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安らかに眠れ、恐ろしくも美しい緋色の龍よ
おとまり
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まさかの提案に、ゼータはつんのめるように足を止めた。
「良いんですか?」
「レイバック国王様には、旧バルトリア王国の地を救っていただいたという恩があるからねぇ。ドラキス王国から来た旅人を寒空の下に放り出すだなんて、恩を仇で返すような真似はできないわよ」
「泊めていただけるのなら助かります。でも、大丈夫ですか。見知らぬ男を家の中に招き入れることになりますよ」
「家の中に男手があるのは有難いわよ。うちの男手といえば、落ち着きのない7歳児だけよ。昼夜問わず喋りまくるから手仕事をするのも一苦労なのよ。夕餉の支度がまだだから、息子の話し相手を引き受けてもらえると助かるわ。あと娘の遊び相手もね」
7歳の息子というのがドラゴンの目撃者であろうか。娘の歳はわからぬが、2人の子どもの相手をしながら夕餉の支度となれば大変だ。提供する労働があるのであれば、ゼータとしても宿を借りやすい。幸いにも人と話すことは得意だし、男同士でこそ弾む話もあるだろう。例え千年単位で歳が離れているにしろだ。ゼータは女性に向けて、頭を下げる。
「お世話になります。よろしくお願いします」
「そう。それなら騎獣は馬屋に入れてね。集落の端にある黒い屋根の建物よ。集団房には馬が入っているから、個別房を使ってね。寝藁や餌箱は、馬屋の中にある物を適当に使って良いわよ」
「ありがとうございます」
「飼料は入り口付近にある洞の中。時間も時間だから、騎獣に与える飼料は少なめにしておいて。餌箱に飼料が残っていると、夜中のうちに魔獣が寄ってくることがあるのよ。飼料袋の口もしっかりと閉めてね」
「わかりました」
そこまで話したところで、女性の口元は悪戯気に笑う。正に「にやり」といった様子だ。
「あと一つお願いがあるんだけれど、井戸からうちまで水を運んで欲しいのよ。今日は3日に一度のお風呂の日なんだけれど、息子の雑談に付き合っていたらこんな時間になっちゃってね。バケツに20杯もあれば風呂桶はいっぱいになるわ」
「…ん?」
「加熱魔法が使えるのなら、そのままお風呂を沸かしてくれると助かるわ。いつもは息子に頼むのだけれど、程良い湯加減になった試しがないの。水風呂か熱湯風呂ね。お風呂の準備ができたら、一番風呂に入って良いからね。じゃあ宜しく」
ブリキのバケツを古井戸の脇に下ろし、女性はゼータに背を向けた。身軽になった彼女が向かう先は、集落の一角にある丸太造りの家屋だ。窓に下ろされた簾の隙間から、橙色の灯りと共に少年の声が漏れ出してくる。男手があるって良いわねぇ、呟く女性の背中は、家屋の中へと消えていく。
一晩の寝床を借りるためには、相応の対価を支払わねばならぬようだ。
女性に指示された通り、満杯のブリキバケツを家屋へと運んだゼータであるが、バケツの水が風呂桶へと注ぎこまれることはなかった。ゼータが家屋の戸口前に立ったときに、中から飛び出してきた少年と正面衝突を起こしたのである。ゼータの手を離れたブリキバケツは宙を舞い、苦労して運んだ一杯の水は土の地面へと吸い込まれていった。
「ああ、ごめんね。俺はシーラ。よろしく!」
必要最低限の自己紹介を済ませ、少年は古井戸の方へと駆けて行った。その手には鉄製の片手鍋。母親に言いつけられたのだろう、少年は小さな片手鍋で風呂水の運搬を手伝うつもりなのだ。古井戸に辿り着いた少年は慣れた手つきで釣瓶を引き上げる。たった7つの少年に後れを取るわけにはいかぬ。ゼータは地面に落ちたブリキバケツを拾い上げ、古井戸へと駆け寄るのだ。
