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59話 オカルト研究同好会②
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学校を出、ソウクロウの後に続き歩く。
指し示された場所は学校からそう遠くない。とは言ってもバス停1つ分くらいは歩くが。
場所は覚えてるとの事で、さくさくと歩いていく。
その間にアプリにある説明に目を通す。
「笑い階段」と呼ばれる心霊スポット。その上に立つと、下の方から笑い声のようなものが聞こえるんだという。
過去に子供の転落事故があり、その時に亡くなった子供が今でも遊び相手を探している、と。
添えられてる写真は、ひび割れたコンクリートの階段。全体像は見えないが、かなり急のように見える。
そしてふと思った事をソウクロウに尋ねる。
「なぁ、幽霊って実在するのか?」
「そうだな、実例はある。」
「じゃあ心霊現象っていうのも、実際に…?」
「存在する、が、全部とは言い切れん。
実際に霊が主体のもの、集団意識が存在しない霊を模るもの、その複合。
精査した事は無いが、真に『霊が原因』というのは、限られてくるだろう。」
やがてたどり着く、事の現地。
住宅街の隙間にある公園だ。
進み道路の反対側から覗くと、ブロックで固められた崖を挟んで下にも同じような公園が見える。
そして脇には鎖で封鎖されてる階段。これが問題の場所のようだ。
実際に見ると写真よりおどおろおどろしく……子供の声が?
「なぁ今──」
突如、胸元を引っ張られるような、背中を押されるような力。
よろけ、鎖に足元を取られる。あれ、そんな低いわけ……。
流れる風のように、紙人形が先に回っていく。
支えを失った体を、それが網のように受け止める。
その状態で見る階段の下方は、奈落のように見えた。
「下がってるがいい。
そしてよく見て、慣らすのだ。」
指し示された場所は学校からそう遠くない。とは言ってもバス停1つ分くらいは歩くが。
場所は覚えてるとの事で、さくさくと歩いていく。
その間にアプリにある説明に目を通す。
「笑い階段」と呼ばれる心霊スポット。その上に立つと、下の方から笑い声のようなものが聞こえるんだという。
過去に子供の転落事故があり、その時に亡くなった子供が今でも遊び相手を探している、と。
添えられてる写真は、ひび割れたコンクリートの階段。全体像は見えないが、かなり急のように見える。
そしてふと思った事をソウクロウに尋ねる。
「なぁ、幽霊って実在するのか?」
「そうだな、実例はある。」
「じゃあ心霊現象っていうのも、実際に…?」
「存在する、が、全部とは言い切れん。
実際に霊が主体のもの、集団意識が存在しない霊を模るもの、その複合。
精査した事は無いが、真に『霊が原因』というのは、限られてくるだろう。」
やがてたどり着く、事の現地。
住宅街の隙間にある公園だ。
進み道路の反対側から覗くと、ブロックで固められた崖を挟んで下にも同じような公園が見える。
そして脇には鎖で封鎖されてる階段。これが問題の場所のようだ。
実際に見ると写真よりおどおろおどろしく……子供の声が?
「なぁ今──」
突如、胸元を引っ張られるような、背中を押されるような力。
よろけ、鎖に足元を取られる。あれ、そんな低いわけ……。
流れる風のように、紙人形が先に回っていく。
支えを失った体を、それが網のように受け止める。
その状態で見る階段の下方は、奈落のように見えた。
「下がってるがいい。
そしてよく見て、慣らすのだ。」
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