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第二十七話
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ミネトサイド
サラナの手を引いて俺はユサくん達の元から歩き出した。
SR「ミネト…ちょっと待って!アノンを置いていけないよ…!!」
M「2人っきりで話しさせた方がいい。」
SR「ミネトは知ってるの?アノンの気持ち…」
M「キヒヤが好きなこと?」
早歩きの足を止めサラナを見つめる。
SR「アノンはもうキヒヤじゃなくてユサさんが好きなんだよ…聞いてないの?2人はもう男女の関係になってるんだよ。」
アノンとユサくんが男女の関係?
いつの間に?
全く気づかなかった俺はサラナのまさかの言葉に驚いた。
M「ウソ…俺そんな事聞いてないよ…でも、さっきのあの雰囲気みたらとてもそんな感じには思えなかったけど。」
SR「…そうだけど…そうなのよ…」
M「ってかさ?1つ聞いていい?サラナはなんでアノンとは仲良しなのにラノンとは仲悪いの?」
俺は歩きながらサラナにそう問いかけた。
SR「それは小学校の頃…私が階段から降りる時に誰かに背中を押されて階段の1番上から下まで転げ落ちたの。」
サラナは見た目からしてお嬢様という雰囲気なのにあっけらかんとした顔をしてそう言った。
M「え!?」
SR「当時、アノンとラノンは見分けがつかないほど似ていて、私は背中を向けていたから誰が押したか分からなかったんだけど…同級生の男の子がアノンかラノンのどっちかだったって証言したの。それを聞いたアノンはそんなことする訳ない、サラナは親友だから!って必死で泣いて言ったんだけど、ラノンがアノンが背中を押すところを見たって…先生に言ってね。」
俺はサラナのその話を聞いてなぜかすぐにピンッと来てしまった。
M「それってまさか…」
SR「そのまさか。私を押したのはラノンだったの。実はキヒヤもその場にいてね?あれはアノンじゃないって…嘘つかないでサラナに謝れってラノンに言って…それでアノンの無実は晴れたけど…姉妹仲は最悪になったのよ…」
それを聞いた俺はアノンとラノンはただ単にラノンの性格が問題で不仲なんだと思っていたが、それだけではなく他にも理由があったんだと思うとアノンの生活は俺が想像していたよりも辛い生活をしていたのかもしれないと思った。
M「でもなんでラノンはサラナのこと押したりしたの…?」
SR「いまだに分からない…あの子は結局、私に謝ることも理由も言わないまま…私は父の仕事の都合で海外に引っ越したから…」
M「そうだったんだ…」
SR「そう…だからキヒヤがラノンと付き合ってるって聞いて本当…許せなくて…あんな事する子だって知ってるくせになんでアノンじゃなくラノンと付き合ったんだろって思ってたけど…」
サラナはそう言って少し視線を下に落とした。
アノンが言っていたようにサラナは本当にアノンの親友で、俺が知らない事までサラナはよく知っている。
遠くに離れて過ごしていてもアノンのそばにサラナという親友がいたからきっとアノンは今まで耐えてこられたんだと俺は思った。
M「俺さ?実は中学生になる直前にラノンに告白されてたんだけど…」
SR「あ…知ってる。」
俺はサラナに勇気を出してラノンに告白された事を伝えたのにサラナはサラッとそう言った。
M「え!?なんで知ってるの!?」
SR「聞いたアノンから。でも今、私が言える事はラノンはキヒヤのことは絶対好きじゃないって事と…」
M「うん…」
SR「ラノンの好きな人はまだミネトかもしれないってこと。」
サラナが言ったその言葉を聞いて俺はカチコチに固まる。
M「ま…まさか…」
SR「さっきミネトが私の手を引いてユサさんの所に連れて行くとき…ラノンが私たちの事見てたの気づかなかった?」
M「えっと…全然気づかなかった…」
SR「私のこと凄い目で睨んでた…あの目は間違いないよ…ミネトのことまだ好きだと思う。女の勘。もしかしたらミネトがアノンに優しくすればするほどアノンの首を締めていたのかもしれないね…あの感じだと…。」
M「俺めっちゃ最低じゃん。」
SR「最低なんかじゃないよ…私がいない時に私の大切な親友のアノンを守ってくれてミネトには本当に感謝してる。」
M「でも……」
SR「アノンからミネトの話を聞くたびに早く会いたくてどんな人なのか想像してはドキドキしてた…私、ミネトと会う前からミネトのこと気になってた…」
サラナがそこまで言った時、俺の体が勝手に動き…気づいたらサラナをギュッと抱きしめていた。
自分で自分の行動に驚き自ら抱きしめておいて咄嗟に離れた。
M「あ…え…っと…」
SR「最近の中学生でももう少しマシなハグするよ…?」
M「えぇ!!!?マジで!!!?」
俺がサラナの言葉に驚いているとサラナは背伸びをして俺をギュッと抱きしめた。
