452 / 934
第二十三章 ルルーさんの結婚式と新たな命の誕生
六百十一話 まさかのお仕事デビュー
しおりを挟む
エリちゃんが生まれた事で、僕達の身の回りにいる出産待ちはソフィアさんだけとなりました。
とはいえソフィアさんの出産予定は春前なので、まだまだ時間があります。
辺境伯家は、ジェイド様とルシアさんの結婚式の準備の方が忙しいみたいですね。
「ルカちゃんとエドちゃんは、絵本を読みましょうね」
「「はーい!」」
今日は王城に行って、皆でお勉強です。
薬草採取も一段落したので、お勉強再開です。
生まれたばかりの妹に良い所を見せようとしているのか、ルカちゃんとエドちゃんはレイナさんと一緒に張り切って絵本を読んでいます。
二人とも、ちょっとお兄ちゃんになっているね。
レイカちゃん達も、ルカちゃんとエドちゃんに負けじど絵本を読んでいます。
とっても可愛らしい光景ですね。
カリカリカリカリ。
リズ達も、一生懸命に勉強しています。
エリちゃんと触れ合えるのは、勉強が終わってからになっています。
ルカちゃんとエドちゃんが赤ちゃんの頃みたいに、エリちゃんと遊びたいパワーで課題をこなしています。
ミカエルとブリットも、頑張って文字を書く練習をしています。
「えっと、終わりました」
「えっ、もう終わったの? もう学園卒業レベルは超えちゃったね」
僕はというと、学園を卒業して官僚になる為の試験を解いていました。
前世の記憶にプラスして今まで勉強していた知識もあるので、スラスラと解くことができました。
採点しているカミラさんも、ちょっと苦笑しています。
「はい、官僚試験合格ね。しかも満点だわ」
「あら、レオ君凄いわね。でも、先にこの試験を解いていたスラちゃんも満点だったのよ」
ティナおばあさまの言う通り、執務官をやる上でスラちゃんも昨年末に同じテストを受けていたんだよね。
今回は、お互いに満点だから引き分けです。
かちゃ。
あれ?
勉強部屋に何故か宰相が入ってきたよ。
孫のカミラさんの所に行ったけど、何かあるのかな?
「そろそろ終わるかと思っていたわ。カミラ、どうだったか?」
「満点だったわ。全く問題ないわ」
「ほうほう、流石はアレク君じゃ」
話の内容はさっき僕が受けていた官僚試験だけど、二人とも良い笑顔だから何だか嫌な予感がするよ。
そして、宰相が満面の笑顔で僕に向き直りました。
「アレク君、お昼から儂の仕事を手伝って貰うぞ。試験もパスしたし、正式な官僚扱いじゃ。いやあ、産休で二人抜けたから人手が欲しかったんだよ」
「えー!」
宰相、何を言っているんですか!
いきなり官僚の仕事なんて無理ですよ。
僕は、思わず王妃様とティナおばあさまの方を向きました。
「アレク君なら何も問題ないわね。とっても真面目だし、直ぐに仕事を覚えるわ」
「他の官僚への刺激にもなるわね。服装も今着ている物で良いし、何も問題ないわ。頑張ってね」
も、もしかして、宰相とカミラさんだけじゃなくて、王妃様とティナおばあさまもグルですか?
という事は、今日受けたテストも仕組まれた物?
