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転生と記憶

7 鋼の獣

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 地下壕の入口では、全身を覆う板金鎧プレートアーマーを着込んだカールソンが、彼の三分の二ほどの背丈のアウロラを見下ろしている。その体格差は大人と子供どころか、別種の生物が対峙しているようだ。
「おう子供、ロブネルがひでえことをしたな。おれが代わりに謝ってやる。おれのほうが先に兄貴の部下になったんだからな」
 アウロラは応えずに距離をとり、アルフォンスのそばまで後退りする。
「おれたちはここの女山賊に用があんだよ。道をあけてくれや。なんで子供がこんなトコにいんのか知らねえけどよ」
「……じゃあどうぞ、って通すと思う?」
「なんだと」
「さっきの奴だって、私が足止めしてたのよ。ちょっと考えたらわからない? 体の大きさに合った脳みそは入ってないみたいね!」
「お、おれをバカにしやがったな!」
 カールソンはまたたく間に顔を紅潮させ、鎧の隙間から湯気が上がりそうな勢いで激怒した。目の部分が僅かに空いているだけのグレートヘルムで頭部全体が覆われているが、その憤激ふんげきぶりには小動物も巣穴に身を隠す。
 騒ぎに気付いた山賊たちが数名、ようやくアウロラのもとに駆けつけた。彼女が長らく待ち望んだ助勢だ。これでようやく、心置きなく戦うことができる。
「アルをお願い! 怪我してるの」
「お、おい、大丈夫か、あんなの」
「任せて!」
 アウロラが手にしている鎚鉾メイスは本来、刀剣の通じない板金鎧を叩き潰すための武器なのだ。小ぶりとは言え、その用途に変わりはない。
 強弓こわゆみから射られた矢のように飛翔したアウロラは、渾身こんしんの力を込めて鎚鉾をカールソンの頭部に叩きつけた。鋭い金属音が坑道内に響き、後ろで見ていた山賊の一人が、やった、と小さく声を上げる。
「なんてすばしっこいガキだ。ロブネルより早えじゃねえか」
「痛……」
 アウロラは鎧の肩口を蹴って飛び退き、右手首を押さえてうずくまっている。鎚鉾が回転しながら宙を舞って床に落ち、下り坂を転がり落ちていった。
「兄貴がおれのために特別に仕立ててくれた鎧だ。大岩がぶつかったって効かねえぜ!」
 カールソンの巨体を包む板金鎧は、一般的なものと比べて金属板の厚みが数倍もある。その重量は、並の力自慢程度では着て動くこともままならない程だ。
「こいつを装備できんのは、世界中でおれだけだ!」
「……頭の中まで筋肉でできてる奴なら、そんな鎧もお似合いね!」
「ま、まだ言うか!」
 なおもアウロラは挑発し、両腕を広げて襲いくるカールソンを事もなげにかわした。
 カールソンは武器を持っていないが、その膂力りょりょくと鎧の重量にまかせて腕を振り回すだけで、充分な凶器となる。振り下ろされた鉄の拳は、地下壕の敷石をやすやすと叩き割った。
 せわしない金属音を上げて鈍重に動き回るカールソンに捕まるアウロラではなかったが、一方で攻め手を欠く状況が続いていた。アウロラが回避を続けながら徐々に後退すると、戦場は少しずつ地下壕内部へと移ってゆく。
「嬢ちゃんじゃ分が悪そうだな」
「かと言って頭領カシラは戻ってねえし、どうする、採掘用のハンマーでも持ってきて殴りかかるか……」
「そのくらいしか手は無さそうだな。通じるかどうか、ひとつやってみるさ」
 遠巻きに戦況を監視していた山賊たちの中から、数人がその場を離れた。彼らの手にしている短剣や手斧では、カールソンの鎧にかすり傷を負わせるのが精一杯だろう。
 アウロラは弾け跳んだ鎚鉾を拾い、打開策を考えながら、いまは致命傷を避けつつ時間稼ぎに専念するほかなかった。
