――「生コッペパン」 シリーズが好評ですが、どのような体制で開発・製造しているのでしょうか。
ファミマ広報部「市場調査については、当社の開発担当者だけではなく、製造メーカーさん、原材料メーカーさんなどを含めた『開発チーム』で実施しています。市場調査は必ず目的を具体的に共有してから、4~5チームに分かれて買い回りを行います。一度に約100種類を全員で試食し、言葉だけでは伝わらない食感や味を全員で共有することで商品の精度を高めています」
――「生コッペパン」シリーズの累計販売数はどのくらいでしょうか。
ファミマ広報部「累計販売数1億2000万食突破(2023年2月28日から2024年2月15日までの『生コッペパン』シリーズ累計販売数合計)です」
――そもそもファミマベーカリーは豊富なラインナップや若者受けするレパートリーが人気ですが、御社にとってパンは日配の中でどのような位置づけなのでしょうか。
ファミマ広報部「パンはコンビニ中食のなかでも『最も安価に楽しめる食事』であり、毎日忙しいお客様の『日常の食事』です。決してハレの日の食事ではなく、豪華さや贅沢さはありません。
しかし、パンを選ぶことの楽しさや、何気なく選んだパンが美味しかった時の喜びを通じて、お客様の忙しい日常を『ちょっとだけイイ日』にするお手伝いができます。定番のパンが美味しいコンビニであるのとともに、楽しさやワクワクをお届けしたいという想いで豊富なラインナップを展開しています。ご来店いただいたどんなお客様にとっても、きっと欲しいパンが見つけられる品揃えを目指しています」
高額、高級な商品ではなく、「安価に楽しめる食事」としてのパンを、消費者のイメージを覆す商品として提供することを追求しているファミマの姿勢が、購入した人たちの心に刺さった結果が、今回のネット上の高評価につながっているのだろう。
(文=Business Journal編集部)