転生しても実家を追い出されたので、今度は自分の意志で生きていきます

藤なごみ

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第二十三章 ルルーさんの結婚式と新たな命の誕生

六百十二話 早速仕事を始めます

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 そして、昼食を食べたら宰相と共に宰相の執務室に向かいます。

「アレク君、憂鬱そうな顔をしておるのう」
「理由を知っているのに聞かないで下さいよ……」
「ははは、そうだな」

 宰相、僕が不機嫌な理由を知っているでしょうが。
 昼食時に陛下も来て、全ての経緯を知っているって言うし。

 カチャ。

「宰相、お帰りなさいませ。アレク殿下、お待ちしておりました」

 宰相の執務室には何回か行った事があるから、出迎えてくれた職員とも既に顔見知りです。
 小さな机と椅子が用意されていて、事務用品も揃っていました。

「まあ、毎日仕事をしろという訳では無い。週に二日程来て、徐々に仕事を覚えていけば良い」

 ほっ、良かった。
 毎日仕事をしたら、他の事が出来なくなるもんね。

「仕事も、前に見てもらった書類整理が中心だ。難しい事は、これからだ」

 やった事がある仕事なので、早速席について開始します。
 と、ここで宰相が一言。

「儂はこれから会議だから、後はよろしくな」
「えっ?」

 パタン。

 言うだけ言って、宰相は執務室から秘書を連れて出ていきました。
 流石に色々な事をぶん投げ過ぎとは思ったけど、考えても仕方ないので僕は仕事を始めました。

 カリカリカリ。

「すみません、これって出し直しですよね?」
「ええ、そうです。必要事項が書かれていませんね」

 僕は職員と確認をしながら、書類を振り分けます。
 宰相の所までくる書類なので殆どミスはないんだけど、たまに間違った書類が混ざっているんだよね。
 休憩を挟みながら二時間程書類整理をして、皆でお茶タイムです。

「アレク殿下、お疲れではありませんか?」
「いえ、いつもの宰相からの無茶振りに比べれば、なんて事ありません」
「アレク殿下も中々言いますね」

 皆でお茶を飲んでお菓子をもぐもぐしていますが、未だに宰相が執務室に帰ってきません。
 どこに行っちゃったのかな?

「宰相なら、本日は会議の後に軍の視察に行きそのまま帰宅されます」
「えっ?」
「大丈夫です。よくある事ですので。明日朝纏めて書類は処理されますので」

 宰相はいい年なのに、未だに現場第一主義らしい。
 そういえば、事件があった時も良くついてきたもんね。
 こればっかりは仕方ないと思いつつ、僕は返却する書類を手にしました。

「今日は内務と商務ですね、持っていきます」
「お気をつけて行ってらっしゃいませ」

 前に宰相の仕事のお手伝いをした時も、一人で書類を各部署に持っていきました。
 僕は他の職員に見送られながら、内務と商務の部署に向かいます。
 とはいえ、念の為に護衛はつけた方が良いというので、ランカーさんがついてくれました。
 先ずは内務ですね。

「こんにちは」
「おや、アレク君ではないか。そういえば、今日から宰相の手伝いをするって聞いていたなあ」

 内務の部署に行くと、たまたまいた内務卿が僕の事を出迎えてくれました。
 しかし、閣僚も僕が仕事を始めたのを知っているのか。

「じゃあ、内務卿に書類を渡します。計算間違いがあって、やり直しになります」
「ふむ、どれどれ? はあ、これは酷い、一から書類を作り直しだな」

 あ、内務卿がため息をつきながら、書類を作った職員と上司をジロリと睨みました。
 職員と上司は顔が青くなっちゃったけど、こればっかりは仕方ないね。
 次は、キチンとした書類を作らないとね。
 この場は内務卿に任せて、次は商務ですね。

「こんにち……あっ、商務卿こんにちは」
「アレク君、どうしたのか? ああ、今日からだったね」

 商務卿も、職員と雑談をしながら僕を出迎えてくれました。
 僕がここに来た理由も直ぐに分かってくれたので、商務卿は直ぐに書類を受け取ってくれました。

「添付書類が抜けていました」
「どれどれ? あー、確かに抜けがあるね。アレク君、わざわざ済まないね」

 商務卿も、直ぐに書類の不備を見つけました。
 作り直しレベルじゃないので、直ぐに出し直し出来そうですね。
 この書類もこれで終わりで帰ろうとしたら、商務卿が僕に声をかけてきました。

「アレク君、安息日にレイカの顔を見に行く予定だから」
「じゃ、ジンさんとレイナさんに伝えておきますね」

 商務卿はニコリとしているけど、孫のレイカちゃんにしつこくして嫌われなければ良いなあ。
 そんな事を思いながら、僕は宰相の執務室に戻りました。
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