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第14章 そして神になった
【アキラ君の行方10】
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<<マサル視点>>
ユウコさんから連絡がきて、俺達は調査室に集まっている。
「ジーク室長、ジオンさん、マサルさん、これは弥生ちゃん達が次元の狭間に囚われている時に撮られた映像です。
ここっ、ここ見て下さい。」
ユウコさんが持ってきた映像は、弥生ちゃんの同級生が偶然撮っていた修学旅行のひと幕であった。
そしてそこには楽しそうにはしゃぐ学生達がいた。
「この人よ、この人。
この後もこの人が度々出てくるんだけと、この人って、学校関係者じゃ無いんだって。
それでね、弥生ちゃんが眩暈を起こす時って必ずこの人が弥生ちゃんの近くに映っているの。」
その中肉中背でどこにもいそうな青年は、水族館でも、博物館でも何を見るわけでも無さそうなんだけど、たえず学生達と行動を共にしているみたいだった。
「「「おおっ!」」」
そして何周目かの博物館で彼の動きに変化があった。
突然彼の姿が消えて、数秒後元の位置に現れたのだ。
「これは。」
「そうだな、一瞬魔方陣が浮かんだな。」
「やっぱり転移か。」
室長とジオンさんが難しい顔をして何やらぶつぶつと会話している。
「この青年がどうかしたのですか?」
「いやなマサル君、この青年、さっきの一瞬転移魔方陣を使ってどこかへ行って直ぐに戻ってきたんだ。
こんな一瞬で魔方陣を展開して転移し、直ぐに戻って来るなんてありえないんだ。」
「そうなんですか?」
俺はふたりの前で転移を繰り返し、元の位置へと戻って見せた。
「「.....なんと!!」」
転移魔法を使えれば簡単なことなんだが... あっそうか、こちらの世界では魔道具が発達しすぎて魔法が退化してたんだっけ。
次元の狭間にある世界にはその世界の元になった異世界と良く似た世界の住人でなければ入ることが出来なかったはずだ。
ん?まてよ、ということはこの青年は異世界人か!それも、あの次元の狭間にいるんだから、限りなく地球人に近い存在のはずだ。
「この青年はアースから召喚された者の可能性が高いですね。」
「よし、運営課に手配して、この青年の身元を調査させよう。今からすぐに手配して来る。」
ジーク室長は、言うや否やすぐに事務所を出ていった。
そして数時間後、ジーク室長が戻ってきた。
「分かったぞ、マサル君の予想通りアースからの召喚者で名前をユウキというらしい。
召喚された後冒険者として3年目に消息を絶ったらしい。」
「ジーク室長、わたしの方でも映像の解析を進め、彼の転移先を突き止めました。
どうやらアースによく似た別の異世界のようですね。」
俺の言葉にうなずく室長。
「マサル君、ユウコ君、そこにモーリスのアジトがあるやもしれん。
直ぐに向かってくれたまえ。」
「「分かりましたー」」
俺とユウコさんはユウキが転移していた異世界『ワースド』へと向かった。
「ここがワースドなのね。まるで産業革命時代のイギリスってとこね。」
そう、このワースドって世界、地球からの複数の召喚者により、今産業革命とも言える工業化に邁進中だと資料にあった。
聳え立つ煙突からモクモクと上がる煙、蒸気を勢いよく吐き出し我が物顔で突っ走る蒸気機関車、大きく削り取られた山肌からは大量の石炭を乗せたトロッコがひっきりなしに走っている。
そんなワースドの街に降り立った俺達は、ユウキが転送した時の映像解析結果から得られた風景画像を頼りに、このワースドにあると思われるその場所を探していた。
そこに写っていたのは、同じ長さの3本の煙突が横に並んでいる光景。
恐らく、ユウキが転移した場所だと思われる。
ワースドの中心地で工場の集中しているワースドシティを中心に、上空から探索を始める。
そこかしこに高い煙突が立ち並び、こんなにも分かり易い目印のはずなのに逆に判りにくくしているのだ。
「本当に煙突ばかりで判りにくいな。木を隠すなら森の中ってやつか。」
「本当ね。どれも風景画像のように見えるわ。」
「そうだね。でも3本が並んでいるところって見当たらないわね。
これだけ探しても無いんじゃ、ここじゃないかも。」
「いや、もう少し探してみよう。しかし、同じ高さばかりだから判りにくいな。
際立って目立つのはあのひと際高い煙突だけか。」
「あっ、マサルさん、こっちから見てみて。あの手前の2本の煙突と、あの高い円煙突を見たらこの風景画像と同じじゃない?」
「たしかにここからだと遠近法で遠くの高い煙突がすぐ近くの2本と同じ高さに見えるな。
