殴り聖女の彼女と、異世界転移の俺

加藤伊織

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ハロンズ編

113 空間魔法本領発揮

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 いつものように魔物討伐の依頼をこなし、俺たちは冒険者ギルドに報告に来ていた。
 ギルドの依頼ボードにはたくさんの依頼が貼られ、既にギルドの機能が追いついていないことを示している。

 俺たちにできることは限られているけど、個々のパーティーの戦力を上げれば今よりも対処しやすくなるはず。
 教授が魔道具を開発した翌日、商業ギルドに登録に行ったその足で冒険者ギルドに足を運び、ギルド長に魔道具の売り込みと大量生産の提案をしたらしい。
 アンギルド長は即座にそれを受け入れ、今ハロンズの鍛冶ギルドに所属している金物職人は総員体制で魔道具の量産をしている。なにせ、これを使えば剣士でも遠距離からダメージを与えて、より安全に対応できるようになるのだ。いつかソニアとレヴィさんだけでワイバーンに対峙して大変だったって話を聞いたけど、遠距離攻撃が使える人間が複数いれば難易度は大幅に下がるはず。

 そしてこの魔道具の凄いところは「誰にでも魔法が使える」こと以外に、「原価がかなり安い」ところにある。大量生産にとても向いているのだ。
 元になる魔法図は教授以外に理解している人がいないから、ひな形は教授が用意するしかない。でも、それを複数の人数で書き写し、それを元に金物職人が金属板に彫金するだけでいい。ぶっちゃけ、俺が言ったように紙でも発動するし、金属板より強度は低いけども遥かに携帯性に勝る羊皮紙で間に合わせに増産もしている。

 ギルド長はそれを依頼報酬の一部として冒険者にどんどん配り、戦力の大幅な底上げを行った。

 そして俺たちはギルドに帰還したとき、いつになく憔悴した顔のギルド長に招かれ、応接室へと足を運ぶことになった。


「ネージュの冒険者ギルドから緊急連絡が入った。2ヶ月以上前に調査任務に赴いたアーノルドのパーティーがようやく帰還し、任務の最中にアーノルドが失踪したことを報告したそうだ」
「えっ……」
「アーノルドが?」

 俺は無言で息を飲み、サーシャはショックを受けたのか口を手で覆い、レヴィさんは間違いはないのかと言うように聞き返す。
 アンギルド長はソファに身を沈め、両手の指を組んで目を閉じて深く息を吐いた。その顔には疲労の色が濃く滲んでいる。
 ここ最近の急激な魔物被害の増加に最前線で指揮を執ってきて、更に人間側の切り札とも言える「勇者」が失踪したというのだ。心労が一気に現れたのかもしれない。

「帰還が遅れた理由は、アーノルドの捜索をしていたからでもあったそうだ。デュークからの報告では、特に変わった様子も何もなかったアーノルドが、ある朝突然消えていたらしい。自分から消えたのか、誰かに拉致されたのか、それすらも不明だと」
「あのアーノルドがただの人間に拉致できるとは思えないし、自ら姿を消すとは更に思いにくい……」

 レヴィさんの言葉に俺も頷いた。最後に会ったのはその依頼に出発する直前だったけど、アーノルドさんの力は以前よりも遥かに増していた。ベアハッグ正直凄くきつかったし、ギャレンさんたちに気付かれずにアーノルドさんを拉致できる方法があるとは俺には思えなかった。

 けれどアーノルドさんはあれでも責任感は凄く強い。受けた依頼を途中で放り出してどこかへ行くとは思えない。

「アーノルドさんは俺の知ってる限りでも責任感も正義感も強くて、人のために頑張ってる人で――」

 ――信じているものを疑い、警戒しなさい。

 突然ナギさん、いや、テトゥーコ様の言葉が蘇って俺の心臓はどくんと跳ねた。
 まさか、あれはアーノルドさんの事なのか?
 でも、俺が見ていたアーノルドさんは彼の全てじゃないだろうけども、俺よりも付き合いの長いサーシャや幼馴染みのレヴィさんもいる。
 そのレヴィさんも、アーノルドさんが自ら姿を消すとは思いにくいって言ってるんだし……。

 駄目だ、俺にはわからない。
 誰を、何を疑うべきなのか、判断できない。

 だったら、信じるしかない。

「……俺も、アーノルドさんが自分の意思で姿を消したとは思えません」

 最後に会ったとき、俺もサーシャもいなくて寂しかったとぎゅうぎゅう抱きしめられたことを思い出す。――あの人は、嘘をつく人じゃない。嘘をつける人じゃないんだ。

「私もジョーさんと同じ意見です。自分の心を裏切っても人のために尽くせるあの人が、依頼を途中で放棄するはずありません」

 僅かに俯いてサーシャがきっぱりと言い切る。その手はきつく握りしめられていて、白い指先が血の気を失って更に白くなっていた。
 サーシャもアーノルドさんを心配しながらも信じている。それは俺の心を少し強くしてくれた。

