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暖衣飽食の夢
48. 謎の男
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セイファー歴 756年 9月6日
秋蒔きの作物が目を出してすくすくと育ち始める頃、バルタザークが神妙な面持ちでセルジュの元へとやって来た。
「どうやら賊がこっちに向かって来ているっぽいぞ」
「えぇ……」
セルジュは作業の手を止めて両手で顔を覆ってしまった。賊なんて百害あって一利なしだ。本当に利になる部分が無い。
「どうすれば良い?」
「まぁ、討伐するしかないだろうな」
バルタザークがセルジュの対面に座り水筒からの果実酒で喉を鳴らしている。
「人数は?」
「ざっと見て二〇人くらいだな」
「討伐、お願いできる?」
「しゃーねぇ。偶には働くとするか!」
顔を覆ったままのセルジュを放っておいてバルタザークは新兵も含めた兵士全員を引き連れて北へと向かっていった。幸い、装備はファート兵のを接収したものがあったため、新兵にも上等な装備を渡すことが出来た。
サイズが大きかったり掛けたりしている物はヴェラにつくり直してもらうことにした。
「おーし! 準備は整ったか? じゃあ、賊退治に出発するぞー!」
「「おう!」」
「新兵は無理するなよ。お前たちの仕事は死なないことだ」
バルタザークが新兵を連れて行くのは戦の空気感を伝えるためである。戦の空気に呑まれて何もできない兵士なんてのはザラにいるだろう。
「よし、まずは斥候だ。二人ひと組になって散れ!」
バルタザークは鍛えてきた兵士十二名に指示を飛ばし、本人はその場にどっしりと座り込んだ。その十二名の兵士たちが戻ってきたのは日が傾き始めた頃であった。
「賊らしき集団を発見しました。距離はここから約七◯◯ルタール。方角は北東の森。数は十五で皆ばらばらの武器を携えていました」
「よし、良い報告だ」
「ありがとうございます!」
発見したのはウェルグとボルグのコンビであった。この二人は勤勉でジェイクとジョイを追いつけ追い越せと努力を惜しまない二人であった。
「させ、見つけたは良いがここからどうするか。夜討ちが王道ではあるな」
バルタザークが頭を悩ませていると、そのバルタザークの背後から近づく一人の若者が居た。バルタザークはその人物の気配に気がついており、自身の槍の穂先をその若者へと向けた。
「誰だ? オレに何の用だ?」
「なに。通りすがりの武辺者でね、困っているなら手伝おうと馳せ参じたわけだ」
バルタザークはやってきた若者をまじまじと見つめる。歳は自身よりも少し下くらいだろうと考えていた。小柄で細身、幼顔の青年のように思えた。バルタザークが黙っていると、その若者が言葉を続けた。
「こんな武装させた子どもたちを引き連れているなんざ只事ではないだろう。わけだけでも聞かせてくれないか?」
確かにバルタザークの集団は怪しいだろう。二十人以上の武装した子どもが集まっているのだから。訳くらいならばとバルタザークはその若者に説明してあげることにした。
「オレはアシュティア家のバルタザークと言う者だ。この先に賊が潜んでいてな。悪さをする前に痛い目にあってもらおうと言う寸法よ」
「なるほどね。それであれば助太刀しないわけにはいかないな」
半ば押しかけのような形で青年が助っ人として加わることとなった。バルタザークの見立てではオレよりは劣るがジェイクやジョルトたちよりは上だろうと考えていた。
「構わんが自己責任で頼むぞ」
「もちろん。定期的に実践を経験しないと鈍っちゃうもんでね」
バルタザークは思いがけない助っ人を手に入れたことからある作戦を思いついたので、それを実行することにした。
深夜。普通であれば寝静まった頃にバルタザークたちは動き始めた。隊を二つに分け、一つはバルタザークが率いてもう一つを青年が率いていた。
