お題小説

ルカ(聖夜月ルカ)

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066 : お家芸

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「さすがに大きな町だな!」



リュックの言う通り、町に入る前から街道を何度も馬車が通り過ぎ、大勢の人々の行き交う活気溢れる町だった。
リュックは早速、近くにいた男に宿屋の場所を聞いている。



「今、聞いてきたんだけど、この町には三軒の宿屋があるらしいぜ。
三軒あればきっと一部屋くらい空いてるだろう。
とりあえず順番に行ってみるか?」

私達は、リュックについて町の中を歩いて行く。



「リュック、思ったよりも人が多いじゃないか。
こいつは、野宿になるのも覚悟しとかなきゃならないかもしれないぞ。」

「万一だめでも、酒場があるじゃないか。
野宿にはならないさ。」

「そうか…ならまだマシだな。」

一軒目の宿はやはり満室だと言って断られた。
すぐ近くにある二軒目の宿もやはり同様に満室だった。



「あと一軒か…興行は明日からだから大丈夫だと思ってたが甘かったようだな。
この分では酒場で夜明かしってことになりそうだ。」

「そうだな。しかし、君の言った通り、本当に人気のある一座なんだな。」

「そうらしいぜ。
明日も朝早くから並ばないと、入れないかもしれないな。」



 三軒目の宿は少しはずれた場所にあり、宿の庭先にはたくさんの荷物に幌をかぶせて置いてあった。



「何なんだろうな、あれ…?」

「さぁ…まさか泊り客の荷物ではないだろうが…
そうだ!もしかしたら、一座がここに泊まってるんじゃないか?
普通の客ではあんなに荷物はないだろう。」

宿に入って泊まれるかどうか尋ねてみると、私の推測通り、ここには一座の者達が泊まってるらしく空き部屋はないとのことだった。



「困ったなぁ…
俺達はともかく、クロワさんだけでも泊まれる場所があれば良いんだが…
……なぁ、一部屋もないのか?
少々汚くても構わないぜ。」

「それが、先ほども言いました通り、ここには一座の方とそれを見にいらっしゃった遠くからのお客様がいらっしゃいまして…」

「良いのよ、私なら大丈夫だから…」

諦めて宿を出ようとした時、一人の若い男が声をかけてきた。 
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