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3章 子どもの終わり
第42話 バカクロス
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勇者、名前は不明は眠り続けた。
推測、20歳から23歳の女性である。
彼女は初めて出会ったオークキング戦より、大人になっていた。
オークキング戦が5年前の話である。その時は女子高生のように見えた。だけど5年の月日が経っていた。
家に連れて帰ってすぐに美子さん特製のジュースを飲ませた。
飲ませたというよりも、布に湿らせて、ゆっくりと少しずつ口に含ませていった。傷は治ったけど意識は戻らなかった。
そして甲冑を脱がせた。俺は家を追い出されて庭のハーブを採取していた。
甲冑を脱がせるのに、随分と時間がかかっているみたいだった。美子さんの力では脱がすことが出来ないらしく、ネネちゃんも手伝っていた。
ネネちゃんは5歳だけどママより力持ちである。
俺は家に入っていい許しを得た。
甲冑を脱がせた美子さんはサウナに入ったみたいに汗でドボドボになっていた。
「疲れたわ」と彼女が言った。「重いし、簡単に脱がせて犯されないようになっているし、よくこんな甲冑着てられるわね」
よかった、と俺は思う。ゴブリンの群れにいたので犯されている可能性もあったのだ。甲冑は脱がせられていなかった。
ネネちゃんは白い甲冑で遊んでいた。
「隣の部屋に入ったらダメよ」と美子さんが言った。
「どうして?」
「まだ勇者ちゃんは下着姿なのよ」
それは是非、隣の部屋に入ってみたい。若い子のエキスをいただきたい。そう思った瞬間、自分が歳をとったように感じた。
美子さんは勇者が着替える服をタンスから選んでいた。
隣の部屋との区切りはない。大きいワンルームみたいな間取りなので、タンスの向こうから寝室ね、っと勝手に決めているだけなのである。
隣の部屋に行くな、と言うのはタンスから先に入って来るな、ということである。
ベッドには保健室のようにカーテンがしてある。だけど隙間から若い女の子が寝ているのが見えそう。
タンスの先に行かず、どうにかして下着の勇者を覗こうとしていると、お尻を美子さんに蹴られた。
「コラ、何してるの?」
と美子さんが怒った。
「改めてカーテンを見ているんだ。あのカーテンは美子さんが作ったんだろう?」
「ネネちゃん」と美子さんが我が娘を呼ぶ。
「この変態パパを見張っといて」
美子さんが言うと小さなネネちゃんが俺の前に立った。
「パパ、メでしょう」
と娘が怒っている。
ネネちゃんはママが怒っているから怒ったフリをしているのだろう。
なんだか娘に怒られると恥ずかしくなる。
なにやってんだろう俺。
「コレから体を拭いてあげたりするから、パパを連れて外に行っといて」
と美子さんがネネちゃんに言う。
また俺は家から追い出されるらしい。
「わかった」とネネちゃんがポクリと頷く。
「パパ行くよ」
と娘が言って俺の手を握った。
俺達は町に出た。
「パパお腹空いた」
とネネちゃん。
「お腹空いたね」と俺が言う。
ネネちゃんの「アレを食べたい」「コレを食べたい」の攻撃が始まる。
「ママが晩御飯作っているから我慢しようよ」で防御する。
「でもお腹空いたもん」
アレを食べたい、コレを食べたい、の攻撃が続く。
俺は負けてママに内緒でパンを1つ買ってしまう。異世界のパンは、そんなに美味しくない。パサパサだし、固い。
町の中心にある噴水がある広場に座って、ネネちゃんが美味しそうにパンを頬張っているのを見つめた。
ツインテールにした髪は癖毛のせいで、綺麗な縦ロールになっていた。
ネネちゃんの髪を俺はイジった。
「美味しい?」と俺はパンを頬張る娘に尋ねた。
「普通」とネネちゃんが答えた。
気づいたら目の前に青年が立っていた。急に現れたみたいな出現の仕方だった。
彼は白い甲冑を着ていた。勇者の甲冑を見ていたので、彼の甲冑が劣化品のように見えた。
青年を見てネネちゃんが俺に抱きついた。青年に対して恐怖を覚えているんだろう。
「クロス、何しに来たんだ?」と俺は青年に尋ねた。
「先生から手を出したら許さない、と忠告を受けたので正々堂々と娘さんをいただきに来ました」とクロスが凛とした顔で言った。
「お前はバカか。正々堂々でも娘を渡す訳ないだろう」と俺が言う。
「この人、キライ」とネネちゃんが言う。
俺は怯えてるネネちゃんを抱き寄せた。
「それにネネちゃんも嫌がってる。2度と顔を見せるな」と俺が言う。
「先生はわかってない」とクロスは渋い顔をして言った。
「サリバンの軍が迫っていることか? この国の勇者がやられたことか?」
と俺が言った。
めっちゃくちゃカマをかけたつもりだった。
「なぜ、それを先生が」
とクロスが言って目が泳ぐ。
この国では勇者が殺されたことになっているんだろうか?