「ハロンズは今までそれほど周辺に魔物が多かったわけではない。だから、真に実力のある冒険者はネージュ支部の方が人数が多い。今回の件でネージュに拠点を置く冒険者パーティーを、こちらに派遣してもらうようにデュークに依頼しているところだった。もちろん、調査依頼から帰還次第アーノルドたちもこちらの応援に回してもらうつもりだったのだが……」

 恐らく人類最強はサーシャとアーノルドさんだろうな。1対多ではソニアも一角に入るかもしれない。そのひとりが戦列に加われば状況はかなり変わったはずなのに。

「……アーノルドがいなくとも、メリンダやギャレンは歴戦の冒険者だ。数少ない星5を冠する、な。彼らも今は心身共に疲労しているから休息が必要だが、数日後にはネージュに迎えに行くことをジョーに頼みたい。
 アーノルドの知己であり、ハロンズ本部の擁する最大戦力のひとつでもある君たちには、知らせておかなければなるまいと思った次第だよ」
「ご配慮、感謝します」

 いつもよりほんの少し暗い声でレヴィさんが短くお礼を言った。


 移動魔法でギルドから瞬時に家に戻る。最近は少しでも体力温存を考えずにはいられなくなってきた。

「アラクネ織りの在庫がそこそこ溜まっててよかったわ。鎧下の生産も全力でやってるそうだし、ティモシーたちもあれがなかったら危なかったって言ってたものね」
「ああ、教授の発明のタイミングもよかった。ジョーがテント屋をしなければマリオンがハロンズに来るのは数年単位で遅れたかもしれないし、マリオンがいなかったらあの魔道具は生まれなかった。……俺たちがハロンズに来る途中でサイモンに出会ったこともそうだが、巡り合わせだな」
「そうですね……」

 俺がこの世界に送られて、アーノルドさんのパーティーからサーシャが追放されるところに遭遇して……あれはサーシャとの出会いであったけど、アーノルドさんたちとの出会いでもあった。
 レナやマリオンやコリン、その他にも色々な人との縁の糸が縒り合わさって、今の状況ができている。俺たちを助けてくれた人もいるし、他の人の力を借りて俺たちが助けられた人もいる。

 急に、足元を流れる大きな川の流れに足をすくわれて流されていきそうな不安感を感じた。
 不吉な予感に俺が身を強張らせていると、元気な少女の声が玄関ホールに響く。

「なーに景気の悪い面しとんねん! お帰り! はよう夕飯食べて、ゆっくり風呂でも浸かりや! お湯ならうちが沸かしといたから!」
「マリオンさん、ありがとうございます」

 階段を駆け下りてきたマリオンが全員の背中をぶっ叩いていく。――嫌でも気合いが入るな、これは。サーシャはそんなマリオンに優しい笑みを向けた。
 今までは風呂に水を溜めてお湯を沸かすのは大仕事だったけども、《水生成クリエイトウォーター》と《火球ファイアーボール》というふたつの魔法を封じた2枚の魔道具があれば簡単にできるようになった。本当にとんでもない大発明だなあ。

 俺の気配を感じてやってきて足元にじゃれつくクロを撫でながら、《火球ファイアーボール》で風呂の追い焚きをしたことを思い出す。
 そうか……クロも戦力になるんだから連れていった方がいいのかな。
 仔犬形態の時は絶対に戦わせられないけど、大型犬サイズになったクロは素早さも魔法も並みの魔物では勝てないレベルにあるはず。

「クロ、明日から一緒に戦ってくれるか?」

 俺の前にお座りしたクロの首を撫でながら尋ねると、クロは細い尻尾を勢いよく振り、「ワン!」と鳴いた。これは、いいよということなんだろう。

「よしよし、クロはいい子だな。よろしく頼むよ」
「クロはアヌビスですもんね。一緒に戦ってくれれば心強いです」

 サーシャもクロの頭に手を伸ばす。わしゃわしゃと撫でられてクロはころりとサーシャの前にお腹を出して転がった。その姿が微笑ましくて、少しだけど俺は笑うことができた。


 翌日の朝、朝食を食べ終えて自室で身支度をしているところにその音は聞こえてきた。

 カンカンカン、カンカンカン、という不安を掻き立てるようなリズムで鳴らされる鐘の音。それは何らかの異常事態を示している。

「ジョー、このまま城門の外に出るぞ!」
「わかりました! 扉を繋げます!」

 部屋から飛び出してきたレヴィさんが叫ぶ。その声に俺も慌てて革手袋を掴んだままで、廊下の真ん中に移動魔法の扉を出した。サーシャとソニア、それにサイモンさんも急いで部屋から出てきていた。

