射手の統領

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射手の統領166 翠樹龍攻略

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射手の統領
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№166 翠樹龍攻略

 ニアのマタギ村のダトウ集落の村営温泉宿に着き、村人たちから最新情報を得ていたところに、翠樹竜が現れたとの急報が入り、温泉宿を出ると、辺り一帯は樹海に包まれていた。翠樹龍のブレスのせいだ。
 俺は翠樹龍のブレスでできたこの樹海を6種類の5倍属性矢を連射して一掃した。

 昼餉を摂った後、セプト全員分の9個の流邏石をニアダトウの温泉宿に登録し、皆に配った。それから俺たちは、温泉宿の北にそびえるシンキチの山に入った。翠樹龍の棲家の山頂近くに流邏矢を登録して来るためだ。
 流邏石は1里以内だと作動しないので、途中で引き返すことになった場合を考え、流邏矢の甲矢にもニアダトウの温泉宿を登録した。

 最初は俺ひとりで行くつもりだったが、身軽なシノブが斥候として同行すると言い出し、キョウちゃんズも式神で索敵するからと同行を申し出て、あれよあれよと同行希望者が増えた。そして結局最後は、皆で行くことになった。苦笑
 しかし皆が同行したお陰で、途中獲物を狩ることもできた。サヤ姉の二刀流剣舞、サジ姉の麻痺の術&眠りの術、ホサキの正鵠突き、キョウちゃんズの2系統陽の術連射、アキナの動き的、タヅナの旋回切り、シノブの投擲、どれも見事な技と術である。

 時折、操龍弓で翠樹龍の気配を探すが、翠樹龍はどこかへ行っているらしく、山頂付近に翠樹龍の気配はない。
 夕方には山頂に着いて、翠樹龍の棲家は分からなかったものの、山頂に流邏矢の乙矢を登録した。そして俺たちは流邏石で、ニアダトウの温泉宿に戻った。

 温泉宿で夕餉の後、誕生日のアキナとサシでむふふタイムである。
 様々な眼鏡に合ったキャラを閨で使い分けると言う特技を持つアキナは、透け透けネグリジェと、俺が今日、誕生日プレゼントとして渡したむふふなランジェリーを身に付け、女王様眼鏡を掛けて妖艶に仕掛けて来た。アキナよ、今夜は真っ向勝負で来たな。その勝負、受けて立とう!
 明日の翠樹龍攻略に向け、大いに気炎を上げようではないか。

 アキナの手練手管でマイドラゴンが何度も歓喜の咆哮を上げ、ホワイトブレスを吐き尽くしたのは言うまでもなかろう。俺もアキナを何度も昇天させてやったけどな。
 心地よい疲れで、ぐっすりと眠ることができた。

 翌日、朝餉を摂りつつ、作戦会議を開いた。
「今日は流邏矢で山頂に皆をピストン輸送した後、翠樹龍の棲家があると言うシンキチの山一帯をライたちの属性矢で薙ぎ払って丸坊主にしてやろうと思う。」
「随分派手にやるのね。ね、サジ。」
 こくり。「翠樹龍…怒る…。」
「そうですわね。そしておそらく、さほど時間を置かずに舞い戻って来ますわ。」
「そこを待ち伏せるんやな。」
「その通り。で、そのまま俺が囮になって、属性矢をバンバン放って翠樹龍を引き付ける。」
「そこをうちらが横から一気に攻めんねんな。」
「そう言うこと。」
「翠樹龍がぁ、ブレスでぇ、樹海を再生するんじゃぁ、ないかしらぁ。」
「だとしても片っ端から薙ぎ払ってやるさ。」
「消耗戦になりそうでござるな。」
「そうなる前に一気に横から攻めて引き摺り落としてくれよ。」
 皆が頷いた。

「私は囮となるアタルを守った方がいいのではないか?」
「うん、そうだな。
 サキョウとウキョウとアキナは式神を飛ばして、駆け付けて来る翠樹龍を一刻も早く見付けてくれ。見付けたらすぐに皆に知らせて、俺とホサキ以外は、すぐに待ち伏せ位置へと展開。
 ホサキは、俺とその場に残って障壁を張ってくれ。
 俺は属性矢を放って翠樹龍の気を引くから、翠樹龍が俺に気を取られたら、サジ姉は頃合いを見て閃光の術。翠樹龍が怯んだら、一気に遠距離攻撃で翠樹龍を落とせ。
 落としたらサヤ姉、タヅナ、シノブで交互にヒット・アンド・アウェーな。そのとき、アキナは援護射撃。上手く行けば、翠樹龍はアキナの援護射撃を属性矢と勘違いして、必死に回避するはずだから、ヒット・アンド・アウェーの効果が上がる。
 十分イラつかせたら、翠樹龍は大技に出て来るだろうから、そうなったら俺が、封龍矢で仕留める。いいな?」
 皆が頷いた。

