成長の終焉か「5つの数字」で見るテスラの栄枯盛衰

そのBYDも2024年1~3月は前四半期から大きく台数を減らした。中国市場は春節の影響で、1~3月は自動車販売台数が落ちるのが普通だ。が、世界的なEVシフトの変調の影響はBYDも受けている。逆風のEV市場でテスラとBYDの首位争いが激化することは間違いないだろう。

BYDが有利な点と不利な点

EV専業のテスラとは違ってBYDはPHVも生産・販売している。総販売台数ではBYDがテスラを大きく上回る。EV市場が厳しくてもPHVを売ることができるBYDが有利な面がある。反面、中国企業であるBYDには、欧米市場へのアクセスの難しさもある。

EVのパイオニアとして先頭をひた走ってきたテスラだが、競争環境の激化やEVシフトの減速によって、今後も“覇者”として君臨し続けられるかは不透明。そんな中で注目されるのが新型車の導入だ。

決算説明会ではイーロン・マスクCEOが、2025年の早い時期に新モデルを投入すると表明したことで、株価の急反発につながった。テスラが本当に輝きを取り戻せるかは、新モデルを予定通り投入し、期待通りにヒットさせられるかにかかっている。

【グラフ】売上高、利益率、時価総額の変化など、トヨタやBYDとも比較したグラフを見る
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