また、移動中に限らず、何度テキストを繰り返してもなかなか覚えられない論点については、特別な対応をすることが望ましいです。
私は、何回か繰り返してもわからない論点については、「間違いノート」を作り、苦手な部分をまとめて確認できるようにしていました。
具体的には、A4の白紙とボールペンを常にポケットに入れておきます。そして、覚えにくい部分を見つけたら、なるべく簡潔に書き写します。
たとえば、「会社法上の大会社は、最終年度の貸借対照表において、資本金が5億円以上か、負債が200億円以上の会社」のような感じです。自分さえわかれば問題ないので、テキストを繰り返し読むなかで、間違えがちな論点の穴を少しずつふさぐイメージを持つとよいでしょう。
移動時間を有意義にするポイントとして、「常に勉強道具を持っておく」ということが挙げられます。職種にもよるでしょうが、勉強のチャンスになる時間はいつ訪れるかわかりません。そのため、勉強できる道具は常に持っておくべきです。
私が会社員として働いていた時代は、内勤で移動時間はほぼありませんでした。それでも、会議前の待ち時間やエレベーターに乗っている時間など、ほんの少しの空き時間には、間違いノートに目を通し、少しでも勉強するように心がけていました。
社会人受験生は時間の確保が難しく、専業受験生に比べて絶対的に不利です。細かい時間を積み重ねる努力が、合格に近づくことをぜひ覚えておくとよいでしょう。