よし、ここを探ってみよう。」
俺達はその場所から真下に降りた金属工場へと向かった。
ユウコさんから連絡がきて、俺達は調査室に集まっている。
「ジーク室長、ジオンさん、マサルさん、これは弥生ちゃん達が次元の狭間に囚われている時に撮られた映像です。
ここっ、ここ見て下さい。」
ユウコさんが持ってきた映像は、弥生ちゃんの同級生が偶然撮っていた修学旅行のひと幕であった。
そしてそこには楽しそうにはしゃぐ学生達がいた。
「この人よ、この人。
この後もこの人が度々出てくるんだけと、この人って、学校関係者じゃ無いんだって。
それでね、弥生ちゃんが眩暈を起こす時って必ずこの人が弥生ちゃんの近くに映っているの。」
その中肉中背でどこにもいそうな青年は、水族館でも、博物館でも何を見るわけでも無さそうなんだけど、たえず学生達と行動を共にしているみたいだった。
「「「おおっ!」」」
そして何周目かの博物館で彼の動きに変化があった。
突然彼の姿が消えて、数秒後元の位置に現れたのだ。
「これは。」
「そうだな、一瞬魔方陣が浮かんだな。」
「やっぱり転移か。」
室長とジオンさんが難しい顔をして何やらぶつぶつと会話している。
「この青年がどうかしたのですか?」
「いやなマサル君、この青年、さっきの一瞬転移魔方陣を使ってどこかへ行って直ぐに戻ってきたんだ。
こんな一瞬で魔方陣を展開して転移し、直ぐに戻って来るなんてありえないんだ。」
「そうなんですか?」
俺はふたりの前で転移を繰り返し、元の位置へと戻って見せた。
「「.....なんと!!」」
転移魔法を使えれば簡単なことなんだが... あっそうか、こちらの世界では魔道具が発達しすぎて魔法が退化してたんだっけ。
次元の狭間にある世界にはその世界の元になった異世界と良く似た世界の住人でなければ入ることが出来なかったはずだ。
ん?まてよ、ということはこの青年は異世界人か!それも、あの次元の狭間にいるんだから、限りなく地球人に近い存在のはずだ。
「この青年はアースから召喚された者の可能性が高いですね。」
「よし、運営課に手配して、この青年の身元を調査させよう。今からすぐに手配して来る。」
ジーク室長は、言うや否やすぐに事務所を出ていった。
そして数時間後、ジーク室長が戻ってきた。
「分かったぞ、マサル君の予想通りアースからの召喚者で名前をユウキというらしい。
召喚された後冒険者として3年目に消息を絶ったらしい。」
「ジーク室長、わたしの方でも映像の解析を進め、彼の転移先を突き止めました。
どうやらアースによく似た別の異世界のようですね。」
俺の言葉にうなずく室長。
「マサル君、ユウコ君、そこにモーリスのアジトがあるやもしれん。
直ぐに向かってくれたまえ。」
「「分かりましたー」」
俺とユウコさんはユウキが転移していた異世界『ワースド』へと向かった。
「ここがワースドなのね。まるで産業革命時代のイギリスってとこね。」
そう、このワースドって世界、地球からの複数の召喚者により、今産業革命とも言える工業化に邁進中だと資料にあった。
聳え立つ煙突からモクモクと上がる煙、蒸気を勢いよく吐き出し我が物顔で突っ走る蒸気機関車、大きく削り取られた山肌からは大量の石炭を乗せたトロッコがひっきりなしに走っている。
そんなワースドの街に降り立った俺達は、ユウキが転送した時の映像解析結果から得られた風景画像を頼りに、このワースドにあると思われるその場所を探していた。
そこに写っていたのは、同じ長さの3本の煙突が横に並んでいる光景。
恐らく、ユウキが転移した場所だと思われる。
ワースドの中心地で工場の集中しているワースドシティを中心に、上空から探索を始める。
そこかしこに高い煙突が立ち並び、こんなにも分かり易い目印のはずなのに逆に判りにくくしているのだ。
「本当に煙突ばかりで判りにくいな。木を隠すなら森の中ってやつか。」
「本当ね。どれも風景画像のように見えるわ。」
「そうだね。でも3本が並んでいるところって見当たらないわね。
これだけ探しても無いんじゃ、ここじゃないかも。」
「いや、もう少し探してみよう。しかし、同じ高さばかりだから判りにくいな。
際立って目立つのはあのひと際高い煙突だけか。」
「あっ、マサルさん、こっちから見てみて。あの手前の2本の煙突と、あの高い円煙突を見たらこの風景画像と同じじゃない?」
「たしかにここからだと遠近法で遠くの高い煙突がすぐ近くの2本と同じ高さに見えるな。
よし、ここを探ってみよう。」
俺達はその場所から真下に降りた金属工場へと向かった。
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