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自由編

フィナーレ #54

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 思いつきで始めた『宴』は、大盛況だ。嬢と客の絡みで、体は汗と精液にまみれ、床は色んな体液で濡れて黒ずんでいるのがその証拠だろう。


 その盛り上がりを、少し離れた場所から、繋がったままマリーに見せつけていた。


「あぁ、みなさんったらはしたないですわ。あんな顔……淑女がしてはいけない顔っ」


 ちょっと休ませてやったらすぐこれだ。自分は大丈夫だと思ってる。


「だったら、お前がどんな顔をしてるか見せてやるよ……舎弟くん、アレを持ってきてくれ」


 舎弟くんたちが数人がかかりで運んできたのは、大きな鏡。それを壁に設置させれば、光景は一変する。


「わ、わたくしったら……なんてはしたない顔を……っ」


 男に後ろから抱えられ、秘所は俺のモノを深々と咥え、流れ出た愛液と汗が、床に大きな染みを作る。そして、ひとたび突き上げれば――。


「お゛んっ! ち、違っ、今のは違いますのよ……っ」


 弱点を突かれ、汗に濡れた髪を振り乱し、喜ぶ女の表情が嫌でも見える。それが自分の表情ではないと、子供じみた言い訳をするマリーだった。


「……そうだな。お前はもっと、良い顔をするよなぁ!」


 醜態を晒すまいと、口を閉じて歯を食いしばるマリー。俺が閉ざした心をこじ開けるように、執拗に甘突きしてやると……。


「ひぐっ、あひゅっ……っっ、ぁ……ぅ……あぁっ、ムリぃ……っ」


 始めは抵抗していたマリーは、突かれるたびに吐息を漏らす。次第に口元も緩み、降参とも思える発言をしたマリーは、手で自分の目元を隠した。


「おっ、ほっ、あぁ……っ、はへっ」

「お前がどんな顔をしてるか、教えてやろうかぁ? 脇を見せつけながら、バカみたいに大口開けて、ぐっぽり受け入れたチンポに突かれて喜んでる様が見えるぜぇ?」

「違ぁ、わたくしはぁ、そんなはしたなイっ、顔はぁ……してないぃぃっ」

「目を隠したってダメだぜぇ? そんなすけべな口じゃ、説得力なんてない。つまらない意地を張るなら……お客様に手伝ってもらうか」


 宴をそっちのけで、ずっとマリーを見ている客に目配せをして、ガードを崩してもらおう。乙女の最後の砦となる、目を隠す腕を、力任せに引き剥がしてもらった。


「……あぁっ、わたくし……こんな……浅ましい顔を……っ」

「浅ましいかどうか、決めるのはお前じゃない……どう、思いますか?」

「凄く、きれいだ! たまらねぇよ!!」

「う、嘘ですわっ。こんな品性の欠片もないっ、おちんぽで突かれて、喜んでるだけの女の顔なんて……っ」


 客に面と向かって褒められ、満更でもないマリーだが、まだ少し迷いがある。そろそろ、解き放ってやるとしよう。


「気高く、美しいマリー。下品な顔で喜ぶマリー。どちらもお前で、どちらも魅力的だ。だが、片方だけじゃダメだ。人は飽きる。このふたつの魅力を兼ね揃えたやつが、男の心を掴んで離さない、良い女なんだ」

「そ、そんな詭弁にわたくしが騙されるわけが……」

「目の前のお客様を見ろよ。魅力的な嬢たちが、派手に抱かれてるのに見向きもしない。お前にゾッコンだ」

「そ、そこのあなた……そうですの……?」

「お、おう。抱けなくても、マリーちゃんのそんな顔が見れるなら、俺はこのままお預けを我慢してもいい!」

「そこまでおっしゃるならっ、わたくしのメス顔っ、少しだけっ、見せて差し上げてもよろしくってよ……っ」


 赤く染めた顔を逸しながら、か細く言うマリーの艶めかしさに、客は生唾を飲む。だが、それじゃあ宴に参加したとは言えない。


「マリィィィ……釣れないこと言ってやるな。お客様は、お前が一番魅力的で、抱きたくてうずうずしているんだぞ? お相手をしてあげないと、あまりに失礼じゃあないかぁ……?」