「それと、身代わりのペンダントが発動したら即撤退な。そして誰かが撤退したら、残りの皆も即撤退。これだけは絶対に守ってくれよ。」
 皆が頷いた。

 朝餉が終わり、皆で大浴場に向かった。戦勝祈願と禊を行うためだ。この間、女性用の大浴場を貸切にしている。
 皆で禊用の浴衣に着替え、浴室に入り、全員で頭から湯を浴びた。禊をしつつ、戦勝を祈願した。なお、シノブは初参加である。それと、ニアダトウの秘境温泉は薄濁りの食塩泉だったので、ほんのりしょっぱかった。
 禊で濡れた白い浴衣は透ける。小振りな双丘の頂のポチリの色が薄く透けて見える。何とも艶めかしい。って、そんなこと言ってる場合ではないのだ。神聖な必勝祈願で煩悩が頭をもたげて来るとは、俺もまだまだ修行が足りない。
 ちなみにマイドラゴンも頭をもたげて来やがった。汗

 禊を終え、下帯を締めて気合を入れる。これで戦闘準備完了だ。いざ、出陣。

 さて、流邏矢で皆を、シンキチの山の山頂までピストン輸送だ。
 まず第一陣で、サヤ姉、サジ姉、ホサキを運んだ。盾槍士のホサキは防御体制を整えて陣地を確保。医薬士のサジ姉は期せずして戦闘が始まった際のケガに備える。剣士のサヤ姉は奇襲への反撃要員だ。
 第二陣はキョウちゃんズとシノブだ。キョウちゃんズは式神を飛ばして翠樹龍の接近を監視し、シノブは神経を研ぎ澄まして周囲に気を配る。くノ一の技だ。
 第三陣はアキナとタヅナ。アキナも式神を飛ばせるが、キョウちゃんズのように長時間飛ばすことはできないので、アキナが式神を飛ばすのは、俺が周囲の樹海を薙ぎ払ってからだな。

 さぁ、始めるか。
「皆、いいか。全員の5倍を連射するぞ。」ライたちに話し掛けると、
『『『『『『応!』』』』』』と、威勢のいい返事が来た。念話だけども。
 山頂を中心に、シンキチの山を6方向に分け、雷撃矢、水撃矢、震撃矢、氷撃矢、炎撃矢、風撃矢を、それぞれ割り当てた方角に次々と射放った。属性矢が飛んで行って着弾すると、シンキチの山を覆っていた樹海に、次々と大ダメージを与えて行く。

 山頂から属性矢で徐々に樹海を削って行き、5合目辺りまでを丸坊主にした頃、
「アタル兄、翠樹龍が南東から飛んで来よる。」
「よし、来たか。ウキョウ、東と南、100mの所に皆が隠れる塹壕を掘れ。それが終わったら皆にバフ。」
「任せてんか。」
「サヤ姉、サジ姉、タヅナ、シノブは南の塹壕、サキョウ、ウキョウ、アキナは東の塹壕。」

 ウキョウが、土属性の陽の術でふたつの穴を瞬時に造って、皆に各種バフを掛けると、俺とホサキを残し、残りの嫁たちがふたつの塹壕に分かれて潜んだ。
 ウキョウのバフを受けたホサキが自在の盾を広げ、ブレスに備えて障壁を展開した。
 これで迎撃準備完了だ。

「なんだ、この様はー!」飛来した翠樹龍が棲家であるシンキチ山の惨状に眼を剥き、上空にホバリングしながら、辺りを見回している。
 翠樹龍がブレスを吐き散らすと、ブレスが当たった場所には樹々が生え、ぐんぐん育って行く。
 俺とホサキがいる所にもブレスが来たが、ホサキが完全にガードした。

「また5倍を連射するぞ。」
『『『『『『応!』』』』』』
 再生しつつあった樹々に5倍属性矢を射込むと、
「貴様の仕業かー!」と言う翠樹龍の咆哮が辺りに響き渡った。

 翠樹龍の注意が俺に向いた瞬間、俺は速射で5倍属性矢の連射を始めた。
 最初の数矢は躱した翠樹龍であったが、そこに東の塹壕からサキョウの各種デバフの術が翠樹龍を襲った。
「グヌヌ、この不快さは何だ?」
 デバフの効果で翠樹龍の回避行動が明らかに遅くなると、5倍属性矢が直撃し出し、追加の属性効果を発揮して、翠樹龍にダメージを与えた。
「グワァ、なんだこれは!複数の神龍の力を纏っておるではないか。どう言うことだ?」

