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記録ノ14 送る側、迎える側
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季節は飛んで2月中頃、卒業式の練習が始まった。
初めて在校生として卒業生を送り出すことになるのだから感慨深いものがあった。
1年生は入学直後のサポートといい、学校行事といい6年生に一番お世話になった学年だからつのる思いもひとしおだ。
卒業式では在校生の代表各学年数人ほどがスピーチ(台本のセリフを一人一言ずつ読み上げる)を行う。
僕も1年生パートのスピーチに立候補した。
定員オーバーのため、学芸会の時と同じくオーディションとなった。
僕が言いたかったセリフは「休み時間の時にいっぱい遊んでくれましたね」というもの。
同じくこのセリフに立候補したクラスメイトの男子と一騎打ちになった。
オーディションでは僕が二番手であった。
一番手の男子の出番の後、いよいよ僕の番…しかしここで僕は重大なミスを犯してしまう。
”休み時間”を”中休み”と言い間違えてしまったのだ。
結局それがネックとなり、僕は落選、またしてもオーディションで勝つことができなかった。
その後合格した男子から「リョーマ、おしかったな!中休みって言い間違えなければ…」なんて勝者の立場からの批評を言われて悔しかった…
卒業式が終わった直後、今度は入学式での1年生へ向けたスピーチの募集が行われた。
…といっても卒業式のスピーチに落ちた人が自動的にそちらに流れ、順番に言いたいセリフを決めてくものでオーディションはなかった。
僕が言いたかったのは「給食はおいしいよ」というセリフ。
なぜなら給食時間”マズイ”(まずいからいらにゃいの回参照)が口癖だった僕は、このセリフを「給食はマズイよ」とふざけて言ってやろうと思っていたからだ(当然そんなこと言おうものなら保護者から大ひんしゅく&先生の呼び出し確定であろうが)。
しかし僕がそう考えていた矢先、先生から「お前は給食のセリフはダメな。どうせマズイっていうだろうから。」
と先手を打たれてしまった。1年間一緒に過ごしてきた先生にはお見通しだったのだ。
そして先生から勧められたのは「体育館は広いよ」というセリフ。
その理由は「お前は休み時間いつも体育館走り回ってるから」というもの。
確かに僕は休み時間の過ごし方は意味なく体育館を走り回るか、教室で自由帳に落書きかのどちらかだった。
先生の猛プッシュに根負けする形で僕は体育館のセリフを言うことになった。
本番はトラブルもおふざけもなく真面目に終えましたとさ…
さて、1年生の終盤までいっきにさかのぼったが、1年生の話はもうちょびっと続く…
初めて在校生として卒業生を送り出すことになるのだから感慨深いものがあった。
1年生は入学直後のサポートといい、学校行事といい6年生に一番お世話になった学年だからつのる思いもひとしおだ。
卒業式では在校生の代表各学年数人ほどがスピーチ(台本のセリフを一人一言ずつ読み上げる)を行う。
僕も1年生パートのスピーチに立候補した。
定員オーバーのため、学芸会の時と同じくオーディションとなった。
僕が言いたかったセリフは「休み時間の時にいっぱい遊んでくれましたね」というもの。
同じくこのセリフに立候補したクラスメイトの男子と一騎打ちになった。
オーディションでは僕が二番手であった。
一番手の男子の出番の後、いよいよ僕の番…しかしここで僕は重大なミスを犯してしまう。
”休み時間”を”中休み”と言い間違えてしまったのだ。
結局それがネックとなり、僕は落選、またしてもオーディションで勝つことができなかった。
その後合格した男子から「リョーマ、おしかったな!中休みって言い間違えなければ…」なんて勝者の立場からの批評を言われて悔しかった…
卒業式が終わった直後、今度は入学式での1年生へ向けたスピーチの募集が行われた。
…といっても卒業式のスピーチに落ちた人が自動的にそちらに流れ、順番に言いたいセリフを決めてくものでオーディションはなかった。
僕が言いたかったのは「給食はおいしいよ」というセリフ。
なぜなら給食時間”マズイ”(まずいからいらにゃいの回参照)が口癖だった僕は、このセリフを「給食はマズイよ」とふざけて言ってやろうと思っていたからだ(当然そんなこと言おうものなら保護者から大ひんしゅく&先生の呼び出し確定であろうが)。
しかし僕がそう考えていた矢先、先生から「お前は給食のセリフはダメな。どうせマズイっていうだろうから。」
と先手を打たれてしまった。1年間一緒に過ごしてきた先生にはお見通しだったのだ。
そして先生から勧められたのは「体育館は広いよ」というセリフ。
その理由は「お前は休み時間いつも体育館走り回ってるから」というもの。
確かに僕は休み時間の過ごし方は意味なく体育館を走り回るか、教室で自由帳に落書きかのどちらかだった。
先生の猛プッシュに根負けする形で僕は体育館のセリフを言うことになった。
本番はトラブルもおふざけもなく真面目に終えましたとさ…
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