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第4部
ナオ様に触れるな
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「ナオ様、領主館に寄らずにこのまま商人ギルドに直行して王都に帰ってもいいんですよ」
ベアールの領主館に向かう馬車の中で、テュコは黙って俯く主人の様子に気を揉んでいた。
アシェルナオの顔色は青ざめていて、体調もだが、何より心に重たい何かを抱え込んでいることが見て取れるのだ。
「むしろ、そうするべきです」
フォルシウスの進言に、アシェルナオは首を振る。
『ナオ、おうちに帰ろう?』
『ぼくたち、あいつキライ』
『見えないからいないって、なぜ?』
『ぼくたちいるのに』
『ぼくたちも悲しい』
「キュゥ」
精霊たちもふよりんも、エルランデル公爵家に帰るのを勧めている。
アシェルナオも、イグナスの言動が怖くて、逃げ出したかった。
けれど、テュコもフォルシウスもスヴェンも、護衛騎士たちも、今日初めて会ったマクシミリアンもモーガンも、みんな優しくて。アシェルナオのことを理解して労わってくれる人ばかりで。自分は幸せなのだと、アシェルナオは思った。
だから怖いと思う人でも、少しくらい傷ついたとしても、自分もその人を理解したかった。逃げるのは、理解して無理だと思ってからでもいいはずだと考えたのだ。
それに、イグナスの言うとおり、もてなしたいという申し出を簡単に断るような人間では、ヴァレリラルドの伴侶に相応しいはずがない。
「ありがとう。でも、イグナスの言うことも正論だと思ったんだ。感謝の気持ちを伝えたいという申し出には、なるべく応えないといけないよね? 断るにしても、さっきの僕はヴァルの婚約者としてちゃんと対応できなかった。お作法は母様が教えてくれたり学園でも習うけど、咄嗟にできなかったんだ。だから今度からお断りしたいときは、ちゃんと作法に則って断るようにする」
王国を束ねる国王の次期継承者の伴侶として、貴族の頂点に立つ王族として、恥ずかしくない作法が自然にできるようになりたいと思っているのも事実で、だからそれができなかった今日の戒めとして、アシェルナオは招待を受けたのだ。
だが、固い決意のアシェルナオは、心配せずにはいられないほど儚げだった。
「そう思うのは立派なことです。しかし貴族としての振る舞いのできないイグナス様にまで自分を律することはないのです」
モーガンに言われると、体格の似ているオルドジフに言われた気がして、アシェルナオの心が少し緩んだ。
「そうですよ。お茶会慣れ、夜会慣れしているだけで品格の『ひ』の字もないアレが領主の息子とは、ベアールの領民を心底不憫に思います。それに、陛下も殿下も、ナオ様に王太子妃としての振る舞いを求めてはいませんよ。ナオ様はナオ様のままでいてほしい。それがナオ様の一番素晴らしいところなんです。それは陛下や殿下だけでなく、ナオ様を知る者すべての総意です」
「ありがとう。僕はみんなの優しさに甘えているばかりだから、少しずつ頑張っていくね」
アシェルナオはそう言って微笑むが、すぐにその笑みも消えていった。
ベアールに来てから一体何を心に抱え込んでしまったのか。
テュコはフォルシウスに視線を向けたが、フォルシウスもまた気づかわしい瞳で首を振るだけだった。
由緒あるベアールの領城は領都を見下ろす丘の上に建っていた。
白い石造りの外壁には繊細な彫刻が施され、建物の四隅に尖塔がそびえている。前面には庭園があるが、寒い季節のせいか花はなく、針葉樹の低木のあいだに噴水や彫像が点在していた。
馬車を降りて建物の内部に入ると、そこは天井の高い広々とした玄関ホールだった。
大理石の床と、天井のシャンデリアは豪華だが、壁に飾られた歴代の領主の暗い画調の肖像画がアシェルナオ居心地悪くさせていた。
「どうしても、というのでお茶のお誘いを受けただけです。領主一族との接触を陛下が禁じておられますから、手短にお願いします」
イグナスがエスコートを買って出ないように、テュコがアシェルナオの手を取ってベアール領城を進む。
「わかっている。アヒム、サロンにお茶の支度をしてくれ」
迎え出たアヒムに告げ、イグナスは玄関ホールから続く大広間を堂々と進む。
大広間を突っ切り、その先の廊下を進むと突き当りに庭の見えるサロンがあった。
大きな窓から見える庭園はいささか殺風景だったが、隣室との間を隔てる壁の腰から上がガラス張りになっていた。