 そこに南の塹壕からサジ姉の閃光の術が見舞われた。
「グオ、眩しい。」眼の前の閃光によって、一時的に視覚を奪われた翠樹龍は、一旦上昇して距離を取ろうとしたが…、

 それを見逃さず、東の塹壕から巨大な竜巻が起きた。サキョウとウキョウの風属性の陽の術の合わせ技だ。
 竜巻に飲まれた翠樹龍は空中で竜巻に巻かれ、クルクルと回転した後、バランスを失って落下した。墜落直前に体勢を立て直し、何とか不時着に持ち込んだのは、流石神龍と言う外ない。敵ながら天晴である。

 しかし間髪入れず、サヤ姉、タヅナ、シノブが襲い掛かった。防御力の高い翠樹龍に大したダメージを与えることはできないが、代わる代わるでのヒット・アンド・アウェー戦法の畳み掛けは、翠樹龍をイラつかせるには十分だった。
 アキナからの援護射撃も、翠樹龍は必死に躱している。俺の属性矢と混同しているに違いない。目論見通りだ。

「おのれ、もはや容赦はせぬ。」翠樹龍が気を溜め始めた。気を高めて一気に放出する起死回生の大技だ。

 しかし、俺はこれを待ちに待っていたのだ。
 俺は操龍弓を高く掲げ、金剛鏑を装着させていた封龍矢を操龍弓に番えて引き絞る。狙うは急所の眉間。
 操龍弓が翠樹龍の高まる気に呼応し、封龍矢の纏う気がぐんぐん高まって行くと、封龍矢が物凄い気の高まりで輝きを放ち出す。
 気の高まりが最高潮になったとき、封龍矢を放つ。弓道八節に言う、会の延長からの離れ。基本中の基本であり、究極の奥義でもある。
 次の瞬間、封龍矢は翠樹龍の急所の眉間を正確に捉えた。
 眉間にめり込んだ封龍矢の金剛鏑から、凄まじい量の気が四散し、そして反転、散らばった気が翠樹龍に収束して行く。
 翠樹龍はそのまま収束する気に包まれた後、緑色に激しく輝いた。

「グオオオオオ!」凄まじい咆哮を放った翠樹龍は、全身が無数の緑色の粒子となり、その粒子は渦を巻きながら金剛鏑に吸い込まれて行った。
 ああ、いつ見ても凄ぇ。でもこの光景もこれで見納めか。今回の翠樹龍で七神龍をすべて攻略したものな。

 左右に展開していた嫁たちが、俺の所に寄って来た。満面の笑顔だ。

 少し経って、戻りの箙に封龍矢が戻ると、封龍矢に装着している金剛鏑は緑色に輝いていた。その緑色に輝く金剛鏑を、封龍矢から取り外して覗き込むと…。
 金剛鏑の中で緑色の光の粒子が渦を巻き、やがて翠樹龍の形を形成し始めた。
 そしてしばらくすると金剛鏑の中で翠樹龍が完成した。ライ、ウズ、シン、レイ、エン、ノワと見て来たこの光景。全く同じだ。

 翠樹龍からの念話が来た。
『敵ながら見事であった。余は何もできなんだ。』
「仲間たちといい連携が取れたと思う。そのお陰だ。」
『余のブレスがまさかひとりの盾槍士に防がれるとはな。』
「うむ。ギリギリのところだった。持ち堪えられたのはウキョウのバフの術のお陰だな。」ホサキがそう答えると、
「えへへ。」ウキョウがホサキにサムズアップをした。笑
『それからあのデバフ。あのせいで貴様の矢を避けられなくなった。』
「えへへ。」サキョウが翠樹龍にサムズアップした。やっぱり双子、反応が同じである。笑

『そして目眩ましの閃光に続くあの竜巻。あの気力量は並ではない。風属性の陽士が何人、いや、何十人おるのだ?』
「「うちらふたりや。」」今度はふたりがハモリつつ、シンクロして翠樹龍にサムズアップをした。
『なんと!たったふたりか。』
「ふたりは天才陰陽士だからな。」

『それから、畳み掛けられたヒット・アンド・アウェーにはイラつかせられたし、通常矢には騙されたわ。通常矢と分かっていれば回避する必要などなかったものを。』
「そう言う作戦だったからな。」

『余は三方を包み込まれていた訳か。いや、余が袋小路にはまり込んだと言うべきだな。迂闊であったわ。
 ところで余をどうする?殺すか?』
「まさか。翠樹龍、お前を俺の眷属にする。」
『余に眷属になれとか。…ふむ、敗れた余に否やは言えぬな。ご主人、名を所望する。』
「コムでどうだ?森林を意味する古語の木叢こむらから取った。」
『承知。ご主人、余の力を存分に使うがいい。』
「俺のことは、ご主人ではなく、アタルと呼んでくれ。」

