53 / 118
第一幕 悪役公爵令嬢(闇魔法使い8歳)王宮書庫殺人事件
52. 学園見学
しおりを挟む
折角、しばらく王都に滞在することになったので、屋敷に篭っていないで、王都の観光をすることにした。
「お嬢様、行ってみたいところはありますか? こちらのカフェなどお勧めですが」
メイドのサラが、王都の観光ガイドを開いて勧めてくる。そのページには、女性に大人気のおしゃれなカフェが紹介されていた。
「そこもいいけど、先ずは学園の見学をしたいわ」
「来るときにも列車の中で言っていましたが、本当に行かれるのですね。わかりました。でしたら見学の許可を取っておきます」
ということで、王都見学の第一弾として学園に見学に行くことになった。
学園は、王都の北の端、小高い山の中腹にあった。
と、いうか、その山自体が学園の敷地だそうだ。
麓にある守衛のいる門をくぐると、くねくねと上り坂が学園の建物まで続いている。
中腹にあるそこに着くと、いくつもの建物が並んでいた。
まずは、正面の管理棟で受付をする。女の教師が一人案内をしてくれるようだ。
「案内役のコーネリア アバンテールよ。普段はこの学園で歴史を教えているわ」
「初めまして、マリー ロートブルクです。本日はわざわざ時間を割いていただきありがとうございます」
「ちょうど暇な時だったから、それは気にしないで。ですが、その歳で学園見学だなんて、随分と熱心なのね?」
「イングラスからだとなかなか王都に来る機会はありませんから、できるときに見学しておこうと思いまして」
「成る程ね。良い心がけだわね」
「それ程ではありません」
「本当に七歳? 随分としっかりしているわね。流石ロートブルク公爵家といったところかしら、一緒に勉強できるようになるのが楽しみだわ」
「私も学園に通うのが楽しみです」
そこからが本番の舞台ですからね。悪役令嬢役を見事に勤め上げて見せますよ。
「それじゃあ、案内を始めるけど、ここが管理棟ね。受付の他に、事務室、教員室、学園長室などもあるわ。順を追って案内するわね。付いて来て」
管理棟の中を案内されてそれが済むと、管理棟の左手にある講堂に案内された。そして、その裏というか、山を登ったところにあるのが体育館、その右隣り、つまり管理棟の裏が講義室棟、それの裏が研究室棟、研究室棟の右側が図書館で、その前、講義室棟の右側が食堂だった。
それらが、階段と何故か地下通路で繋がっていて、立体的に配置されているため、まるで迷路だ。
「ははは、慣れるまでは毎年迷子になる生徒が出るのよ」
「何でこんなに複雑な作りになっているんですか?」
「ここは元々、軍の司令部が置かれていてね。軍事教練所でもあったから、その名残なのよ」
「成る程、それで地下通路があるのですね」
「秘密基地みたいで楽しそうでしょ」
「いや、それで喜ぶのは小さな男の子だけですから」
ハインリッヒなら大喜びしそうだ。
「そうかしら? 私は楽しいけど」
歴史を教えているだけあって、地下壕とか好きなのだろうか?
「お嬢様、行ってみたいところはありますか? こちらのカフェなどお勧めですが」
メイドのサラが、王都の観光ガイドを開いて勧めてくる。そのページには、女性に大人気のおしゃれなカフェが紹介されていた。
「そこもいいけど、先ずは学園の見学をしたいわ」
「来るときにも列車の中で言っていましたが、本当に行かれるのですね。わかりました。でしたら見学の許可を取っておきます」
ということで、王都見学の第一弾として学園に見学に行くことになった。
学園は、王都の北の端、小高い山の中腹にあった。
と、いうか、その山自体が学園の敷地だそうだ。
麓にある守衛のいる門をくぐると、くねくねと上り坂が学園の建物まで続いている。
中腹にあるそこに着くと、いくつもの建物が並んでいた。
まずは、正面の管理棟で受付をする。女の教師が一人案内をしてくれるようだ。
「案内役のコーネリア アバンテールよ。普段はこの学園で歴史を教えているわ」
「初めまして、マリー ロートブルクです。本日はわざわざ時間を割いていただきありがとうございます」
「ちょうど暇な時だったから、それは気にしないで。ですが、その歳で学園見学だなんて、随分と熱心なのね?」
「イングラスからだとなかなか王都に来る機会はありませんから、できるときに見学しておこうと思いまして」
「成る程ね。良い心がけだわね」
「それ程ではありません」
「本当に七歳? 随分としっかりしているわね。流石ロートブルク公爵家といったところかしら、一緒に勉強できるようになるのが楽しみだわ」
「私も学園に通うのが楽しみです」
そこからが本番の舞台ですからね。悪役令嬢役を見事に勤め上げて見せますよ。
「それじゃあ、案内を始めるけど、ここが管理棟ね。受付の他に、事務室、教員室、学園長室などもあるわ。順を追って案内するわね。付いて来て」
管理棟の中を案内されてそれが済むと、管理棟の左手にある講堂に案内された。そして、その裏というか、山を登ったところにあるのが体育館、その右隣り、つまり管理棟の裏が講義室棟、それの裏が研究室棟、研究室棟の右側が図書館で、その前、講義室棟の右側が食堂だった。
それらが、階段と何故か地下通路で繋がっていて、立体的に配置されているため、まるで迷路だ。
「ははは、慣れるまでは毎年迷子になる生徒が出るのよ」
「何でこんなに複雑な作りになっているんですか?」
「ここは元々、軍の司令部が置かれていてね。軍事教練所でもあったから、その名残なのよ」
「成る程、それで地下通路があるのですね」
「秘密基地みたいで楽しそうでしょ」
「いや、それで喜ぶのは小さな男の子だけですから」
ハインリッヒなら大喜びしそうだ。
「そうかしら? 私は楽しいけど」
歴史を教えているだけあって、地下壕とか好きなのだろうか?