シーラと名乗る少年の手助けもあり、小さな風呂桶はあっという間に満杯となった。用済みとなったブリキバケツを戸口の脇に置き、シーラの背に続き家屋と立ち入れば、改めて見るそこは何とも賑やかな空間だ。真新しい木板の床に、同じ風合いの丸太の壁。戸口の他にただ一つ設けられた窓には飴色の簾が下ろされ、三角の高天井には提灯に似た灯りがぶら下がっている。十畳一間といった広さの家屋内にはこれまた真新しい調理台があり、食卓用のちゃぶ台があり、申し訳程度の衣装タンスがある。
それだけならば簡素な空間とも言えるのだが、部屋の床一面の手のひら大の木片が散らばっているのだ。丸い物、四角い物、細長い物、平たい物、様々な形のそれは手製の積み木だ。その他にも、ちゃぶ台の脇には大量の松ぼっくりが転がっており、紙箱に山盛りのどんぐりがあり、作りかけと思われるでんでん太鼓がある。畳みかけの衣類が散らばり、数冊の古書が放り出され、ちゃぶ台の上には倒れたコップと水溜まり。散らかり放題と称するに等しい家屋の一角で、薄茶髪の女性はせっせと夕餉の準備にあたっていた。彼女の足元には、2歳前後と思われる幼女が縋り付いて泣いている。「かーしゃん、だっこ」泣き声の間の訴えは、傍目から見る分にはただただ愛らしい。
「ああ、お疲れ様。湯沸かしも終わった?」
戸口前に立ち尽くすゼータに、女性が声を掛ける。膝周りに縋りつく幼女の泣き声などものともせず、大根の皮を剥く手付きは鮮やかだ。
「まだぬるま湯です。あとは湯に浸かりながら温めようかと」
「そう。なら悪いんだけど、シーラとミムを連れて入ってくれる?30分もあれば食事ができるから、ぎりぎりまで浴室内で粘ってくれると助かるわぁ」
「はぁ…」
まさか客人に子どもの世話を任せるつもりなのか。狼狽えるゼータの横では、シーラがすでに下着一枚の格好だ。一番風呂は頂く気満々といった様子である。方や女性の腕に抱きあげられ、浴室へと運搬される幼女―ミムはこの世の終わりを思わせる表情だ。幼くとも、「見知らぬ旅人と共に風呂に浸かれ」という母の指示はしっかりと理解しているのである。
この件に関し拒否権はなさそうだ。ゼータは覚悟を決め、水音と悲鳴で賑やかな浴室内へと立ち入るのである。
4夜ぶりの入浴は、ゼータの人生で稀に見る壮絶ぶりあった。「昼夜問わず喋りまくる」という女性の評価は適切で、シーラは湯船に浸かる間にも、身体を洗う石鹸を泡立てる間にも絶え間なく言葉を並べ立てる。7歳児の語りに圧倒されるゼータは「はい」「そうですね」以外の言葉を発することはできず、浴室内はシーラの独壇場だ。己の魔法語りを聞くレイバックもこのような心境であったのかと、ゼータは過去の行いにひっそりと懺悔する。
シーラに関しては適当な相槌を打っておけばまだ収集はつく。問題は2歳の幼女ミムだ。温かな湯船に浸かり込んだことで一先ず落ち着きを取り戻したミムは、今度は口を開けば「いや」「だめ」の二言だ。頭髪に注がれる手桶の湯を華麗に躱し、石鹸泡を潤滑剤にゼータの手の内を逃れ、狭い浴室内は大戦乱。3人が全身を綺麗に洗い終える頃には、たっぷりと注がれていたはずの湯船の湯は半分にまで減り、ゼータは疲労困憊の中湧き水の魔法を披露する羽目になる。手のひらから滾々と沸き上がる水を見て、シーラとミムは大興奮だ。「もっと水を出せ」駄々を捏ねる子2人を両脇に抱えたゼータは、げっそりとした表情で浴室を出ることとなったのだ。
***
「子守をお任せして悪かったわねぇ。楽しそうな声がここまで聞こえていたわよ」
ちゃぶ台の向こうで、薄茶髪の女性―マリーが笑う。ちゃぶ台の上には4人分の握り飯と、具たくさんのスープ、山菜の煮つけ、からりと揚がった鶏肉の素揚げ。小さな集落だから食事も質素かと思いきや、殊の外豪華な食卓だ。塩味の握り飯にかじり付き、ゼータは力のない笑みを零す。
「日頃子どもと関わる機会はありませんから、貴重な体験でした。幼子を交えての入浴がここまで大変とは思ってもいませんでした」
