異世界日帰りごはん 料理で王国の胃袋を掴みます!

ちっき

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魔王の卵!

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「コン、あれが何か分かるのか?」
「はい、日本では冥界の玉と呼ばれていました、僕たちがアレを見つけたらすぐに神様を呼ばなければなりません。」
「リリ、あれが原因じゃ。」
「ロイロはアレを知っているのかしら?」
 確信を持って言うロイロにリリが問いかける。

「アレはシステムのバグじゃ、ドライアドの手に余る、アイトネを呼ぶかの。」
 ロイロはアイトネに声かけすると直ぐにアイトネが現れる。

『あなた達ありがとう、報告くれて。』
「こんな洞窟にアレが有るのは不自然じゃな、意図的に置かれたものか?」
『調べてみるわ。』
 アイトネはそう言うと黒い塊を光で包む。

『持ち込んだのは人間、滅びた王国から発掘した箱にあったらしいわ。』
「ほぅ、封印でもされておったか?」
『えぇ、私の知らない間に人間達がやってくれた見たいね、でも遥か昔で忘れ去られていたんでしょう。』
「封印を解いたバカはどこに行ったんじゃ。」
『封印を解いた時に魂ごと砕け散ってるわ、その残滓しか残ってないわね。』
「何か知らずに開けたんじゃろうな。」
『えぇ、強靭な魂だとアレごと取り込んでしまいますもの、だから大事にならずに済んだとも言えますけど。』
 ロイロとアイトネの話しを聞いてルプが問いかける。

「取り込んだらどうなるんだ?」
『魔神、魔王と呼ばれる存在になるわ、だからこっちでは魔王の卵って言われているの、まぁそうなれば私も気付いて対処しますけど、でも良く気付いたわね。』
「コンが嫌な気が有ると気付いたんじゃよ。」
『あら、凄いわね。』
 ロイロが言うとアイトネはコンを褒める。

「仕える神こそ違いますが、コレを報告するのは御使の仕事ですので。」
 コンは頭を下げながら言う。

『良い子ねぇ、ウカノちゃんに言ってあなた貰おうかしら。』
「え?!」
『この前アドレス交換したからお話し出来るの、あなたが良ければ私の所に来ない?』
「えー!そ、それはー!ちょっとおまちくださいぃぃ!」
 急なアイトネの誘いに戸惑うコン。

「アイトネよ、御使が勝手に判断出来まいて、せめて暫く千春達の側に居てから考えるくらいさせんか。」
『うーん、そうね、チハルの食事を食べれば一緒に居たくなるでしょうし保留にしときましょ、この件のお礼は後日するわね、私はコレの処理してくるわ。』
 そう言って塊と一緒にアイトネは消えて行った。

「よし、儂の要件は終わりじゃ、皆助かったぞ、特にコンありがとう、アイトネのお礼は何か考えておくんじゃぞ。」
「えー!お礼なんて!僕は当然の事をしただけですよ!」
「コン、一応考えといた方が良いぞ、突拍子もないお礼を押し付けられるかもしれん。」
「押し付けられるやろうねー、アイトネ様って千春と似てる所あるけんねー。」
 ルプとビェリーは笑いながらコンに言う。

「私からもお礼を言わせて頂くわ、森を守ってくれてありがとう、今の話だと大変な事になってたかも知れませんわ。」
「そうじゃな、勝ち残った魔獣が魔神になったかも知れぬからの。」
「それじゃ俺は残りの魔獣どもを蹴散らしてから帰るとするぞ。」
「ルプ、わっちも連れてけ、まだ暴れ足りん。」
「僕も手伝いますよ!」
「もー、私も手伝うわよ、お礼もしたいですから。」
「ふむ、それじゃぁ儂ももう少し動くかの、腹を減らせば尚の事チハルのお菓子が美味かろう。」
 5人はそう言って洞窟を出ると魔獣の居る所へ突撃した。


---------


「チハルーケーキ出来たけど、どうかな?」
「おー!凄い!パテシエか!」
 色取り取りのフルーツが乗せられたケーキは美味しそうだ。

「へっへー、こっちは世界樹の実オンリーのケーキだよ。」
 美桜はドヤ顔でケーキを見せる。

「サフィーナさん、あのケーキ王国で出したらいくらになりますでしょうか。」
「値段なんて付かないでしょうね。」
「世界樹の実ってだけで魔導士団の予算何十年分とかになりそうですよねー。」
 侍女3人は美桜の作ったケーキを見ながら呟く。

「チハルこっちも見てよ。」
 そう言うのはパフェを作っている麗奈だ。

「バケツパフェ!」
「ネーミングセンス!富士山をイメージしました!」
「誰が食べんのさ。」
「あ、コレ妖精達用、ちっちゃいからさー、1人づつ無理じゃん?どうせなら皆んな食べれる様にでかくしましたー!」
 麗奈もドヤ顔で言う。

「千春ー、マフィン焼けたよー。」
「ほーい。」
 千春は窯に行き焼き加減を見る。

「おおお、美味しそう。」
「でっしょー、サリナちゃんの火加減バッチリ。」
「うん、有能!やっぱり取り込むか。」
「ハルト君に怒られない?」
「大丈夫!そん時はゴネる!」
「ゴネるんかーい、まぁ千春が言ったら二つ返事で了承しそうだけどさ。」
 オーブンからマフィンを取り出し熱を取る。

「千春のジャムどうなの?」
「んー煮詰めてるとこだよ、もう少し時間かかるけど食べる頃には粗熱も取れてると思う。」
 モリアンが鼻歌まじりに木べらで混ぜている。

「チハル戻ったぞー。」
 ロイロが厨房に入ってくる。

「うわぁぁ!良い匂い!」
 リリは周りを見渡しながらパタパタと飛び回る。

「ルプもおかえり、良い運動になった?」
「ぼちぼちな、数が多かったぞ。」
「そんなにいたのかー、食べれそうなの居た?」
「ビェリーが収納してるぞ、腐る前に千春のアイテムボックスに入れとくか?」
「おっけー、モリー火の番よろー。」
「了解です!」
 千春とルプ、そしてルプの上にいるビェリーが庭に出る。

「んじゃぁだすばい。」
 ビェリーがそう言うと次々と魔獣が出てくる。

「え?・・・・ぇぇええええ?!」
 山の様に積み上げられる魔獣の山に千春は言葉を無くす。

「凄いやろー!いっぱいおったんよー!」
「僕も頑張りました!」
「1番倒したのはロイロだがな、空からの魔法攻撃は効率良かったな。」
「・・・・どうすんのコレ。」
「アイテムボックスに入れたらいいやん。」
「いや、無理、私のアイテムボックスは部屋一つ分くらいだもん、サフィーが入れても無理だよ!」
 サフィーも庭に出て来たが魔獣の山を見て固まっている。

「リリー!リリー!」
「はいはーい♪何かしら?」
「長老さん呼んできてくれる?」
「りょーかーい。」
 リリはそう言うと長老の家に飛び込んで行く。

「どうするんですか?チハル。」
「地産地消!エルフの皆さんにも食べて貰おう!」
「前のサーペントと同じですね。」
 丸投げする千春に苦笑いでサフィーナは答えた。






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