異世界日帰り漫遊記!

御結頂戴

文字の大きさ
上 下
118 / 952
海洞ダンジョン、真砂に揺らぐは沙羅の夢編

  少しずつ少しずつ2

しおりを挟む
 
 
 俺が素直にうなづくと、ブラックは今朝の不機嫌さが嘘のように笑顔になると、キャッキャしながら横から俺に抱き着いて来た。
 だーっやめんか! 街中でなにやっとるんだお前は!

「おいっ、人前で抱き着くなっ、離れろってば!」
「やだやだ~、明日からまた面倒臭めんどくさい修行になるんでしょ? だったら、今のうちたっくさんツカサ君補給しとかないと僕ダメになっちゃうもーん」

 俺がどんなに「やめろ」と言っても、ブラックは聞こうともしない。それどころか、ぶりっこした声で甘えながら俺の頭にり寄ってきやがる。
 イデデデ、だから無精髭ぶしょうひげが頭皮にダイレクトアタックして来て痛いんだってば。

 必死に引き剥がそうとするが、周囲の「なんだこいつら」という目が増えるだけで、俺の腕は一向にブラックを引き剥がす力も湧かない。
 くっ、くそう、普通に歩けるくらいには回復してるのに……。
 こうなったらクロウに助けを求めるしかないのか。そう思ってもう一人のオッサンの方を見やったのだが。

「ム……ブラックずるいぞ。ツカサ、俺にも補給させてくれ」

 俺とブラックがじゃれて遊んでいるように思ったのか、クロウまで不満げに両腕を広げて俺に抱き着いて来ようとする。わーっもーっなんなんだお前らー!

「オッサンども調子に乗んなぁああ!!」
「シャーッ!」

 俺が怒ると、見かねたロクショウが小さい口をぐわーっと開けながら、オッサン達のほおに思いっきり噛みついた。

「イデデデデ、ごめん、ごめんってばロクショウ君っ」
「むぐぅ……意外と痛い……」

 さすがのオッサン二人もこの攻撃には参ったのか、ようやく離れてくれた。
 ホッ……よかった……。

「ありがとなぁ、ロク~」

 首の後ろからしゅるりと両肩に乗って来る小さな相棒の頭を撫でると、ロクは嬉しそうにキュッキュッと笑いながら、俺の頬に擦り寄ってくれた。んもー、史上最強に可愛いんだからぁ!

 いやあそれにしても、ブラック達の驚きようったら無かったぜ。
 そりゃ俺のロクちゃんは見た目は最弱モンスターのへびである「ダハ」っぽいけど、その正体はモンスターの最高位「竜」にも届く実力の準飛竜ザッハークちゃんですからね。
 考えてみればそりゃ痛いよな。あれっ大丈夫かな。いやでも優しいロクショウの事だから、手加減はしてるんだろうけども。

「んもー、ロクショウ君、ダハの時より噛みつくちからあがってない……?」
流石さすがはザッハークだな」

 双子のように頬をさすりながらロクショウに言うブラック達に、ロクは小さい前足を脇腹に当てながら、「ふふーん」と言わんばかりに胸を張った。
 かっ……かわっ……こんな可愛い生き物が本当にこの世に実在するんです……?
 思わず込み上げる熱いモノを感じて鼻を抑えてしまったが、必死に首を振って耐える。イカン、イカンぞ俺。ここは公道、鼻血を出したら俺が変態だと思われる。早く退散しよう。

 ――そんなこんなで話の腰も折れたので、俺達は気を取り直し商店街へ向かった。

 まあ、向かったと言っても枯れ噴水の広場から道なりに進むだけなので、迷う事もなにもないんだけど……しかし相変わらず人が多いな。
 ダンジョンに潜ってる冒険者も多いだろうに、それでも道にたむろしている奴がこんなに居るとは……。ホント金の力ってすごい。

 俺達も早く“ガラグール”という香骨を手に入れて、回復薬のダウングレード調合をしたいんだけど……あれだけ戦っても手に入ってないので、遠い話だろうなぁ。
 先が思いやられるなぁなんて鬱々うつうつとしていると、ふと横から思っても見ない声音が聞こえてきた。