隣室は展示室になっているようで、豪華な装飾の施された額縁に納められた絵画や、柄から鞘の先まで宝石が散りばめられた剣、陶器の壺など、ヴィンケル侯爵家の家宝だと思われる高価で貴重な品々が飾られていた。
イグナスがアシェルナオに指定したのは、庭園が一望できる席ではなく、貴重な品々が見える席だった。
家宝を見せびらかしていると同じの悪趣味なサロンの造りだが拒むわけにもいかず、テュコはアシェルナオをその席に座らせると、自分はその背後に立つ。
フォルシウスたち護衛騎士もアシェルナオの周囲の壁に控えた。
「さっき行ったカロン湖をさらに北上した高地で茶葉を栽培しているんですよ。香りが豊かで味わい深い茶葉がベアールの特産です。どうぞ」
アヒムがテーブルにティーセットをセッティングし、アシェルナオの前にティーカップを置くと、数多くの夜会やお茶会に出席して来たイグナスは堂に入った様子で勧める。
アシェルナオが飲むより先にふよりんがティーカップに近寄り、キュゥと鳴いた。
「ありがとう」
きっとふよりんなりの安全確認なんだろうと思いながらアシェルナオはティーカップを持ち上げ、香りを楽しんでからお茶を口に含む。
確かに美味しいお茶だが、アイナとドリーンが淹れたお茶の方が美味しかった。
「愛し子様、ここからでもヴィンケル侯爵家に伝わる貴重品の展示室が見えますが、中に入って間近で見ましょう」
アシェルナオがティーカップをソーサーに戻してテーブルに置くのを待っていたイグナスがアシェルナオの手を引いて立ち上がらせる。
「ナオ様に触れるな」
「キューッ!」
テュコとふよりんの怒号にもイグナスは耳を貸さずに、アシェルナオを引っ張って隣室のドアを開ける。
「近くで見せるだけだ。ガラス張りだから中の様子はサロンにいても見えるだろう」
「中の様子が見えても、ナオ様と2人きりにはさせられない。アダルベルト、ハヴェル、今度こそこいつを捕縛しろ」
「うるさいな。わかったよ。部屋のドアは開けておく。ただしドアから中には入るな。国宝レベルの宝物もあるんだ」
渋々ドアを開けたままにするこを受け入れたイグナスだが、宝物に興味のないアシェルナオはそこまでして見たくなかった。
だがイグナスの指がきつくアシェルナオの手首を握りしめ、爪が食い込んで痛かった。
※※※※※※※※※※※※※※※※
エール、いいね、ありがとうございます。
ナオちゃんのお手てが痛いです(>_<)
痛いのは次で終わります。
ベアールの領主館に向かう馬車の中で、テュコは黙って俯く主人の様子に気を揉んでいた。
アシェルナオの顔色は青ざめていて、体調もだが、何より心に重たい何かを抱え込んでいることが見て取れるのだ。
「むしろ、そうするべきです」
フォルシウスの進言に、アシェルナオは首を振る。
『ナオ、おうちに帰ろう?』
『ぼくたち、あいつキライ』
『見えないからいないって、なぜ?』
『ぼくたちいるのに』
『ぼくたちも悲しい』
「キュゥ」
精霊たちもふよりんも、エルランデル公爵家に帰るのを勧めている。
アシェルナオも、イグナスの言動が怖くて、逃げ出したかった。
けれど、テュコもフォルシウスもスヴェンも、護衛騎士たちも、今日初めて会ったマクシミリアンもモーガンも、みんな優しくて。アシェルナオのことを理解して労わってくれる人ばかりで。自分は幸せなのだと、アシェルナオは思った。
だから怖いと思う人でも、少しくらい傷ついたとしても、自分もその人を理解したかった。逃げるのは、理解して無理だと思ってからでもいいはずだと考えたのだ。
それに、イグナスの言うとおり、もてなしたいという申し出を簡単に断るような人間では、ヴァレリラルドの伴侶に相応しいはずがない。
「ありがとう。でも、イグナスの言うことも正論だと思ったんだ。感謝の気持ちを伝えたいという申し出には、なるべく応えないといけないよね? 断るにしても、さっきの僕はヴァルの婚約者としてちゃんと対応できなかった。お作法は母様が教えてくれたり学園でも習うけど、咄嗟にできなかったんだ。だから今度からお断りしたいときは、ちゃんと作法に則って断るようにする」
王国を束ねる国王の次期継承者の伴侶として、貴族の頂点に立つ王族として、恥ずかしくない作法が自然にできるようになりたいと思っているのも事実で、だからそれができなかった今日の戒めとして、アシェルナオは招待を受けたのだ。
だが、固い決意のアシェルナオは、心配せずにはいられないほど儚げだった。
「そう思うのは立派なことです。しかし貴族としての振る舞いのできないイグナス様にまで自分を律することはないのです」