「ミムはお風呂嫌いなのよ。30分粘ってとは言ったけれど、本当に持つとは思わなかったわ。どんな手を使ったの?」
「湧き水の魔法を披露したんです。浴槽の湯が大分減ってしまったので」
「あら、ゼータさんは魔法がお得意なのね。羨ましいわぁ。私は魔法が駄目なのよ。生活魔法もろくに使えない。着火魔法くらいと思って練習はしているんだけれど、全然駄目。火花の一つも出せないわ」
「魔法は生まれつき得手不得手がありますからね。マリーさんが魔法を使えないということは、シーラの父君は魔法がお得意だったんですか?」
魔法の得手不得手は、生まれ持っての素質によるものが大きいとされている。例えば巨人族は魔法が不得手な種族と言われており、純血の巨人族で魔法に長ける者は稀にしか存在しない。一方で精霊族や妖精族、悪魔族は魔法に得手な種族で、特別な訓練なくとも多種の魔法を使える場合が多い。近年のドラキス王国では種族の混血化が進み、魔法の得手不得手を単純に種族の面から評価することは難しくなっている。しかし大雑把に言えば、魔法に得手の両親から生まれた子は魔法に長けているし、魔法に不得手な両親から生まれた子は魔法を苦手とすることが多いのだ。そして魔法に得手な者と不得手な者が子を成せば、子はどちらか一方の素質を色濃く継ぐと言われている。つまり加熱魔法を使える魔法に得手なシーラは、両親のどちらかが魔法に長けた者であったと推測されるのだ。シーラが魔法に不得手と言うのならば、シーラに魔法の才能を受け継いだ者は父親しかいない。
「そうね。シーラの両親は魔法に長けていたわ。父親も、母親も」
マリーの言葉に、ゼータは思わず箸を止めた。
「…母親も?」
「シーラは私が産んだ子ではないわ。元々は隣家に住んでいたご夫婦の子よ。夫婦ともに魔法に長けていて、村で有数の狩人だったの。でも母親は産後の肥立ちが悪くてね。シーラを生んで半年とせずに亡くなってしまったわ。その後は父親が一人でシーラを育てていたのだけれど、彼も魔獣との戦いの最中に亡くなってしまってね。ご両親と仲の良かった私がシーラを引き取ったの。もう4年も前のことよ」
「そうなんですか…」
「ついでに言えば、ミムも私の実子ではないわよ。この子は捨て子。うちの戸口の前に、籠に入って置かれていたの。多分、山越えを目前にした旅人が捨てていったんじゃないかと思うのよ。体力のある大人だけならまだしも、幼子を連れても山越えは大変でしょう」
ゼータとマリーの視線の先では、幼いミムが口いっぱいに握り飯を頬張っていた。口端には米粒を付け、首元に巻いた手拭いには野菜の切れ端がぶら下がっている。幼子の記憶に父母の記憶は残っているのか、いないのか。
ミムの横では、シーラが具沢山のスープを啜り込んでいた。やんちゃで口達者な7歳児、しかし手のひらよりも大きな器を抱え込む様はまだまだ幼さを感じさせる。ゼータとて幼い頃に父母を亡くしている。王宮軍の兵士の中にも、幼子を残し魔獣との戦いの末に果てる者は少なくない。王宮関連者の孤児を受け入れるポトス城の孤児院は、常に20人以上の子ども達が在籍しているのだ。平和とされるドラキス王国の中であっても、孤児は珍しい存在ではない。しかしそうであるとは理解しても、シーラとミムを目の前にすれば憐れみは禁じ得ない。ゼータの哀憐は、マリーにも伝わったようだ。
「そんな悲しい顔をしないでよ。この辺りの集落では有り触れた話よ。村を魔獣に襲われ親を亡くすだなんてよく聞く話だし、運が悪ければ村が丸ごと滅ぶこともある。魔獣の活動が盛んになる夜間には、見張りが欠かせないのよ。集落と森の端境に見張り小屋があってね。腕に覚えのある村人が一人、その小屋の中で夜番をするの。魔獣の襲撃から村と畑を守るためにね。とは言っても、村人全員が夜番をできるわけでもない。私は魔法も剣も使えないから、夜番の当番からは外されているわ。シーラの両親は、狩人としても夜番人としても優秀だった。でもね、そういう人から死んでしまうのよ。強者は魔獣や盗賊との戦いで死に、残される者は武器を持てぬ弱者ばかり。そうして戦えない者ばかりが残されて、ついには滅んでしまった集落は山ほどある」
