異世界日帰り漫遊記!

御結頂戴

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海洞ダンジョン、真砂に揺らぐは沙羅の夢編

11.慣らされて絆されて*

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「はぁっ……は……はぅ……っ」

 自分の中の衝動が治まって行くにつれて、恥ずかしさが込み上げてくる。
 なんてことしやがったんだと怒りたかったが、しかし俺はいまだにちからを取り戻せず、ブラックの腕に支えてもらうしかない。

 お決まりの振り切る動作すら相手にやられているんだと思うと、頭が煮え立ちそうなくらいにたまれなくなってきて、俺は一刻も早く終わる事しか祈れなかった。

 こんな、子供がトイレトレーニングするような状態で、素肌をほとんど曝した恥ずかしい格好でえっちな事をされながら放尿するなんて、変態以外の何物でもないってのに……。う……うぅう……なんなんだよ、なんなんだよもう!

 このクソオッサン、毎回毎回ヤメロっつってんのにスケベな事してきやがって!
 いっくらこっ恋人でも、やって良い事と悪い事があんだからな?!

 スッキリすると余計にイライラして来て、俺は肩に乗っかっている無精髭ぶしょうひげだらけのほおを思いきり引っ張って攻撃した。

「あひゃっ、いひゃいお~ふははふぅん」
「痛がってる奴がそんな声だすかバカあ! おっ、お前、俺が動けないのを良い事に好き勝手やりやがって……!」

 抗議するが、ブラックはいとも簡単に頬をつかむ手を振りほどいて、俺を強引に便器の上へと座らせやがる。もうこれ以上好き勝手されてたまるかとシャツを降ろして足を閉じた俺に、ブラックはニタニタと笑いながら……。

「ふふ……ツカサ君のおちんちん小さいから、ぜんぜんこぼさずに出来たね……。僕はちょっと残念だったけど……」

 そんな事を言いながら、汚れても居ないのに、俺のモノをつかんでいた指を目の前でベロベロと……ってうわー! やめろバカー!!

「なっ舐めるなっ、手ぇ洗ってないだろお前! やめろってば!」
「なんでぇ? こぼしてないって言ったじゃないか。それに、ツカサ君のおちんちんを舐めるのなんて、いつもやってるでしょ?」
「そ、そりゃそうだけど……でもしょんべんした後なのに……」

 ……汚れてないって言うなら別に良いかって気もするけど、でもやっぱりこういう事をした後に目の前でそういう事をやられると、見たくないっていうか!
 頼むからやめてくれと手を伸ばすが、ブラックは俺を見下ろしたまま笑うだけで。

「可愛いなぁ……んもう、そんな顔されたら我慢出来なくなっちゃうよ……」
「なっ、なに」
「ツカサ君が悪いんだよ? おしっこするだけなのに、可愛い声だして僕のこと散々あおるから……ホラここ、こんなになっちゃった」

 そう言いながら、ブラックが腰を突き出して俺の目の前に持って来たのは――山のようにふくらんだ、ズボンの合せ目で。

「っ……ぐ……」

 シワを寄せて、ナカのブツの形を見せんばかりに突っ張った股間。
 思わず息をんでしまったが、ブラックはそんな俺のことなど構わずに、荒い息をハァハァと漏らしながら膨らんだ股間を俺の頬に無理矢理くっつけてきた。

「あぁ……っ。ず、ズボン越しでもツカサ君の柔らかいホッペ感じちゃうよぉ……」
「んん゛ッ、やめっ……やだっ、やめろってば……っ!」

 ズボンや下着でさえぎられているとはいえ、いつ“何か”が染み出してくるか考えると、何故か俺の方があせってしまいブラックの腰を押し返そうと躍起になる。
 けれど、ブラックは俺の頬で少しばかりの快楽を必死に感じ取ろうとしているのか、頭を軽く掴んで来て、こすり付けるのをやめようとはしなかった。

 そのうち、どんどん頬にぶち当たって来る布が、熱を帯びるのが解って。
 中身のの硬度すら変化するのを感じ取ってしまい、俺は無意識に足をぎゅっと閉じて歯を喰いしばってしまった。
 ……こ、こんなのどう考えてもヤバいって……。
 でも、ブラックが言って聞く奴じゃないし……ああもうどうすれば……。

