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古代要塞アルカドビア、古からの慟哭編
36.記憶と魂
しおりを挟む「――――――ッ……!!」
ハッと息を吸うと同時に意識が回復した瞬間、再び顔に強風が吹きつける。
夢の中のように寒さも暑さも感じなかった体が、急に冷えてきた。そんな俺の腕の中にいた小さな女の子が、心配そうに俺を見上げてくる。
『おにいちゃん……』
「……今のは……クラウディアちゃんが……?」
問いかけると、彼女は小さく頷く。
『うまく話せなくて、そしたらぱぁーってなって、おにいちゃんたちに私の生きてた時の記憶が伝わったみたい……』
「じゃあ……キミは逃げる途中で殺されてしまったんだね」
言いにくい事を直球で投げるブラックに慌てたが、しかしクラウディアちゃんは表情を少し悲しそうにしただけで、我慢する様子もなく言葉を返した。
『うん……私は、あのあと真っ暗になっちゃって……。呼ばれるまで、ずっと眠ってたような気がするの』
「呼ばれた?」
どういう事だろうと口を挟むと、クラウディアちゃんは俺を見ながら頷く。
『アクティーがね、私を呼んでくれたんだと思う。私アクティーが心配で、だけどずっとずっと眠くて、同じところに居た気がするの。……けど、気が付いたら知らないお城の中……あの新しいお城の中にいて、あのおっきくなったアクティーがいたの』
「え……」
『ガイおじちゃんみたいに、黒いローブを被った知らないヒトがいて……敷き布もない石だけのベッドの上に、おっきくなった裸のアクティーがいて……でも私、その時は頭がぼんやりしてて、その子がアクティーだってことも気が付かなかった……』
そう言えば、クラウディアちゃんと初めて出会った時、彼女は本当に古城の美少女幽霊と言う感じで、ただただ迷子になって彷徨っている感じだったな。
だから俺も迷子だと勘違いしてたんだけど……今思えば、あの頃からすでにこの子は“黒い犬のクラウディア”と“アクティー”は同一人物だって訴えてたんだ。
変な先入観さえなければ、俺も早く気付けていたかもしれない。
それを思うと悔やまれるが、今は後悔をしている場合じゃないか。
ともかく、クラウディアちゃんの話が確かだとするなら……多分その黒いローブの男は【教導】の可能性が高いだろう。ヨグトさんという可能性もあるけど、生き返った後のアクティーが【礪國】の力を手に入れていたことから考えると、アクティーを素っ裸にしていたのは人族である方が自然だ。
もしかすると、アクティーを“蘇らせた”直後だったのかも知れない。
……じゃあ、クラウディアちゃんは、その時から幽霊になっちゃったのかな。
長い間ずっと迷子になって、お城の中を彷徨ってたんだろうか。
「クラウディアちゃん……ずっとアクティーと一緒に居たの?」
『ううん。私ぼーっとしてたから、すぐはぐれちゃって……。今はハッキリ分かるけど、お城の中って言っても、あそこは地下だったから……アクティー達が居なくなった後は、ずっと一人で地下のお部屋や通路をふらふらしてたの』
こんなことを言うのは悪いことの気がするが、その時のクラウディアちゃんに明確な感情が芽生えてなくてよかったと思ってしまう。
だって、長い間だろうが短い間だろうが、こんなに小さい子が一人でずっと無人の空間に放置されていただなんて辛すぎる。
例え大人であっても耐えきれるかどうか分からないのに、幽霊とはいえ子供が一人で彷徨うなんて考えただけで胸が痛い。
ついクラウディアちゃんを抱きしめる腕に力が入ってしまったが、その間にもブラックは話の要点を整理しながら会話を進めていった。
「なるほど。そこからずっと、アイツらは城の地下遺跡には立ち入って無いのか。……拠点を移したのかも知れないね。他に覚えてることはない?」
その言葉に、クラウディアちゃんは少し言い淀むような素振りを見せたが……決心したような表情で、再び顔を上げた。
『……そのあとは、おにいちゃんに会うまで記憶にないけど……。でも、おにいちゃんに会って、アクティーが男の人と何を話してたか思い出したの……』
――――その内容は、かいつまんで言うと、こういうものだったそうだ。
クラウディアちゃんが覚えているのは、途中からの会話。
アクティーの口ぶりからして生前の記憶を聞いたのだろう黒衣の男は、アクティーに対して非常に同情するような態度を見せていたそうだ。
そして裸の彼女に黒衣を掛けてやると、優しげな声で彼女を慰めたらしい。
クラウディアちゃんは幼いので、相手が何を言っているのかよく解らなかったらしいが……それにしても、肩を持ったりアクティーを言葉で持ち上げたりしていたっぽくて、俺達からすると口説いているような感じだったようだ。
そしてそんな黒衣の男に、アクティーは慰められながら憤っていった。
……黒衣男のおだてる態度に怒ったんじゃない。
この男が、アクティーの死後アルカドビアがどうなったか、歴史上のネイロウド達がどう評価されているのかを、話し始めたからだ。
クラウディアちゃんも、そこは言葉を完全に理解出来ないながらも「両親や自分達が悪く思われている」という事だけは感じたと言っている。
黒衣の男は、それほどまでに辛辣な事実を直球で伝えたのだろう。
そんなことをすれば……外見は大人の女性になっても中身は子供のままの彼女が、どういう行動を取るかなんて火を見るより明らかだっただろう。
男の思惑通りか否か、アクティーは興奮したまま立ち上がり、成さねばならぬ事だとブツブツ言いながら去ってしまったらしい。
「――――その……成さねばならぬこと、って……?」
強風に遊ばれる髪を顔から除けながら問うと、クラウディアちゃんはとても不安そうな表情で、俺を見上げて答えた。
『アクティーは……そんなの間違ってる。正さなきゃいけないって……それが自分のシメイだって、そういってた』
……間違いを正すのが、シメイ……使命……?
