では、モバイルアプリエンジニアになるには、どのようなパスがあるのか。
「プログラミングスクールで最低限の知識を学び、まずはアプリ開発を行っている会社に見習いとして入り、徐々にキャリアアップを図っていくというパスや、大学生であれば独学で最低限学んだ上でメガベンチャーのインターンシップに応募し、そこで働きながら社内の教育環境を活用するというパスもあります。また、小さなモバイルアプリであれば1人でつくることが可能なので、何か成果物をつくり、それを実績としてアピールすることで、どこかの企業に見習い的なポジションで就職するという手もあります。
前述したとおり、日本では特に若い人はiPhoneユーザが多いことも影響して、モバイルアプリエンジニアを目指す人はiOS(Flutter)にいく傾向が強く、また近年ではAIや機械学習の領域を目指す人が多いのに対し、Androidアプリにいく人は少なめです。そのため人材市場において需要に対して供給が少ないため、人材の希少価値が高くなっており、報酬の高さや就職のしやすさ、仕事の獲得のしやすさという面では狙い目だと感じます」
モバイルアプリ市場は拡大傾向にある。総務省「令和3年版 情報通信白書」によれば、日本の2023年のモバイルアプリ売上高予測は前年比11%増の365億ドル。フラー株式会社発表の「アプリ市場白書2023」によれば、ユーザが1日にスマホアプリを起動する回数は121回、1日におけるアプリ利用時間は5時間、1カ月に利用するアプリの個数は47個に上る。
(文=Business Journal編集部、協力=深見浩和/モケラボ代表取締役)