「お、お客様と……セックス……しないとっ、失礼……?」

「そうだ。お前の魅力に気づいている慧眼の持ち主だ。それに、これはカウンセリングの一環だ。少し心を開いて、多くを受け入れろ。そうすれば、お前が恐れるような未来は訪れない」

「カウンセリングなのね……? 母のようにならないため、ですのね……?」

「宴が終わったとき、お前は強くなる。さぁ、楽しんできなさい」


 マリーをそっと床に下ろし、汗に濡れた背中を押す。ふらついたマリーを、客がしっかりと抱き止める。


「だ、大丈夫か? 少しくらい休憩してもいいんだぜ?」

「優しいのね。けれど、平気ですわ。今はとても……お礼をしたい気分ですのっ」


 客の手をすり抜け、腰に抱きついたマリーは、我慢汁たっぷりのモノに顔を近づける。何度も口づけをし、根本まで咥え込んだ。


「お客様、マリーと心ゆくまでお楽しみください」

「おぉぉ……お、おう。邪魔したみたいで悪い……うぉぉっ!?」

「ぐぶっ、じゅるるっ、ぐぼっ、ぐぼぉ……っ!」


 我慢し続けたマリーを解き放ったので、部屋の隅に座り込んで一休み。昨日の夜からぶっ通しで、攻めを頑張っていたから、こっちはへとへとだ。


 疲れているのは、行為に励む嬢と客も同じ。最初の狂乱の如き宴は、少し静かになってしまった。まだ半日も経っていないのに、だらしのないやつらだ。


「わたくしを抱きたい方はいらっしゃらないのかしら? 今なら、あそこも後ろも空いてますわよっ?」

「そうだぞっ! あのマリーちゃんの本気の奉仕なんざっ、めったにお目にかかれないレアだっ。独り占め、なんて小さいことは言わねぇ! お前らも混ざれっ!!」


 回転率が落ちたところに、颯爽と現れ客を相手にするマリー。これなら宴はまだ続きそうだが、ひとりでは限界がある。


「ドゥーエ! アーネ! ガラナ! もうへばったのか? そんな様子じゃ、マリーに抜かれちまうぞ!?」

「……わぁ、マリーちゃんえっちだ~! ドゥーエちゃんも負けないよっ」


 気合を入れ直したドゥーエだが、花形だけあって人気が凄い。空いている部分がないから、これ以上の行為はムリだろう。


「何あのフェラ、えっぐ……しゃーない。うちも本気出すか。抱かれっぱなしってのも、アレだしね」

「ちょっ、アーネちゃん!?」

「オラオラっ、好き勝手抱いてくれたじゃん。かっこよかったよ……で、今度はうちの番ね」


 抱かれていたはずの客を引き倒し、ちんぐり返しからの高速ピストン。汗で張り付いた髪を揺らしながら、客の精液を搾り取っていく……。


「はぁはぁ……やっとライバルが参戦ってところね……おぶぉ!」

「メスガキに鮮度が戻ったぞ! やっちまえっ!!」

「ひぃーっ! か、から元気なのにぃぃぃっ! ちょっとでいいから優しくしてぇぇぇ!」

「これがっ!」

「俺たちのっ!」

「『優しさだっ!!』」

「んおおおおぉぉぉっ!?」


 大の男たちにサンドイッチされ、2穴攻めをされているガラナは……大丈夫だな!


