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会議の場で積極的に意見は出すけど、それが反対意見ばかりの人や、代案を出さずに反対する人がいます。こういった人がいると、議題はいつまでたってもまとまらず、会議を進めようとしている人たちは必要以上にイライラしてしまいます。でも、反対する人は別に会議を邪魔したいわけではないのです。
これはSNSなどでも言えることですが、努力をせずにてっとりばやく承認欲求を埋める方法が、何かに反対することです。実力がなくてもマウントを取れて、自分の存在を簡単にアピールできる。相手の上げ足を取りたいとか、論破したいとか、性格に問題がある場合もありますが、会議でやっかいな存在になる人は、このタイプが多いと思います。
そして、SNSで誹謗中傷などによって承認欲求を満たす人が、なかなか言動を変えられないように、リアルであってもそうそう変わりません。だから、まともに向き合って消耗するより、そういう人もいるのだと割り切ったほうが楽なんです。
会社の会議ではSNSのようにブロックやミュートはできませんが、幸い、会議の結果は意見が割れれば多数決で決まることが多いです。あまり気にしないようにしましょう。
そのうえで、相手の反対意見が採用されたときは受け入れましょう。自分の意見が絶対に正しいとはかぎりません。それを認めないと、何でも反対する人と同じになってしまいます。反対意見があればこそ見えてくる問題もありますし、反対をきっかけに再考することで、よりよくなっていくこともあります。
代案を出さずに反対する人についてですが、これは必ずしもNGではないんです。反対するからには必ず代案を出さなきゃいけないというのは、自分ルールの押し付けです。
漠然と「これはだめだ」と感じてしまうことってありませんか? その場で明確な反対理由をそろえることができないけど、長年の仕事の経験や勘が当たることもあります。だから、反対の声だけは、理由もなく上げてもいいんです。
例えば、誰しもいじめや戦争には反対だと思います。でも、いじめや戦争をなくす代案が出せないなら反対する権利はないと言われたらどうでしょう? 具体的な案は出せなくても、これは違うと感じることはあると思うんです。
会議で反対意見ばかり出す人がいても、必要以上にイライラせず、反対意見も会議に必要な要素の1つだと思って、受け入れたり流したりしていきましょう。
上司の気分を害さずに自分のやりたい企画を通すには、当たり前のことですが、まず、企画そのものはしっかりと考える必要があります。そのうえで、信頼を深めたり、相手が同意しやすい状況を作っていったりするのがいいでしょう。
実力以外の理由で、上司が意見や企画に反対してくるときは、知らない内に気分や機嫌を害しているか、自分の立場ではよかれと思って出した企画が、上司の立場では都合が悪いということが多いです。
それは、優先順位であったり、他で管理している仕事との兼ね合いであったりといろいろですが、こういう状況で無理に自分の企画を押し通そうとすれば反感を買いますし、通る企画も通らなくなります。だからこそ、まずは信頼関係を深めて、今すぐ言いたいことをグッとこらえて、本題に入る前にワンクッション入れましょう。