「…………少ないな、人」
「え?」

 ロクと一緒にブラックの顔を見上げるが、今度は反対方向から肯定の声がする。

「確かに。初日と比べると、ニオイの密度が明らかに減少しているな。……それほどダンジョンに潜っているようにも思えないのだが」
「そ……そうなの、クロウ?」

 顔を向けると、相手は無表情ながらもしっかりと頷く。
 クロウは時々無表情でとんでもない冗談を言うけど、根が真面目だからかこういう時に嘘なんて言わない。俺だって、相手が真剣なのかどうかは雰囲気で分かる。
 と言う事は……マジでシムロの街から人が減ってるってこと……?

 いや、でも、俺には普通に人が多いようにしか見えないけどな……。

「なんかその……獣人のハナとか、索敵さくてきの術とかで分かるのか?」

 キョロキョロと左右の顔を見上げると、二人は小難しげに顔を引き締める。

「まあ……僕はそんなトコかな。冒険者のカンみたいな部分もあるけど」
「一輪だけでは判らない花の匂いも、花畑でなら強く感じられるようになるものだ。オレの場合はそれを感じているに過ぎない。細かい事は分からんが……」
「それでも二人とも凄いんだけど……いやでも、人が減ってるのが何か関係あるの? 普通にみんな首都に帰ったとかじゃ……」
「それなら良いんだけどねえ」

 ちょっ……な、なんちゅう事を言うんだお前は。不安になるじゃないか。
 いやでも、街に居る人が少なくなるのって、そう言う理由しかないよな。だって、ガラグールがある程度ていど集まれば、すぐさま取って返して金をより多く貰おうとする人だってたくさん居るだろうし……そもそもシムロの街は人が少ないんだから、ブームが過ぎ去って人が離れてるだけなんじゃないのか。

 …………でも、良く考えたらそれはブラック達だって解ってるんだよな。
 この世界の冒険者の事は、俺よりもよく知ってるはずだし……。

 うーん、何だかよく解んないけど、昨日のレイドの一件と言い、知らない所で何か起こってるんだろうか。でも、それを知ろうにも調べようが無いしな……。
 唯一知れた事が有ると言えば、この街で昔起こった怪談話くらいだし……。

「……ま、まさか、怨念復活でバケて出たりしないよな……」
「え? ツカサ君なに?」
「な、なんでもない! とにかくメシだろ。さっさと買って帰ろうぜ」

 この前は行けなかったけど、干した木の実のスープなんて不思議なものをはかり売りしてるお店も見かけたし、冒険者向けのテイクアウトの店もそこそこ見かけたんだ。
 このお店の群れが冒険者が消えた事で再び見られなくなってしまうなら、今の内に目一杯めいっぱい買って味を覚えておかないと。

 改めて気合を入れ、俺はお目当てのスープや保存食にされたドライフルーツ、それに必要になるかもと思って、新しい包帯なども購入しておいた。
 もしかしたら回復薬なんかもあるんじゃないかと思ったんだけど……やっぱり冒険者が使うのか、品薄で俺達には入手できなかった。

 でも、今日の買い物はそれだけじゃない。

「ふふふ……ついに買ってしまった……」

 食料やら何やらをたっぷり買い込んで旧治療院に戻った俺達は、スープと白パンをテーブルに並べて豪勢な二度目の朝食を繰り広げていた。

 スープの中にはプルーンを更に青くしたような干し木の実が刻んで入っているが、味はと言うと少し野菜っぽい青臭さがある鶏ガラのスープでとても美味しい。
 作ってるおばちゃんに聞いたところ、この木の実はハーモニック連合国の一部地域では定番の食材らしく、干したら鶏ガラみたいな味になるのだそうな。

 もちろん、本物の鶏ガラと比べたら薄味なんだけど、これはこれで美味い。
 青臭い香りも強くないので清涼感が有って、朝にはぴったりだ。二日酔いになった時に良さそう。いや、俺は酒を飲ませて貰えないんだけどね。
 まあ、とにかく美味いのでよし。

 横で俺に構わず朝から酒を飲んでいるクソオヤジどもに腹が立つが、ロクショウにスープをおすそ分けしつつ怒りをしずめると、俺は再び笑いを浮かべてバッグからある道具をバラッと取り出して万札まんさつのように広げた。

「あれ、ツカサ君それって確か……呪符だったかな。呪符?」

 ブラックが物珍しそうに言う。
 そう、これは何を隠そう、この前気になっていた呪符。しかも五種類全部を買ってしまったのである! はっはっは、結構高くてお金が今ヤバいです!

