これまでの内容を踏まえ、1年で合格するスケジュールを考えてみましょう。
これからお教えするスケジュールの組み方は、基本的にどの試験でも使えるものです。
繰り返し書いていますが、第一にやるべきは、「過去問のチェック」です。
これは、「資格試験に合格する」という目標を達成するための、最終到達点を確認することです。
合格基準も必ずチェックしましょう。
相対評価で受験者の上位10%ほどが合格する試験もありますし、ほかの受験者に関係なく一定の点数を取れば合格する試験もあります。
試験によって、身につける知識レベルが変わるので、勉強を始める前に必ず見ておきましょう。
一般的に、資格試験は、試験制度変更などの予告がなければ、前年と大きく出題形式や難易度が変わることはありません。
直近数年分の過去問が時間内に問題なく解けるようになれば、合格レベルに近づいていると考えてよいでしょう。
ポイント① 過去問をチェックする
続いて行うことは、テキストと問題集の選定です。
専門学校などに通わず、独学での合格を目指す場合、市販のテキストを中心に勉強することになります。
どちらも試験範囲を網羅していながらも、なるべく簡単な表現で書いてあり、薄いものを選びましょう。
どの試験でも必ず、合格した人がブログ等で使った教材を紹介しています。
実際に合格者が書いている一次情報を参考にし、テキストを選びましょう。
ポイント② テキストと問題集を選ぶ
テキストを入手して準備が整ったら、勉強を開始します。
勉強時間は試験の難易度によって異なりますので、合格した人のスケジュールを参考に、1日あたりのノルマを設定しましょう。
私の経験で言えば、行政書士試験は1日2時間で半年ほど、司法書士試験は5時間半で2年、公認会計士試験は司法書士試験合格からの1年間に5時間半の勉強で合格しました。
TOEICは行政書士試験と並行して勉強しており、1日1時間ほど勉強していたように思います。
ポイント③ スケジュールをたてる
試験日までは長くつらい日々が続きますが、合格のためには、続ける以外の選択肢はありません。これまで書いてきたとおり、「人間は意志が弱く、続けられない」ことを前提にスケジュールを組み、適度に休息を取って、限界を迎えないように自分をコントロールしましょう。
ポイント④ 休息を取る
勉強開始からの3か月で、テキストと問題集を三周終えることを目指しましょう。
三周くらい読むと、少しだけ内容が覚えられます。
その後は同じ内容を繰り返すことになるので、楽になったことが体感できます。ここまで続けるのが、最初の目標です。
ポイント⑤ テキストと問題集を三周する
3か月を経過したら、本番形式で行われる模試に申込を始めます。
本番までになるべく多くの模試を受け、慣れるようにしましょう。
本試験では予想外のことが起こりますが、事前に多くのトラブルを経験しておけば、万が一の場合でも対処できる可能性が高くなります。
ポイント⑥ 模試に挑む
試験まで残り3か月を迎える時点で、過去問の内容を概ね理解でき、模試でも合格水準の点を取れるレベルを目指しましょう。
余裕をもって合格レベルに到達できれば、残った時間でさらに実力を上積みし、合格の可能性を高めることができます。
ポイント⑦ 合格水準を目指す
最後の1か月は本番を見据え、体調管理と知識の穴をふさぐことに努めます。
直前に吸収した知識が出題されることもあるため、最後まで気を抜かないようにしましょう。
ポイント⑧ 最後まで気を抜かない
1年で難関資格試験に合格することは、私の例のように不可能ではありません。
この一瞬にも試験までの残り時間が減ってしまうため、すぐに行動することが大切です。
人生を変えるチケットをつかむため、この瞬間から行動を開始しましょう。