敵の哨戒に気づかれない距離まで近づき観察をする。やはり大半の賊は寝ており、起きているのは四方に一人ずつの計四人だ。
「じゃあ、手筈通りに行くぞ」
バルタザークが賊の東側に陣取り、その反対側にもう一方が陣取る。そして、バルタザークは向こうが陣取ったのを確認すると大きな声で叫び始めた。
「うおぉぉぉぉぉぉっ!!」
「「「おう! おう! おう!」」」
これには流石の賊たちも驚いて眠っている全員が慌てて飛び起き、辺りを探すがそこは既にもぬけの殻であった。
「馬鹿野郎! しっかり見張っとけ」
賊のリーダー格らしき男の一人が見張りの一人を叱り飛ばす。叱られた見張りは平身低頭して持ち場に戻って行った。それから数時間後。もうすぐ夜が明けるという時間帯にバルタザークは同じことを行って賊の肝を冷やした。
「よし、今日はこれくらいで撤収するか」
バルタザークは青年とジェイクとジョイとジョルトの四人だけを残して兵を休ませるために撤収することにした。
「俺たちのやることはわかるか?」
「はい。敵が眠り始めたら弓矢で数を減らしていくことです」
青年がジェイクたちに話しかける。するとジョルトから的確な回答が返ってきた。それを聞いて満足そうに頷く青年。朝方に見張りが舟をこぎ始めたのを見計らって四人は別々の人物を標的にして弦を盛大に鳴らした。
「ぐぉ」
「がぁ」
「びぇ」
ジェイクを除く三人が上手く当てることが出来たようだ。四人は矢が当たったことを確認すると一目散に不傾館の方角へと逃げ始めた。
「後ろから二人追って来ているな」
そう言いながら青年が振り返る。すると確かに二人の男が着の身着のままで抜き身の剣を振り翳しながら四人を追いかけてきていた。
「お前たちはそのまま走ってろ」
青年はその場で反転し追ってきていた賊の二人を一瞬にして切り伏せてしまった。
「おお……」
その場で足を止めてしまう三人。当の青年はと言うと切り伏せた男の懐を漁っていた。
「銀貨八枚か。しけてんなー」
それに続けとジェイクは男が身に着けていた武器やら金になりそうなモノを根こそぎ肩に担いで不傾館へと戻った。
秋蒔きの作物が目を出してすくすくと育ち始める頃、バルタザークが神妙な面持ちでセルジュの元へとやって来た。
「どうやら賊がこっちに向かって来ているっぽいぞ」
「えぇ……」
セルジュは作業の手を止めて両手で顔を覆ってしまった。賊なんて百害あって一利なしだ。本当に利になる部分が無い。
「どうすれば良い?」
「まぁ、討伐するしかないだろうな」
バルタザークがセルジュの対面に座り水筒からの果実酒で喉を鳴らしている。
「人数は?」
「ざっと見て二〇人くらいだな」
「討伐、お願いできる?」
「しゃーねぇ。偶には働くとするか!」
顔を覆ったままのセルジュを放っておいてバルタザークは新兵も含めた兵士全員を引き連れて北へと向かっていった。幸い、装備はファート兵のを接収したものがあったため、新兵にも上等な装備を渡すことが出来た。
サイズが大きかったり掛けたりしている物はヴェラにつくり直してもらうことにした。
「おーし! 準備は整ったか? じゃあ、賊退治に出発するぞー!」
「「おう!」」
「新兵は無理するなよ。お前たちの仕事は死なないことだ」
バルタザークが新兵を連れて行くのは戦の空気感を伝えるためである。戦の空気に呑まれて何もできない兵士なんてのはザラにいるだろう。
「よし、まずは斥候だ。二人ひと組になって散れ!」
バルタザークは鍛えてきた兵士十二名に指示を飛ばし、本人はその場にどっしりと座り込んだ。その十二名の兵士たちが戻ってきたのは日が傾き始めた頃であった。
「賊らしき集団を発見しました。距離はここから約七◯◯ルタール。方角は北東の森。数は十五で皆ばらばらの武器を携えていました」
「よし、良い報告だ」
「ありがとうございます!」
発見したのはウェルグとボルグのコンビであった。この二人は勤勉でジェイクとジョイを追いつけ追い越せと努力を惜しまない二人であった。