マリーの声が途切れ、家屋内には食器のぶつかり合う音だけが響いた。食事に夢中になるミムとシーラが、哀悼の会話に口を出すことはない。いや、子どもなりに会話の内容を理解しているのだ。ミムの口端に付いた米粒を指先で拾いながら、マリーはくすくすと笑い声を零す。
「なんて辛い話、と思ったでしょう。でもね、朗報よ。今私が話したのは過去の話。レイバック国王様の御力で黒の城が落とされて以降、集落の状況は劇的に好転したわ。集落の人々で解決できないような事態には、国家が手を差し伸べてくれるようになったのよ。この家屋はブラキストの国費で建て直していただいた物よ。ほんの半年前までは、雨漏りだらけのあばら家だったんだから」
レイバックとゼータが女王フィビアスの即位式に参列するために、黒の城を訪れたのはおよそ1年前の事。独裁政権を目論む愚王フィビアスはゼータの剣により討ち取られ、陰の支配者ユダは緋龍の胃袋へと消えた。その後レイバックの名を借りたメリオンが旧バルトリア王国の地を巡り、13の小国を立ち上げた。リーニャの地では長年賢政を敷いた北部首長ベアトラを、ゴルダの地では魔獣との戦いを一手に引き受けていた武装集団の長イルウィリを。そしてここブラキストの地では、旧バルトリア王国東部地帯で唯一の安息地とされた集落の首長を。各土地の君人を王座へと召し上げたのだ。
旧バルトリア王国解体の詳細な経緯を、一村人であるマリーが知る由もない。彼女の口から語られるのは、この1年の間に集落が遂げた数々の変化だ。いつ崩れるかもわからぬあばら家は、ブラキストの国費により小綺麗な家屋へと建て替えられた。荒れ果てた田畑は整備され、村人が食うに困らぬだけの作物の種子や苗が配布された。集落付近の魔獣討伐も進み、強大な魔獣の襲来を心配する必要はなくなりつつある。魔獣の襲来が完全になくなったわけではないから、夜番人による見張りは継続中。しかしやって来る魔獣は、いずれも人一人の手で討ち取ることのできる小型の魔獣ばかりだ。この1年の間に、マリーの集落で人死には出ていない。
旧バルトリア王国東部地帯唯一の国家であるだけに、ブラキストの国土は広大だ。それも国土の大半は山地で、中には深い森の奥にひっそりと佇む集落もある。マリーの集落はゴルダへ向かう道中ということもあり、比較的早期に国家の保護を受けることができた。しかしブラキストの国内には、未だ魔獣の襲来に怯え、日々飢餓に耐え忍ぶ集落が山ほどある。
されど数年と経たぬうちに、ブラキスト内の全集落に救いの手は及ぶであろう。現国王カヤックは賢人と名高い人物であるし、優秀な配下を数十人と抱えている。真に平和な国家には程遠くとも、ブラキストの未来は間違いなく暖かな光に満ちている。彩鮮やかなスープの具材を真新しいスプーンで掬い上げ、マリーはそう笑うのだ。
「レイバック国王様のご決断により、ブラキストの民は人らしい生活を送れるようになったのよ。恩がある、と言ったのは誇張じゃない。本当に、感謝してもしきれないのよ」
マリーの言葉に嘘はない。ゼータがフィビアスの首を落としたこと、レイバックがユダを飲み込んだこと、メリオンが旧バルトリア王国を解体させたこと、何一つとして間違いはなかった。
しかしもし救いの手があと5年早ければ。シーラの父は魔獣との戦いで命を落とすことはなく、ミムは籠に入れられ捨てられることもなかったのだ。マリーとの暮らしが不幸だとは言わぬ。だが救いの手があといくらか早ければ、彼らにはまた違った未来があった。そう考えずにはいられない。