今、勇者は俺の家で眠っていた。
「まだ5歳の娘を連れて行って、サリバン軍を倒すための戦力になる訳がないだろう」と俺が言う。
「……」
クロスは下唇を噛んだ。
「ちぇ」と俺は舌打ちをした。
色々とわかった。
「もしかして成長薬を使って、一気にネネちゃんを成長させるつもりだったのか」
成長薬。その名前の通り、一気に成長させる薬である。何年も修行をして得るはずのモノを薬で引き出すのだ。そんなモノを飲ませたら反動で死ぬ。
とある戦争で使用された禁忌の薬である。俺も噂でしか聞いたことがない。
「でも先生、この国が滅びる危機なんです」
「だから俺の娘は死んでも構わないっていうのか?」
俺はクロスを睨む。
ムカつきすぎて、頭が痛かった。
「もう俺のことを先生って呼ぶな。お前はもう弟子じゃない」
「それじゃあ中本さん、アナタの娘さんを無理矢理でも連れて行きます」
クロスが剣を抜いた。
本当にバカクロス。
お前は誰に剣を向けてるんだよ。
推測、20歳から23歳の女性である。
彼女は初めて出会ったオークキング戦より、大人になっていた。
オークキング戦が5年前の話である。その時は女子高生のように見えた。だけど5年の月日が経っていた。
家に連れて帰ってすぐに美子さん特製のジュースを飲ませた。
飲ませたというよりも、布に湿らせて、ゆっくりと少しずつ口に含ませていった。傷は治ったけど意識は戻らなかった。
そして甲冑を脱がせた。俺は家を追い出されて庭のハーブを採取していた。
甲冑を脱がせるのに、随分と時間がかかっているみたいだった。美子さんの力では脱がすことが出来ないらしく、ネネちゃんも手伝っていた。
ネネちゃんは5歳だけどママより力持ちである。
俺は家に入っていい許しを得た。
甲冑を脱がせた美子さんはサウナに入ったみたいに汗でドボドボになっていた。
「疲れたわ」と彼女が言った。「重いし、簡単に脱がせて犯されないようになっているし、よくこんな甲冑着てられるわね」
よかった、と俺は思う。ゴブリンの群れにいたので犯されている可能性もあったのだ。甲冑は脱がせられていなかった。
ネネちゃんは白い甲冑で遊んでいた。
「隣の部屋に入ったらダメよ」と美子さんが言った。
「どうして?」
「まだ勇者ちゃんは下着姿なのよ」
それは是非、隣の部屋に入ってみたい。若い子のエキスをいただきたい。そう思った瞬間、自分が歳をとったように感じた。
美子さんは勇者が着替える服をタンスから選んでいた。
隣の部屋との区切りはない。大きいワンルームみたいな間取りなので、タンスの向こうから寝室ね、っと勝手に決めているだけなのである。
隣の部屋に行くな、と言うのはタンスから先に入って来るな、ということである。
ベッドには保健室のようにカーテンがしてある。だけど隙間から若い女の子が寝ているのが見えそう。
タンスの先に行かず、どうにかして下着の勇者を覗こうとしていると、お尻を美子さんに蹴られた。
「コラ、何してるの?」
と美子さんが怒った。
「改めてカーテンを見ているんだ。あのカーテンは美子さんが作ったんだろう?」
「ネネちゃん」と美子さんが我が娘を呼ぶ。
「この変態パパを見張っといて」
美子さんが言うと小さなネネちゃんが俺の前に立った。
「パパ、メでしょう」
と娘が怒っている。
ネネちゃんはママが怒っているから怒ったフリをしているのだろう。