「ツカサ……曜術師のお前がそれを使うのか……?」

 この呪符の事を説明してくれたクロウも、なんだか難色顔だ。
 でも、現状すぐテンパッてしまう自分の事を考えたら、この呪符がどうしても必要だったんだよ。曜気さえ込めれば発動できる、この呪符が。

 これなら、人が発動する曜術よりも威力が小さかったって、相手をひるませるぐらいは出来るはずだ。それが可能になるだけで、俺の立場だって違ってくるだろう。
 何にせよ、役に立てる。肝心な時にお荷物に……なんて事にならないで済むんだ。

 すぐ曜術を使えなくなるぐらい自分の心が貧弱なら、道具を使って足りない部分をおぎなえば良い。俺なりに考えてそう思ったから、変な目で見られるのを承知しょうちで呪符を買ったんだ。いざって時に後悔するのは嫌だったから。

 曜術師が呪符を使うってのは邪道なのかもしれないけど、俺にとっては自分がどう見られようがブラック達に迷惑を掛けずにいられたらそれでいい。
 ……まあ、最終的には道具を使わずに正々堂々やりたいんだけどな。

 そんな事を思いつつ、俺はクロウに「大丈夫!」と親指を立てて見せた。

「俺は、いざって時に術が出せない事が多いからな。……だから、詠唱ナシですぐに術を発動出来る呪符がやっぱり必要なんじゃないかと思ってさ。呪符を使えば、動揺して口が動かない時でも曜気を送れば一応発動はするし……敵を少しでも威嚇出来るんじゃないかなって思ってさ」
「ムゥ……」

 クロウ的には曜術師としてもプライドがあるのか、やっぱり呪符を使う事については納得がいかないらしい。……まあ、クロウは自力がもうけた違いに強いから、こんな小道具を使うのはケシカランって感じなんだろうな。
 そもそも、自分の拳一本で戦う方が好きみたいだし、小細工はイヤなのかも。
 あんだけ凄い土の曜術を使えても、実際は攻撃に使った事なんて数えるくらいしか見た事無いし……うーむ、そういう所はしっかり頑固おやじだな。

 でも、反対票が一票あるのはヤバいぞ。
 これでブラックも「やめなよ~」って言ったら、呪符を没収されかねん。こいつらすぐ腕力で解決しようとして来るからな……強引に使わせないようにするかも。
 やめろコレ高かったんだぞ。絶対に渡さないからな。

「ぶ、ブラックはどう思うんだよ」

 早すぎる被害妄想で呪符を握り締めながらブラックをみやるが――――意外な事に、相手はわれ関せずと涼しい顔をしながら酒を飲んでいるだけだった。
 あ……あれ……リアクション薄いな。
 拍子抜けしてしまった俺に、ブラックは流し目を寄越しながら、意地悪な猫のようにニヤッと目を笑みに歪めた。

「僕は別に良いと思うよ? むしろ……ツカサ君は完全に後衛型だし、道具を使って自分の能力をおぎなたたかかたのほうが合ってるんじゃないかな」
「えっ……。い、良いのか……?」

 完全に予想外の返答で、思わず上擦った声で問いかけてしまうが、ブラックは酒が入ったコップをあおのどを曝して見せた。
 俺には無い、ゴツくてデカいの喉仏がゴクゴクと音を鳴らして動いている。
 返答を待つように見入ってしまったが、ブラックはからになったコップを勢いよくテーブルに降ろすと、ぷはぁと酒臭い息を吐いてだらしない笑みを見せた。

「良いも何も、別に『曜術師が無能専用の道具を使っちゃいけない』なんて掟はドコにも無いよ? 他の曜術師だって、そんな弱い呪符なんて使えないって思ってるから使わないだけさ。それに、貴族どもの御前試合じゃあるまいし、弱っちいツカサ君がモンスター相手に小細工使わないでどうするの?」
「う……うん……?」
「ザコならザコなりに勝つ方法を考えるってのが、アタマが良い人族の特権でしょ。僕には思いつかない方法だけど……まあ、ツカサ君らしくていーんじゃない?」
「…………それ、褒めてんのか……?」

 なんか、微妙にけなされてる気がするんですけど。
 てか完全に俺のことバカにしてない!?
 ザコとか弱いとか事実にしても言い過ぎなんですけども!!