***
シーラ「風呂場でゼータとちんこ比べした」
マリー「あらあら、うふふ」
ゼータ「ちょ、止め」
「良いんですか?」
「レイバック国王様には、旧バルトリア王国の地を救っていただいたという恩があるからねぇ。ドラキス王国から来た旅人を寒空の下に放り出すだなんて、恩を仇で返すような真似はできないわよ」
「泊めていただけるのなら助かります。でも、大丈夫ですか。見知らぬ男を家の中に招き入れることになりますよ」
「家の中に男手があるのは有難いわよ。うちの男手といえば、落ち着きのない7歳児だけよ。昼夜問わず喋りまくるから手仕事をするのも一苦労なのよ。夕餉の支度がまだだから、息子の話し相手を引き受けてもらえると助かるわ。あと娘の遊び相手もね」
7歳の息子というのがドラゴンの目撃者であろうか。娘の歳はわからぬが、2人の子どもの相手をしながら夕餉の支度となれば大変だ。提供する労働があるのであれば、ゼータとしても宿を借りやすい。幸いにも人と話すことは得意だし、男同士でこそ弾む話もあるだろう。例え千年単位で歳が離れているにしろだ。ゼータは女性に向けて、頭を下げる。
「お世話になります。よろしくお願いします」
「そう。それなら騎獣は馬屋に入れてね。集落の端にある黒い屋根の建物よ。集団房には馬が入っているから、個別房を使ってね。寝藁や餌箱は、馬屋の中にある物を適当に使って良いわよ」
「ありがとうございます」
「飼料は入り口付近にある洞の中。時間も時間だから、騎獣に与える飼料は少なめにしておいて。餌箱に飼料が残っていると、夜中のうちに魔獣が寄ってくることがあるのよ。飼料袋の口もしっかりと閉めてね」
「わかりました」
そこまで話したところで、女性の口元は悪戯気に笑う。正に「にやり」といった様子だ。
「あと一つお願いがあるんだけれど、井戸からうちまで水を運んで欲しいのよ。今日は3日に一度のお風呂の日なんだけれど、息子の雑談に付き合っていたらこんな時間になっちゃってね。バケツに20杯もあれば風呂桶はいっぱいになるわ」
「…ん?」
「加熱魔法が使えるのなら、そのままお風呂を沸かしてくれると助かるわ。いつもは息子に頼むのだけれど、程良い湯加減になった試しがないの。水風呂か熱湯風呂ね。お風呂の準備ができたら、一番風呂に入って良いからね。じゃあ宜しく」
ブリキのバケツを古井戸の脇に下ろし、女性はゼータに背を向けた。身軽になった彼女が向かう先は、集落の一角にある丸太造りの家屋だ。窓に下ろされた簾の隙間から、橙色の灯りと共に少年の声が漏れ出してくる。男手があるって良いわねぇ、呟く女性の背中は、家屋の中へと消えていく。
一晩の寝床を借りるためには、相応の対価を支払わねばならぬようだ。
女性に指示された通り、満杯のブリキバケツを家屋へと運んだゼータであるが、バケツの水が風呂桶へと注ぎこまれることはなかった。ゼータが家屋の戸口前に立ったときに、中から飛び出してきた少年と正面衝突を起こしたのである。ゼータの手を離れたブリキバケツは宙を舞い、苦労して運んだ一杯の水は土の地面へと吸い込まれていった。
「ああ、ごめんね。俺はシーラ。よろしく!」
必要最低限の自己紹介を済ませ、少年は古井戸の方へと駆けて行った。その手には鉄製の片手鍋。母親に言いつけられたのだろう、少年は小さな片手鍋で風呂水の運搬を手伝うつもりなのだ。古井戸に辿り着いた少年は慣れた手つきで釣瓶を引き上げる。たった7つの少年に後れを取るわけにはいかぬ。ゼータは地面に落ちたブリキバケツを拾い上げ、古井戸へと駆け寄るのだ。
シーラと名乗る少年の手助けもあり、小さな風呂桶はあっという間に満杯となった。用済みとなったブリキバケツを戸口の脇に置き、シーラの背に続き家屋と立ち入れば、改めて見るそこは何とも賑やかな空間だ。真新しい木板の床に、同じ風合いの丸太の壁。戸口の他にただ一つ設けられた窓には飴色の簾が下ろされ、三角の高天井には提灯に似た灯りがぶら下がっている。十畳一間といった広さの家屋内にはこれまた真新しい調理台があり、食卓用のちゃぶ台があり、申し訳程度の衣装タンスがある。