 分厚い金属鎧だけあって関節部分の可動域は小さく、側面や背後には腕の届かない死角があるようだ。だが隙を縫ってそこに飛び込んだところで、攻撃が通じないのでは意味がない。
 工具置き場に走った幾人かの男たちと入れ替わりに、料理番のエステル・マルムストレムがアウロラの身を案じて駆けつけた。
「まったく、あんたらは小さな女の子ひとりに戦わせて」
「そう言わねえでくれ、あんな鉄でできたクマみてえなモン、どうしろってんだ」
「何人かハンマーを取りに走ったが、あのデカブツの鎧はそれでも潰せるかどうか……」
「鎧……動きは鈍いけど、なるほど厄介そうだね」
 機械仕掛けのように動くカールソンを見ると、エステルは眉をしかめて腕を組んだ。彼女はすぐに一計をひらめいたようで、山賊のひとりに向き直る。
「さっき走ってった連中に、採石用の金網を探してきてもらおうかね」
「金網? 石をまとめて運び出すためのやつか?」
「そう、それよ。それからルインを呼んで」

「最近どうも招いた覚えのねえ客が多くてな……お前ら、一体誰にここを紹介されてきたんだ?」
 地下壕の入口を守るように立っていた二人の男に、リースベットがうんざりしたような声をかけた。マントを羽織ったフェルディンが振り向く。蓬髪ほうはつのミルヴェーデンはいち早く接近に気付いており、曲刀の柄に手をかけ隙なく身構えている。
「その姿……山賊の首領だな、お前に用がある。あと僕たちは正式な客人ではない」
「んなことは分かってる……」
「双剣の女山賊……わしに任せるという約束だったな」
 ミルヴェーデンがフェルディンに念を押す。
「ああ。手は出さないよ」
「……どっちでもいい。何なんだこいつらは」
「噂に聞こえた双剣、見せてもらおうか」
「おっさんよお……あたしは遊びで殺し合いやってんじゃねえんだぞ」
「無論」
 リースベットは人を喰ったような態度を改め、目つきは鋭く変貌した。その刺すような視線を、ミルヴェーデンは開いているのか判然としない双眸そうぼうで受け止める。
「何者が使嗾しそうしたかは、その男に聞くがよい。儂は興味がない」
「ぼ、僕は自らの意志で……」
「そうかい。まずてめえを殺してから、ってことだな!」
 リースベットは腰に下げた双剣オスカに手をかけ、弾かれたように前に出た。呼吸を合わせたように、鋭い鍔鳴つばなりが響く。リースベットはとっさに足を止め、陽光が閃いたようなミルヴェーデンの斬撃を避けた。
 細く鋭い風が彼女の柔らかな頬を撫で、薄い土煙が舞い上がる。
「彼の剣を避けた?!」
「……危ねえ危ねえ。あと一歩踏み込んでたら真っ二つだ」
「オースブリンクの剣、知っておるようだな」
「ま、知り合いからちょっとな……」
 ミルヴェーデンはすぐに細身の曲刀を鞘に収め、ふたたび斬撃を繰り出す姿勢を取る。すり足で少しずつ前進すると、リースベットは同じだけ後退した。
 右手は岩に覆われた山肌、左は針葉樹林の下り斜面で、自由に動ける空間は限られている。
「やれやれ、厄介なのに当たったな」
「あの剣を避ける者がいるとは……だが僕は初見でかわしたのだ。そこが違う」
「うるせえぞアホマント!」
 ふたたびミルヴェーデンの剣が閃き、リースベットはフェルディンを罵りながら後方に跳び退いた。ミルヴェーデンの攻撃は圧倒的な切れ味で空を切り裂き、刀身が一瞬光を反射して光跡こうせきが目に焼き付く。
 腰を落とした姿勢でミルヴェーデンは納刀し、表情を崩さず静かに攻めの態勢を保っている。
 リースベットは後転飛びで大きく距離を取ると、左のオスカを投げて体制を崩しにかかった。ミルヴェーデンは足を止めて抜刀し、剣撃で飛箭ひせんを叩き落とす。その僅かな隙にリースベットが距離を詰めて斬りかかり、長さも太さも異なる二本の曲刀が火花を散らした。
「考えたな。彼の技は回避を捨てて一撃に賭ける剣……身をかわすのは意識の外だ」