「ねぇツカサ君……今日まだ、恋人らしい事してないよね……?」
「ふへっ!?」
「だったらさぁ……今から……僕のペニスにキスしてよ……ね……? お手伝いしたおれいにさ……ね……?」

 興奮しているせいで言葉もつくろえないのか、ねぇねぇ言いながらブラックはズボンの合せ目を解いて来る。と、同時。下着から飛び出した赤黒くて巨大なブツが、物凄い勢いで目の前に現れた。

「うっ……」

 熱気を感じるほどに血管が浮き、そそり立っている。
 反射的に飲みこんだ息にすらオスのにおいが感じられて、股間を抑えているはずの両足に妙な熱と力が入った。

 いつみても、本当に自分のモノと同じモノなのか信じられなくなる。そのせいなのか、何度も見ているハズなのに、いつまで経っても俺はブラックのモノを間近で見る事に慣れなかった。

 そんな俺のことを知っているはずなのに、ブラックの野郎は腹部を上下させるほどに興奮した様子で、先走りが今にもこぼれそうなくらいふくらむブツを鼻の先に持って来て今にもくっつけようとしてきやがる。

 あごを引こうと思っても、後頭部を抑えつけられていてどうしようもなかった。

「ぶっ……ぶらっ、く……っ」
「ねぇ……僕のペニスにも、恋人キスして……? こっちも甘やかしてよぉ……」

 いいオッサンが何を言うのかとツッコミを入れたかったが、よく考えるとこの状況は俺にとっては「詰み」でしかない。
 目の前はオッサンの体でガードされていて逃げられないし、背後は言わずもがなの状況だし、なにより今の俺には体力が無い。ここで拒否したって絶対にやらされる。
 じゃあ、さっきみたいに言いなりになるしかないのだろうか。

 ……まあ、言いなりになるしかないんだけどさ。
 すっげームカツクけど、ブラックの望むとおりにやるしかないんだけど。

「…………これ以上、もうやんないからな」
「あはっ、解ってるって! 僕だってこれでも我慢してるんだよ? ツカサ君の体が大事だから、丸一日セックスしたいなぁって思ってもフェラだけで一生懸命こらえてるんだよ? すっごく頑張ってるんだからね!」
「そう思うなら顔にひっつけようとするのやめろ!」
「だってツカサ君のほっぺ気持ち良いんだもん……。あっ、あぁ、我慢出来なくて、汁が零れちゃうよ……ツカサ君、早くしないとトイレとか汚しちゃ」
「だーもー分かった分かった!」

 頼むから色々言い出さないでくれ、決心が揺らぐ。
 ああもう、なんでこんな事になっちゃったかな……いや、もう、こうなった以上は仕方がないけどさ……。

「ツカサ君はやくう」
「わ、解ってるって……」

 …………な、何度もやってるんだし……それに、ここはトイレなんだから、誰かに見られる心配はないんだし……す……すぐやれば……いいよな……?

「…………」

 口が、自然に開く。
 自分じゃそうは思っていなかったのに、どうしてだか心臓がどきどきして来て、すぐそこにある生々しいモノに拒否感も無く近付いてしまう。
 なにかおかしくないかと自分自身に違和感を覚えるけど、今は何故か、ブラックが付き付けて来るソレから目が離せなくなっていて。

「っ……あ……ツカサ君って、吐息も小さくてくすぐったい……っ」

 自分を馬鹿にしているような喘ぎ声すらも体の芯を熱して、気が付いたら俺は……ブラックのモノの先端に、躊躇ためらわずにキスしてしまっていた。

「ふっ……んん……」
「あぅっ、いっ、いいよ……もっとキスして……」

 言われるがまま、先端の裏っ側に触れて、おずおずと先走りが膨らんでいる鈴口に唇を付ける。口に入れないようにと思っていたのに、思った以上に量が有ったのか、ブラックの先走りは零れて口に流れ込んできた。