アクティーは、ネイロウド達の「暴君」という評価を正そうとしていたのだろうか。
だけど、今アクティーが成そうとしていることは「国家の破壊」だよな。
それが偽りの歴史をと正す事と、何の関係があるのだろうか。もしかして、今の状況すらも“歴史を正す”ことの途中なのだろうか。
だけど……今まで【黒い犬のクラウディア】として動いていたアクティーを見ていても、そういう感じはしなかったよな。
本当に「国家の破壊」が「獣人のためになる」と思ってる感じで、だからこそ法律や保護で弱い獣人を守る【武神獣王国・アルクーダ】を……いや「国家」を憎んで、色々な方法でドービエル爺ちゃん達を翻弄していたのだ。
だけど、それって……。
「なんだか妙だね。……その子が最初に考えていたのが『偽りの歴史を正しい方向に修正する』事だったとすると……今の彼女は、なんなんだ?」
ブラックが、今まさに俺も考えたことを言語化してくれる。
そう。そうなんだよ。なんか妙なんだ。
クラウディアちゃんの記憶が確かなら、アクティーの願いは『偽りの歴史を正しく書き換えたい』であって、国家転覆ではなかったはずだ。
なのに、今のアクティーはその望みを零しもしない。
本来なら全く関係のない熊族の国を、破滅させようとしているだけだった。
「……死者が途中で執念の内容を入れ替えるなんてことがあるのか?」
クロウの静かで困惑した言葉に、俺は妙な胸騒ぎを覚える。
確証もないし、全ては自分が考えた予想から来る結論でしかない。
だけど……やっぱり、違和感ばかりが鼻を突くのだ。
――あの【菫望】が死者を蘇らせて【アルスノートリア】にしたのは、死者の妄執が強い感情の代わりになって、魔導書の力を発揮させることが出来るから。
それが正しい予想なら、やはり死者の憎しみや願いが途中で変わるのはおかしいとしか思えない。そんな簡単に変わる想いでは、威力も足りないはずだ。
まあ、アクティーが最初から考えていた事が「国家転覆」で、歴史を正す事はあくまでもついでだと考えるなら、心変わりなどしてない事になるが……――
愛する家族や妹を必死に守ろうとしていた彼女が、そんな考え方をするなんて……正直、信じられない。というか、在りえないと思ってしまう。
自分の偽名に【クラウディア】と付けて、妹の名を広く知らしめようとしていた彼女が、家族の事を二の次に考えるなんてどうしても矛盾している気がするのだ。
それに、国を壊そうとしているのに人死にを嫌った行動ばかりしていたのは、国を壊す作戦の一部にしてはずいぶん奇妙だった。
…………もし、それらの妙な行動すべてが、アクティーとしての望みではなかったが故のものなら……。
「やっぱり、アクティーは操られている……のかな……」
「……どうだろうね。結局、相手に直接問いかけて見なきゃ判らない事だし、ここで色々言ってても仕方ないけど……もし本当に目的がすり替わってるのなら、魂ってのは随分軽薄で柔軟な存在だよねえ」
呟いた言葉に、ブラックが言葉を被せてくる。
言葉は軽いけど、その末尾には何というか嫌悪が感じられる。
クラウディアちゃんの前でなんてことを言うんだとも思ったが、それがブラックなりの否定したい気持ちなんだろうなと思うと、無下にも出来なかった。
言葉はキツいけど、そう思いたくないのは一緒なんだろうな。
『……?』
だって、もし操られていないとしたら……彼女は、この小さな少女との思い出よりも、自分達を殺した国への憎しみを選んだことになってしまうんだから。
「……ともかく、そのアクティーがどこへ行ったのか探さん事にはどうにもならんな。今もゴーレムは暴れ続けているし、いつ戦況が動くか分からない。兄上達のためにも、この子の姉と話し合う必要がある」
このような状況になっても、クロウは冷静だ。
と言うか、クラウディアちゃんに配慮して「姉」と言ってあげるのが何とも優しい。
張りつめていた感情が少し緩んで息を吐き、俺は一度前方を見やった。