「外野でぶつくさと!」
 リースベットは鍔迫り合いをリーパーの超人的な腕力で押し切ろうとするが、ミルヴェーデンは剣の鍔を巧みに用いて受け流した。
「やはりそうか。リーパーの力が発現すると、この耳鳴りのような音が聞こえるのだな」
「へえ、大した剣豪だな! リーパーと戦って生き残ったってのか」
「前に戦ったのは……あれは駄目だ。まるで殺気のない男だった」
 ミルヴェーデンは横目で背後を見た。その隙に密着して膝蹴りを叩き込もうとするリースベットに対し、ミルヴェーデンは柄尻を下げて防御する。
「……戦争の技とも、金持ちの道楽とも違う剣術だな。初めて見たぜ」
「いかにも、偉大なる師オースブリンクの剣は、人の生きる力を高めるための剣。そなたのような特別な力を、持たぬ者のための技よ」
「その割にゃあ死に急いでるな、あんたは」
「師は、リーパーなど正面から相手にすべきではない、と仰った」
「その教えは守るべきだったと思うぜ!」
 ミルヴェーデンの腕を足蹴にして、リースベットは後方へ跳んだ。飛び道具を用いた搦手からめても、リーパーの力で競り勝とうという力押しさえ、この一見蹌踉そうろうとした剣士は凌ぎ切ってみせた。仕切り直さなければならない。
「……アウロラなら、あの剣をかわして懐に入れるかも知れねえが」
 速さにおいて優越する少女の名をつぶやきながら、リースベットは次の手立てを考える。
 この場にアウロラがいないことはリースベット、ひいてはティーサンリード山賊団にとって好都合ではあった。
――あいつなら、攻め入ったのがどんな奴でも時間は稼げるだろう。それならいっそ、こっちも時間をかけていい。そろそろバックマンが奴を狙える場所につく頃だ。
 牽制けんせいのためにリースベットは前に出る素振りを見せるが、ミルヴェーデンは剣撃で前進を阻み、その意図を見透かしたように不敵な笑みを見せた。
「……もうひとり、見えておるぞ。フェルディン殿、上に用心せよ!」
「感付いてやがったか」
 斬撃の風圧で枯れ葉がつむじを巻く中、リースベットが舌打ちする。
「伏兵か、卑怯な真似を」
「騎士道精神だとかぬかすんじゃねえだろうな? 寝言は山賊や孤児のいねえ理想の世界に行ってから言いな」
「奇襲をかけた儂らは、とがめ立てできる立場ではないぞ」
「……ミルヴェーデン、君はどっちの味方だ」
「道理に敵味方の別はない」
「話せるじゃねえか。もう少しイカれた奴かと思ってたぜ」
 リースベットは軽口を叩きながら、ミルヴェーデンの剣が少しずつ、伸びと鋭さを失っていることに気付いた。
 それほど疲労している様子はない。だがまるで、怪我を誤魔化しながら戦っているような印象を受ける。僅かな切っ先のぶれが空気を掻いて風を起こし、枯れ葉を舞わせているのだ。
 膠着こうちゃくしていた戦況に変化の兆しを見て取ったリースベットが攻勢に転じようと足を止めると、機械的な金属音が周囲に響きはじめた。ミルヴェーデンも手を止め、徐々に大きくなってゆく異音に意識を向ける。
 フェルディンの背後、地下壕の出入り口から、巨大な板金鎧が人語になっていない叫び声を上げながら飛び出してきた。
「カールソン?!」
「……何だありゃ? 祭り用に飾り付けた鎧か?」
 全身を覆う鎧に身を包んだカールソンが悲鳴を上げ、つまづいて転げ回りながら地響きとともにラルセンの森へと消えていった。
 カールソンには体中にロープが巻き付き、金属製のおもりのようなものが散りばめられていたようだ。
「な、何があったんだ」
仔細しさいは分からぬが、あの様子では、カールソンは一敗地いっぱいちまみれたようだな」
「思えば、到着早々にロブネルが森の彼方へと飛んでいったし……ここは一体どうなっているんだ」
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