「ん゛ぅ……っ」
「ふっ、ふはっ、ぼ、僕の先走り美味しい……? もっと舐めていいんだよ……」

 後頭部をぐっと抑え込まれて、否応なしに唇に押し付けられる。
 そこで歯を閉じていればよかったのに、用意をしてなかった俺は、そのまま簡単にブラックのモノが侵入するのを許してしまっていた。

「ぅぐっ……う゛ぅ……っ!」
「あれっ、ツカサ君もしかして今日はヤる気なの……?! あはっ、ふっ、ふははっ、うっ嬉しいよツカサ君っ、ツカサ君も僕の勃起ペニス欲しかったんだね!? ああっセックスしたいと思ってくれてたなんてすっごく嬉しい……!」
「ん゛ん゛……!? んんん゛ッ!」

 違う、と言いたいのに、ブラックのが口に強引に入ってくる。
 むせ返るようなにおいと大きさに声が途切れるが、ブラックは俺の苦しさなど気にせず腰をゆっくりと動かしだした。口の中を熱くて大きな何かが行ったり来たりしていて、そのたびにしょっぱい先走りの味が強引にのどに流れ込んできて、とても辛い。

 なのに、口を自慰の道具にされるたびに、体は勝手にびくびくと震えてしまう。
 自分が持つものと同じモノ……しかも、自分よりずっと立派な大人の物で口を蹂躙される事に勝手に被虐性でも感じているのか、自分の股間まで熱を帯びてきた。
 ヤバい。この状況で、こんなので興奮してるなんて、マジでメスじゃないか。

 でも、我慢しようと思っても、ブラックが喉の近くまで強引に突き込んで来ると……か、体が……切なくなってきて、息が苦しいのが、体をもっとゾクゾクさせて……。

「あはっ、はっ、あぅぅっ……つ、つかしゃくんっ気持ちいっ、あぅっ、うんんっ、ツカサ君のちっちゃいお口すっごく気持ち良いよぉ……っ!」

 ぶじゅ、ずちゅっと、耳で聞いていない音が口から直接頭に流れ込んでくる。
 液体が流れ込んできて、こんなもの飲みたくないはずなのに喉が勝手に動く。
 押し潰された舌の上をたくましい裏筋と熱い大きな塊が行きつ戻りつするだけで、俺の足に力が入って、内腿うちももがきゅうきゅうと動いた。

 もう、こばめもしない。
 手は座っている場所のふちつかんで震えているだけで、俺の体はブラックの後頭部を支える手とおちんちんに良いように動かされるだけになっていた。

「う゛ぐっ、んぶっ、ぐっ、ぅう゛ぅっ……ぅっ、ん゛ん゛……ッ」
「あっ、ああっ、ソコ……っ、舌でくすぐって……っ!」

 言われるがまま、舌を這わせる。
 目が水でかすんできて汗がひたいから噴き出て来たけど、ぬぐひますらない。

 ただ、ブラックのおちんちんにしか意識が行かなくて、欲し……くて……。
 ――――……そう、だ。

 欲しくて、欲しくてたまらない。

 早く欲しくて、俺はブラックのおちんちんに一生懸命舌を這わせた。
 熱くて、頬張るほど大きくて、はち切れんほどに力があふれる、ソレに。

「ふあっあぁあ……っ! つっ、ツカサ君っ、ソコいいっ良いよぉっ……! だめっあっ、ひ、久しぶりすぎてっ、きっ、気持ち良くて出ちゃう……ッ! くっ、ぅ……う゛……っ!」
「――――――!!」

 思いきり頭を押さえつけられ、のどまで強引に開かれる。
 そう、思ったと同時――――どくどくと脈打ちながら流し込まれた物に……――

「っ…………ぅ…………んぅ゛……っ」

 流れて、いく。
 ねばついてイガイガして、美味しくないもののはずなのに……俺の体は、何故だか歓喜に打ち震えるかのように反応している。
 それに、いつもなら吐き出したいのに……俺は、全てのみ込んでしまっていた。