『相分かった。ところでアタル、そなたは他の神龍も従えておるようだな。』
「ああ。コム、お前で最後だ。」
『なんと、七神龍をすべて従えたと言うのか?』
「そうだな。コムよ。ライ、ウズ、シン、レイ、エン、ノワとともに俺に力を貸してくれ。そして俺の良き相談相手になってくれ。よろしく頼む。」
『承知。しかし、余らが全員、同じ主人の眷属となったのはいつ以来か…。』
『随分昔のことよな。』ライがコムの回想に応じ、
『であるな。』それにウズが応じた。
 で、いつ以来なんだよ。妙に気になるじゃねぇか。

 ひと通り、七神龍たちの念話による回想が終わると、コムが嫁たちに念話を飛ばした。
『奥方たちよ、余はコムだ。よろしくな。』
「「「「よろしく。」」」」「よろ…。」「「コムはん、よろしゅう。」」「よろしくでござる。」

『さて、アタルよ。余が棲家を元通りにしたい。よいか?』
「もちろんだ。5倍の連射でいいか?」
『よい。』
 コムを眷属にして得た植撃矢の試射を兼ねて、5倍植撃矢をガンガン連射すると、山頂から5合目まで丸坊主にしたシンキチの山の森林を、見る見る間に再生した。

 森林の再生が済むと、コムとの戦いで5倍属性矢を連射したライたちも含めて、7体の神龍全員に、収納腕輪に入れていた獲物を、ことごとく食わせた。
 まぁ、食わせたと言うのは、なんか違う気がするな。要するに、光の粒子にして吸収させ、使って減った気力を回復させたのだ。

「ところでコム。なんで暴れてたんだ?」
『ふむ、余はここ十数年眠っておったのだがな。その間に人間どもは余の森を大きく削っておったのだ。以前は慎ましい範囲で樹を伐り出していたり、獣を狩っていたりするだけだったので、見逃してやっていたのだがな。』
「まじか?」なんか、シンのときと似ているな。シンも棲家のトリトの大砂丘を侵食されて怒ったんだっけ。
『これ以上、荒らされては堪らぬゆえ、余は森林を再生したまでよ。』ちょっとやり過ぎだった気もするが…。
「分かった、ニアの大森林にはこれ以上に手を出さないように、伝えよう。」
『うむ。そうしてくれ。』

「じゃぁ帰るか?」
「「「「「「「はい。」」」」」」」『『『『『『『応。』』』』』』』
 流邏石で、ダトウ集落の温泉宿に飛んだ。

 その晩、翠樹龍の攻略祝いだと言って、ダトウ集落の村人たちが熊鍋を振舞ってくれた。熊肉は獣臭いかと思ったが大したことはなく、生姜とニンニクを効かせた味噌仕立てで、非常に旨かった。熊肉は分厚くて歯応えがあったし、山菜やキノコもたっぷりと入っていた。

 それと、この温泉宿自家製のどぶろくだ。これが旨い。熊鍋との相性が良く、ついつい杯を重ねてしまう。
「アタル兄、そんなに呑んで大丈夫なんか?」
「おう、らいじょうぶら。」あれ?
「あかん、呂律が回ってへん。」
「らいじょうぶらってばさー。」とは言ったものの、呂律がおかしいのが分かる。ちょっと呑み過ぎたかもしれん…。ま、いっか♪

 全然よくなかった。すっかり酔っ払った俺は、千鳥足を両脇からキョウちゃんズに支えられ、部屋まで運ばれてしまったのだ。
 出会った頃、小っちゃかったキョウちゃんズは、今や俺とほぼ同じ高さである。ふたりで千鳥足の俺を運べるのだなぁ。などと感心しつつ、部屋ではベッドに倒れ込むように寝たところまでは覚えているのだが…。

 翌朝、目覚めた俺は真っ裸だった。まじか?冷汗
 両サイドにはキョウちゃんズがスヤスヤと寝ている。ふたりとも裸だ。昨日は一戦交えたのだろうか?記憶がない。
 しばらくして目覚めたふたりに尋ねても、はぐらかされて教えてくれなかった。ただ、マイドラゴンがやたらご機嫌だったので、いろいろされたんじゃないかとと思う。泣

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 毎週月曜22時に投稿します。

 以下の2作品も合わせてよろしくお願いします。
「精霊の加護」https://www.alphapolis.co.jp/novel/121143041/836586739
「母娘丼W」https://www.alphapolis.co.jp/novel/121143041/265755073

 カクヨム様、小説家になろう様にも投稿します。
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