それだけならば簡素な空間とも言えるのだが、部屋の床一面の手のひら大の木片が散らばっているのだ。丸い物、四角い物、細長い物、平たい物、様々な形のそれは手製の積み木だ。その他にも、ちゃぶ台の脇には大量の松ぼっくりが転がっており、紙箱に山盛りのどんぐりがあり、作りかけと思われるでんでん太鼓がある。畳みかけの衣類が散らばり、数冊の古書が放り出され、ちゃぶ台の上には倒れたコップと水溜まり。散らかり放題と称するに等しい家屋の一角で、薄茶髪の女性はせっせと夕餉の準備にあたっていた。彼女の足元には、2歳前後と思われる幼女が縋り付いて泣いている。「かーしゃん、だっこ」泣き声の間の訴えは、傍目から見る分にはただただ愛らしい。
「ああ、お疲れ様。湯沸かしも終わった?」
戸口前に立ち尽くすゼータに、女性が声を掛ける。膝周りに縋りつく幼女の泣き声などものともせず、大根の皮を剥く手付きは鮮やかだ。
「まだぬるま湯です。あとは湯に浸かりながら温めようかと」
「そう。なら悪いんだけど、シーラとミムを連れて入ってくれる?30分もあれば食事ができるから、ぎりぎりまで浴室内で粘ってくれると助かるわぁ」
「はぁ…」
まさか客人に子どもの世話を任せるつもりなのか。狼狽えるゼータの横では、シーラがすでに下着一枚の格好だ。一番風呂は頂く気満々といった様子である。方や女性の腕に抱きあげられ、浴室へと運搬される幼女―ミムはこの世の終わりを思わせる表情だ。幼くとも、「見知らぬ旅人と共に風呂に浸かれ」という母の指示はしっかりと理解しているのである。
この件に関し拒否権はなさそうだ。ゼータは覚悟を決め、水音と悲鳴で賑やかな浴室内へと立ち入るのである。
4夜ぶりの入浴は、ゼータの人生で稀に見る壮絶ぶりあった。「昼夜問わず喋りまくる」という女性の評価は適切で、シーラは湯船に浸かる間にも、身体を洗う石鹸を泡立てる間にも絶え間なく言葉を並べ立てる。7歳児の語りに圧倒されるゼータは「はい」「そうですね」以外の言葉を発することはできず、浴室内はシーラの独壇場だ。己の魔法語りを聞くレイバックもこのような心境であったのかと、ゼータは過去の行いにひっそりと懺悔する。
シーラに関しては適当な相槌を打っておけばまだ収集はつく。問題は2歳の幼女ミムだ。温かな湯船に浸かり込んだことで一先ず落ち着きを取り戻したミムは、今度は口を開けば「いや」「だめ」の二言だ。頭髪に注がれる手桶の湯を華麗に躱し、石鹸泡を潤滑剤にゼータの手の内を逃れ、狭い浴室内は大戦乱。3人が全身を綺麗に洗い終える頃には、たっぷりと注がれていたはずの湯船の湯は半分にまで減り、ゼータは疲労困憊の中湧き水の魔法を披露する羽目になる。手のひらから滾々と沸き上がる水を見て、シーラとミムは大興奮だ。「もっと水を出せ」駄々を捏ねる子2人を両脇に抱えたゼータは、げっそりとした表情で浴室を出ることとなったのだ。
***
「子守をお任せして悪かったわねぇ。楽しそうな声がここまで聞こえていたわよ」
ちゃぶ台の向こうで、薄茶髪の女性―マリーが笑う。ちゃぶ台の上には4人分の握り飯と、具たくさんのスープ、山菜の煮つけ、からりと揚がった鶏肉の素揚げ。小さな集落だから食事も質素かと思いきや、殊の外豪華な食卓だ。塩味の握り飯にかじり付き、ゼータは力のない笑みを零す。
「日頃子どもと関わる機会はありませんから、貴重な体験でした。幼子を交えての入浴がここまで大変とは思ってもいませんでした」
「ミムはお風呂嫌いなのよ。30分粘ってとは言ったけれど、本当に持つとは思わなかったわ。どんな手を使ったの?」
「湧き水の魔法を披露したんです。浴槽の湯が大分減ってしまったので」
