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第7章 メルヘンの国の騎士団とマッスル

204:グランドクエスト7-4

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バーサーカーキング
「我は帰って来たぞ!」

おおお!

敵が唸りを上げる。
プレイヤー達は敵への攻撃を躊躇っていったがその上ボスキャラが出てきたことにより、

「くっそ!好感度下がって更に*デスペナなんて割が合わないぜ、俺は撤退する」
「私も!」
「やってられるかよ」

*デスペナ:死亡すると経験値の一部が無くなってしまう、ゴールドが半減というペナルティー

プレイヤー達はドンドン撤退している。

ヨッジー
「これはさすがにまずいんじゃねえか」

ゲンゾウ
「うむ…最近の若い者は、義を見てせざるは勇無きなりという言葉を知らんのか」

アクア
「主このままでは持ちません」

ブレイカー
「私たちは!諦めないわよ!」

そういってブレイカーさんがバーサーカーキングに向かおうとするが…

ブレイカー
「あれ?!体が動かない…」

「どうしたんですか?」

ブレイカー
「あっちの戦場へ向かおうとすると体が動かなくなるの!」

「ええ!?」

これもバグなのか?!

アネゴ
「どのみち私たちの戦力だけでは持たないわよ!ここは撤収よ」

「撤収ってどこへ行ったら良いか~」

先生
「バカタレ!こういう時の為にあのバカデカい城があるんじゃろ」

ブレイカー
「そうね、お城へ市民を誘導しましょ」

「わかりました!市民のみんなを城へ誘導して下さい」

一同
「OK」
「了解」

ステイン
「城へ市民を誘導するんだね」

「ええ、お願いします」

ステイン
「他のプレイヤーにも声をかけてみよう」

しかし、この行為もなぜか好感度が下がるという現象が起き参加してくれたプレイヤーは少なかった…
 
そして問題は更に…

衛兵
「ここから先へは通せん!」

ヨッジー
「あんたバカか!自分たちの国民だろ」

衛兵
「通せないものは通せない!」

ブレイカー
「あなた恥ずかしくないの!そんなこと言って」

衛兵
「う、うるさい!」

アクア
「あなたは国を守る兵でしょ!国とは民の為にあるのでしょ」

衛兵
「出来んものは出来ん!」

先生
「よく解った…斬るか」

ゲンゾウ
「御意!」

「御意じゃないですって!先生もギラギラしないで」

敵はまだ町の方で止まってるけど時間が無いしどうしたら…

???
「我等の団室の周りを片付けてそこに避難させよう」

ブレイカー
「団長!」

そこに現れたのは甲冑を着たコアラ団長ことワイルドさんだった。

ワイルド
「それなら文句あるまい」

兜隙間から睨みを利かせる団長。

衛兵
「はい!」

ワイルド
「そういうことだ!第89騎士団直ちに団室の周りを片付けて誘導せよ」

団員達
「はっ!」

こうして俺達はゴミ捨て場を綺麗にすべく一足先に現地へと移動した。

ワイルド
「そこの粗大ごみはバリケードとして使える!そこに積み重ねろ」

団長の指揮の元着々とバリケードと清掃を行っていく。

「さすが団長だな」

ステイン
「そうだね」

「ステインさん、良いんですかやればやるほど好感度下がりますよ」

ステイン
「そうだね~もうココまで来たらあのボス倒した方が良い商品もらえるかなと思って」

転んでもタダじゃ起きない人だな。

ヨッジー
「それは違いない、それよりも許せないのはあの着ぐるみ男だぜ」

「まだ裏切ったと決まったわけじゃ」

ステイン
「着ぐるみ男ってあのウサギの奴かい?」

「そうです、知ってるんですか?」

ステイン
「彼は確か第一騎士団に居たような」

ヨッジー
「あんにゃろ」

ステイン
「ちょっと待ってくれ、今どこにいるか見てみる」

「そんなことできるんですか?」

ステイン
「俺は第一騎士団のサポートしてるからね、マップでチェックできるんだよ」

ヨッジー
「そんなことできたのか…あ、ほんとだMAP切り替えると第89騎士団の位置が見えるな」

「ほ~そうなんだ」

ステイン
「彼は今第一騎士団の団室にいるな」

ヨッジー
「よっしゃ!叩きのめして事情聴取だ!」

「おいおい」

ステイン
「話を聞くなら案内できるとおもうよ、第一騎士団は今彼以外は王室の護衛をしてるみたいだし」

ヨッジー
「よし!行こう」

「待て待て、ここの警備もあるから皆と相談しよ」


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