僕は大人の手のひらの上で踊らされていたと気付いて、思わずガクリとしてしまいました。
「アレク君、午前中はやる事はないからルカとエドの絵本を読むのを手伝ってあげてね」
「はい……」
笑顔で次の指示を出した王妃様に、僕は再びガクリとしながら返事をしました。
うん、大人達が何やらひそひそ話をしているけど、きっと僕にとって碌でもない事なんだろうなあ。
とはいえソフィアさんの出産予定は春前なので、まだまだ時間があります。
辺境伯家は、ジェイド様とルシアさんの結婚式の準備の方が忙しいみたいですね。
「ルカちゃんとエドちゃんは、絵本を読みましょうね」
「「はーい!」」
今日は王城に行って、皆でお勉強です。
薬草採取も一段落したので、お勉強再開です。
生まれたばかりの妹に良い所を見せようとしているのか、ルカちゃんとエドちゃんはレイナさんと一緒に張り切って絵本を読んでいます。
二人とも、ちょっとお兄ちゃんになっているね。
レイカちゃん達も、ルカちゃんとエドちゃんに負けじど絵本を読んでいます。
とっても可愛らしい光景ですね。
カリカリカリカリ。
リズ達も、一生懸命に勉強しています。
エリちゃんと触れ合えるのは、勉強が終わってからになっています。
ルカちゃんとエドちゃんが赤ちゃんの頃みたいに、エリちゃんと遊びたいパワーで課題をこなしています。
ミカエルとブリットも、頑張って文字を書く練習をしています。
「えっと、終わりました」
「えっ、もう終わったの? もう学園卒業レベルは超えちゃったね」
僕はというと、学園を卒業して官僚になる為の試験を解いていました。
前世の記憶にプラスして今まで勉強していた知識もあるので、スラスラと解くことができました。
採点しているカミラさんも、ちょっと苦笑しています。
「はい、官僚試験合格ね。しかも満点だわ」
「あら、レオ君凄いわね。でも、先にこの試験を解いていたスラちゃんも満点だったのよ」
ティナおばあさまの言う通り、執務官をやる上でスラちゃんも昨年末に同じテストを受けていたんだよね。
今回は、お互いに満点だから引き分けです。
かちゃ。
あれ?
勉強部屋に何故か宰相が入ってきたよ。
孫のカミラさんの所に行ったけど、何かあるのかな?
「そろそろ終わるかと思っていたわ。カミラ、どうだったか?」
「満点だったわ。全く問題ないわ」
「ほうほう、流石はアレク君じゃ」
話の内容はさっき僕が受けていた官僚試験だけど、二人とも良い笑顔だから何だか嫌な予感がするよ。
そして、宰相が満面の笑顔で僕に向き直りました。
「アレク君、お昼から儂の仕事を手伝って貰うぞ。試験もパスしたし、正式な官僚扱いじゃ。いやあ、産休で二人抜けたから人手が欲しかったんだよ」
「えー!」
宰相、何を言っているんですか!
いきなり官僚の仕事なんて無理ですよ。
僕は、思わず王妃様とティナおばあさまの方を向きました。
「アレク君なら何も問題ないわね。とっても真面目だし、直ぐに仕事を覚えるわ」
「他の官僚への刺激にもなるわね。服装も今着ている物で良いし、何も問題ないわ。頑張ってね」
も、もしかして、宰相とカミラさんだけじゃなくて、王妃様とティナおばあさまもグルですか?
という事は、今日受けたテストも仕組まれた物?