SR「イギリスでは恋人同士はこうやってハグするんだよ。」
そう言ったサラナは俺より経験豊富そうで少し胸の奥が痛む。
M「そんな事誰に教えてもらったんだよ…」
SR「ミネトの知らない人!さぁ、帰るよ~!!」
サラナは俺にイタズラな笑顔を見せて俺の手に指を絡めながら歩き出した。
M「こんないきなり指を絡めてくるなんて!!誰にこんな事教えてもらったんだよ!!ねぇ!!ねぇってばぁ!!」
SR「あぁーもううるさいなー!!妄想の中のミネトだよ!!妄想のミネトはカナリのやり手なのに実際は奥手でさ~もう~勘弁してよ!!笑っちゃう。」
サラナはそう言いながら繋いだ手で俺のほっぺをパンチした。
店に着き
俺たちはお互い目を合わせてサッと手を離しユサくんの店の中を覗く。
すると、ユサくんが辞めたはずのタバコをふかしながらコーヒーを飲んでいた。
M「アノンの部屋二階だからサラナが様子見てきてくれる?俺、ユサくんのとこに行くから…」
SR「分かった。」
サラナは裏の階段に向かい二階へ上がっていく…そして俺はゆっくりと扉を開けた。
M「ユサくん…?アノンと話し…できた?」
俺の問いかけにユサくんは少し苦笑いをしながらタバコを咥え煙を吐き出す。
Y「アノンこの店辞めさせる事にしたから…明日からキツイと思うけど頼むぞ。」
M「は!?なんで!?」
Y「なんでって。それ今の俺に聞くか?」
M「アノンがやめたいって言ったの?」
Y「俺が言った…あの時みたいに邪魔者になりたくねぇからな……」
M「はぁ!!!?ユサくん何考えてんの!?アノンはアノンは…ユサくんのこと……」
SR「ミネトどうしよう!!アノンがいなくなった…」
俺の言葉を遮るようにサラナが店へと飛び込んで来た。
Y「俺が出てけって言ったから…実家にでも戻ったんじゃねぇのか…それかあのキヒヤってやつのとこか…」
SR「アノンが実家に戻るわけがない…ラノンがいるもん…私探してくる。」
そう言ってサラナは店から飛び出した。
M「ユサくんほんとにこれでいいんですか?後悔しないんですか?」
Y「あぁ…後悔なんてしねぇよ…バーカ。」
俺はそうやってふざけたように悲しく笑うユサくんを置いて店を出た。
日が沈み始め、焦る気持ちを抑えながらアノンを探す…
すると、公園に人影が見え近づくと…
M「アノン…探した。」
そこには涙の跡を沢山つけたアノンが座っていた。
俺はゆっくりとアノンに近づきアノンの横に座った。
つづく
サラナの手を引いて俺はユサくん達の元から歩き出した。
SR「ミネト…ちょっと待って!アノンを置いていけないよ…!!」
M「2人っきりで話しさせた方がいい。」
SR「ミネトは知ってるの?アノンの気持ち…」
M「キヒヤが好きなこと?」
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SR「アノンはもうキヒヤじゃなくてユサさんが好きなんだよ…聞いてないの?2人はもう男女の関係になってるんだよ。」
アノンとユサくんが男女の関係?
いつの間に?
全く気づかなかった俺はサラナのまさかの言葉に驚いた。
M「ウソ…俺そんな事聞いてないよ…でも、さっきのあの雰囲気みたらとてもそんな感じには思えなかったけど。」
SR「…そうだけど…そうなのよ…」
M「ってかさ?1つ聞いていい?サラナはなんでアノンとは仲良しなのにラノンとは仲悪いの?」
俺は歩きながらサラナにそう問いかけた。
SR「それは小学校の頃…私が階段から降りる時に誰かに背中を押されて階段の1番上から下まで転げ落ちたの。」
サラナは見た目からしてお嬢様という雰囲気なのにあっけらかんとした顔をしてそう言った。
M「え!?」
SR「当時、アノンとラノンは見分けがつかないほど似ていて、私は背中を向けていたから誰が押したか分からなかったんだけど…同級生の男の子がアノンかラノンのどっちかだったって証言したの。それを聞いたアノンはそんなことする訳ない、サラナは親友だから!って必死で泣いて言ったんだけど、ラノンがアノンが背中を押すところを見たって…先生に言ってね。」
俺はサラナのその話を聞いてなぜかすぐにピンッと来てしまった。
M「それってまさか…」
SR「そのまさか。私を押したのはラノンだったの。実はキヒヤもその場にいてね?あれはアノンじゃないって…嘘つかないでサラナに謝れってラノンに言って…それでアノンの無実は晴れたけど…姉妹仲は最悪になったのよ…」
それを聞いた俺はアノンとラノンはただ単にラノンの性格が問題で不仲なんだと思っていたが、それだけではなく他にも理由があったんだと思うとアノンの生活は俺が想像していたよりも辛い生活をしていたのかもしれないと思った。
M「でもなんでラノンはサラナのこと押したりしたの…?」
SR「いまだに分からない…あの子は結局、私に謝ることも理由も言わないまま…私は父の仕事の都合で海外に引っ越したから…」