モーガンに言われると、体格の似ているオルドジフに言われた気がして、アシェルナオの心が少し緩んだ。
「そうですよ。お茶会慣れ、夜会慣れしているだけで品格の『ひ』の字もないアレが領主の息子とは、ベアールの領民を心底不憫に思います。それに、陛下も殿下も、ナオ様に王太子妃としての振る舞いを求めてはいませんよ。ナオ様はナオ様のままでいてほしい。それがナオ様の一番素晴らしいところなんです。それは陛下や殿下だけでなく、ナオ様を知る者すべての総意です」
「ありがとう。僕はみんなの優しさに甘えているばかりだから、少しずつ頑張っていくね」
アシェルナオはそう言って微笑むが、すぐにその笑みも消えていった。
ベアールに来てから一体何を心に抱え込んでしまったのか。
テュコはフォルシウスに視線を向けたが、フォルシウスもまた気づかわしい瞳で首を振るだけだった。
由緒あるベアールの領城は領都を見下ろす丘の上に建っていた。
白い石造りの外壁には繊細な彫刻が施され、建物の四隅に尖塔がそびえている。前面には庭園があるが、寒い季節のせいか花はなく、針葉樹の低木のあいだに噴水や彫像が点在していた。
馬車を降りて建物の内部に入ると、そこは天井の高い広々とした玄関ホールだった。
大理石の床と、天井のシャンデリアは豪華だが、壁に飾られた歴代の領主の暗い画調の肖像画がアシェルナオ居心地悪くさせていた。
「どうしても、というのでお茶のお誘いを受けただけです。領主一族との接触を陛下が禁じておられますから、手短にお願いします」
イグナスがエスコートを買って出ないように、テュコがアシェルナオの手を取ってベアール領城を進む。
「わかっている。アヒム、サロンにお茶の支度をしてくれ」
迎え出たアヒムに告げ、イグナスは玄関ホールから続く大広間を堂々と進む。
大広間を突っ切り、その先の廊下を進むと突き当りに庭の見えるサロンがあった。
大きな窓から見える庭園はいささか殺風景だったが、隣室との間を隔てる壁の腰から上がガラス張りになっていた。
隣室は展示室になっているようで、豪華な装飾の施された額縁に納められた絵画や、柄から鞘の先まで宝石が散りばめられた剣、陶器の壺など、ヴィンケル侯爵家の家宝だと思われる高価で貴重な品々が飾られていた。
イグナスがアシェルナオに指定したのは、庭園が一望できる席ではなく、貴重な品々が見える席だった。
家宝を見せびらかしていると同じの悪趣味なサロンの造りだが拒むわけにもいかず、テュコはアシェルナオをその席に座らせると、自分はその背後に立つ。
フォルシウスたち護衛騎士もアシェルナオの周囲の壁に控えた。
「さっき行ったカロン湖をさらに北上した高地で茶葉を栽培しているんですよ。香りが豊かで味わい深い茶葉がベアールの特産です。どうぞ」
アヒムがテーブルにティーセットをセッティングし、アシェルナオの前にティーカップを置くと、数多くの夜会やお茶会に出席して来たイグナスは堂に入った様子で勧める。
アシェルナオが飲むより先にふよりんがティーカップに近寄り、キュゥと鳴いた。
「ありがとう」
きっとふよりんなりの安全確認なんだろうと思いながらアシェルナオはティーカップを持ち上げ、香りを楽しんでからお茶を口に含む。
確かに美味しいお茶だが、アイナとドリーンが淹れたお茶の方が美味しかった。
「愛し子様、ここからでもヴィンケル侯爵家に伝わる貴重品の展示室が見えますが、中に入って間近で見ましょう」
アシェルナオがティーカップをソーサーに戻してテーブルに置くのを待っていたイグナスがアシェルナオの手を引いて立ち上がらせる。
「ナオ様に触れるな」
「キューッ!」
テュコとふよりんの怒号にもイグナスは耳を貸さずに、アシェルナオを引っ張って隣室のドアを開ける。
「近くで見せるだけだ。ガラス張りだから中の様子はサロンにいても見えるだろう」
「中の様子が見えても、ナオ様と2人きりにはさせられない。アダルベルト、ハヴェル、今度こそこいつを捕縛しろ」
「うるさいな。わかったよ。部屋のドアは開けておく。ただしドアから中には入るな。国宝レベルの宝物もあるんだ」
渋々ドアを開けたままにするこを受け入れたイグナスだが、宝物に興味のないアシェルナオはそこまでして見たくなかった。
だがイグナスの指がきつくアシェルナオの手首を握りしめ、爪が食い込んで痛かった。
※※※※※※※※※※※※※※※※
エール、いいね、ありがとうございます。
ナオちゃんのお手てが痛いです(>_<)
痛いのは次で終わります。
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