 ロクと一緒にブラックを睨むと、だらしない笑みのオッサンは余計にほおゆるめて、俺にごろにゃんと言わんばかりになついてきやがった。

「やだなぁ。僕ツカサ君の恋人だよー、婚約者だよぉ~?  褒めてないワケないじゃないか! んもうツカサ君たら一々僕の言葉に反応して可愛いんだからぁ」
「なんか信用ならん……」

 俺に体を寄せて来て、ぎゅうっと抱き着き酒臭い息を吹きかけて来る。
 これが外なら「やめろ」と引き剥がしている所だけど……まあ……家の中だし、気心知れたヤツしかいないし、それに……まあ、ブラックなりに俺のやりたい事を尊重してくれたみたいだし……今は、別に良いか……。

 …………なんか、そういうコト考える自分が恥ずかしいけど……。

「ツカサ、引き剥がさなくていいのか」
「そっ、そう言うの考えてるそばから突っ込まないでくれます!?」

 ああもう、ブラックと言いクロウと言い、なんでこうこいつらは余計な一言ひとことを火の玉ストレートで投げつけて来るんだ。お前らにはデリカシーと言うものがないのか。
 思わずおもきそうになったが、藪蛇ヤブヘビになりそうなのでぐっとこらえて、俺はブラックを装備したままスープを再び口に含んだ。……うん、美味しい。

 まあその、なんだ。
 とにかく明日は呪符を試してみよう。
 もしかしたら、今のヘタレな俺を変えてくれる突破口になるかも知れないからな。














 
しおりを挟む
感想 1,046

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

その男、有能につき……

大和撫子
BL
 俺はその日最高に落ち込んでいた。このまま死んで異世界に転生。チート能力を手に入れて最高にリア充な人生を……なんてことが現実に起こる筈もなく。奇しくもその日は俺の二十歳の誕生日だった。初めて飲む酒はヤケ酒で。簡単に酒に呑まれちまった俺はフラフラと渋谷の繁華街を彷徨い歩いた。ふと気づいたら、全く知らない路地(?)に立っていたんだ。そうだな、辺りの建物や雰囲気でいったら……ビクトリア調時代風? て、まさかなぁ。俺、さっきいつもの道を歩いていた筈だよな? どこだよ、ここ。酔いつぶれて寝ちまったのか? 「君、どうかしたのかい?」  その時、背後にフルートみたいに澄んだ柔らかい声が響いた。突然、そう話しかけてくる声に振り向いた。そこにいたのは……。  黄金の髪、真珠の肌、ピンクサファイアの唇、そして光の加減によって深紅からロイヤルブルーに変化する瞳を持った、まるで全身が宝石で出来ているような超絶美形男子だった。えーと、確か電気の光と太陽光で色が変わって見える宝石、あったような……。後で聞いたら、そんな風に光によって赤から青に変化する宝石は『ベキリーブルーガーネット』と言うらしい。何でも、翠から赤に変化するアレキサンドライトよりも非常に希少な代物だそうだ。  彼は|Radius《ラディウス》~ラテン語で「光源」の意味を持つ、|Eternal《エターナル》王家の次男らしい。何だか分からない内に彼に気に入られた俺は、エターナル王家第二王子の専属侍従として仕える事になっちまったんだ! しかもゆくゆくは執事になって欲しいんだとか。  だけど彼は第二王子。専属についている秘書を始め護衛役や美容師、マッサージ師などなど。数多く王子と密に接する男たちは沢山いる。そんな訳で、まずは見習いから、と彼らの指導のもと、仕事を覚えていく訳だけど……。皆、王子の寵愛を独占しようと日々蹴落としあって熾烈な争いは日常茶飯事だった。そんな中、得体の知れない俺が王子直々で専属侍従にする、なんていうもんだから、そいつらから様々な嫌がらせを受けたりするようになっちまって。それは日増しにエスカレートしていく。  大丈夫か? こんな「ムササビの五能」な俺……果たしてこのまま皇子の寵愛を受け続ける事が出来るんだろうか?  更には、第一王子も登場。まるで第二王子に対抗するかのように俺を引き抜こうとしてみたり、波乱の予感しかしない。どうなる? 俺?!