「あら、ゼータさんは魔法がお得意なのね。羨ましいわぁ。私は魔法が駄目なのよ。生活魔法もろくに使えない。着火魔法くらいと思って練習はしているんだけれど、全然駄目。火花の一つも出せないわ」
「魔法は生まれつき得手不得手がありますからね。マリーさんが魔法を使えないということは、シーラの父君は魔法がお得意だったんですか?」
魔法の得手不得手は、生まれ持っての素質によるものが大きいとされている。例えば巨人族は魔法が不得手な種族と言われており、純血の巨人族で魔法に長ける者は稀にしか存在しない。一方で精霊族や妖精族、悪魔族は魔法に得手な種族で、特別な訓練なくとも多種の魔法を使える場合が多い。近年のドラキス王国では種族の混血化が進み、魔法の得手不得手を単純に種族の面から評価することは難しくなっている。しかし大雑把に言えば、魔法に得手の両親から生まれた子は魔法に長けているし、魔法に不得手な両親から生まれた子は魔法を苦手とすることが多いのだ。そして魔法に得手な者と不得手な者が子を成せば、子はどちらか一方の素質を色濃く継ぐと言われている。つまり加熱魔法を使える魔法に得手なシーラは、両親のどちらかが魔法に長けた者であったと推測されるのだ。シーラが魔法に不得手と言うのならば、シーラに魔法の才能を受け継いだ者は父親しかいない。
「そうね。シーラの両親は魔法に長けていたわ。父親も、母親も」
マリーの言葉に、ゼータは思わず箸を止めた。
「…母親も?」
「シーラは私が産んだ子ではないわ。元々は隣家に住んでいたご夫婦の子よ。夫婦ともに魔法に長けていて、村で有数の狩人だったの。でも母親は産後の肥立ちが悪くてね。シーラを生んで半年とせずに亡くなってしまったわ。その後は父親が一人でシーラを育てていたのだけれど、彼も魔獣との戦いの最中に亡くなってしまってね。ご両親と仲の良かった私がシーラを引き取ったの。もう4年も前のことよ」
「そうなんですか…」
「ついでに言えば、ミムも私の実子ではないわよ。この子は捨て子。うちの戸口の前に、籠に入って置かれていたの。多分、山越えを目前にした旅人が捨てていったんじゃないかと思うのよ。体力のある大人だけならまだしも、幼子を連れても山越えは大変でしょう」
ゼータとマリーの視線の先では、幼いミムが口いっぱいに握り飯を頬張っていた。口端には米粒を付け、首元に巻いた手拭いには野菜の切れ端がぶら下がっている。幼子の記憶に父母の記憶は残っているのか、いないのか。
ミムの横では、シーラが具沢山のスープを啜り込んでいた。やんちゃで口達者な7歳児、しかし手のひらよりも大きな器を抱え込む様はまだまだ幼さを感じさせる。ゼータとて幼い頃に父母を亡くしている。王宮軍の兵士の中にも、幼子を残し魔獣との戦いの末に果てる者は少なくない。王宮関連者の孤児を受け入れるポトス城の孤児院は、常に20人以上の子ども達が在籍しているのだ。平和とされるドラキス王国の中であっても、孤児は珍しい存在ではない。しかしそうであるとは理解しても、シーラとミムを目の前にすれば憐れみは禁じ得ない。ゼータの哀憐は、マリーにも伝わったようだ。
「そんな悲しい顔をしないでよ。この辺りの集落では有り触れた話よ。村を魔獣に襲われ親を亡くすだなんてよく聞く話だし、運が悪ければ村が丸ごと滅ぶこともある。魔獣の活動が盛んになる夜間には、見張りが欠かせないのよ。集落と森の端境に見張り小屋があってね。腕に覚えのある村人が一人、その小屋の中で夜番をするの。魔獣の襲撃から村と畑を守るためにね。とは言っても、村人全員が夜番をできるわけでもない。私は魔法も剣も使えないから、夜番の当番からは外されているわ。シーラの両親は、狩人としても夜番人としても優秀だった。でもね、そういう人から死んでしまうのよ。強者は魔獣や盗賊との戦いで死に、残される者は武器を持てぬ弱者ばかり。そうして戦えない者ばかりが残されて、ついには滅んでしまった集落は山ほどある」
