでる女の姿を見せてやるって』
イリンが若干苦しげな声をしながらも問いかけたけど、どうやらそう言うことらしい。
私たちからは見えないみたいだけど、それでも声が聞こえてるのは、この耳飾りのおかげでしょうね。
どこまで離れていても絶対に想いが届くなんて効果のある耳飾り。
『待ってろ。すぐに終わらせるから』
そう言った彰人の声は苦しげで、きつい戦いをしてるんだってわかる。そんな彼が焦っている様にそんなことを言った。
──どうしてあなたはそんなに焦ってるの?
決まってる。私たちが不甲斐ない姿を見せているから。
私たちから彼の姿は見えていなくても、彼からは私たちが苦しんでいる様子が見えている。だから、そんな不甲斐ない姿を見せてしまっているから彼は自分だって苦しいのに無理をしようとしている。
……ねえ、いいの?
昨日あれだけかっこつけたのに、さっきだって別れる前に大丈夫だっていったのに、こんな情けない姿を見せていても良いの?
心配するなって言ったのに、すぐに追いつくんだって決めたのに、あの人の隣に立っているって誓ったのに……私はここで倒れたままで、本当にいいの?
「……いいわけ、ない」
『……いいわけ、ない』
どうやら、イリンの方も苦戦してるみたいね。
でも、考えることは同じ、か。結論だけじゃなくて、そこに至るまでのタイミングも同じだなんて、笑うしかないわよね。
『こちらはご心配なく。少々油断してお恥ずかしい姿を見せましたが、問題ありません」
「そうね。ええ、全くその通りよ。この程度、あなたに助けてもらうまでもなく自分でどうにかできるわ」
ちょっと体を動かすだけで痛い。動かすどころか、息を吸うだけでも痛みが走る。
それでもここで寝てるわけにはいかないんだと、無理やり体を起こしてゆっくりと立ち上がる。
それだけのことで泣きそうなくらい痛いけど、そんなことはどうでもいい。
ここで立てなかったら、ここで立ち向かえなかったら、私はあの人の隣に立っている資格なんてない!
だから、全身を襲う痛みなんて無視して立ち上がる。
そして、大好きなあの人に無様な姿を見せる原因になった三体の敵を見据えた。
『ですから、あなたは私たちのことなど気にせずに、どうかご自身の敵に注力を」
「こっちを心配したせいで、自分で魔王なんて名乗るような恥ずかしい奴に負ける、なんてことはやめて頂戴ね」
そうはいっても、あの人のことだから心配しちゃうんでしょうね。
それは嬉しくもあるけど、同時に悔しくもある。
大丈夫って、自分で言ったんだもの。
散々かっこいいあなたが好きだなんて言っておいて、その隣にいるはずの私がカッコ悪い姿を見せて良いわけがない!
『ぶっ飛ばします!』
「ぶっ飛ばしてあげる!」
もう後のことなんて考えない。できることなら追いついて助けに入りたかったけど、もうそんなことを言ってる状況じゃない。
元々私たちの中じゃ私が一番実力で劣ってる。そんな私が余力を残して戦おうと考えていたこと自体がおかしなことだったのよ。
だから、これからは本気の本気。全部出し尽くすくらいに全力で倒しにいく。
そのために……。
「炎鬼!」
私が叫ぶと同時に目の前には三体の炎の巨人が現れた。
もうすでに魔物たちは消え、残ってるのは三体の魔族だけ。だから、これでいい。小さいのを出したところで、抱きついて自爆させるくらいしか使い道がないんだから。
洗脳されて彰人と戦った時には何体も出したみたいだけど、正気に戻ってからは一体が限度だった。
でも、できてたんならそれが私の本当の実力で、それは今の私にもできるってこと。
正直今の状態で三体なんてのはきつい。魔力なんてほとんど残ってないし、後五分どころか一分も維持なんてできないと思う。
「それでもっ!」
三体の炎鬼たちが魔族たちを押さえている間に、私は必死になって魔術を構築していく。
大規模な攻撃や精密さなんていらない。必要なのは目の前にいるこいつらを倒し切るための力。
そのために、私は必死になって構築した魔術に魔力を流し込み──失敗させた。
どんな魔術も魔術具も、暴走させると制御は効かない代わりにその威力は桁外れに大きくなる。
なら、この状況に必要な条件にぴったり当てはまる。
そんなことをさせれば当然制御は効かないわけだから私も巻き込まれるけど……。
「大丈夫。信じてるわよ──桜」
残った魔力の全部を桜からもらった守りの魔術具に費やす。
範囲も自分だけを守れる程度大きさ。
そうして準備を終えると魔術が暴走し、同時に魔族たちを抑えている炎の巨人たちも自爆させた。
「──ほら、大丈夫だった」
目に見える世界の全てが炎で包まれた後、炎が消えた後に残っていたのは私と、砕け散った魔術具だけだった。
でも、確かに敵は消えて私は生き残った。
「ありがとう」
手の中にあった砕けた魔術具を握りしめ、それを来れた友人に礼を言う。
そしてその魔術具の残骸をハンカチに包んでから収納の中にしまうと、今度は上で戦ってるであろう彰人を想像して天井を見上げた。
「これで、少しは安心させられたかしら?」
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◇
四巻が販売されました!
今日から四巻の範囲がレンタルとなります
書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます
追加場面もあります
よろしくお願いします!
一応191話で終わりとなります
最後まで見ていただきありがとうございました
コミカライズもスタートしています
毎月最初の金曜日に更新です
お楽しみください!
最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした
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