俺だけ永久リジェネな件 〜パーティーを追放されたポーション生成師の俺、ポーションがぶ飲みで得た無限回復スキルを何故かみんなに狙われてます!〜

早見羽流
ファンタジー
ポーション生成師のリックは、回復魔法使いのアリシアがパーティーに加入したことで、役たたずだと追放されてしまう。 食い物に困って余ったポーションを飲みまくっていたら、気づくとHPが自動で回復する「リジェネレーション」というユニークスキルを発現した! しかし、そんな便利なスキルが放っておかれるわけもなく、はぐれ者の魔女、孤高の天才幼女、マッドサイエンティスト、魔女狩り集団、最強の仮面騎士、深窓の令嬢、王族、謎の巨乳魔術師、エルフetc、ヤバい奴らに狙われることに……。挙句の果てには人助けのために、危険な組織と対決することになって……? 「俺はただ平和に暮らしたいだけなんだぁぁぁぁぁ!!!」 そんなリックの叫びも虚しく、王国中を巻き込んだ動乱に巻き込まれていく。 無双あり、ざまぁあり、ハーレムあり、戦闘あり、友情も恋愛もありのドタバタファンタジー!

側妻になった男の僕。

selen
BL
国王と平民による禁断の主従らぶ。。を書くつもりです(⌒▽⌒)よかったらみてね☆☆

【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた

きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました! 「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」 魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。 魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。 信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。 悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。 かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。 ※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。 ※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です

義兄の愛が重すぎて、悪役令息できないのですが…!

ずー子
BL
戦争に負けた貴族の子息であるレイナードは、人質として異国のアドラー家に送り込まれる。彼の使命は内情を探り、敗戦国として奪われたものを取り返すこと。アドラー家が更なる力を付けないように監視を託されたレイナード。まずは好かれようと努力した結果は実を結び、新しい家族から絶大な信頼を得て、特に気難しいと言われている長男ヴィルヘルムからは「右腕」と言われるように。だけど、内心罪悪感が募る日々。正直「もう楽になりたい」と思っているのに。 「安心しろ。結婚なんかしない。僕が一番大切なのはお前だよ」 なんだか義兄の様子がおかしいのですが…? このままじゃ、スパイも悪役令息も出来そうにないよ! ファンタジーラブコメBLです。 平日毎日更新を目標に頑張ってます。応援や感想頂けると励みになります♡ 【登場人物】 攻→ヴィルヘルム 完璧超人。真面目で自信家。良き跡継ぎ、良き兄、良き息子であろうとし続ける、実直な男だが、興味関心がない相手にはどこまでも無関心で辛辣。当初は異国の使者だと思っていたレイナードを警戒していたが… 受→レイナード 和平交渉の一環で異国のアドラー家に人質として出された。主人公。立ち位置をよく理解しており、計算せずとも人から好かれる。常に兄を立てて陰で支える立場にいる。課せられた使命と現状に悩みつつある上に、義兄の様子もおかしくて、いろんな意味で気苦労の絶えない。

兄たちが弟を可愛がりすぎです~こんなに大きくなりました~

クロユキ
BL
ベルスタ王国に第五王子として転生した坂田春人は第五ウィル王子として城での生活をしていた。 いつものようにメイドのマリアに足のマッサージをして貰い、いつものように寝たはずなのに……目が覚めたら大きく成っていた。 本編の兄たちのお話しが違いますが、短編集として読んで下さい。 誤字に脱字が多い作品ですが、読んで貰えたら嬉しいです。

処理中です...