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初恋の相手が、死んでいた夏。
それは、かつての"白い眩しさ"を探す夏になった。
"理想の夏"を探す夏になった。
僕はそれを求めて、あの田舎へと帰省した。
"四年間の贖罪"をする夏にもなった。
"四年前"に縛られる夏にもなった。
"残り僅かな夏休み"を楽しむ夏にもなった。
四年間を生きた僕と、四年前に死んだあやめは、何も変わっていなかった。
──僕だけに見えるあやめの姿。そうして、彼女から告げられた死の告白と、悲痛な"もう一つの事実"。文芸部員の僕が決意したのは、彼女に『色を分ける』ことだった。
失った四年間を取り戻すなかで、僕とあやめは"夏の眩しさ"、"夏の色"を見つけていく。そして、ずっと触れずにいたあやめの死の真相も。唯一の親友、小夜が語る、胸に秘めていた後悔とは──?
そんなある日を境に、タイムリミットが目に見えて迫るようになる。これは最期の夏休みをともに過ごす二人の、再会から別れまでを描いた恋物語。ただ夏だけを描き続けた、懐かしくも儚い幻想綺譚。
文字数 145,588
最終更新日 2024.01.04
登録日 2023.04.30
「──大丈夫です。私、八月三十一日に、寿命で消滅しますから」
人付き合いが苦手な高校生・四宮夏月が引き取ったのは、”白波”と名乗る祖父の遺産、余命一ヶ月のバーチャル・ヒューマノイドだった。
遺品整理のために田舎の離島へと帰省した彼は、夏休みの間だけ、白波のマスターとして一つ屋根の下で暮らすことに。
しかし家事もままならないポンコツヒューマノイドは、「マスターの頼みをなんでも叶えます!」と、自らの有用性を証明しようとする。夏月が頼んだのは、『十数年前にこの島で遊んだ初恋の相手』を探すことだった。
「──これが最後の夏休みなので、せめて、この夏休みを楽しく過ごせたら嬉しいです」
世界規模の海面上昇により沈みゆく運命にある小さな離島で、穏やかに消滅を迎えるヒューマノイドは、”最期の夏休み”をマスターと過ごす。
これは夏の哀愁とノスタルジー、そして”夏休みの過ごし方”を描いた、どこか懐かしくて物悲しい、狂おしくも儚い夏物語。
【書籍情報】
https://amzn.asia/d/ga9JWU6
文字数 139,927
最終更新日 2023.10.28
登録日 2023.01.12
──幻想戯曲。それは数多の英雄を、伝説の幻獣を、武具をも召喚出来る、魔導書。
如月蒼月は学園の図書館で、『Rotkäppchen《赤ずきんちゃん》』というグリム童話を元にした一冊の小説を見つける。
だがそれは、自分以外には題名も内容すらも判らないという不思議な本であった。
その帰り道、突如謎の少年と獣使いの少女に襲われた蒼月。
彼の危機を救ってくれたアイリスという少女に言われるがままに『Rotkappchen《赤ずきんちゃん》』を読みあげれば──そこには、小説の中にしか存在し得ない筈の、赤いブロードの頭巾を被った少女がいたのだ。
グリム童話を元にした、現代に蘇る少女らの狂おしきファンタジア。語られる事の無かった物語が今、紡がれる──。
文字数 15,543
最終更新日 2019.05.15
登録日 2019.05.15
「あなた──私の執事にならない?」
仙藤志津二は、学園都市に位置する武警高という少しばかり特殊な学校に通う高校生。それでいて、異能者である。
そんな彼は始業式の日に遅刻したことで、学園最強とも名高い異能者、鷹宮彩乃と出会ってしまった。
──そこからだった。平凡を求める志津二の生活が大きく変わったのは。(美少女との二人きりの同棲生活。しかも執事という職のオマケ付き)
だが、彼を待ち受ける困難はそれだけでは無かった。鷹宮彩乃に出会ってしまったことにより、社会の裏に浸透した二つの異能者組織が、大きく動き出す──!
異能バトルアクション×ラブコメディー小説、ここに誕生!
文字数 135,208
最終更新日 2019.04.23
登録日 2018.11.05
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