そして俺は召喚士に

ふぃる

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58話 オカルト研究同好会①

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「して、オカルト研究同好会の活動予定であるが……。」
 改めて卓で向かい合い、ソウクロウが言葉を続ける。
「…まだない!」
 予想を裏切るのを期待してしまった自分が、ちょっと情けなく思えてしまった。
「じゃあこの部屋で何してたのさ。」
「オカルト研究部を名乗ればそういった話が舞い込んでくる。そうであろう?」
「…そんな漫画の世界じゃあるまいし。」
「漫画とは、史実を描くものであろう?
 だが誰も来ぬから、空いた時間でこうして学びの時としておるのだ。」
 なんとなく察した。そういうタイプの奴か。

「わかった、ならこうしよう。
 俺からの心霊関係の相談だ。」
 このまま待っているのは見るに堪えないし、とこちらから話を持ち出す。
 忙しいハルルのタスクを増やさせたくない。ならば……。
「…ほう? 言うてみろ。」
 スマホのブラウザで開きっぱなしだった記事からアプリをダウンロードし、開く。
「…これは?」
「この付近の心霊スポット…らしい。何か分かる事ないか?」
「ふむ、ここに載っているのの内、いくらかは知っている場所だな。
 現地へ対処に行ったのも幾らかあるな。」
「じゃあ、本物なのか?」
「現地で確かめねば分からぬが、可能性は高いな。
 この場所なぞ、近々向かう予定のあった場所だ。」
 少し考えの間、ソウクロウが言葉を続ける。
「丁度いい。ここはひとつ行ってみるとしようか。」
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