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貴族階級、ルベルト・シャントニー男爵と下女の間に生まれた娘、アイリーン・シャントニー。
彼女は男爵が亡くなってからというもの、本妻のシャントニー夫人(旧姓:フリーダ・クロズリー)や、義姉のカティ、義妹のロザリアから過酷な仕打ちを受けていた。
そんなある日、彼女はシャントニー夫人からあることを命じられる。
かの悪名高い、ウィン・アシュリー伯爵の屋敷で使用人として働くことだった。彼は人目には全く出ない身で、また亡くなった人の身体を解剖する解剖医学者であった。誉れ高き職のはずだったが、伯爵の不気味な風貌から、いつしか「関わったものは死ぬ」という噂が立てられるようになった。そんな彼の屋敷でメイドが募集されているという。
「アイリーン。貴方家事しか取り柄がないのだから、屋敷のために働いてきなさい。女が働いて金を貰うなど、とても卑しいけれど。」
シャントニー夫人のいじわるから指示された命だったが、この出会いはアイリーンの人生を大きく変えることとなる。美しく真っ直ぐな少女と冷徹な伯爵、二人が共に過ごしていく中で、少女は生きる意味を、男心は凍りきった心を暖かく溶かしていく。
書いてみたかった伯爵との身分違いの恋です。
思いのままに書いてみるので結末がまだわかりません。簡潔に終わるつもりなので、最後までお付き合いくださいますと幸いです。
文字数 12,737
最終更新日 2022.11.02
登録日 2022.10.02
まれに魔法の能力を持つ命が舞い降りる現代。
そんな彼らの才能を育むために作られた世界に誇る魔法名門校、クラセシアアカデミー。
少女、鈴鹿ハナは学園で唯一の日本人であった。日本は魔法使いの育成に後れをとる国であり、また魔法教育を受けられるのもごく一部の金持ちだけであった。そんな中、異国の魔法使いを受け入れようという学園の方針から、日本魔法養成学校に在籍している学生を無償で受け入れようという制度により、日本学校でも決して能力の高くないハナはアカデミーに入学することとなった。
天才の集まったアカデミーではハナは紛れもない落ちこぼれであり、また両親から大切に育てられてきた彼女は世間知らずの箱入り娘だった。そんな彼女はシーナ・ククルカ(♀)、リオ・ホール(♂)の二人の親友に助けられながら忙しなくも平穏な日々を送っていた。
そんな無垢な少女の前に、一人の男が現れる。グレイ・ホール、彼はハナの親友、リオの実の兄であった。彼は人当たりの良い美しい笑顔で、ハナを誘う。眉を下げる心もとない少女は怪しげな男の手により少しずつ侵されていく。
文字数 3,903
最終更新日 2022.10.10
登録日 2022.10.09
人間と獣人が共存する国、カデリア。かつてその国を支配していた人間は、古くから王家に使える獣人の謀反によって衰退の道を辿る。
200年の時を経て、人間が劣等種として扱われるようになった現代。獣人達は新しい階級制度を始め、上流階級となった肉食系亜種の横暴な法整備により国の秩序は乱れきっていた。新たな法の制定により駆除対象となった人間たちは日々死と隣り合わせな生活に怯えながら、獣人から身を潜めて暮らしていた。そんな中、一人の少女もまた、獣人から逃げるように小さな家屋でひっそりと暮らす。少女は幼い頃から家族を亡くしていた。家族という形に深い憧れを持つ少女の前に、ある日優しく手を差し伸べる一人の男が現れる。彼は美しく、優しげな微笑みで少女を自らの屋敷へと誘うのだった。それは少女にとって救いの手かのように思えたが、しかし少女の気づかぬ内に、残酷な運命の歯車は回り始めていた。
人間である一人の娘に執着した獣人の男がどんな手を使ってでも娘を手に入れようとするお話。
残酷なシーン少しあります。
基本シリアスです。
ハッピーエンドになるかは未定です。
文字数 9,616
最終更新日 2022.10.02
登録日 2022.09.28
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