M「そうだったんだ…」
SR「そう…だからキヒヤがラノンと付き合ってるって聞いて本当…許せなくて…あんな事する子だって知ってるくせになんでアノンじゃなくラノンと付き合ったんだろって思ってたけど…」
サラナはそう言って少し視線を下に落とした。
アノンが言っていたようにサラナは本当にアノンの親友で、俺が知らない事までサラナはよく知っている。
遠くに離れて過ごしていてもアノンのそばにサラナという親友がいたからきっとアノンは今まで耐えてこられたんだと俺は思った。
M「俺さ?実は中学生になる直前にラノンに告白されてたんだけど…」
SR「あ…知ってる。」
俺はサラナに勇気を出してラノンに告白された事を伝えたのにサラナはサラッとそう言った。
M「え!?なんで知ってるの!?」
SR「聞いたアノンから。でも今、私が言える事はラノンはキヒヤのことは絶対好きじゃないって事と…」
M「うん…」
SR「ラノンの好きな人はまだミネトかもしれないってこと。」
サラナが言ったその言葉を聞いて俺はカチコチに固まる。
M「ま…まさか…」
SR「さっきミネトが私の手を引いてユサさんの所に連れて行くとき…ラノンが私たちの事見てたの気づかなかった?」
M「えっと…全然気づかなかった…」
SR「私のこと凄い目で睨んでた…あの目は間違いないよ…ミネトのことまだ好きだと思う。女の勘。もしかしたらミネトがアノンに優しくすればするほどアノンの首を締めていたのかもしれないね…あの感じだと…。」
M「俺めっちゃ最低じゃん。」
SR「最低なんかじゃないよ…私がいない時に私の大切な親友のアノンを守ってくれてミネトには本当に感謝してる。」
M「でも……」
SR「アノンからミネトの話を聞くたびに早く会いたくてどんな人なのか想像してはドキドキしてた…私、ミネトと会う前からミネトのこと気になってた…」
サラナがそこまで言った時、俺の体が勝手に動き…気づいたらサラナをギュッと抱きしめていた。
自分で自分の行動に驚き自ら抱きしめておいて咄嗟に離れた。
M「あ…え…っと…」
SR「最近の中学生でももう少しマシなハグするよ…?」
M「えぇ!!!?マジで!!!?」
俺がサラナの言葉に驚いているとサラナは背伸びをして俺をギュッと抱きしめた。
SR「イギリスでは恋人同士はこうやってハグするんだよ。」
そう言ったサラナは俺より経験豊富そうで少し胸の奥が痛む。
M「そんな事誰に教えてもらったんだよ…」
SR「ミネトの知らない人!さぁ、帰るよ~!!」
サラナは俺にイタズラな笑顔を見せて俺の手に指を絡めながら歩き出した。
M「こんないきなり指を絡めてくるなんて!!誰にこんな事教えてもらったんだよ!!ねぇ!!ねぇってばぁ!!」
SR「あぁーもううるさいなー!!妄想の中のミネトだよ!!妄想のミネトはカナリのやり手なのに実際は奥手でさ~もう~勘弁してよ!!笑っちゃう。」
サラナはそう言いながら繋いだ手で俺のほっぺをパンチした。
店に着き
俺たちはお互い目を合わせてサッと手を離しユサくんの店の中を覗く。
すると、ユサくんが辞めたはずのタバコをふかしながらコーヒーを飲んでいた。
M「アノンの部屋二階だからサラナが様子見てきてくれる?俺、ユサくんのとこに行くから…」
SR「分かった。」
サラナは裏の階段に向かい二階へ上がっていく…そして俺はゆっくりと扉を開けた。
M「ユサくん…?アノンと話し…できた?」
俺の問いかけにユサくんは少し苦笑いをしながらタバコを咥え煙を吐き出す。
Y「アノンこの店辞めさせる事にしたから…明日からキツイと思うけど頼むぞ。」
M「は!?なんで!?」
Y「なんでって。それ今の俺に聞くか?」
M「アノンがやめたいって言ったの?」
Y「俺が言った…あの時みたいに邪魔者になりたくねぇからな……」
M「はぁ!!!?ユサくん何考えてんの!?アノンはアノンは…ユサくんのこと……」
SR「ミネトどうしよう!!アノンがいなくなった…」
俺の言葉を遮るようにサラナが店へと飛び込んで来た。
Y「俺が出てけって言ったから…実家にでも戻ったんじゃねぇのか…それかあのキヒヤってやつのとこか…」
SR「アノンが実家に戻るわけがない…ラノンがいるもん…私探してくる。」
そう言ってサラナは店から飛び出した。
M「ユサくんほんとにこれでいいんですか?後悔しないんですか?」
Y「あぁ…後悔なんてしねぇよ…バーカ。」
俺はそうやってふざけたように悲しく笑うユサくんを置いて店を出た。
日が沈み始め、焦る気持ちを抑えながらアノンを探す…
すると、公園に人影が見え近づくと…
M「アノン…探した。」
そこには涙の跡を沢山つけたアノンが座っていた。
俺はゆっくりとアノンに近づきアノンの横に座った。
つづく
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