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3章:攻略キャラ、大集合?
彼の秘密。 ――6
しおりを挟む「でも、どうやって『世界』になったんだろう?」
「……ボクも半信半疑なんだけど、どうやら黒魔術を使ったらしい」
「く、黒魔術!?」
なんというか……いや、なにも言うまい。黒魔術ってそんなことまでできるもん?
「黒魔術?」
カイルは初めて聞いたのか、どんなものなのかと尋ねた。リンジーがかいつまんで黒魔術の説明をすると、眉根を寄せて渋い顔をした。まぁ、そうなるよなぁ。
「『一希』が病死したあと、気付いたら『リンジー・ヴァクト』として生まれていた。前世の記憶を、すべて持ったまま。とはいえ、まさか『世界』になった姉と再会するとは思わなかったけどね」
肩をすくめて息を吐くリンジーに、セシリアは「誰も思わないよ、そんなこと」と言葉を掛けていた。オレも同意する。
というか、この部屋にいる四人中三人が前世の記憶を持って、日本からの転生者って……カイル、居心地悪くないのか心配になってきた。
「前世の記憶を持ったまま、五十年ほどあちこち巡っているうちに、『世界』に『調停者』として生きて欲しいと言われたんだ」
――だからボクは、ここにいる。
リンジーは言葉をそこで切った。セシリアがリンジーに重ねていた手を離し、ぎゅっと抱き着いた。彼は一瞬驚いたように目を大きく見開き、それから目を伏せた。
記憶を持ったまま、何年生きていたんだろう。そういうオレもループを何度もしているので実年齢はさっぱりなんだけど。
「……『世界』が人を選んで転生させているのなら、私は? 私が会ったのは神さまだよ?」
「恐らく、『世界』と『神』は別の存在なのでしょう。リンジー卿、『世界』であるご自身の家族とお会いしたとき、姿は見ましたか?」
「……いや、ただ、姉の声だった。『一希』との思い出も話していたから、間違いない」
「『世界』はこの世界丸ごとだとして、その『世界』の意思に反して動けるのがエリスさまだった。そして――エリスさまに関わった人々が『世界』から逃れていった。だから、『世界』はエリスさまを危険視しているのではないですか?」
すらすらと言葉を紡ぐカイルに、今度は全員カイルに視線を集中させた。
「オレと関わった人が『世界』から逃れていったって、どういうこと?」
「ルトナーク家の人たちも最初は『人形』でした。ですが、エリスさまがループを繰り返しているうちに、糸が切れて自由に動けるようになったのではないかと考えています」
ルトナーク家の人たちが、『人形』だった? そうだっけ? と首を傾げるオレに、カイルは眉を下げて微笑んだ。少なくとも、今回のルトナーク家はみんな自由に生きていたと思うけど……?
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ノア吉さま、感想ありがとうございます♪
ふたつまとめての返信ですみませんっ!
きっと前世での生活が幸せだったんです、沙織(*´▽`*)
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それでも不穏なことに変わりはないんですけどねっ( ̄▽ ̄;)
ノア吉さま、感想ありがとうございます♪
(´∀`*)ウフフ
ば、バレバレ?