 扉を開けた瞬間、俺は絶句した。
 そこは普段なら緑の広がる中に整備された道がある場所であるはずなのに、今は土煙がもうもうと舞い、人の悲鳴と魔物の雄叫びの渦巻く異常な光景が展開されていたのだ。

「ベネ・ディシティ・アッティンブート・イナ・オミーネ・ディアム・ロン・ネリ・テットゥーコ!」
「ベネ・ディシティ・アッティンブート・イナ・オミーネ・ディミーナ・ロン・ネリ・アカシヤー!」

 即座にサーシャとサイモンさんが補助魔法を唱える。俺は目に付く限りの魔物を片っ端から収納した。
 
「城壁の中に避難しろ! 俺たちが魔物を止める!」

 魔物の群れに向かって魔道具で《礫弾ストーンバレツト》を打ちながらレヴィさんが声を張り上げる。そしてソニアがいくつもの《斬裂竜巻ブレードトルネード》で魔物の群れを切り開いた。その隙に街道にいた人々は一気に城門の中に駆け込んでいく。それらの人々とすれ違うにして、都市の中から武装した冒険者や衛兵が飛び出してきた。
 あの鐘の音は、やはり魔物の襲撃を伝えるものだったのだろう。

「なんやねん……魔物がまるでこの都市を陥とそうとしてるみたいに……」
「考えるのは後です!」

 サーシャが手近な魔物からメイスで殴り倒していく。――サーシャはとても強いけども、多数の魔物相手に戦うのは不利だ。ヒュドラと戦ったときのように、多方面から一気に攻撃を受けると危ない。

「ジョー! ここは俺たちに任せて、西側の壁の方に回ってくれ! 小物が多いが数が圧倒的すぎる。落とし穴を掘って無力化しろ!」
「了解です!」

 レヴィさんの指示に従って俺は走り出す。大型犬の姿になったクロがぴったりと横を走りながら《火球ファイアーボール》で近づく魔物を牽制していた。

「あの城壁の上に登れたら楽なのに……」

 城壁を見上げながらそこにあらかじめ移動ポイントを作っておかなかったことを後悔するが、後の祭りだ。まさかハロンズという巨大な都市を防衛するような戦いが起きるなんて思ってもみなかった。

「ゥワン!」

 俺の独り言に返事をするようにクロが吠える。できるよ! という意識がクロの声から伝わってきた。

「え? どうしたんだ、クロ」

 俺は思わず立ち止まった。その俺にクロが飛びついてきて――いや、飛びついては来たけども、俺の体はクロに体当たりされる衝撃は受けなかった。
 消えたクロと、体の違和感に呆然とする。なんとなく覚えのあるその違和感に、俺はハッとして頭に手をやった。そして、違和感の正体に気付いて身体が震えた。
 
 そこには、いつかと同じように犬耳が生えていた。
 タンバー様の恩寵によってアヌビスと同化していたときと同じに。

 思い切って助走を付けて、俺は城壁に向かってジャンプする。一気に上まで到達することはできなかったけど、恐ろしく強化された身体能力を使って壁を蹴って飛び上がり、無理矢理城壁によじ登ることができた。

 俺の空間魔法は、目に見えているものしか収納できない。
 つまり、城壁の上は広い視界を得られて空間魔法を最大限に活かすことができる。

「ここで足止めしてやる!」

 眼下に広がる魔物の波に向かって俺は叫び、地面に大穴を空けた。
 こちらへ向かってきた魔物たちが続々と穴に落ちていく。穴の際で踏みとどまろうとする魔物もいたけれど、後続に押されては落ちるしかない。
 その穴の中にニルブス山から持って来た溶岩を流し込むと、デストラップの完成だ。溶岩の中に落ちては魔物も生きていられない。

 城壁の上を駆けて、これ以上魔物が近づくことができないように俺は落とし穴を掘り、溶岩を入れる。おそらく効率としてはこれが一番いいだろう。目に付く端から収納していっても手数が必要だし、きりがない。
 
 クロと同化しているから、走る速度も体力もいつもとは比べものにならない。
 俺はひたすら城壁の上を走りながら、堀を作り続けていった。
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