――――ロクは【古都・アルカドア】の方向へ進み、そろそろ“骨食みの谷”の姿が見えて来たが、いつでも方向転換が出来るように速度を落としてくれているようだ。
うう、本当ロクもクロウも気が利く上に優しいなぁ……。
でも、いつまでも悩んで話してばかりじゃいけないよな。
クラウディアちゃんの記憶を見ると、やっぱりどうしてもアクティーが家族より国家の壊滅を願うような子には思えない。
それに……初めて相対した時、彼女は本当に真面目で優しかった。
あの無駄な人死にを嫌う彼女の姿が、嘘偽りのない本来の姿だと思いたい。
……だけど、どこに行ったかが判らないとクラウディアちゃんと話す事も出来ないし、ゴーレム達も止められない。
まずは彼女の居場所を突き止めないと。
そう思い、だんだんと近付いてきた双子の山を見て――――俺は、ふとあることが気になってクラウディアちゃんを見た。
「ねえ、クラウディアちゃん。……その……あの時、アクティーちゃんとどこへ逃げようとしてたのかな」
『え……?』
思ってもみない事を聞かれたのか、クラウディアちゃんは目をパチパチさせる。
あどけないその表情に胸が苦しくなったが、俺はぐっと堪えて返事を待つ。
すると、彼女は俺に緩く笑って見せた。
『うん。あのね……オタカラがある場所に行こうと思ってたの』
「おたから……?」
聞き返すと、クラウディアちゃんは小さく頷く。
『ガイおじちゃんが作ってくれた絵本に、宝物がある場所があったの。双子山のお兄ちゃん山に“キラキラの鉱石”があって、その鉱石はお願いを叶えてくれるの。ガイおじちゃんが本当にあるって言ってたのよ。だから……みんなが、元の優しいみんなに戻りますようにって……お願い、しにいこうとしてたの……』
悲しそうに目を伏せるクラウディアちゃん。
……彼女だって、幼いながらもそれが空想の話だと知っていたはずだ。
けれど、あの状況で縋れるものなんて、もうそのお伽話しかなかったんだろう。
城を出た事も無いクラウディアちゃんにとって、唯一ハッキリと地理が分かる土地は“双子山”しかなかった。つまり、双子……いや、二つに分かれた……――――
「いや、待てよ……」
「それって……もしかして、アジトがある所じゃ……」
ブラックの呟きに、今度は俺の声が被る。
だが、もうそんな事は関係ない。
俺達は顔を見合わせた後、ロクの方を見てお願いした。
「ロク、アジトだ! 海側の方の片割れ山に向かって!」
「グオッ? グォオン!」
今まで何で忘れてたんだろう。
そういえば、そもそも彼らには本拠地としている場所があったじゃないか。ヤドカリのせいですっかり失念していたけど、アイツラは動き出すまでそこに物資や人間達を集めていたんだ。なら、アクティーもそこに居る可能性が高い。
もしかしたら【教導】たちも……。
…………でも……その場所って、絵本で描かれていた場所なんだよな。
そこに“アジト”を作るって、どういうことなんだろう。
やっぱり……アクティーは、変わって無いんじゃないか……?
『おにいちゃん?』
「……あ、いや……なんでもないよ! クラウディアちゃん、しっかり掴まっててね」
心配されているのを察して殊更明るく振る舞い、俺はクラウディアちゃんを落とす事が無いようにしっかりと小さな体を抱きしめる。
クラウディアちゃんはそんな俺に応えるように腕を掴み、こくりと頷いた。
……ともかく今は、アクティーと再び相対するしかない。
どうしてアジトを「絵本の場所」に作ったのか。
あの土の塊のアクティーは何だったのか。
【教導】達はどこに潜んでいるのか。
そして……
アクティーの本当の望みは、本当に国を壊す事だったのか。
アジトへ向かえば、全てが分かるかも知れない。
けれどそれはきっと、簡単な事ではないのだろう。そう思って俺は拳を握った。
→
※うっかり遅れてしまいました…_| ̄|○申し訳ない…
エールといいね物凄く嬉しいです…!!
ありがとうございます!。゚(゚´ω`゚)゚。
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