昨年9月24日付「モデルプレス」記事によれば、無印良品のメインユーザーは40~50代の女性であり、今回のリニューアルには無印良品のスキンケアアイテムを使ったことがない層を取り込む意図もあるという。
「1990年代にはすでに流行していた無印良品だが、商品パッケージの基本線はここ20年以上変わっていない。日本がバブル景気に浮かれるなか、それと逆行するかのようなシンプルなデザインは当時は斬新だったが、さすがに20年以上たてばデザインのトレンドも大きく変わるので、古臭さが出てくるのは避けられない。ブランドとしては徐々にデザインを進化させていくのは当然。無印良品のメイン客層は、流行り出した頃に10~20代で、それからずっと愛用しているという女性客。こうした固定客のなかには慣れ親しんだデザインが変わってしまうことに拒否反応を示す人もいるだろう。一方、今の20~30代の消費者は非常にコスト意識が厳しく、割高な価格帯の無印良品に対し『高級品』というイメージを持つ人すらいるほどで、なじみが薄い人も少なくない。無印良品としては、将来の持続的な成長の観点から、そうした層の取り込みが必要だと考えているのではないか」
無印良品は公式HP上で自らの目指すべき姿を次のように定義している。
<当初はノーデザインを目指しましたが、創造性の省略は優れた製品につながらないことを学びました。最適な素材と製法、そして形を模索しながら、無印良品は「素」を旨とする究極のデザインを目指します。一方で、無印良品は低価格のみを目標にはしません。無駄なプロセスは徹底して省略しますが、豊かな素材や加工技術は吟味して取り入れます。つまり豊かな低コスト、最も賢い低価格帯を実現していきます。このような商品をとおして、北をさす方位磁石のように、無印良品は生活の「基本」と「普遍」を示し続けたいと考えています>(「無印良品の未来」より)
(文=Business Journal編集部)