あらゆるスキマ時間で集中学習! 無駄ゼロ独学術

「お金をかけずに家勉だけで」難関資格試験に合格する勉強法

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キャリアアップ、資格試験、公務員試験、TOEIC、リスキリングなどにおいて、予備校や専門学校に頼らず一人で勉強するのはうまくいかないものです。いわゆる「独学」が難しいといわれる理由は――人間の意志がそもそも弱いからです。ただし、人間の意志は弱いという事実を受け入れることで、独学の成功率を高めることができます。この本には、忙しい社会人でも実践できる、独学を成功させるためのノウハウが満載です!
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自宅では「だらだら」勉強しない

いくつか考えられる勉強場所の中で、自宅はもっとも誘惑に負けやすい場所です。快適に自由時間を過ごすためのグッズがそろっており、本来、勉強するにはふさわしくないからです。それでも、予備校に通わない独学者にとっては、自宅は勉強時間を確保するために大切な場所でしょう。
それでは、誘惑の多い自宅で勉強を効率化する方法を考えてみましょう。

まず、やってはいけないのは、だらだらと長時間勉強することです。よくあるうまくいかないパターンは、始めと終わりの時間やノルマの分量を決めずに、体力の続く限り勉強に取り組もうとする方法です。これは、1日2日は続けられても、そう遠くないうちに精神的な限界が訪れます。

仕事で想像してみてください。終わりの時間を決めずにできるところまでやる、として仕事を始めたら、普通は身が入らないはずです。仕事が大好きという人以外は、「早く帰りたい」という思いが頭を離れないでしょう。
つらいことに取り組むときは、明確な終わりがないと心が持ちません。メリハリをつくって、努力するときは努力し、休むときは休まなければ、長い独学の日々を乗りきれないでしょう。

従って、自宅学習に取り組む際に最初に決めるべきは、家で勉強する時間数と、勉強量の2点です。合格までにつけるべき実力と、残っている日数から必要な量を逆算し、1日あたりのノルマに落としこみます。
やるべきことを終えたら自由時間を楽しむようにし、翌日に疲れを残さないようストレスを解消しましょう。

自宅で勉強するための「環境づくり」

また、一人暮らしの人を除いては、家族にも気をつかう必要があります。
私は2013年の春に第一子である長男が生まれ、同年の夏に、司法書士試験に挑みました。そのため、受験勉強と並行して、出産準備や子育てを行う毎日でした。
妻に負担が集中しないよう、電車での移動時間を中心に勉強し、帰宅してからは子どもの面倒をみていました。
さらに子育てと並行して勉強を続け、2014年には公認会計士試験に挑戦しました。
このとき、資格を取ると将来が安定することと、何年も勉強を続けるつもりはないことをあらかじめ説明し、「期間限定」という条件付きで家族の理解を得ていました。
いくら資格取得にメリットがあっても、負担を妻に押しつけていたら、応援してもらうことは難しかったでしょう。

自宅での勉強は、環境づくりが大事です。
試験勉強に家族が不満を感じれば、ストレスが自分に返ってくることになり、結果的に集中できなくなります。
家族がいる人は、勉強を問題なく続けられるよう、負担をかけていることを忘れず、感謝するようにしましょう。

これに加えて、「物理的制約をつくる」で書いたように、日常生活になくても困らないゲーム機やマンガは封印しましょう。
スマホはなるべく手の届かない位置に持っていきましょう。勉強時間中は、キッチンや浴室などに置いておいてもよいかもしれません。

自宅は「眠くなりやすい」

ここまでが、環境面の事前準備です。
もう一つ、自宅学習で集中するには、自分の体調を整えることも重要です。体調が万全でないときに机に向かっても、内容は頭に入りません。
なかでも自宅で勉強するときに気をつけたいのは、睡眠不足です。

自宅で勉強する際、睡眠については、外と大きく環境が違います。布団やソファーがあり、すぐ寝られるからです。疲れた状態で帰ってきて、夕食後に少し休んでいるといつの間にか寝ていた、という経験は誰にでもあるでしょう。

睡眠不足だと夕食後に眠くなってしまい、あっという間に朝になりかねません。すでに書いたとおり、朝にウエイトを置いたほうが、勉強は効率化しやすいと思います。
ただし、寝不足であれば、せっかく早起きしても効果は小さくなります。

そのため、朝に勉強するというスケジュールを組むときは、十分な睡眠時間を取ることが前提になります。効率を重視するなら、深夜まで起きることは避け、決まった睡眠時間を確保することを心がけましょう。
私の場合は、どんなに忙しい場合でも、トータルで1日6時間は眠るように心がけていました。それを下回ると明らかにパフォーマンスが落ち、仕事にも悪影響がありました。
自分が最大限に力を発揮できる睡眠時間を分析するとよいでしょう。
朝だけ勉強する、と割りきって、夜は早めに寝てしまうのも一つの選択肢です。

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プロフィール

石動龍
石動龍

青森県八戸市在住。公認会計士、税理士、司法書士、行政書士。読売新聞社記者などを経て、働きながら独学で司法書士試験、公認会計士試験に合格。石動総合会計法務事務所代表。ドラゴンラーメン(八戸市)元店長、ワイン専門店vin+共同オーナー、十和田子ども食堂ボランティアとしても活動している。趣味はブラジリアン柔術(黒帯)と煮干しラーメンの研究。

著書

意志の力に頼らないすごい独学術

意志の力に頼らないすごい独学術

石動龍 /
キャリアアップ、資格試験、公務員試験、TOEIC、リスキリングなどにおいて、予備...
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