マリーの声が途切れ、家屋内には食器のぶつかり合う音だけが響いた。食事に夢中になるミムとシーラが、哀悼の会話に口を出すことはない。いや、子どもなりに会話の内容を理解しているのだ。ミムの口端に付いた米粒を指先で拾いながら、マリーはくすくすと笑い声を零す。
「なんて辛い話、と思ったでしょう。でもね、朗報よ。今私が話したのは過去の話。レイバック国王様の御力で黒の城が落とされて以降、集落の状況は劇的に好転したわ。集落の人々で解決できないような事態には、国家が手を差し伸べてくれるようになったのよ。この家屋はブラキストの国費で建て直していただいた物よ。ほんの半年前までは、雨漏りだらけのあばら家だったんだから」
レイバックとゼータが女王フィビアスの即位式に参列するために、黒の城を訪れたのはおよそ1年前の事。独裁政権を目論む愚王フィビアスはゼータの剣により討ち取られ、陰の支配者ユダは緋龍の胃袋へと消えた。その後レイバックの名を借りたメリオンが旧バルトリア王国の地を巡り、13の小国を立ち上げた。リーニャの地では長年賢政を敷いた北部首長ベアトラを、ゴルダの地では魔獣との戦いを一手に引き受けていた武装集団の長イルウィリを。そしてここブラキストの地では、旧バルトリア王国東部地帯で唯一の安息地とされた集落の首長を。各土地の君人を王座へと召し上げたのだ。
旧バルトリア王国解体の詳細な経緯を、一村人であるマリーが知る由もない。彼女の口から語られるのは、この1年の間に集落が遂げた数々の変化だ。いつ崩れるかもわからぬあばら家は、ブラキストの国費により小綺麗な家屋へと建て替えられた。荒れ果てた田畑は整備され、村人が食うに困らぬだけの作物の種子や苗が配布された。集落付近の魔獣討伐も進み、強大な魔獣の襲来を心配する必要はなくなりつつある。魔獣の襲来が完全になくなったわけではないから、夜番人による見張りは継続中。しかしやって来る魔獣は、いずれも人一人の手で討ち取ることのできる小型の魔獣ばかりだ。この1年の間に、マリーの集落で人死には出ていない。
旧バルトリア王国東部地帯唯一の国家であるだけに、ブラキストの国土は広大だ。それも国土の大半は山地で、中には深い森の奥にひっそりと佇む集落もある。マリーの集落はゴルダへ向かう道中ということもあり、比較的早期に国家の保護を受けることができた。しかしブラキストの国内には、未だ魔獣の襲来に怯え、日々飢餓に耐え忍ぶ集落が山ほどある。
されど数年と経たぬうちに、ブラキスト内の全集落に救いの手は及ぶであろう。現国王カヤックは賢人と名高い人物であるし、優秀な配下を数十人と抱えている。真に平和な国家には程遠くとも、ブラキストの未来は間違いなく暖かな光に満ちている。彩鮮やかなスープの具材を真新しいスプーンで掬い上げ、マリーはそう笑うのだ。
「レイバック国王様のご決断により、ブラキストの民は人らしい生活を送れるようになったのよ。恩がある、と言ったのは誇張じゃない。本当に、感謝してもしきれないのよ」
マリーの言葉に嘘はない。ゼータがフィビアスの首を落としたこと、レイバックがユダを飲み込んだこと、メリオンが旧バルトリア王国を解体させたこと、何一つとして間違いはなかった。
しかしもし救いの手があと5年早ければ。シーラの父は魔獣との戦いで命を落とすことはなく、ミムは籠に入れられ捨てられることもなかったのだ。マリーとの暮らしが不幸だとは言わぬ。だが救いの手があといくらか早ければ、彼らにはまた違った未来があった。そう考えずにはいられない。
***
シーラ「風呂場でゼータとちんこ比べした」
マリー「あらあら、うふふ」
ゼータ「ちょ、止め」
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