 さて、自由になったマリーは……。


「あんっ、このおちんぽっ、素敵ねっ! れろっ、こっちは固くて、力強いですわ……っ」

「はぁはぁ、次のやつ! 誰か居ねぇのか!?」

「こっちは限界だぁ……っ」


 長時間のお預けを食らっていたマリー派は、枷が外れたマリーに秒殺されたらしい。立場が逆転してる……。


「あらあら、だらしがないですわよ。わたくしがせっかくご奉仕して差し上げたのに、もうへばってしまうだなんて……」


 活きの良い男は居ないか? ハンターと化したマリーが捉えたのは、アーネだった。その体位に、釘付けになった。


「……あれ、良さそうですわね。ぺろり」

「ひぇっ、ま、まさか……あぁぁぁっ!?」


 腰が抜けかけた客の両足首を掴み、ちんぐり返し。跳ね上がったモノを、にゅるりと受け入れると、パンパンっと音を立てながら搾り取り始めた……。


「うふふ、良い表情ですわね。見下される気分はどうかしらっ!?」

「くっそぉぉぉ! 最高だぁぁぁぁっ! ウゥゥッ!!」

「新しい扉が開いちまうぜっ!」

「時間が惜しいですわっ! わたくしに抱かれたい殿方はっ、今すぐ並びなさいっ!!」

「マリーちゃぁぁぁん! 抱いてくれぇぇぇ!」

「マリーさまぁぁぁ! こっちも早くぅぅぅ!」


 客たちは自ら屈服のポーズを取り、マリーに跨がられることを期待しながら待っていた……。


 再び開かれた宴により、客の相手は一通り済んだ。温めていたオプションを使うときが来たようだ。


 白くて薄い、普通のタオルを握り締め、へばって床に倒れる客たちをくぐり抜け、ひと休憩していたマリーの元に向かう。


「……あら、店長がまた相手をしてくださるの? 他の男たちはダメね。物足りませんわ」

「こらこら、客をディスるんじゃない。体を拭いてやるから、じっとしてろ」

「気が利くのね。次はシャワールームも作ってくださ……あんっ」


 マリーを後ろから抱きしめ、握ったタオルで未だ愛液に濡れるあそこを拭く。何度も何度も拭いて、食い込ませて、前後する。


「あぁっ、その刺激っ、むき出しクリ磨かれて……イグっっっ!」


 吹き出た潮を吸って、温かく濡れたタオル。それを自分の顔に近づけ、思いっきり深呼吸をする……。


「すぅぅ……あぁ、臭ぇ。たまらんなぁ。股間にクるっ!」

「はぁはぁっ、タオル一枚にイかされるだなんて……わたくしもまだまだですわね……っ」

「いや、良くやった……これより、タオルを販売致します!」


 温めていたオプションは、ただのタオル販売だ。だが、客が首をかしげる前に、使いみちを教えてやった。客たちはこぞって普通のタオルを求め、好みの嬢の体を拭き取り、そのフェロモンを得た。


 その異常性がまた興奮を誘い、再び宴が開かれようとしている。だが、嬢も客も満身創痍だ。


「長く続いた宴も、終わりのときが近づいて参りました! まだ余力のある勇者様、どうぞフィナーレにご参加ください!」


 むくりと起き上がった男たちは、いずれも屈強な体つき。そこにたるんだ体の俺も混ざり、それぞれ嬢を後背立位で抱き上げる。


 ここで想定外のことに気づいた。主役と観客に別れてしまている。せっかくの宴なのだから、一体感が欲しいところだ。


「これより、店長なりきりセットを販売致します。写真撮影を兼ねた素敵なプランです!!」


 店長なりきりセット……目と口に切り込みが入ったただのズタ袋なわけだが、顔を隠すには充分だ。俺という見本がいるから、何も言わずともよく売れた。


 ドゥーエ・アーネ・ガラナ・マリー。4人の主役たちの痴態を、座り込んだ客たちにこれでもかと見せつける……。


「さぁ、フィーナレと参りましょう!」


 俺はマリーのあそこにブツをねじ込むと、力任せに突き上げる。それに習って客たちも同じ行動をする。


「あぁっ! 店長のおちんぽっ、凄いですわっ。あんなにしたのにっ、んおぉぉっ!!」

「ひゃ~っ、これちょっと怖い……あ゛ぅぅっ!? 深っ、イグゥゥ!!」

「このちんぽデカすぎでしょ……やばっ、お゛ぉっ!? イッ、イグ!」

「お゛ぉぉぉ!? おぐっ、突くの……やめ゛っ……イッグゥゥゥ!!」


 4人同時アクメを客たちに見せつけたあと、ずるりとブツを引き抜くと、放心状態だった嬢たちのあそこから、黄金色のおしっこが放物線を描いて飛んでいく。


 びちゃびちゃと音を立てて床を濡らし、跳ねた名残が客の足を濡らす。疲れ切った彼女たちのおしっこは濃い色をしていて、フェロモンを周囲に撒き散らしている……。


「撮りますぜ。はい、ちーず」


 ズタ袋を被った男たちに見守られながら、背後から侵される四人の嬢たちが、アヘ顔ダブルピースで放尿をしている光景が映し出されていた。


 その美しさとエロさは、俺が思い描くフィナーレに相応しいものだった……。
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