「あはぁ……全部飲んでくれたの……? 僕嬉しいよツカサ君……」
「ん……っふ…………」

 大きな手で頭を撫でられて、体が甘く痺れる。
 こんなことでそんな反応する自分を「変だ」と理性が訴えているのに、気持ち良さと不可思議な解放感に酔っている俺は、それを追及する気になれなかった。

 ずるり、と、口の中からようやくブラックのおちんちんが出て行って、顎が痛くなったと感じた時ぐらいに、ようやくじわじわ恥ずかしくなってきたぐらいだ。
 本当に、なんだかヘンな感じだった。

「んん~~~ツカサ君好きっ、大好きぃっ! ほんっとツカサ君たらどこもかしこも気持ち良いんだからぁっ」

 やっと一息ついて、改めて口の中の気持ち悪さに顔を歪めた俺に、ブラックは何を感極まったのか抱き着いてきやがった。
 しかも、なんかスゲー体目当てみたいな感じの事を言って。

「きっ、気持ち良いから好きなのかよ……」

 今の発言は絶対そんな感じだろ。
 顔を歪めた俺に、ブラックはとろけそうな笑みを浮かべると頬擦ほおずりしてきた。

「えへ……やだなあツカサ君たら。好きだから気持ち良いんじゃないか! 恋人同士だから、ツカサ君も気持ち良くなってくれたんでしょ……? 嬉しいよ、僕……」
「うぐ……ぐぅ……」

 痛い、ヒゲがチクチクして痛いんだってば。
 でも……そう言われてみるとまあ……そう…………かも……。

 …………だ、だって、普通ならこんなコトは絶対にしないし、俺だって、その……ブラックだから、許してる所もあるし……。
 それも……ブラックと、恋人だからなわけで……う、うぅ、言ってる自分が恥ずかしくなってきた。そりゃ、指輪貰ったけどさ、認めてるけどさ!
 でも改めて考えるとなんか恥ずかしいじゃんか!

「あは……ツカサくぅん……。ツカサ君のせいで、僕ってば他の奴じゃ我慢出来なくなっちゃったんだよ……? だから、ツカサ君も早く、僕じゃないと我慢出来なくなって欲しいなぁ……」
「な、なにそれ……」

 どういう事だと相手を見やると、ブラックは綺麗な菫色すみれいろの瞳を嬉しそうに歪めた。

「これからも、もっともっとこう言う“恋人しか出来ないこと”してあげるってこと」
「もういらんわ!」

 フェっ……ま、まあ、さっきのは今更だし、前にもやった事だしスルーするけど、介助だけは二度とやらん、もう絶対にイヤだ!!
 ええいチクショウ、体が動くようになったらもう二度とこんな事しねえ。
 今度こそ自分一人でしょんべん行ってやるー!!
 
 
 
   ◆
 
 
 
「…………はぁ……」
「溜息つくぐらい良かったの? えへ、僕嬉しいよぉ」
「ちがーわボケー!」

 ぐうう、体は楽になったけど、ブラックのお姫様抱っこからは逃れられない。
 この調子じゃ明日までこうなるんじゃないか。もう狭い場所で、しかも人様のお宅で申し訳ない後始末とかうがいとかは嫌だぞ。早急に手を考えないと。

 はあ、それにしても……この状況でレイドの容体が急変したらどうするつもりだったんだよコイツは。乗っちゃった俺も悪いけど、でも元はと言えばブラックが強引に俺にセクハラしたからこうなったってのに……。

 ああ、こう言う所でも俺は弱すぎる。
 指輪を貰うくらいの関係になったんなら、もうちょっと俺も強気に出られるようにしなければ、対等な関係とは言えないんじゃないのかなぁ。はぁ。
 どうしたもんか……なんて思いながら廊下を歩いていると。

「――――ん……?」

 ブラックが、神妙な顔をして足を止めた。

「どうした?」

 何かに気付いたのだろうか。
 気になって問いかけると、ブラックが俺に喋ろうと口を開きかけた、その、寸時。

「レイド! どこに行くのレイド!!」
「――――! あれ、イデッサさんの声だ!」
「チッ、何か起こったか……行ってみようツカサ君」

 こういう時は判断が早いブラックに頷き、俺達はレイドがいる部屋に向かった。












 
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