僕は大人の手のひらの上で踊らされていたと気付いて、思わずガクリとしてしまいました。
「アレク君、午前中はやる事はないからルカとエドの絵本を読むのを手伝ってあげてね」
「はい……」
笑顔で次の指示を出した王妃様に、僕は再びガクリとしながら返事をしました。
うん、大人達が何やらひそひそ話をしているけど、きっと僕にとって碌でもない事なんだろうなあ。
343
お気に入りに追加
8,861
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
今さら言われても・・・私は趣味に生きてますので
sherry
ファンタジー
ある日森に置き去りにされた少女はひょんな事から自分が前世の記憶を持ち、この世界に生まれ変わったことを思い出す。
早々に今世の家族に見切りをつけた少女は色んな出会いもあり、周りに呆れられながらも成長していく。
なのに・・・今更そんなこと言われても・・・出来ればそのまま放置しといてくれません?私は私で気楽にやってますので。
※魔法と剣の世界です。
※所々ご都合設定かもしれません。初ジャンルなので、暖かく見守っていただけたら幸いです。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
異世界に転生した社畜は調合師としてのんびりと生きていく。~ただの生産職だと思っていたら、結構ヤバい職でした~
夢宮
ファンタジー
台風が接近していて避難勧告が出されているにも関わらず出勤させられていた社畜──渡部与一《わたべよいち》。
雨で視界が悪いなか、信号無視をした車との接触事故で命を落としてしまう。
女神に即断即決で異世界転生を決められ、パパっと送り出されてしまうのだが、幸いなことに女神の気遣いによって職業とスキルを手に入れる──生産職の『調合師』という職業とそのスキルを。
異世界に転生してからふたりの少女に助けられ、港町へと向かい、物語は動き始める。
調合師としての立場を知り、それを利用しようとする者に悩まされながらも生きていく。
そんな与一ののんびりしたくてものんびりできない異世界生活が今、始まる。
※2話から登場人物の描写に入りますので、のんびりと読んでいただけたらなと思います。
※サブタイトル追加しました。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
婚約破棄の場に相手がいなかった件について
三木谷夜宵
ファンタジー
侯爵令息であるアダルベルトは、とある夜会で婚約者の伯爵令嬢クラウディアとの婚約破棄を宣言する。しかし、その夜会にクラウディアの姿はなかった。
断罪イベントの夜会に婚約者を迎えに来ないというパターンがあるので、では行かなければいいと思って書いたら、人徳あふれるヒロイン(不在)が誕生しました。
カクヨムにも公開しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
断罪イベント返しなんぞされてたまるか。私は普通に生きたいんだ邪魔するな!!
柊
ファンタジー
「ミレイユ・ギルマン!」
ミレヴン国立宮廷学校卒業記念の夜会にて、突如叫んだのは第一王子であるセルジオ・ライナルディ。
「お前のような性悪な女を王妃には出来ない! よって今日ここで私は公爵令嬢ミレイユ・ギルマンとの婚約を破棄し、男爵令嬢アンナ・ラブレと婚姻する!!」
そう宣言されたミレイユ・ギルマンは冷静に「さようでございますか。ですが、『性悪な』というのはどういうことでしょうか?」と返す。それに反論するセルジオ。彼に肩を抱かれている渦中の男爵令嬢アンナ・ラブレは思った。
(やっべえ。これ前世の投稿サイトで何万回も見た展開だ!)と。
※pixiv、カクヨム、小説家になろうにも同じものを投稿しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
メインをはれない私は、普通に令嬢やってます
かぜかおる
ファンタジー
ヒロインが引き取られてきたことで、自分がラノベの悪役令嬢だったことに気が付いたシルヴェール
けど、メインをはれるだけの実力はないや・・・
だから、この世界での普通の令嬢になります!
↑本文と大分テンションの違う説明になってます・・・
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
我が家に子犬がやって来た!
もも野はち助(旧ハチ助)
ファンタジー
【あらすじ】ラテール伯爵家の令嬢フィリアナは、仕事で帰宅できない父の状況に不満を抱きながら、自身の6歳の誕生日を迎えていた。すると、遅くに帰宅した父が白黒でフワフワな毛をした足の太い子犬を連れ帰る。子犬の飼い主はある高貴な人物らしいが、訳あってラテール家で面倒を見る事になったそうだ。その子犬を自身の誕生日プレゼントだと勘違いしたフィリアナは、兄ロアルドと取り合いながら、可愛がり始める。子犬はすでに名前が決まっており『アルス』といった。
アルスは当初かなり周囲の人間を警戒していたのだが、フィリアナとロアルドが甲斐甲斐しく世話をする事で、すぐに二人と打ち解ける。
だがそんな子犬のアルスには、ある重大な秘密があって……。
この話は、子犬と戯れながら巻き込まれ成長をしていく兄妹の物語。
※全102話で完結済。
★『小説家になろう』でも読めます★
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。