「させ、見つけたは良いがここからどうするか。夜討ちが王道ではあるな」
バルタザークが頭を悩ませていると、そのバルタザークの背後から近づく一人の若者が居た。バルタザークはその人物の気配に気がついており、自身の槍の穂先をその若者へと向けた。
「誰だ? オレに何の用だ?」
「なに。通りすがりの武辺者でね、困っているなら手伝おうと馳せ参じたわけだ」
バルタザークはやってきた若者をまじまじと見つめる。歳は自身よりも少し下くらいだろうと考えていた。小柄で細身、幼顔の青年のように思えた。バルタザークが黙っていると、その若者が言葉を続けた。
「こんな武装させた子どもたちを引き連れているなんざ只事ではないだろう。わけだけでも聞かせてくれないか?」
確かにバルタザークの集団は怪しいだろう。二十人以上の武装した子どもが集まっているのだから。訳くらいならばとバルタザークはその若者に説明してあげることにした。
「オレはアシュティア家のバルタザークと言う者だ。この先に賊が潜んでいてな。悪さをする前に痛い目にあってもらおうと言う寸法よ」
「なるほどね。それであれば助太刀しないわけにはいかないな」
半ば押しかけのような形で青年が助っ人として加わることとなった。バルタザークの見立てではオレよりは劣るがジェイクやジョルトたちよりは上だろうと考えていた。
「構わんが自己責任で頼むぞ」
「もちろん。定期的に実践を経験しないと鈍っちゃうもんでね」
バルタザークは思いがけない助っ人を手に入れたことからある作戦を思いついたので、それを実行することにした。
深夜。普通であれば寝静まった頃にバルタザークたちは動き始めた。隊を二つに分け、一つはバルタザークが率いてもう一つを青年が率いていた。
敵の哨戒に気づかれない距離まで近づき観察をする。やはり大半の賊は寝ており、起きているのは四方に一人ずつの計四人だ。
「じゃあ、手筈通りに行くぞ」
バルタザークが賊の東側に陣取り、その反対側にもう一方が陣取る。そして、バルタザークは向こうが陣取ったのを確認すると大きな声で叫び始めた。
「うおぉぉぉぉぉぉっ!!」
「「「おう! おう! おう!」」」
これには流石の賊たちも驚いて眠っている全員が慌てて飛び起き、辺りを探すがそこは既にもぬけの殻であった。
「馬鹿野郎! しっかり見張っとけ」
賊のリーダー格らしき男の一人が見張りの一人を叱り飛ばす。叱られた見張りは平身低頭して持ち場に戻って行った。それから数時間後。もうすぐ夜が明けるという時間帯にバルタザークは同じことを行って賊の肝を冷やした。
「よし、今日はこれくらいで撤収するか」
バルタザークは青年とジェイクとジョイとジョルトの四人だけを残して兵を休ませるために撤収することにした。
「俺たちのやることはわかるか?」
「はい。敵が眠り始めたら弓矢で数を減らしていくことです」
青年がジェイクたちに話しかける。するとジョルトから的確な回答が返ってきた。それを聞いて満足そうに頷く青年。朝方に見張りが舟をこぎ始めたのを見計らって四人は別々の人物を標的にして弦を盛大に鳴らした。
「ぐぉ」
「がぁ」
「びぇ」
ジェイクを除く三人が上手く当てることが出来たようだ。四人は矢が当たったことを確認すると一目散に不傾館の方角へと逃げ始めた。
「後ろから二人追って来ているな」
そう言いながら青年が振り返る。すると確かに二人の男が着の身着のままで抜き身の剣を振り翳しながら四人を追いかけてきていた。
「お前たちはそのまま走ってろ」
青年はその場で反転し追ってきていた賊の二人を一瞬にして切り伏せてしまった。
「おお……」
その場で足を止めてしまう三人。当の青年はと言うと切り伏せた男の懐を漁っていた。
「銀貨八枚か。しけてんなー」
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