もっとも、サーバー代以上にポケットペアにとって重大な経営リスクになりかねない要因があるという。それが著作権問題だ。パルワールドをめぐっては、かねてから登場キャラクターが「ポケモン」のそれに酷似しているとの指摘が広がっていた。これを受け先月25日、株式会社ポケモンが
「お客様から、2024年1月に発売された他社ゲームに関して、ポケモンに類似しているというご意見と、弊社が許諾したものかどうかを確認するお問い合わせを多数いただいております。弊社は同ゲームに対して、ポケモンのいかなる利用も許諾しておりません。なお、ポケモンに関する知的財産権の侵害行為に対しては、調査を行った上で、適切な対応を取っていく所存です」
とコメントを発表するに至っていた。ゲーム業界関係者はいう。
「ポケモンのキャラクターと『ほぼ同じ』ともいえる『パル』も複数いるなど、そのシナリオ設定や『プレイの仕方』においてポケモンを参考にしているのは明らか。ただ、ゲーム業界ではこのレベルの模倣は珍しくないという現実もあり、ポケモン側がどのような対応をみせるのかは読めない部分が多い。もしポケモン側が著作権侵害を主張して販売・配信差し止めを求めてポケットペアに対し法的手段を取るような展開になれば、ポケットペアが被る損失は未知数となってくる。ただ、もし仮にパルワールドが『吹き飛ぶ』ことになっても、開発コスト含めてすでに投資分は十分に回収できているかもしれず、今後得られるはずだった利益を得られない程度で済むかもしれない」
(文=Business Journal編集部)