なんだか娘に怒られると恥ずかしくなる。
なにやってんだろう俺。
「コレから体を拭いてあげたりするから、パパを連れて外に行っといて」
と美子さんがネネちゃんに言う。
また俺は家から追い出されるらしい。
「わかった」とネネちゃんがポクリと頷く。
「パパ行くよ」
と娘が言って俺の手を握った。
俺達は町に出た。
「パパお腹空いた」
とネネちゃん。
「お腹空いたね」と俺が言う。
ネネちゃんの「アレを食べたい」「コレを食べたい」の攻撃が始まる。
「ママが晩御飯作っているから我慢しようよ」で防御する。
「でもお腹空いたもん」
アレを食べたい、コレを食べたい、の攻撃が続く。
俺は負けてママに内緒でパンを1つ買ってしまう。異世界のパンは、そんなに美味しくない。パサパサだし、固い。
町の中心にある噴水がある広場に座って、ネネちゃんが美味しそうにパンを頬張っているのを見つめた。
ツインテールにした髪は癖毛のせいで、綺麗な縦ロールになっていた。
ネネちゃんの髪を俺はイジった。
「美味しい?」と俺はパンを頬張る娘に尋ねた。
「普通」とネネちゃんが答えた。
気づいたら目の前に青年が立っていた。急に現れたみたいな出現の仕方だった。
彼は白い甲冑を着ていた。勇者の甲冑を見ていたので、彼の甲冑が劣化品のように見えた。
青年を見てネネちゃんが俺に抱きついた。青年に対して恐怖を覚えているんだろう。
「クロス、何しに来たんだ?」と俺は青年に尋ねた。
「先生から手を出したら許さない、と忠告を受けたので正々堂々と娘さんをいただきに来ました」とクロスが凛とした顔で言った。
「お前はバカか。正々堂々でも娘を渡す訳ないだろう」と俺が言う。
「この人、キライ」とネネちゃんが言う。
俺は怯えてるネネちゃんを抱き寄せた。
「それにネネちゃんも嫌がってる。2度と顔を見せるな」と俺が言う。
「先生はわかってない」とクロスは渋い顔をして言った。
「サリバンの軍が迫っていることか? この国の勇者がやられたことか?」
と俺が言った。
めっちゃくちゃカマをかけたつもりだった。
「なぜ、それを先生が」
とクロスが言って目が泳ぐ。
この国では勇者が殺されたことになっているんだろうか?
今、勇者は俺の家で眠っていた。
「まだ5歳の娘を連れて行って、サリバン軍を倒すための戦力になる訳がないだろう」と俺が言う。
「……」
クロスは下唇を噛んだ。
「ちぇ」と俺は舌打ちをした。
色々とわかった。
「もしかして成長薬を使って、一気にネネちゃんを成長させるつもりだったのか」
成長薬。その名前の通り、一気に成長させる薬である。何年も修行をして得るはずのモノを薬で引き出すのだ。そんなモノを飲ませたら反動で死ぬ。
とある戦争で使用された禁忌の薬である。俺も噂でしか聞いたことがない。
「でも先生、この国が滅びる危機なんです」
「だから俺の娘は死んでも構わないっていうのか?」
俺はクロスを睨む。
ムカつきすぎて、頭が痛かった。
「もう俺のことを先生って呼ぶな。お前はもう弟子じゃない」
「それじゃあ中本さん、アナタの娘さんを無理矢理でも連れて行きます」
クロスが剣を抜いた。
本当にバカクロス。
お前は誰に剣を向けてるんだよ。
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