0
あなたにおすすめの小説
無能勇者の黙示録~勝手に召喚されて勝手に追放されたので勝手に旅に出ます~
枯井戸
ファンタジー
力も強くない、足も速くない、魔法も使えないし、頭も大してよくない、どこにでもいるちょっとオタク趣味の主人公・東雲真緒が白雉国に勇者として転生する。
同期の勇者はそれぞれ力が強かったり、魔法が使えたり、回復ができたりと各々の才能を開花させ頭角を現していくのだが、真緒に与えられた才能は異世界転生モノでよく見る〝ステータスオープン〟のみだった。
仲間には使えないと蔑まれ、ギルドには落第勇者の烙印を押され、現地人には殺害されかけ、挙句の果てに大事な人を亡くし、見ず知らずの土地の最底辺で生きていくことになった真緒だったが、彼女はまだ〝ステータスオープン〟の可能性に気づいていないだけだった。
─────────────
※投稿時間は多少前後しますが毎日投稿は続けていくつもりです。
※タイトルは予告なしにガラリと変わる場合があるのでご了承ください。
※表紙は現在の主人公のイメージ図です。もしまた別の国へ行く場合、彼女の装いも変化するかもしれません。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
#密売じゃありません!ミツバイギフトで最高に美味しい果物作ったら、領主令息が夫になった件について
国府知里
ファンタジー
「がんばっても報われなかったあなたに」“スローライフ成り上がりファンタジー”
人生に疲れ果てた北村めぐみは、目覚めると異世界の農村で少女グレイスとして転生していた。この世界では6歳で神から“ギフト”を授かるという。グレイスが得た謎の力「ミツバイ」は、果物を蜜のように甘くするという奇跡の力だった!村を、領地を、やがて王国までも変えていく果樹栽培の物語がいま始まる――。美味しさが未来を育てる、異世界農業×スローライフ・ファンタジー!
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ゲームの悪役貴族に転生した俺、断罪されて処刑される未来を回避するため死ぬ気で努力したら、いつの間にか“救国の聖人”と呼ばれてたんだが
夏見ナイ
ファンタジー
過労死した俺が転生したのは、大好きな乙女ゲームの悪役貴族アレン。待つのはヒロインたちからの断罪と処刑エンド!?冗談じゃない!
絶対に生き延びて平穏な老後を送るため、俺はゲーム知識を総動員して破滅フラグ回避に奔走する。領地を改革し、民を救い、来るべき災厄に備えて血の滲むような努力を重ねた。
ただ死にたくない一心だったのに、その行動はなぜか周囲に「深謀遠慮の聖人」と勘違いされ、評価はうなぎ登り。
おまけに、俺を断罪するはずの聖女や王女、天才魔導師といったヒロインたちが「運命の人だわ!」「結婚してください!」と次々に迫ってきて……!?
これは、破滅を回避したいだけの悪役貴族が、いつの間にか国を救う英雄に祭り上げられ、ヒロインたちに溺愛される勘違い救国ファンタジー!
ゲーム未登場の性格最悪な悪役令嬢に転生したら推しの妻だったので、人生の恩人である推しには離婚して私以外と結婚してもらいます!
クナリ
ファンタジー
江藤樹里は、かつて画家になることを夢見ていた二十七歳の女性。
ある日気がつくと、彼女は大好きな乙女ゲームであるハイグランド・シンフォニーの世界へ転生していた。
しかし彼女が転生したのは、ヘビーユーザーであるはずの自分さえ知らない、ユーフィニアという女性。
ユーフィニアがどこの誰なのかが分からないまま戸惑う樹里の前に、ユーフィニアに仕えているメイドや、樹里がゲーム内で最も推しているキャラであり、どん底にいたときの自分の心を救ってくれたリルベオラスらが現れる。
そして樹里は、絶世の美貌を持ちながらもハイグラの世界では稀代の悪女とされているユーフィニアの実情を知っていく。
国政にまで影響をもたらすほどの悪名を持つユーフィニアを、最愛の恩人であるリルベオラスの妻でいさせるわけにはいかない。
樹里は、ゲーム未登場ながら圧倒的なアクの強さを持つユーフィニアをリルベオラスから引き離すべく、離婚を目指して動き始めた。
田舎娘、追放後に開いた小さな薬草店が国家レベルで大騒ぎになるほど大繁盛
タマ マコト
ファンタジー
【大好評につき21〜40話執筆決定!!】
田舎娘ミントは、王都の名門ローズ家で地味な使用人薬師として働いていたが、令嬢ローズマリーの嫉妬により濡れ衣を着せられ、理不尽に追放されてしまう。雨の中ひとり王都を去ったミントは、亡き祖母が残した田舎の小屋に戻り、そこで薬草店を開くことを決意。森で倒れていた謎の青年サフランを救ったことで、彼女の薬の“異常な効き目”が静かに広まりはじめ、村の小さな店《グリーンノート》へ、変化の風が吹き込み始める――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる